人気ブログランキング | 話題のタグを見る

SF 小説 Eagle.0 -イーグル.ゼロー 24

鷹島尋   達真  (タカトウジン タツマ)  ・・・16歳  高校1年

山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  科学研究所 所長

高ノ宮(タカノミヤ)博士              ・・・37歳  ロボット工学博士

時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

モニターの男  サー・ヴァイズ           ・・・???

ヤン老主                       ・・・??? 超能力者(予言者)




第  24 話   「 仕掛けられた罠  」


レイリー博士達を乗せたヘリは無事に軍事基地へと到着した。
上空でゼロは辺りを見張っていた。

「アニキ、高ノ宮博士とリエ子姫戻らないね」「・・・疲れたんだろ、このところ寝て
ないって言ってたから」「それにしてもさ、もうそろそろバッグの中から出たいなあ~!」

「ああ、そうだったね。窮屈だったかな」レイリー博士はバッグからマウスを出した。
「レイリー博士、サンキュ!」「・・・しゃべっちゃダメだ、人が来るから」「了解」

その部屋は5、6人が寝られる広さだったが何も無い、殺風景な場所だった。
部屋にはレイリー博士とガードマン2人、そしてヤン老主とお供の、5人がいた。
1人の兵士がやってきてレイリー博士になにやら話すと、すぐに出て行った。
「・・・ヤン老主、すぐには我々を国には帰せないらしいです。まあ、手続き上の問題
らしいのですが」「そうですか。それでは今のうちに先程の物の説明をしておきましょう」
「ミラーSに付けるという、これですね・・・・・・」


コウタのマウスは、きょろきょろと辺りを見回してテーブルから降りると窓へとよじ登った。
そこは戦闘機が数機見える場所で、基地だとしても中心部からはかなり離れているのが
わかった。

「アニキ、ここの上空にいるんだよね?」
「そうだよ。今のところ何も変わりは無いけど」「俺さ、ここの基地探険したいな~~♪」
「はあ??お前何のんきなこと言ってんの?」「アニキ~~!!アニキもさ、基地って
すげえ興味あるだろ?」「・・・・・・・・・・・・・」
「ほらっ秘密基地なんてもんじゃないんだぜ??
本物の、基地なんだから~~~!!」「・・・・レイリー博士が困るだろう!動くな!!」
「博士は今ヤン老主とお仕事中だからさ、俺ちょっとあっちいってこよっと!!」

コウタはちょろちょろと壁をつたうと、小さな穴を見つけてそこから脱出した。
「アニキ、ここ、ここ!見える?」「ああ、窓のところだな。戦闘機の下には近づくなよ!」
「もっちろん~~♪俺が行きたいのは、あっちだもんね~~♪」

基地の本部がある建物であっても、やはりネズミはいるらしい。小さな壁の穴はすぐに
探すことができた。そのままコウタは廊下の端や食堂らしき場所を通り抜けて、がやがやと
大尉や通信士達が集まっている基地の中枢部、モニターの並ぶ所に入ることが出来た。
「アニキ~~~!!見える?あ、見えないんだったっけ。すげえ~~~!!!
かっけえ~~~~!!なんかさ、映画みたいだなっ!!」「・・・・・・・・・・気をつけろよ!」
「俺って今スパイ気分~~~♪」


「国防省は某国に警告をだすという結論だが、テロの仕業であるという向こうの言い分には
現在まで返答しないままだ。もしこのまま何事もなければ・・・」
「大尉、今国内で民族紛争中のその隣国で新たなテロの動きがあった模様です!」
「・・・衛星映像をモニターに映せ」「はい。・・・・・・・これは!!」

そこにはこの国の大使館と国会会議場が炎上している映像があった。
軍が暴動の鎮圧と対空ミサイルを準備している場面も次々と映し出された。
明らかに某国に対する脅しと見られる行動に、モニターを見ている基地の兵士達の間に
緊張が走った。

「馬鹿な?!象がネズミを脅してどうするつもりだ??一体、これは・・・・」
「某国はテロの本拠地ではないのか??」「・・・政府がこの隣国からの返答を待っている
ようです。・・・・・これは、どうやら某国が仕掛けた戦争だという布告で他国からの干渉は
一切受け付けないというその隣国の強硬手段らしいです。本当に先に仕掛けたのは
どちらなのか・・・・」

大尉はふーーっと大きな息をつくと、言った。

「どうやら、どちらが仕掛けたにしろ、ジェノサイド・・・大量殺戮予告のようだ。
それを我が国が見逃す訳にはいかんだろうな。国防省からいつ指令があってもいいように
戦闘機の準備をしておけ」  「・・・はい!」


その全てを、コウタのマウスは聞いていた。
「大変だ!!!高ノ宮博士!!!リエ子さん!!!!聴こえてる???」
「どうした?コウタ?」
「!アニキ!!!大変だよ、テロが戦争させようとしてるんだ!!」

「なんですって??」「あ、リエ子姫~~~!!大変なんだ、テロが、戦争を」
「わかった、今すぐ部屋に戻るから!」「なんか、なんか、某国とその隣国が戦争しようと
してるって、それで、この基地の戦闘機も準備するって!!」

部屋に2人が戻ると、すぐにPCで連絡しようとしたが、もう国防省は全ての
回線回路をシャットアウトした後だった。
「コウタ君、そこはどこなの?」「基地の中なんだ!!」「仕方ない、コウタ君、
君には重大な役目をしてもらうよ。・・・・いいかい、すぐに大尉、その中で勲章を
いっぱい付けている人のそばに行くんだ。大丈夫、今リエ子君とゴーグルを交換
したから、私が大尉と話すよ」

「大尉、お話があります。ここです、わかりますか?」「??誰だ?どこにいる?」
「下です。ロボットマウスです。先程レイリー博士と共にこの基地に着ました」
「!!ロボットだと??それで、話している君は、誰だ??」
「日本の科学者の高ノ宮といいます。それで、今某国のテロについて新しい情報が
あるので、ここに・・・・」「なんだって?」
「お願いがあるのですが。国防省と話をさせてください」




・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(このお話は フィクションです)
by f-as-hearts | 2009-11-01 23:59 | SF イーグル・ゼロ

タロット占い師ASのブログです。


by f-as-hearts
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31