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紡ぐ夢 綴る夢

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タロット占い師ASのブログです。

異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百二十話 「  研究所がいっぱい 」


・・・・・・・・・・・・・・・・・エリックのいる部屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

リリアが戻ると、エリックはカネムラとサカマキから質問ぜめに合ったと言った。

「リリア、僕が夢の中でキングやクイーンとゲームしたって本当?
僕、何にも覚えていないんだ。」

リリアはサカマキを見たが、サカマキは首を振った。

「記憶喪失とは違うようです。
あのキングとのゲームから先を、全て忘れているんです。」
「目覚めたら夢は忘れるものね。」

リリアの言葉にカネムラが唸った。
「そんなのは、夜寝ている時の夢のことでしょう??
理解できないです!!」
「カードを見ても、何も思い出さないの?」
「そうなんですよ!」
「最初のようにカードを使えない?」
「使えません。
確かめました。」

リリアはエリックを見た。

「それじゃ、エリックがゲーム中に発動したサウザンドアイランドの風景も
覚えていないの?」
「う~~~~ん・・・そんな島、僕行った事ないよ、リリア。
リリアも行った事ないよね。
どうしてみんな、そんな島のことを僕に思い出せっていうの?

それよりさ、お父さんはどこにいるの?
お父さんってどんな人?
リリアと一緒に帰ってきたんじゃないの?」

屈託の無い笑顔でエリックは笑っている。

「お父さんとは、PCで話せるわ。
でも今は大変な研究の最中だから・・・エリックのお父様は超遺伝子研究の博士で
サウザンドアイランドで昔、研究を続けていらした方よ。」

エリックはリリアに嬉しそうにうなずいた。

「お父さんに会いにいきたいな!ダメ?

そっか・・・じゃあ、PCでもいいや。
もうお父さんと話してもいい?」

エリックがPCに話しかけると、PCが答えた。

ーーーエリック、今繋ぎますね。

リリアがサカマキとカネムラに言った。

「・・・それにしても、エリックがクイーンの夢に入り込んだからなのかしら。
クイーンは今は、意識を体へ戻しているところだけど。」

ーーーエリック、お父さんが出てくれるそうです。

「あ、お父さん?

僕のこと覚えてる?僕、今ねリリアと一緒に暮らしてるんだ。
カネムラもサカマキさんも、僕の友達なんだ~~!」

「エリック、俺を探してくれたのは、エリックの仲間達だったんだよ。」

「え??仲間?カネムラが探してくれたんだね!!」
「違うんだ。

エリックがゲームに参加していた時に、エリックには仲間ができたんだよ。
今は、クイーンの夢のせいで、忘れているみたいだがね。

・・・エリック、ひとつやってみて欲しいことがあるんだが。
今はまだ、疲れているはずだから、明日だな。」

「えーーーー!?

僕もう疲れてなんかいないよ!!

お父さん、僕超能力使えるんだ。
だから、すぐにー」

「実は、明日にならないとダメなんだよ。
今は忙しいけど、明日の朝にもう一度話をしような。」

リリアがPCに合図して、ラインを閉じた。

カネムラがエリックに言った。
「エリック、久しぶりにゲームしようか?」
「うん!!やったあ!!」

リリアは博士が言った言葉に安堵していた。
博士には何か、解決策があるようだ。

「カネムラさん、エリックは健康診断をしなければならないの。
30分くらいで終わらせてね。」

「はい、わかりました。」
「ええええ~~~??」
「エリックのお父さんから頼まれているのよ。」
「・・・・・・・は~~~い。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・新・研究所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キングはディラルド博士からエリックの話を聞いて、驚いていた。

「・・・夢、だから忘れた、ということですか?」
「まだ、断定はできませんけどね。
人間は、どんなに長い夢でも、覚えていないことがよくあります。」
「・・・そうですか・・・」

今度は博士がキングに質問した。

「キング、あなたのその仮想空間創造という能力ですが・・・
どうしてゲームという世界にこだわったんですか?」
「おっしゃる意味がわかりませんが。」

「失礼しました。

・・・私が言いたいのは、その空間を創る能力で、様々な人々を魅了する
ことができるだろう、と言う意味です。
ゲームじゃなければいけなかったんですか?
ゲームは、いつの時代も遊びの空間で一過性のものでは?」

