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紡ぐ夢 綴る夢

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タロット占い師ASのブログです。

異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十三話 「  博士見つかる 」



ニーソックスは夜の街を飛び回っていた。
その訳は、幽霊は日の光に弱いので、日が沈んでから日が昇るまでの世界を
動くしかなかったのだ。
ニーソックスは大勢の仲間と一緒にエリックの父親を探した。

だがエリックの機転で、ニーソックスが動いたことで起こる騒ぎに、れぜんだちゃんが
PCの中から噂を拾っていくことが出来た。


とある寂れた街角の、小さな酒場。
奥の席は、椅子の足が歪んでしまったせいでがたがたするが、その店の店主は
気にもしていない。

その男は顔を上げるとカウンターにいる店主に言った。

「おやじ・・・この椅子な・・・」
「なんだよ」
「椅子、がたがたするんだよ・・・」
「知ってるよ」
「一本だけ、なんだ・・・」
「そうだな」
「なあ・・・こんな椅子に我慢してる客なんて、俺だけだよな。」
「そうでもねえな」

男は無精ひげの中年だ。
酒を呑み過ぎているらしく、店主に絡んでいた。
だが急に静かになった。

「店主・・・この店にゃ 変なおばけがとり憑いてるのか?」
「?そんな話はきかねえな」
「あのなあ・・・悪いことは言わねえ。
店はもう閉めた方が・・・」

お化けは店主の後ろの棚のガラスの中で、店主の視界には入っていない。

「おーーーい おまえ えりっくの とうちゃんか ?」

「は・・・

なんだかしらねえが、お化けに話しかけられたぞ 」

ダダダダッ・・・ガタッ!!
店主が後ろに気がついた。
店主は悲鳴をあげながら店から飛び出した。
他の客達もお化けをみるなり、大騒ぎで飛び出ていった。

「ぎゃ~~~~~~~~!!」

お化けがひとり座っている男に聞いた。

「 おまえ えりっくの とうちゃん しってるのか 」

「 エリック  か  ・・・

エリック・ジェイントンなら、俺の息子だな・・・」

「 えりっくの とうちゃん みっけ !」

お化け達の間で、それはすぐに伝わった。

「みつけた みつけた えりっくの とうちゃん だ !」

「ふふん・・・ エリックの能力 か ・・・

とうとう俺を見つけたな!」

その男はグラスの酒を呑み干すと、お化けにグラスを差し出した。

「 なあ お化けよ、息子は元気なんだろう?

息子とお化けに 乾杯!」

お化けは笑いながら、酒を注いだ。

「 げんきだぞ えりっくが まってるぞ 

 やっぱり やっぱり まちがい ない 

 えりっく の ところへ つれて いこう 」




お化けの会話は すぐにエリックの耳に届いた。

「ほんと?!じゃあ お父さんをここに連れてこなきゃ!!」

「エリック~~~~~!!それ、むりだろ~~~~!!

だってここはーーー」

れぜんだが言った。

「ここって、クイーンの夢の中じゃん!!」

チチチチ・・・・・

「そっかあ・・・ 僕、夢の中だって忘れてた。

じゃあ、僕起きなきゃならないんだね。」

ぴいぴいぴい・・・

「・・・でもどうやって起きればいいんだろう?」



そのことを、お化けは父親に伝えた。

「エリックが、夢の中・・・だって??





・・・まさか・・・



・・・まさ か クイーンの夢、か?!」

父親は、ふらふらしながら立ち上がると、お化けをかまわずに外へと出た。
お化けは父親の背中に近づきながら話しかけた。

「 クイーン の ゆめ しってる のか ?」

「さいあく だ ・・・  そんな 馬鹿な ・・・ 」

お化けはぶつぶつ言う父親の後を追った。

「えりっく は おとうさんなら わかるかも って いったぞ 」

「わかってる よ!  わかってるから 俺は ・・・

俺は・・・ 


そうだ・・・ ノート を ・・・ ノートは どうしたんだ・・・

・・・くそっ  ・・・ エリックは ノートを みていないのか ・・・」



父親は街灯に倒れ掛かると、背中に柱をあてるようにして崩れた。

「 たいへんだ えりっくの とうちゃん しっかりしろ

 みんな で えりっく の とうちゃん はこべるようにしよう 」

ニーソックスが大急ぎで父親のところに飛んで来た。

「 いま おれ リリアの ところにいってきた

 リリア が ここに くる・・・

  リリア すぐ つれていって くれるぞ ・・・」



リリアはニーソックスが現れて、エリックの父親がかなり遠い国にいたと
知って、どうしたら迎えにいけるかを、サカマキに相談した。

「ワインバーガー氏に言えば、彼の専用機を使わせてもらえるだろう。

それでも空港までは・・・

あ、そうだ!

カネムラ!!君なら、エリックの父親を連れて来れるんじゃないか!」

カネムラはなる程と頷いた。

「場所は、ニーソックスがわかっているな。

よし、それじゃあ、行こう!」

カネムラは、ニーソックスに詳しい場所を伝えるように言った。
近くに駅があったので、それもなんとかなったのだった。

リリアとカネムラは、空間移動の能力で、エリックの父親を連れて来ることに
成功した。
酔いつぶれた父は、すぐには目が覚めなかったが、それでも自分の横に
寝ているエリックを見て、これが夢ではないと理解したのだった。

