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惑星物語   4

・・・この地球とは時も場所も次元すら異なる惑星の物語・・・



スーラ・ダ・カシム       146歳     主人公 術士 

シャーシャンデ・ラオ     166歳     戦鬼 

エルギーヨ・ガラド       155歳    軍師

二ーナ・パニーニ        145歳    スーラの恋人

マリシテオラ・ダイオン    167歳    惑星カハク皇帝

オルガ              ???    術士

ジリー              ???    術士

ワッカ               ???   術士

アイリン              ???   術士

ラナ                ???   術士


惑星トーラスサイド

ラーミス将軍          ???    トーラス艦隊将軍

ラドウェル最高司令官     ???   トーラス軍最高司令官




第  4  話    「 トーラスの狙い 」


エルギーヨ軍師の説明に、皇帝は身を乗り出していた。「1万の船団?!」その時、惑星間交信が映像に割り込んできた。

「惑星アリオンからの交信です」大臣が説明しようとするのを待たずに、映像の人物はカハク皇帝に話しかけてきた。
「カハク皇帝、私は惑星アリオンの提督ホルンと申します。皇帝に直接この危機をお知らせすべく、先日のトーラス艦隊の映像を送らせて頂きます。・・・ご覧下さい。応戦しているのは、我が軍のガーグ軍曹です」

そこにはおびたただしい数の敵艦隊の姿があった。「推定1万の戦艦です。我々アリオン軍はトーラス艦隊と交戦状態へと突入しました。惑星トーラスは未だ我々の通信を遮断したまま、敵側の情報は何もありません。カハク皇帝、同盟惑星として軍の出撃を要請致します」「・・・・わかった。すぐにその宇宙域へ戦艦を向かわせることにする」「アリオンを代表し感謝申し上げます」映像は切れ、皆は皇帝の方を観た。

「・・・・軍師、あなたの想像通りだったな。1万の船団・・・エルギーヨ軍師、アリオン軍はトーラスを抑えられるか?」「・・・・・・・・トーラスが、惑星同盟艦隊の戦力を知らない筈は無いのですが・・・どこに勝機があると考えてのことなのか・・・・」エルギーヨ軍師は考え込んでしまった。「アリオン同盟艦隊が本気でかかれば、すぐに決着してしまうと思うのですが・・・トーラスは我々の惑星を狙っているのに間違いはない・・・皇帝、私に1時間程時間を下さい」

そういうと、エルギーヨ軍師はその部屋を出て行った。そして通信機を手にした。
「スーラ!!ここまで降りて来てくれ!」「はい、わかりました」



エルギーヨ軍師はこの状況に違和感を抱いていた。それが何なのか、どんなことでもいいからひっかかりが欲しかった。「スーラ!そちらに異常はなかったか?」白いコートのスーラは静かに頷いた。
「あきらかに何かの前兆が宇宙にあります。それは人の感知出来ない多次元からの爆発的なエネルギー・・・つまりそこを通って来るものがいる時に感知できる重力子が、大量に着ているんです」

軍師は、空を見上げた。「重力子??」「はい」「それは、トーラスの船団かどうか、わかるか?」
スーラは、空の方を向き、眼を閉じ術士達に語りかけた。

・・・・・この異常な重力子はトーラスの船団が来るからかもしれないそうだ。何かわかるか?
(はあ?俺は多次元で何か超新星並の爆発でも起こったのかと思ってたが?)・・・軍師からの緊急要請だ。みんな感じるものはないか?(船団が来るならわかるワ。ワープッぽい感ジ)・・・!どっちの方向?・・・
(ん~~~!!ちっさい月の方向~~かナ)(・・かなり広がっているんだけど、ヒトの思考波もあるもんね~~こりゃうかつだったかしらん)(だがジリー、情報が遅いのは致命的だ。もしそうならこれから戦闘まで100時間くらいだぞ)(いやん!せっかちネ)(馬鹿こくでねえ!!おらは逃げるべえ!!!)・・・待て、ワッカ!私達が逃げてどうする。皇帝が死ぬぞ!!・・・(あらん、それは困っちゃうワ!私の皇帝サマ~~♪)(すまん冗談だべ)・・・いいよ、ワッカ。それと、アイリン、月の方角を探ってて!何かわかったら教えてくれ・・・(まっかせテ♪)


「軍師、あと100時間ほどで何者かがここまで到着するようです。しかし、それがトーラスかどうか、はっきりしませんが」「100・・・・時間!?それも符合する!・・・そうするとアリオンへの攻撃はない・・・ということは」
(なあ?アリオンの近くにいるのか?トーラスは?)「・・・そうですね。目くらましかと思います」(なあ、スーラ本当にアリオンにいるのか?)「オルガ、ちょっと待ってくれ!・・・あ、すみません。軍師、テレパシーが混乱していて」「仲間はオルガというのか?何を訊いてきているんだ?」「はい、アリオンにトーラス艦隊がいるのか?と」
「・・・そうだ。惑星アリオンの提督が伝えてきた。・・・アリオンのガーグ軍曹の艦隊が壊滅したらしい」

オルガが叫んだ。その声で、術士達は皆、頭を抱えた。(アリオンは俺の故郷の星だ!!!トーラスめ、ガーグ軍曹をやっただと?!ゆるさねええ!!!!)・・・オルガ!!頼む、叫ぶな!!今皆は最大感度で通信してるんだぞ!!(だけどよ!!!!俺は!!)(オルガ、落ち着いて頂戴。あなたの思念が強すぎてアリオンの様子がわからないわ)・・・ラナ??まさかそんなところまでわかるのか?・・・(スーラ、あなたらしくないわ。あそこには私達のこどもがいるのよ。わかるに決まってるでしょ。・・・・どうやらトーラスはいきなり消えたらしい)「軍師、トーラスが、惑星アリオンの宇宙域から突然消えたそうです」「それで決まりだな」


スーラは続けた。
「・・・皆が、迎え撃つと言っています。私達はトーラスが出てくるところを叩きます」「わかった。戦艦を出そう。だが、1万の戦艦だぞ?」「皇帝の為と・・・我らが惑星の平和の為に。それに我々は時空の流れを読むことが出来ますから。ですが我々がするのは戦闘ではありません。あくまでトーラスの足止めです」「わかった!すぐに皇帝に報告する!!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
by f-as-hearts | 2010-06-04 23:59 | SF小説

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