「・・・確かに、仮想世界は曖昧であやふやなものに満ちています。

・・・きっと私のいる世界と比較すると、一番遠い世界だからでしょう。
だから、私に必要だったのです。

博士にも理解できないということは、正解のない問題なのだと思ってください。」

博士はうなずくと、言った。
「キング、もうエリックには接触しないでしょうね?」
キングは眼を閉じた。
「それも私にはわかりません。」

キングの電話が鳴った。
博士に会釈して電話に出たキングは、電話の相手にうなずいていた。
その間、キングが声を出すことはなかった。

カチャ・・・
電話をポケットにしまうと、キングは博士に少しの間研究所を離れると言った。

「クイーンの容態が変わるようでしたら、いつでもいいですので連絡ください。
それでは・・・」

キングは研究所を出ると、駐車場に停まっている専用車に、もうしばらく
待っているように伝えた。

振り向くと、研究所の入り口の脇に見慣れた人物が立っていた。

「キング、こんなところにクイーンを連れてきていたんですか。」
「イムズ、君には感謝している。
あの島から大鷲を運んできてくれて。
・・・おかげで、意識が戻りそうだよ。」

イムズは帽子を外すと頭を掻いた。

「まあ・・・エリックが能力を発動したっていうのは、知ってますんで
それでも、大鷲にクイーンが乗移っていたのは本当でした。」

「それについては、他言無用だ。
引き続き軍での機密事項としておいてくれ。
それで、先程のテレパシーでの連絡だが、事実のようか?」

イムズは帽子をかぶり直した。
「はい。

そちらはマドックスに調べさせていますが、対テレパス用の設備がある模様で。
苦戦を強いられています。」
「そうだろうな。
私にも全容はつかめていない。」
「マドックスに別からのアプローチをさせましょうか?」
「無理に動くのは危険だ。
相手に警戒させぬようにしてくれ。」

イムズは会釈をすると壁に消えた。
キングは車に向かいながら考えていた。

クイーンの存在は隠しておけることではなかったが。
最良の1手であったかどうか・・・

キングはバタンと後部座席に乗り込んで、運転手に行き先を告げた。
車は静かに森の方へ動き出した。


・・・・・・・・・・・・・・・ワインバーガーの研究所・・・・・・・・・・・・・・・・

メラニーがワインバーガーに連絡をしていた。

「グランドクロスが完成いたしました。
はい、お待ちしています。」

メラニーは研究員に言った。
「これで皆、長期休暇がとれるわね。」

研究員達からは声もない。

「ごめんなさい、寝ていていいわ。」

モニターに映る研究所と隣り合う巨大なプラント内には、
完成したグランドクロスが搬送されて並んでいた。

「これで・・・ワインバーガー博士の夢が叶う。」

ワインバーガーは自家用ヘリでビルの屋上から飛び立っていた。
そのヘリの中で、エリックのことを考えていた。
それからリリアの生みの親であるクラウン博士に、電話で報告をした。

「そうですか、とうとう・・・おめでとうございます。」
「ありがとうございます、クラウン博士。
完成披露は内々にする予定ですので、是非明日研究所にいらしてください。」
「エリックはキングから離れましたか?」
「それが・・・」

ワインバーガーはエリックの状況を簡潔に説明した。
「そんなことになりましたか!」
「こちらとしては、良い結果ではありますがね。
キングとしても、クイーンが彼らの元に戻ったので、不満は無い筈です。」

クラウン博士は言った。
「今でもリリアの情報は送られているのですが、眠っているエリックの状態と
キング、クイーンとの状況まではわかりませんでした。
・・・明日、ですね、喜んで伺います。」

ヘリコプターの操縦士が言った。
「もうすぐ研究所です。」
「わかった。」

研究開発にかかってもう10数年・・・か。
エリックという超能力者が現れて、開発に拍車がかかったこの半年。
ワインバーガーは研究所に到着すると、地下通路へと向かった。
隣のプラントへの近道だったのだ。

警備人が挨拶をしてワインバーガーを通した。
警備人の一人がワインバーガーの後姿を見送りながら言った。

「あの人は、誰っすか?」
2人がひそひそと話し始めた。
「馬鹿、あの方はここの最高責任者のワインバーガー博士だ。
お前、入ったばかりだから知らないだろうが、俺らはあの人に雇われているんだ。」
「わかりやした。」
「いいか、マドックス、おまえなるべくしゃべるな。
新人はほんとは入れるなっていわれてるんだからな!」
「へーい。」