「・・・つまり・・・

つまり、クイーンとキングの仮想空間でのゲームで、エリックは

夢の中から出てこられなくなったんだな?」

コップの水とみんなの説明を飲み干しながら、父ディラルドは言った。

「それにしても、異次元空間移動能力者とは、驚いたね。

そして君は、エリックの保護アンドロイドだって??」

リリアはエリックの父はエリックによく似ていると思った。
ただ、髪の色は白く、灰色の瞳ではあったが。

「それじゃあ、あの島にもすぐに行けるんじゃないか?」

カネムラは首を振った。

「それが・・・サウザンドアイランドの座標は、世界地図から消されているんです。

最低でも座標がわからないと・・・」

「そうか・・・ 誰もあの島に踏み入れないようにしていたからね。

俺は、あの島で研究していたが、そこにある日、小さなヒナが現れたんだ。

そのヒナは大鷲のヒナだった。 巣から落ちてきたんだと思ったんだ。

だが、それはクイーンが乗り移ったヒナだった。

・・・それからは、さっきリリアが言った通りだよ。

クイーンは、自分の病気を治すのは、俺しかいないと言った。

・・・でも、いきなり研究も島も、全て閉じられたんだ。」

父親はエリックを見つめた。

「あのノートを、エリックが読んでいたら・・・」

リリアが言った。

「博士、私はノートを全て読みました。

博士のお役にたてると思います。」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-06-27 14:07 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
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イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十二話 「  ニーソックスとれぜんだちゃんは活躍中らしい。 」


キングの飛行機がリドル帝国に降りていくと、もう現地時間は深夜1時になっていた。

イムズとマドックスは鼻歌を歌っていけるなと言ったが、そのテレパシーは急に途切れた。

「なんだ??雲か??」
「ち、違います!!将軍!!あれはーーー」

真っ白な正体不明の物体が地上から戦闘機に向かって溢れ出したように見えた。

「ひいいいいっ?!幽霊だあああああ!!」
「落ち着けっ!!

全員、戦闘開始!!

機銃で撃て!!!」

10機の戦闘機は一斉に目標に向かって機銃掃射をした。

「全弾命中ーーーいやまて??命中した筈だが??」

イムズは眼をこらした。 
戦闘機はキングの飛行機の包囲を解かずに、白い塊の中へ突っ込んだ。

「イムズ将軍っ!!すり抜け」
「たすけ!!」
「うわああああああああっ!!!」

その真っ白なものは、瞬間に全員の頭の中を通り抜けたのだ。

その後、現れたのと同じくらい唐突に四方へと消えた。
キングの声が、全機に響いた。

「大丈夫だ。

あれは、君達に危害は加えない。

そのまま私の機はヘリポートに降りる。

護衛、感謝する。

では解散。」

マドックスはイムズの乗っている機を眼で追った。

「イエッサー!!」

イムズはキングの飛行機が無事に着陸するのを確認して安心したように言った。

「言われた通りだ。

マドックス解散しよう。」

10機は急旋回をして基地へと戻っていった。



キングは飛行機に入ってきた白いお化けに話しかけた。

「とうとう、出てきたか。

ニーソックス。」

ニーソックスはキングに笑いかけた。


「 そう だ ・・・  えりっく は おれ に  たの ん だ んだ ぞ 」

「ふ・・・ ふふ・・・・・・ふふふ

エリックに 伝えてくれないか、ニーソックス。

エリックは、やはり 賢い、と。」 

ニーソックスはふんふんと言いながら消えた。


その日は、世界中でお化けの目撃情報が爆発的に起こり、パニックが
起こる一方、お化けが何かをつぶやいているという事も、すぐに話題に
なったのだった。

「 おーーい  おーーい  えりっく の とうちゃん 

おまえ えりっくの とうちゃん か・・・ 」


その話題がPCで流れるようになると、そこではお化けの顔や
謎の男 エリックについての噂も流れるようになったのだ。


PCを観ていた山の上の天文研究所では、それを大勢の研究員と
情報の共有をしていて、仲間とのPCでの会話中に、これまた
とんでもない事態になった。

画面に、いきなり巨大な顔文字が浮かんだのである。

「なあんだあああああ!!噂してるからとうちゃんかと思ったのにいい~~~!!」

「だ、誰??PC壊れた??」

「あ~~~~~~!!壊れたゆうなあああああ!!!

あたし壊してないし~~~~!!あたし、れぜんだちゃんだし!!

あのねえ、うわさするなら本人のことおしえてよお!!!

えりっくのとーちゃん!!

知らないの??じゃ、ばいば~~~~~~いい!!」


・・・・・・・・・・・・・・・・サカマキの部屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

PCが突然、騒ぎ出した。

ーーーこれはゲームのれぜんだちゃんではないでしょうか??

「おっつ~~~~~!!

あっはっは、リリアがいるうううう~~~~!!

ちが~~~~う、ここちが~~~~~~う!!

んじゃ、ばいばい~~~~~~!!」

ーーー待ってください、れぜんだちゃん、何をしてるんですか??

「エリックとゲーム中なの?」
「本当ですか??れぜんだちゃん??

じゃ、あの世界中でお化け騒ぎが起こってるのって・・・」

PCの中で顔文字がしらんぷりな顔になった。

「あれえ??なあんだ、知らないのかあ~~~!!

じゃ・・・」

「待ってよ、れぜんだちゃん。

お化けって、もしかしてニーソックスなの?

それじゃ、エリックが出現させたのね!!」

「そーーーよ、ニーソックスはおとーさんを世界中から探すつもりだけど?

ばっかみたい~~~!!あたしはPCの中だけでいいのさ~~~!!」

リリアとサカマキ、カネムラは顔を見合わせた。

「そんなことを???」
「エリックにたのまれたのさ!ふんふん~~♪じゃあね~~~!」

リリアが再びれぜんだちゃんに言った。

「わかったわ! ニーソックスが世界中で目撃されれば、いつかPCにも

情報が流れるから、今度はれぜんだちゃんがPCでその情報だけを

追いかけるというわけね!」

「まーーーーねーーーー!!でも先に見つけるのはあたしだからね!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・こちらはレゼンダのお部屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「れぜんだああああああああ!!

