愛の近くに・・・2


威神 武士(いかみ たけし)   42歳  恋愛小説作家

杜原 有華(もりばら ゆか)   30歳  OL



第 2 話


威神の友人は、彼の話を聞いて本気で止めとけと忠告した。
「タケ、お前 ユカだけは止めといた方がいいって!どう見ても悪女だろ?」
「・・・フ~ジコちゃ~ん、かもな」「ルパン、フジコと別れないなら、俺はお前と別れる!って
・・・俺は次元か!」「・・・絶望的に似てねえ!」
「・・・いいか、小説の為とか、ぬかすなよ、今度は!」

プッ・・・・・
・・・・・よくしゃべる奴だ。それに、今度こそ俺も、わかった気がしていた。
何故有華にばかり、目がいくのか・・・・・だが、他の誰にもそれを説明する気は
なかった。彼女の謎はそのままでいいだろう?別に誰が困る訳でもない・・・

有華からメールが届いた。

☆昨夜は、ありがとう(^-^)
もう迷惑かけないように頑張る。


俺はすぐにメールを返した。

ば~~~か!出来ないことを
約束するな!それにメールで気を使うな。



☆うん、わかった。ごめんね。



小説は急ピッチで進んだ。今回一番悩んでいたのが、過去の初恋の
シーンだったのだが、有華の泣き顔がいいヒントになった。
「・・・う~~ん、いいですね。・・・この、中学時代の回想シーンは、先生の
思い出かなんかですか?」「・・・・想像の産物だ」「妄想ですね」「まあな」

「失恋して泣いている同級生・・・それも主人公が密かに片想い中の女の子
・・・その女の子が教室に入れなくなっているのを、手を引っぱって入っていく。
教室中が、大騒ぎになっても関係なく、一言・・・・
・・・先生、早く授業を始めろよ!・・・・うわ~~~青春ですね!」
「学生時代さ、そんな夢みたいなかっこいいこと、やってみたくなかったか?」
「ええ。・・・シュチエーション的には、ヒーローですかね。私には無理でしたが」
「俺はやらないよ、恥ずかしいからな」「あははは!!先生ならやりそうですよ。
是非また恋ばな書いて下さい。」「面倒くさいから、今度あんたの恋ばな教えてよ」
「またまた~~~!!原稿、ありがとうございました!それじゃ・・・」



俺はこれから、有華とどうなるのだろう?
いいさ、また驚かされるのかもしれないけどな。
・・・ここまで性格が違うっていうのも、珍しい。


外はもう日が暮れて、窓から見えるビルに残照が照り返していた。
威神はソファーに体を投げ出すと、そのまま眠ってしまった。
携帯にはいつのまにか メールが届いていたが、気付かないまま
・・・・




・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2010-03-10 23:19 | 短編小説

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