マドックスはかなり慎重に警備の仕事に紛れ込んでいた。

「おまえ特別らしいな。」
「いやいや、俺のめいっこのはとこが、ここの研究員のひとりでして。」
「そうか、親戚くらいだもんな、コネがきくなんてのは。
よかったな、ここは高待遇だぞ。」

マドックスはテレパシーが通じない内側に入ることに成功していた。
「はー腹減ったなー。
もう飯の時間じゃないっすか?先輩。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-08-07 11:06 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
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イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十九話 「  夢 」


・・・・・・・・・・・・・・・・レゼンダの部屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


レゼンダはエリックが新たなクイーンを夢の世界に創ったのを見て
驚きのあまり、PCの前で固まっていた。

「なるほど、これでれぜんだちゃんの役割がわかりました。」

レゼンダは声もでない。

「エリックに気づかせる為だったんですね。
クイーンが夢の世界を離れられない理由などを。」

レゼンダは紅茶を一口飲んだ。

「クイーンはこれで夢のゲームの仮想空間にもいることができますね。」

レゼンダはごくんと紅茶を飲み込んだ。

「これで今まで通りということです。」


・・・・・・・・・・・・・・・サウザンドアイランド・・・・・・・・・・・・・・・・・


エリックは夢の中でキングとクイーンが抱き合うのを笑顔で見守っていた。

ニーソックスはエリックの周りでそわそわしながら言った。

「えりっくのとうちゃんは すごい・・・ 

おれにクイーンの ところへいけって いったけど

ほんとは おれ くいーんにころされるか と おもったんだ・・・」

「やっぱりすごいや、ニーソックス!!

僕、ニーソックスがいなかったら ずっとクイーンとゲームしてたよ!!」

れぜんだがふふんと鼻を鳴らした。

「クイーンはラスボスだからねっ!!!!

何が何でも、倒れたりしないのさっ!!!

エリックうううう~~~!!

もうクイーンに勝ったんだから、今度こそあたしと戦え~~~!!!」 


ひゅうーーーーーーーーっと 島に風が吹き渡って

上空に大鷲が羽根を広げた。

クイーンは大きく腕を伸ばすと、その腕は大鷲の羽に変わった。

「・・・エリック・・・

    ・・・フール 愚者の子よ・・・


私は ずっとキングのそばにいる為に 一番遠い この島にいた。

しかし 意識が離れた後の体の衰えは キングにもどうしようもなかった。


エリックに この島と ゲームと 夢の世界を 好きになってもらわなければ

この たったひとつの答えに 辿りつかなかった・・・


     ありがとう エリック 

 そして ニーソックス  ディラルド博士  れぜんだ ・・・

 私は ずっと この世界と・・・      ともに ある・・・」

バサッ・・・・・・・・・

クイーンはその姿のまま空へと飛び上がった。

羽が 空から落ちてきた。

エリックは手を伸ばして、その羽を掴んだ。


・・・・・・・・・・・・・ワインバーガーの研究所・・・・・・・・・・・・・・・・・・

メラニーがワインバーガーに連絡していた。

「ディラルド博士が、キングの元にいるそうです。
そこの研究所にリリアとクイーンが・・・はい、博士はキングに協力して
クイーンを助けたようです。

エリックは能力でクイーンの意識を取り戻せたようです。
夢の中にPCを出現させて、父親と会話しながら、答えを導いたという
ことです。」

「エリックの、見たことのあるものを完全にコピーする能力か!」
「はい。」
「リリアは、その時のエリックの脳波を記録したかね?」
「しています。」
「クイーンの脳波は?」
「大丈夫です。」
「それでは、それらのデータの解析、及び能力の発動結果を新たに分析して
グランドクロスへの移植を急いでくれたまえ。」

皆が慌しく動いていた。
「わかりました。
それから、キングの元にリリアもいるのですが、離れるように伝えますか?」

ワインバーガーは少し考えてから答えた。
「大丈夫だろう。
リリアには護るべきものがあるからな。」

ワインバーガーはおびただしい数のビル群の一角から、地上を見下ろしていた。

「阻止できるはずだ。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・新・研究所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キングはクイーンの傍にいるように博士に言われたが、ニーソックス達が
いた時のようには、クイーンとの意思疎通はできないことも、すぐに理解した。