何で私のPCの背景の壁紙に張り付いてんのおおおおおおおお???

いますぐ消えて頂戴!!!」

「おおこれはこれで」
「執事。


これはこれで、の後の言葉、いらないから。

れぜんだちゃん、あなた何してるの??ここで??」

「なあんだ、レゼンダかあ・・・はあ~~~」
「ちょっとちょっとちょっとおおおお!!!!

それ、私のセリフだからっ!!!

質問に答えなさい!!!」

「ゲームから旅に出た。」
「素晴らしい。

さすがレゼンダ様の分身。」

パチパチパチ!

「執事。

何かとても頭にくるので、そういう褒め言葉はいらないわ。」

「じゃっ!!」
「じゃっ、じゃないでしょ?!」
「ばいばい~~~~~まったね~~~~~~!!」

「ああ、残念。

録画したかったのに!」

「執事・・・・・・・・・・??」



・・・・・・・・・・・・・・・ワインバーガーの研究室・・・・・・・・・・・・・・・・・

メラニーが一連の情報をPCから受けている時、突然れぜんだちゃんが画面に
現れた。

「ここでもないか~~~~~~!!」

メラニーは大真面目にれぜんだちゃんに話しかけた。

「噂通りだったわね。

あなたがれぜんだちゃんね?初めまして。
どう、エリックの父親は見つかった?」
「ん~~~~~~~~??

どーーーーーかなーーーーー?

そこのおじさんは、何の博士??」

「サウザンド・アイランド連邦国科学技術省総裁ワインバーガー氏よ。」
「ながっ!!!!なまえ、ながっ!!!

ばーがーでいいねっ!!なあんだ、リリアのなかまかあ~~~!!

そーーーーだ、ばーがーも研究室にいる人だよね?
エリックの父親、探してよ!!

じゃあね~~~~ばいば~~~い!!」



・・・・・・・・・・・・・・サウザンド・アイランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

チチチ・・・・ピピピピイイ・・・・・

「ねえ、もうそろそろお父さん見つかるかな?」

「どーーーーかなーーーーー!!

今さあ、あたしPCで拡散ちゅう~~~~だからっ!!」

「ありがとう!

あ、見て見て!!すっごいでかい足跡がある!!

これ、なんだろう??

なんだと思う?」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-06-25 08:56 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
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ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
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イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
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マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
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ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
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クイーン              ・・・???  ゲームマスター
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ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十一話 「 ひとときの・・・ 」


・・・・・・・・・・・・・・・サカマキの部屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ディラルド・ジェイントン博士のことを、サカマキから聞いたカネムラは
PCで調べていた。

「PC、わかったことをもう一度教えてくれ。」

ーーーはい。

ディラルド・ジェイントン博士 45歳  リドル帝国 超遺伝子研究所の科学者

遺伝子研究で数々の文化勲章を授与されている。 14年前研究所の移転により

消息不明となる。 家族は10年前に妻のニーサを亡くし、ニーサとの間にできた

子を引き取ったという記録があるが、その子はすぐに養護施設にあずけられた。

現在また消息は不明。


リリアはPCに向かって、ありがとうと言うと、それに書き加えた。

「ニーサとの間の息子は、エリック 現在5歳。

・・・それと、ディラルド博士は、あの島で絶滅した動物の遺伝子を研究していたわ。

内容については、ここには発表できないけれど。

博士の許可が必要なのよ。」

サカマキはリリアに言った。

「クイーンと博士の関係は?」

「クイーンは発動した能力によって眠り続けていて、14年前に博士のいる島に

彼女の意識を乗せた、人か動物と共に渡ったらしいの。

憑依か幽体離脱のようなものらしいけど、博士の研究でクイーンの病気が解明

されることを願ったとクイーン本人が言っていたわ。

でも完成しないまま、博士達は島を離れるしかなかった。」

ーーー今も研究を継続中であれば、なんらかの生存確認が出来る筈なんですが。

   ひとつも研究にヒットしません。

「研究を変えたとか?」

ーーー関連企業や関連する研究所をしらみつぶしに観ていますが、それらしい人物は
 
   いません。

「じゃあ、探しようがない??」

リリアが首を振った。

「きっと見落としているだけだわ。」

ーーーリリア、それはPCに失礼だな!

「ごめんなさいPC。

それよりエリックのことが心配ね。

衰弱しないように医者を呼んだ方がいいと思う。

PC、ワインバーガー氏に連絡して。

ワインバーガー氏ならいい医師を知ってるから。」



・・・・・・・・・・・・・機上のキング・・・・・・・・・・・・・・・


キングは眠っていたが、その夢の中でクイーンと話をしていた。

クイーンはキングの寝ている膝に、頭をあずけて、キングを

見上げていた。

「いつも君には驚かされる・・・」
「キングはぜんぜんスキがないから」
「あの、一瞬だけ、私の眼からワインバーガーを見ていただろう。」

クイーンはキングをくすぐろうとして、キングにその手をつかまれた。

「誰にもわかるはずないわ。」

「いや・・・

長老には ばれたと思う。」

クイーンは笑っていた。

「キング、長老って あなたの味方なの?」

キングは答えなかった。

「長老の正体って、何? 能力者?」

キングはクイーンの緋色のベールをはがすと、ベールで自分の口元を隠した。

「もうすぐ到着するのね・・・」

クイーンの唇はベールの色のように明るくなった。



・・・・・・・・・・・・・・・・サウザンド・アイランド・・・・・・・・・・・・・・・・・


大きな頭蓋骨に皮がところどころかじりとられたようにみえる大きな生物。
それは、恐竜の骨だった。

「これさあ、ティラノサウルスだよねっ!!恐竜、強かったよね!!」

「サーベルタイガーの方が、強いもんねっ!!」

れぜんだちゃんは自分のカードを見せながら、言った。

「エリック、もうゲームしようよっ!!生きてる恐竜の方が面白いでしょ!!」

「待ってよおお!もうちょっと観て歩きたいんだ~~~!!」

「なんでさっ??」

「だってこんなにいろんな動物がいるんだよ~~~!!

