永遠に咲き続けるバラという名の 37
2026年 02月 24日
第37回「 沈黙の理由 」
エターナルローズ
イース博士 ・・・世界科学機構人文学学会博士
ノース博士 ・・・宗教哲学学会博士
ウエス ・・・予言者の一族の末裔
サウス博士 ・・・宇宙科学学会博士
アイス ・・・エターナルローズのAIプログラマー
アル・イクシール ・・・ウエスの師匠
アル・コンコード ・・・ウエスの1番弟子
テル・ミリオン ・・・ウエスの2番弟子 天気の予知能力者
ザンザーハウゼン・ビビアンローゼズ財団現当主
カレン・ビビアンローゼズ
子犬のガーディ
エイト ・・・ガーディと対になっている犬(アンドロイド・ESP)
キリン ・・・動物の守護を司る超能力者
ドラド隊長(x) ・・・ナガング国軍所属 超能力者
クレピオス医師 ・・・不老不死の研究を生涯続けている医師。超能力者
ジュリアの心の声も聴こえないーーー
アルは焦っていた。
あの時と同じだ、あの海ーーー
アルのただならない様子を見て、仲間達は言った。
「あいつらは縄でぐるぐる巻きにしてあるから、抜けられないはずだよ。
だから傷つけられることはない。」
「ジュリアは、リーダーに捕虜交換の条件として、ザンザーハウゼンとの交換と、この要塞を二度と襲わないことを誓わせようとしていた。でも、そのリーダーはそもそもあっちの上官に連絡しないと言い出したんだ。
ジュリアは、命が惜しくないの?と聞いてたけど・・・」
「リーダーの返事は?」
「ふん。・・・・と言ったきり。」
アルはドアに触れた。
敵兵の心の声は聴こえた。
(・・・・これではっきりした。
敵はジュリアが希望の女神だと知っていて、だから・・・そのリーダーは自分たちが失敗したことで、この未来を真っ黒に塗りつぶして
ジュリアが嘆き苦しむさまを見たいという、ドス黒い感情を持ってしまった。
失敗したんだから条件をのめ、私のいうことをきけといっても、聞くわけがなかったんだ・・・)
「もうお前が希望の女神だなんて、クソつまんねえ話なんか、誰が聞くか!!!」
この中に渦巻く闇が、そう言ってる。
そして誰にも人生を指図されたくないと怒り狂っている。
神も仏もあるものか!
俺たちが悪魔ならおまえらは詐欺師だ!!
と叫んでいる。
彼らの思考で頭が割れるように痛い
ジュリア、どうか折れないでくれっ!!
ドアを叩く手が真っ赤に腫れていた。
その彼らとジュリアは向かい合っていた。
そして過去の記憶を思い出していた。
「お前が俺たちを救うだと??
こんな戦争の真っただ中にいるボロきれのような女が??
じゃあ黄金の延べ棒でも出してみせろよ!!
できねえだろうがっ!!
死んだ仲間を生き返らせろよ!!
何が希望だ、何が夢だ!!
こんなところに来てお前なんかに何ができる?!
笑わせるな!邪魔なんだよ!!
さっさと消えろ!!!!」
あの兵士は死の間際に何を思っただろうか。
「殺される前に一人でも多く敵を殺せ!」と叫んでいた大佐。
仲間の裏切りで、銃殺された男、村ごと焼かれた生き残りの女。
呪いの言葉を吐きながら殺されて・・・・
それでも私は・・・・・・・・・
突然、敵兵の声が聴こえなくなった。
アルは、衝撃を受けた。
(ジュリア?
ジュリア!
ジュリア!
どうしたんだ、何が起こっているんだ、教えてくれ!!)
・・・・・・・・その頃ドラド隊長達の車は、ひたすら逃げる車を追いかけていた。
「ジュリアは捕まったそうです。」
ドラドは後部座席のザンザーハウゼンに言った。
「・・・伯爵、ジュリアを返してほしいなら、私と交渉するしかないですよ。
あなたが会おうとしている医師、でしたか、彼が乗っている車を追いかけています。
会う約束の為の鍵をこちらに渡してください。」
ドラドは後ろを振り返り、ザンザーハウゼンを見た。
ザンザーハウゼンは目隠しされたまま、一筋涙を流していた。
ドラドは前を向くと、黙った。
ドラドには、アルの悲痛な心の叫び声が聴こえていた。
だから、黙った。
・・・・・・・・続く・・・・・・・・・
(このお話は フィクションです。)
by f-as-hearts
| 2026-02-24 11:32
| SF小説