博士はまだまだ移植手術も不可能だとした上で、14年の長さを理解して欲しいと告げた。

「ですが、私達は新しいデータを手に入れました。

ニーソックス達がクイーンの脳に直接関わることで、得られたものです。
脳細胞、脳幹脳神経やそこから繋がる筋肉組織など、失われた組織がどこなのか
どこを繋げばよいのか、それを同一個体で比較できるという、データです。
それが、大きな進展をもたらします。
クイーンの予知夢は、きっと現実になるでしょう。」

クイーンは意識が戻っても思うように動かせない体に、いらだっているように感じていたが
それも含めて、予知での言葉を思い出していた。

(・・・いいの・・・頑張るから・・・)

「博士・・・その言葉を、クイーンにかけてやってくれますか?
今が一番辛いのではないかと思いますから。」

博士はうなずいた。

リリアがクイーンの傍から博士の元へ来た。

「博士、エリックのことですけど」
キングは席を立つと、黙って隣の検査室へと歩いて行った。

「まだエリックは目覚めないようです。
クイーンの夢にとらわれているのでしょうか?」

「そうだな・・・

おーい、エリック!聴こえるか?」

PCの中ではエリックがれぜんだとゲームに興じているところだった。

「なあに?」

「どうだい、そろそろこっちに戻って来ないか?」

「まってよ、今れぜんだちゃんのろぼっちがーーー

わわわっずるいや!!僕、父さんと話してるんだからっ!!」

「そんなこと言って、逃げる気だろ~~~~~!!」

「違うよ~~~~~!!ひどいなっ!!ニーソックス~~~~!!

れぜんだちゃんのろぼっちを止めて!!」

「いいぞ・・・ みんないくぞ・・・せえの・・・」
お化けは一斉にれぜんだとろぼっちに吹雪を吹きかけた。

「きゃあ~~~~~~~~!!こらこらこら、あたしをゆきだるまにする気???」

「エリック、その夢の中でも能力を発動していただろ?

・・・多分、かなり脳が疲労していると思うんだ。

一度、クイーンの夢から出て、自分の体に戻れるように意識してみてくれないか?出来る?」

「れぜんだちゃん、ちょっと待ってて。

わかった、やってみる。」

「だめだめ~~~~~~!!!エリック逃げる気?!あたしと遊ぶの!!!」

「うん、大丈夫だよっ!すぐ戻ってくる。」


PCの中のエリックが消えた。

その瞬間、サカマキが、エリックの目が覚めたとリリアに連絡してきた。
カネムラはエリックに話しかけていた。

「エリック、おはよう。

夢は面白かったかい?」

「?ううん?・・・ここ、どこ?

僕お腹すいた。」

「えっ?

夢の中にいたの覚えていないのかい?」

「??夢?カネムラ、僕、夢みてたの?」
「そうだよ、仮想空間のゲームで・・・その後クイーンの夢の中で」
「??見てないよ、そんなの。

お腹すいたああ~~~!!リリア~~~~!!」

リリアはサカマキに電話を代わる様に言った。

「エリック、私は今あなたのお父さんと一緒にいるのよ。
すぐには戻れないから、カネムラさん達とご飯食べていてね。」

「お父さん??お父さんに会ったの?お父さんどこにいるの?
わかった、リリアすぐに帰ってきてね。」

電話を切るとリリアが博士に言った。

「博士、エリックは仮想空間のゲームと夢の中の出来事を忘れているようです。
戻って詳しく確認しなければなりませんが、私達のことは覚えていて、博士のことは
わからないようです。」

「・・・そうか・・・


これは、クイーンの夢の・・・」
 

カネムラとサカマキは驚きを隠せなかった。

「本当に、あの、長い・・・・・・・今までの夢を全部、忘れているのか??」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-07-31 17:13 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十八話 「  一筋の光  」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・新・研究所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キングはディラルド博士からこれから行う実験と診療について説明を受けた。
クイーンにも同じように説明をするが、PCの中の本人の意識は、答えられる
状態ではないと判断し、キングが少し考えさせてくれと言った。