僕、本でしか見た事ないもん。」

まるでジャングルのような動物達の鳴き声が、あたりに響いていた。
足元には小さく綺麗なトカゲが葉っぱの裏に隠れた。

「ゲームを遊ぶ方が面白いってばっ!!

ほら、ニーソックスも、言ってよ!!」

「えりっく  たのしそう だな ・・・ げんき に なった な 」

「うんっ!!!

もっともっと、この世界を観てみたいな~~~~!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-06-23 21:20 | SFサウザンドアイランド
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サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
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エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
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マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
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ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
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メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
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キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
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第百十話 「 ノートの秘密 」


キングは座ったまま、椅子の肘掛に腕を軽く乗せた。

塔を取り巻く空気に振動が起こった。
それはキングの背後から聴こえてきた。
ジェット噴射の音だった。

ワインバーガーは気がついて窓の方へ目を向けた。

「クイーンの、何をご存知だとしてもー」

キングの目は一瞬で鷹に変わったように見えた。

「クイーンへの干渉は許しません。」

キイイイイイイイーーーーーーーーーーーン!

塔の周りのシールドギリギリを10機のジェット戦闘機が通り抜けていった。

ビリビリビリビリーーーー

バーーーーーーーーーーーーーン!!

「アンドロイド・グランドクロス計画に関する協力は、その約束が

守られているかどうかにかかっていると、ご承知ください。」


長老は、キングに片手を伸ばすような仕草をした。

「キング。

イムズ将軍に伝えるのだ。

この塔への攻撃は、能力者であっても無効である、と。」

「・・・わかっております、長老。


ワインバーガー総裁。

次の、会議までにエリックの問題が解決できることを祈っています。

では、私はこれで。」


キングは来た時と変わらない足取りで、静かに会議室を出て行った。
アンドロイドの秘書が、見送ってドアを閉めた。

ワインバーガーは、ドサッと椅子に腰を下ろすと、長老をちらっと見て
口元に手をやった。

「・・・キングが能力者であるということを、時折忘れるんです。」

「そのようだな。」

「しかしこれで・・・ キングが何を考えているのか、少しわかりました。」

「ワインバーガー、功を焦ってはならん。

・・・先程の資料に、エリックの父のことが書かれていたが、キングは

必ず探し出すだろう。

その時どう動くか、だな・・・」

「長老、何故ディラルド・ジェイントン博士は行方不明なのでしょうか。

ノートを書いてあの島から消えた後、研究に戻っているのではないかと

こちらは考えていたのですが・・・」

長老は ふむ、と頷いた。

「もうしばらく、この塔に滞在することにしよう。

考え事をするのには、最良の場所だから。」

ワインバーガーは外部との連絡を取る為に、ここを出ると長老に告げた。
リリアがエリックのところに着く頃だったのだ。



塔から離れていく戦闘機に乗っているイムズは、別の戦闘機にいる
マドックスと会話をしていた。

「キングが今すぐ塔まで来いと言った声が、頭の中でまだ響いてる。」
「あんなにクリアなテレパシーを聞いたのは、初めてでした!」
「今は何も聴こえないが、あの塔の中で、どんな会議が行われたんだろうな?」
「キングは俺達に、演習のつもりでついてくるようにと言いましたが、空軍の
エリートばかり護衛に10機って、凄くないですか?!」

イムズは先頭で並行して飛ぶマドックスの腕前も凄いと言いながら、
もうひとつ、驚いたことがあると言った。

「知ってるか?

あの塔は、シールドという結界が張られた要塞で、超能力防御にも
完璧と言われているんだ。
あんな塔は、この世界に2つと無い。

なのに、キングの声は、聴こえたんだ。」

マドックスは、血の気が引くのがわかった。

「テレパシーが、結界 を 突き抜けたってことですか??」

「そうなるな。」

言いながらも、イムズの背中はぞくっとしていた。
聴こえる筈のない、声、か・・・

「・・・クリアなテレパシー、か。

マドックス、キングをしっかり護衛するぞ!」

「イエッサー!!」


上空で10機の戦闘機は次々と円を描くようにUーターンし、昇ってきたキングの
超高速小型機の前後左右上下を護衛する形になった。

イムズがマイクで発信した。

「全機、フォーメーション維持。

キングの指示あるまでそのまま航行する。」

キングはパイロットにキングの領地内のヘリポートまで飛ぶように告げると
シートを倒して目を閉じた。



・・・・・・・・・・・・・・サカマキの部屋・・・・・・・・・・・・・・・・

リリアは、研究所から戻って、エリックの様子にショックを受けていた。

「エリックの意識が戻らないなんてことは、今まではなかったわ。

確かにこんなに長時間ゲームの世界にいて、能力を使い果たしたとしても

今までなら、1日あれば目覚めていたもの。」

ーーーリリア、もうすぐ3日目になります。

「リリア、君がエリックの夢にもう一度入ることは?できないか?」

「いいえ、無理です。

あれは、エリックが私を夢のゲーム空間に呼んだから夢の中で実体化

できましたが、私はゲームのキャラとして入っていたので。

エリックがもう一度私を呼べば、入れるかもしれませんが・・・」

サカマキはカネムラに言った。

「カネムラ君、君の異次元移動能力では?」

「夢、の世界は、異次元というよりも因果律が通用しない世界なんだ。

だから時々、カオスフィールドって呼ばれる。

それなのに、クイーンもエリックも、あの世界でゲームが出来てしまう。

凄く精密で現実そのものの世界で・・・

確かにキングに選ばれた能力者だけの世界だった。


だから、俺には入れないよ!」

リリアは頷いた。

「クイーンはあの島にいて、ゲームの世界を創り上げていたから。

キングもクイーンも、現実の姿に近いと思ったわ。」


サカマキは、何かがわかったように言った。

「キングはクイーンの眠りを覚ましたかったんだよな?

