SF小説 ジェームズ・ビンセント博士の憂鬱 8

 登場人物 

 ジェームズ・ビンセント博士   38歳    科学者 アンドロイド製作・研究 の第一人者
 
 執事                 80歳    ジェームズ博士の執事

 T・W                 ??    ザ・フー  博士の助手

 リョウ・ロバートソン        38歳    日系アメリカ人 探偵 

 トンボ                12歳    本名 アレックス・K・ロートレックス 天才少年
                            リョウの相棒

 リンダ                ??    元国際警察・犯罪捜査官

 アオイ                ??    ジェームズ博士のアンドロイド



  第 8 話  「 交渉  」


ドアが自動で閉まり、声が響いてきた。
「研究所へようこそ。ジェームズ博士より伺っております。
皆様のご用件は博士は受け入れません。従いまして、ここにジェームズ博士の指令を
遂行致します。また、ここは完全に外部との通信をシャットアウトしてあり、いかなる理由が
ありましても、通信は出来ません。扉は完全に2重に閉鎖しました。この室内からの脱出は
不可能です。では、1週間ごゆっくりお過ごし下さい」

「待て!!おい、なんだと??こんなことを我々の上部が知れば、どうなると思っている?!」
「さて、どうなるのでしょうね?最高司令部が動きますか?」
「・・・・・・・!!」「・・・あまり楽観的な考えは持たない方がよいと思いますが?」
「・・・・・・・全て、ジェームズ博士のさしがねか?」「・・・いいえ?これは我々ザ・フーの計画です。
最終的な指令は博士ですが。・・・外部はここを無理やり破壊してでも博士を救うかもしれませんね。
・・・果たして、どちらが来るのでしょうね?私達は、アンドロイドの未来と人類の未来を守りたいだけ
です。あなた達とは思想が違う。・・・もしも、話していたいのでしたら、お付き合いしますよ?
・・・それから、その爆弾は解除始めた時点から1日で破裂するようにセットされています」

「な・・・に??」「・・・そのようです。このタイプは時限装置が後から稼動します」
「くそっ!!!おい、この解除にどれくらいかかる?」「・・・・全てのロックを外し、そしてこの
厄介なパスワード・・・普通は10ケタくらいなのに・・・なんで24ケタ??普通じゃないですね!
なので、25時間はかかります」「馬鹿か?お前??」
「その通りです。ご名答。PCに繋いで暗算させてもそれくらいはかかります。残念ですが
普通の方法では解除は不可能です。私もそのパスワードは知りません。博士が決定しました」

室内はシーンとなった。
「・・・・・・・よくできた計画だな。流石ザ・フー・・・アンドロイド創生の頭脳集団だよ。
だが、我々の上部もいつまでも手を出さない訳が無い。・・・取引といこうじゃないか?
・・・私はこのチームの総括者、ニーノだ。君の名前は?」
「山藤です」「ミスターヤマフジ、博士をあきらめよう。そして、我々が外へ出たら
どこへでも行ってくれ。我々はそれを止めないし、君達に今後一切手を出さない」
「あなた達を外に?それは無理です。そういう交渉は受け付けません」「何故だ?」
「あなたなら、しますか?人質を使わずに逃げられると思いますか?」「・・・いや」
「では、もう交渉は決裂です。では・・・・」「わかった、待ってくれ・・・・・こうしよう。
まず・・・・・・この状態について、上と話す。そして、博士の命が大事なら、手を引くように
言おう。我々は、改めて博士と交渉したい。このままでは、どちらも動けない」

山藤所長は深く息を吐いた。「・・・いいえ。あなたがたの交渉そのものを、博士も私達も
受け入れられないのです。それは、外の人達が勝手に決めることが出来るように思われて
いることからも、明白です」
「・・・・・国益に関わることでもか?!」「そうです」「こんな一大事業を、みすみす宇宙開発に
のみ限定すると?馬鹿げている!!!」「・・・ですから、無理だと申し上げました」
「話にならん!!!」「では、そのように・・・1週間後に会いましょう」




その頃、リョウ達はリンダと合流してリンダのお気に入りの店へと向かっていた。
皆でその店の通用口から地下へと階段を降りると、そこに見慣れた顔があり、リョウを驚かせた。

「・・・・・・・よう、生きてたんだ?」

「こんなところで、何してるんだ?マスター?」「あ?店開いてちゃ悪いか?リョウ
そっちのかわいこちゃんは、まさかおめえのツレじゃねえよな?」
「アオイ、よ。マスター」リンダが割り込んできた。「早く中に入れて頂戴」「・・・・・・あいよ」


その店はかなり年代物の、今では博物館でしかお目にかかれないようなランプや、錨、船の
コンパスなどが飾られていた。「自慢のコレクションでね。触るなよ」

マスターが皆に飲み物を出しながら、リョウに訊いてきた。「・・・・で、何聞きたいんだ?」
「・・・・・リンダ、一応どういうつもりでここに連れてきたか、わかったから、礼を言っておくよ。
マスター、あんたの情報を買いたい。最高にぶっとんだ話だから、あんたの情報しか確かに
信じられないからな。・・・・・・・・マスター、アンドロイドの本当の計画を、教えてくれ」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2010-02-16 23:59 | SFジェームズ博士の憂鬱

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