リリア、エリックの父親の残したノートには、関係することが書かれていなかった?」

サカマキとカネムラは、リリアの答えを待った。

「ディラルド・ジェイントン博士は、超遺伝子研究で不思議な実験をしていたわ。

でも、あの時点ではクイーンの謎は解明していなかったのよ。」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-06-21 22:52 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者         


第百九話 「  思わぬ事態 」


・・・・・・・・・・・・サカマキの部屋・・・・・・・・・・・・・・・・

サカマキの電話が鳴った。

「サカマキ君、ワインバーガーだが。

リリアのメンテナンスは無事終わった。

問題は無い。

それから、エリックのことだが、まだ眠っているんだね?

それではエリックを起こしてやってくれないか。

無理せず少しずつでいい。

私はこれから出かけるのでね、エリックの様子はメラニーに伝えてくれないか。」

「はい、了解いたしました。」


サカマキはエリックの寝ている部屋に行くと、エリックに呼びかけた。

「エリック、もうそろそろ、起きないと腹が減っただろ?起きろよ、エリック。」

寝息がすーすーと聴こえる。

「エリック、聴こえるか、もう起きる時間だぞ。」

すーすー・・・

ゆさゆさと体をゆすってみるサカマキ。

「エリック、ずい分深い眠りなんだな・・・まるで声が聴こえてないみたいだ。
・・・しょうがない、カネムラに頼むか。」

今度はカネムラを起こすサカマキだった。

「う・・・おはようございます、飯の時間ですか・・・」
「そうだぞ、お前が当番だからな。」
「・・・おやすみなさい・・・」
「こらこら、冗談はよせ。
それより、エリックを起こすのを手伝ってくれないか?」

カネムラはエリックをゆすりながら起こそうとした。

「エリック~~~~~!!おっきろ~~~~~~!!

起きたら面白いことがあるかもよ~~~~!!

俺が遊んでやってもいいぞ~~~~~!!」

エリックに変化は無い。

「ええっと・・・これは無理ですね。」
「そうなのか・・・実は、な・・・」

サカマキはカネムラに事情を説明した。

「ワインバーガー氏が、起こせって言ってるんですか??
でもこの状態は、かなり疲れ切って寝てる感じですけど?」

2人はもう少し時間が経ってから起こす事にした。



その頃、ワインバーガーは長老に連絡をしていた。
「やはりキングに至急会う必要が出てきました。
詳しい内容を、今そちらのPCに送りますので、ご確認ください。」

ワインバーガーの秘書は言われたように情報をメールで送った。

「ご覧いただけましたか?」

「今、観たよ。
それで、キングとはどのような会合と言って会うつもりだね?」

「アンドロイド・グランドクロス計画の見直しがありますので、承認の為に
一度お会いしてご説明させて頂きたいと。」

「ほほう・・・それは事実なのかね?」
「はい。」
「次回の計画会議では間に合わないのかね?」
「まず、この計画の推進派であり指導者である次期総帥にお話したい
重大な事項があるのです。」

長老は電話口でふうっと息をついた。

「それならば、私も同席、ということか?」
「是非お願い致します。」
「わかった、ではこれから塔に向かう。
5時間後でいいな?」

長老はキングに事情を話すと、塔に来る様要請した。


・・・・・・・・・・・・・・コリエルティア塔・・・・・・・・・・・・・・・・・


キングは専用の超高速小型機で時間内にこの塔へと飛んで来た。

キングは塔に昇ると、長老とワインバーガーが待つ会議室に入った。
そしてそこにいるアンドロイドの秘書を見て、感心したように言った。

「ここにはアンドロイドしかいないというのは、本当だったのですね。
さすがは科学技術省総裁。
この場に私を呼んだということは、緊急を要する事項だと理解しています。

どうぞ始めて下さい。
アンドロイド・グランドクロス計画に、問題が起きたと聞きましたが?」

円形のテーブルを囲み、キングが席につくとワインバーガーは
球状立体地図を頭上に配置した。

「そうです。
ご存知のように、我々はアンドロイドの研究開発を行って、著しい成果を
あげています。

数限りない試作を行ってきましたが、その一役を担っているのが
このアンドロイドです。」

そこにリリアの立体画像が現れた。

「キング次期総帥もご存知の、このアンドロイドは、現在S級能力者の
エリック少年と共に行動しています。

これも計画の一部なので、いずれ公式に発表せざるを得なかったのですが
この2人を狙う者が現れました。

・・・キング、それは貴方のことです。

まさか、仮想空間の遊び、ゲームの形で、この2人を取り込もうとするとは
思いもしませんでしたよ。

このことについて、キングからお話を伺いたい。
何故、2人を貴方の手元に引き込んだのですか?」


キングは眼を細めた。

「・・・そうですね。

ワインバーガー氏の疑問も、もっともです。
能力者、ならではの興味、ということでご理解戴ければ良いのですが。
長老もご出席されているのに、それではあまりに失礼ですね。

貴方が言っているゲームは、サウザンドアイランドのゲームでしょう。

この島は、かつて我々の領土であり、遺伝子研究の最先端であったことから
異端とされて世界から封鎖、研究の完全消滅、歴史上からも消されました。
それが14年前です。
その前に、我々の国は革命により大変革を遂げました。

エリックを知っていることをもう隠す必要もないので、仮にこの島を
復活させることが可能ならば、彼の能力を利用することも、科学の進歩と
いえるでしょう。

勿論、エリックの自由意志によるものです。
その件で報告をしなかったのは、あくまでゲーム中のことだからですが。
我々は、そちらの研究を妨げる気はありません。

・・・話は、それだけですか?」

ワインバーガーは立ち上がると、キングをじっと見つめた。

「ゲーム、と言いますが、貴方がたのゲームは、皆 能力者によるものだ。
普通のゲームとは、到底言えないでしょう。

キング・・・ひとつ、答えていただきたいことがあります。

これは真剣な問題です。

私の部下が、エリックの元におりますが、エリックはゲームが終わってから
まる2日以上経つというのに、目が覚めません。
先程、確認しました。
全く意識が戻らないそうです。

貴方のところの能力者、クイーンも、体は眠ったままだそうですね。

ゲーム終了後夢の中で、リリアとエリックがクイーンから聞いています。

このことを、どう説明されますか?」


長老はじっと目を閉じて聞いている。
キングは一体、何を話すのだろうか。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-06-20 00:58 | SFサウザンドアイランド
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StaD cafe  聖隷マルシェ プレイベント


 恒例になりました 高千穂ネットワークの イベントご案内です~♪

 7月に聖隷病院で行われる聖隷マルシェのプレイベントをスタットカフェで行います。
 

 6月 18日 土曜日 10時~16時 

 ☆ワンデーシェフ  たに農園 タコライスランチ や ラタトゥイユとパン
          (要 予約・お電話でご確認ください)

 ☆出店      アロマテラピーSora

 ☆創作作家    消しゴムはんこ 鉛筆画小物 等々  

 ☆タロット占い   (2時から4時までの間で)  30分 1000円

 現在予約が11:00から2:00まで入っております。

 当日お店での受付は、2時以降4時までの占いとさせていただきます。




他にも 創作作家 の皆様の小物なども展示販売されますので

どうぞお楽しみに。

STaD Cafe
              住所: 佐倉市田町74-1 T-NETビル2F

               TEL: 043-486-1107

高千穂ネットワークのホームページはこちらをクリックしてください。

StaD TVはこちらです。


今回のイベントのご案内はこちらをクリックしてください。
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# by f-as-hearts | 2016-06-18 10:27 | 占いの話 | Comments(0)

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どうぞお楽しみに(^-^)/

スタットカフェ一同
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# by f-as-hearts | 2016-06-18 10:17 | 祈り

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今日はお天気に恵まれました。
プレイベント、どうぞお楽しみに(^-^)/

スタットカフェ一同
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# by f-as-hearts | 2016-06-18 10:10 | 祈り
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者         


第百八話 「 超遺伝子研究所ディラルド・ジェイントン博士 」


エリックはさっき見た父親の姿や顔を思い出していた。
父は、エリックとは一緒に暮らさなかった。
エリックが覚えているのは、父がエリックの成長を楽しみにしているという
言葉だけだった。

それだけでも、肉親である父の言葉は、忘れることはなかった。
新しく暮らし始めた場所に、リリアが現れて、能力のことを理解してくれた。

エリックは自分の能力がいつから発現したのか、わからなかった。
だがその能力を、最初に認めてくれたのが父だったのは、わかっていた。

「ニーソックス、れぜんだちゃん、ふたりとも決闘しなくてもいいよ。

僕、みんな一緒にいて欲しいんだ~!」

その気持ちは本当だった。

「ゲーム以外でさ、仲良くってもいいよね。

僕、いつも一緒にいるのは、リリアだけなんだ~!」


ニーソックスはエリックの周りをくるくる回った。
れぜんだちゃんは、ぷぅ~とふくれている。

「えりっくは あそびたいんだよな・・・

ほんとに おもしろい よな 」

「そーーーかなーーー!

あたしは強いやつが好きだからっ!!

だーかーらーニーソックスは だいっきらいっ!!」

「べ~~~~~~~~~っだ・・・」

くすくす・・・エリックが笑った。

「そうだ!

あのさあ、あのさあ、ふたりにできるかなあ??

あのね・・・」

ごにょごにょ・・・・・・・・・

れぜんだちゃんが驚いた顔の絵を帽子に浮かべた。

「えええええええ???それをあたしにたのむかな~~~~?!」

「へえ へえ ・・・ なんだか おもしろいな

そうかあ・・・  そうかあ・・・

おれは いいけど ・・・」

島の日差しは森の奥までは届かない。
でも樹の枝の隙間からこぼれる細い光が、ちらちらとエリックの顔に
葉っぱの影を落していた。

夢、だなんて思えない・・・
あの遺跡も、外に広がる海も、あの丘も・・・

「もっと、探検しようよ!」


・・・・・・・・・・・・・サカマキの部屋・・・・・・・・・・・・・・・


「一番目っていうことは、他にも理由が考えられるのか?」

ーーー私の得た情報からの結論ですので、リリアにもっと
   情報をもらえるなら、結論は勿論違ってきますね。

「情報っていうのは・・・リリアが夢の世界で、得た情報のこと?」

ーーーその部分は、リリアにしかわからないので。

「そーなんだよなーーーー!!不思議だよ全く!!

リリアの生みの親のクラウン博士も首をひねっていただろう!」


・・・・・・・・・・・・ワインバーガーの研究室・・・・・・・・・・・・・・

ワインバーガーはリリアの話を肯定しながら、仮想空間のことを考えていた。

「夢というのは、機械、そして人工知能には理解できないものだと言われてきた。

それは、夢というものが理論や数値、そして事象の摂理からは外れたものだからだ。

それなのにこのゲームに、あまつさえ君は参加し、何度もエリックを助け、仮想空間で

行動し活躍するという離れ業をやってのけた。

これは賞賛に値する。

尚且つあのリドル帝国の堅物で権威の塊のような次期総帥と、ゲームの中とはいえ

戦って勝った、というのだから、リリアはすでに我々の想像を超えたアンドロイドに進化

したのだろう。

・・・リリア。

アンドロイド・グランドクロスの成功する未来は、君のその能力を引き継げるかどうかに

かかっている。

そしてまた、エリックをキングの思惑通りにさせてはいけない。」

「ですがエリックの父親は探さなければ・・・」

ワインバーガーはぐるぐると部屋を回って考えをまとめようとしていた。

「私は、キングと会う機会を設けるつもりだ。

エリックの父親ディラルド・ジェイントン博士とエリックは、ずっと接触がない。

博士は行方不明で、それもキングの知るところだろう。

・・・わかった。

なんとか私達が、ディラルド・ジェイントン博士を先に見つけよう。」

「私も勿論探します。」

「そうしてくれ。」

リリアは帰り際に言った。

「それから、ディラルド・ジェイントン博士のノートは、未発表の研究論文です。

私の記憶からでも引き出すことは不可能ですので、クラウン博士に伝えてください。」

リリアが研究所から出て行ったのを見送って、メラニーは複雑な表情で
ワインバーガーを振り返った。

「ワインバーガー博士、やはりリリアはアンドロイドですね。

人間でしたら規約やら制限やらに縛られ過ぎれば、ほころびが出て

少しは内容を話してくれそうなものですが。」

「人間が作った基準や規則、法律が、苦も無く守れてこその、人工知能だからね。

その上、あの保護者としての性質だからな。

クラウン博士はとんでもないアンドロイドを作ったものだよ!

・・・さて、メラニー、君ならエリックの父親をどうやって探すかね?」

メラニーは激しく動く情報の波を見つめながら、言った。

「彼が科学者であれば、PCと無縁ではいられない筈です。」

「それはそうだが・・・遺伝子研究をしている科学者や研究所は、数え切れないだろう。」

「超遺伝子となれば、話は別だと思います。」

メラニーは名称を考えていた。
何かのキーワードがある筈だ。
それがヒットすれば、どこかで存在が確認できる筈だ。

「キングの動きを、こちらは追うことにする。

メラニー、何かわかったら私に連絡を。」

ワインバーガーはそういい残して研究所を後にした。


・・・・・・・・・・・再びエリック達のいる夢の中・・・・・・・・・・・


エリック達の姿を見ながら、レゼンダが執事に言った。

「エリックは、何かお化けとれぜんだに頼んだみたいね?何かしら?」
「そうですね、気になりますね。」
「れぜんだに、何を頼まれたのか、聞き出したいけど?」
「聞くだけ無駄だと思われます。」
「そうかしら?

れぜんだ~~~~~!!

ちょっとあなた、一体何をエリックに頼まれたの?はっきり言いなさい!」


れぜんだちゃんが、ふっと気がついたかのように、くるっと顔をこちらに向けた。

「いやだ。」

「なっ!? 何はっきり拒否してるのよっ!!あんたがこっちの人間だって

わかって言ってるの?!」

「こっちの人間ってゆうなあああああ!!

人間じゃないもんっ!!2次元アイドルキャラだもんっ!!!」

「このっ!!平面キャラがああああ!!!

なまいきいってんじゃないのっ!キングの為に言いなさいっ!!」

れぜんだちゃんは、ふんふ~~~ん♪という顔を帽子に浮かべた。

「ふんふ~~~~ん♪ キングもクイーンも、負けたんだから

えりっくのやりたい放題ってことなのさ!!!」

「このおおおおおお馬鹿娘~~~~~~~~!!!!」
「レゼンダ様。

興奮されては血管に悪いかと。」
「何ですって??」
「いえ、血管に欠陥がでてはいけませんので。」
「し    つ     じ ~~~~~~~!!」


キングが言った。

「ぶちきれそうだと言いたいのだな。」

クイーンも言った。

「執事ってレゼンダを興奮させたいのじゃないかしら。」



「れぜんだちゃん、誰と話してるの?

あのさ、もう大丈夫?」

「えりっく おれは もう だいじょうぶ だぞ

でも れぜんだちゃんには きたい しない ほうが いいぞ・・・」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-06-16 23:52 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者         


第百七話 「  度重なる夢 」


エリックはれぜんだちゃんと一緒に、研究所から下って森の中へ入っていた。

「ここってさ、クイーンの世界なんだよね。

まだゲームの中だったんだね。」

れぜんだちゃんがふんふんと頷いた。

「そーだよー!だから私が一緒にいるんだよ!」
「そーなんだよね。

僕、クイーンとキングに消えないでって言ったんだ~!

だってさあ、このゲームの世界って、すごいから。

キングとクイーンってすごいよねっ!」


見上げた空には紅色の羽を持つ鳥や真っ青な羽の蝶が、大群で飛んでいた。
ズシン ズシン と 大きな音をたてて草食の恐竜が歩いていく。

「キングが言ってた。

恐竜が他の動物を食べちゃったら大変だって・・・

恐竜も巨人も、ここにいたんだ。」

れぜんだちゃんが笑った。

「わたしには、エリックの方が変だと思ったけどっねっ!!」
「ええっ?れぜんだちゃんの方がへんだよ~~~~だ!!」

ぽんっ

「 えりっく なんだよ・・・

まだ かえって なかったのか  おまえ

まさか  かったから ここにいるのか・・・」

「わっ!!なによニーソックス?!

なんででてきたのさあああ??」

「おまえこそ なんで えりっくの そばにいるんだよ・・・

れぜんだちゃんにあうなんて やっぱ おれってふこう・・・」

れぜんだちゃんがニーソックスの口を左右からひっぱった。

「なにおおおおおお~~~~~~!!

おばけのくせに~~~~~!!ふこうっていうなあああああ!!!」

「おふぁへえええ~~~~ひゃるにょかあああああ??」

「やるよっ!!にーそっくすに勝って、あたしがエリックの右腕に

なってやるううううう~~~~~!!」


「げっ・・・??

やるのか・・・まじか・・・れぜんだちゃんと??



やっぱ おれって すげえ ふこう かも・・・」


じゃん!!

「え? 何が始まるの??」

「エリックの、右腕はだれか~~~~?!

このあたしが一番に決まってるんだからっ!!」

「 つまり えりっく は みてるだけでいいんだ・・・

おれ れぜんだちゃん たおして 

いつもえりっくといっしょにいるぞ 」


途端にお化け軍団が現れて、薄暗い森の中にあかりがついたようになった。

「おばけのくせにいいいいい~~~~~!!なっまいきなんだからああ!!」

「なま でも いきても いない ぞ・・・」

「そーーーーーーゆう とこがっ!!なっまいきいいいいい~~~!!」


「ええっ??僕も入りたいのに、ダメなの?」

「それともエリックは、誰かとたたかいたいのおおお??」

「うん!

でも、誰だったら面白いかなあ?」

れぜんだちゃんが魔法でニーソックスを攻撃していた。

「えいえいえいっ!!

炎の魔法で燃えてしまえ~~~~~!!」

「あぶないあぶない・・・

みんな ふぶきで 火を けすんだ

もりが もえるだろ ・・・

おまえ こわい やつ だな やっぱり・・・」



・・・・・・・・・ワインバーガーの研究所・・・・・・・・・・・

「エリックの、父親??

超遺伝子研究・・・それをサウザンドアイランドで行っていたというのか?」

「クイーンが話していた内容ですが、それがあの恐竜や怪物をゲーム内に

創りだすことが出来た本当の理由だそうです。

遺伝子操作で創られた大昔の恐竜、それを一時でもクイーンは見ていた。

だからそれが、ゲームに現れた。

ワインバーガーさん、エリックの父親は今どこにいるのですか?」

「それは、わからない・・・」

クラウン博士も首を振った。

「リリア、クイーンの所在も謎なんだよ。

君のデータから、我々もクイーンについて調べていたんだが、まさか

こんな島にいるなんて思いもよらなかったのでね。

父親について他に何かわかったことはないかね?」


クラウン博士はリリアのデータ、記録メモリーにない情報ということに
驚嘆と畏怖の念を抱いていたが、新情報への興味の方が勝っていたのだ。
そしてそれは、ワインバーガーも同じだった。

リリアはノートの内容を逐一覚えていたが、果たしてそれをここで話すべき
だろうかと思考中だった。
なにより、リリアが一時保管している夢の中の記憶の場所は、不安定な
エネルギーによって保存されていたので、今にも消えそうだったのだ。

「今すぐ、私が電源を切られていた間の記憶を、保存したいのですが

時間をいただけますか。」

研究者2人は、大きく頷いた。

「歴史的大事件だよ!

アンドロイドの人工知能が、電流もなしに他との会話や資料などを

思考回路を使って記録を取っていた、なんて!一体どんな力が働いた

んだね?!」

リリアの記憶一時保管場所からそれらのデータが、一気に本来の人工頭脳へ
流れていった。

「うう~む・・・このデータをすぐに解析したいが・・・
私はもうそろそろ自国へ帰らねばならない。

それに、リリアもエリックを助けに行かねばならないだろう。」

クラウン博士は、リリアの情報をまた見ているからと言い残して、研究所を去った。
ワインバーガーは、リリアに話しかけた。

「私は、実はひとつだけ・・・可能性を見つけた。

あの、時計だよ。

あの時計から流れた微弱な電流は、リリアの体のどこかに

滞留していたのではないかね?

それが、電源がなかったのに夢の中で記録をとれた・・・いや

夢の中を動けた理由じゃないかな?」

「それは、感じます。

私は元来大容量の電池で動いていて、電源はそれなのですが、その電池の代わりに

なるものがどこかにあったとしか・・・

それについては、クラウン博士が調べてくれるでしょう。」

ワインバーガーが、顎を触りながら話した。

「君は、エリックの父親の研究について、説明してくれるだろうね?」

「それは大変難しい問題です。

内容が内容ですので現状では不可能だと言えます。

この島は以前リドル帝国が統治していたのです。

そしてこの研究が止まったのは、帝国に起こった革命のせいだったようです。

それが、一番最後のページに書かれていました。

14年前、リドル帝国が無血革命に成功して、その当時の貴族政権が軍事政権に

変わったという状況下で、軍部はサウザンドアイランドの研究を切り捨てたと

書かれていました。

ですが、エリックの父はそれからしばらくして、再びこの島に戻り、ノートを

残したのです。

当時を知らなかったキングは、この島にクイーンがいるということに驚いていました。

キングはエリックの父の存在を今、初めて知ったのだと思います。

それは私達と同じです。


そして、これからはクイーンの病気を治す為に、エリックの父を探すだろうと思います。」


・・・・・・・・・・・サカマキの部屋・・・・・・・・・・・・・

「なんだって・・・・・・・・?!

リリアは、研究のノートを読んだのか!!」

ーーーそう言っていますね。

「つまり、つまり、だ・・・

ええっと??

キングは、クイーンの為に、エリックの父を探さなければならないんだな?

でも、父親をその島から追い出したのは、リドル帝国だったってことか!!」

ーーー14年前では、キングは何も知らなかったでしょうね。

「それじゃあ・・・

あのゲームの目的はやっぱり、エリックを島に閉じ込めておく為じゃないか!!」

ーーーそれが一番目に考えられる結論になります。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-06-13 15:47 | SFサウザンドアイランド