「クイーンは、博士に任せると言っていましたから・・・
ただ、それは博士が見つかる前でしたけど。」

クイーンに入っているニーソックスは、博士の話に頷いていた。

「クイーンに あいに いってくれば いいんだな・・・

それぐらい は だいじょうぶ だ・・・」

博士はその後キングとふたりだけで話があると言った。
キングが了承すると、博士はリリアにしばらく出てくると言って、キングを
夜の街に連れ出した。

その研究所から坂を下って、明るく光る商店街を抜けると、カウンターバーが
あった。

博士はすぐにその店の奥へと進み、席に座ると、キングに酒を呑むかと聞いた。
2人は同じ地酒を頼むと、キングは博士に何の話かと訊いた。

「キングとクイーンの関係なんですが・・・」
言いづらそうに博士はキングに尋ねた。
「恋人、ですよね?」
「そうです。」

グラスの氷が、カランと鳴った。

「クイーンの、ご両親は?」
「いない。」
「ご親族も?」
「いないな。」

「そうすると・・・キングが、唯一の身寄りだということになりますね。

キング、クイーンが予知夢の能力を発動させたのは、あなたの為では
なかったですか?」

キングは、言葉に詰まった。

「ひとつ・・・約束していただきたいことがあります。

これは、あなたの立場では難しいかもしれないことです。」

博士の約束の言葉にキングは頷いた。

「・・・わかった。

それじゃあ、すぐにでも研究所に戻ろう。」


クイーンとリリアがパズルで遊んでいるところに、キングが入ってきた。
博士は、あらかじめ呼んでいた助手と研究員を伴って入ってきた。

「クイーン、いや、ニーソックス、用意はいいかな?

それじゃ、始めよう。

エリック、いいか、大声でニーソックスを呼ぶんだ。」

「うん!ニーソックス、来てよ!!」

PCの中にニーソックスは吸い込まれていった。

ニーソックスは他のお化け達には、クイーンの中に残るようにいってあった。
エリックはニーソックスがくるくると中空で踊るのを笑いながら見ていた。

「クイーンの ところに いって くるよ・・・」

キングがリバイアサンを召喚すると、リバイアサンはクイーンに吹雪の攻撃を
始めた。

クイーンの竜はそれをかわしながら、逃げていた。

れぜんだがろぼっちのろけっとぱんちをクイーンに打つと、ぱんちはクイーンを
捕まえた。
クイーンは吹雪を喰らって動けなくなった。

ニーソックスはその瞬間、クイーンの中へと入っていった。

ニーソックスはクイーンの意識に呼びかけた。


「クイーン クイーン キングが はなしたがって いるぞ・・・

このまま じゃ クイーンが かわいそう だからって」

クイーンの意識は夢の中で竜のように荒れ狂っていた。


「かわいそうなのは キングだ!!!

私は何も悲しくは無い!!何も失わず 何も不幸など無い!!!

出て行け、ニーソックス!!!」

「 おれ おばけだから わかる・・・


クイーン おまえは おばけじゃない

おまえは キングが ひつようだ

キングは おまえにもどって こい と いってるぞ」

「私は キングのために ここにいるのだ!!」

「 キングは キングのために クイーンにもどってほしい んだぞ


クイーン  

 おれ には からだ が ないけど

おまえには からだも こころも あるだろ・・・」

「うるさい!!!!!そんなもの」

エリックが叫んだ。

「クイーン!!キングはクイーンのことを待ってるんだ!!

僕もお父さんが待ってくれているんだ、クイーンもキングに

会いたいよね!!!」


れぜんだがぼそっと言った。

「ばっかじゃないの、そんなの、無理にきまってる。

予知夢の能力、なくなっちゃうじゃんか。

ばっかじゃないの、全部ひきかえにして、何がいいのさ。

能力が全部なくなっちゃったらさ、どうするのさ。

それぐらいあたしにだってわかるよ!


クイーンはラスボスなんだから!

ラスボスだからいいんだって!」


ニーソックスは すこしだけ泣きそうな顔になった。

「 でも おれ ずっとまってて くれる やつ が いい・・・」


エリックはそのニーソックスの言葉に、泣き出した。

「そうだよ!!!僕はいつでもニーソックスを待ってる!!

僕も、僕も、クイーンがおばけになっちゃうのはいやだ!!!

でもこの夢の世界が終わるのもいやだあああああーーーーーーー!!!」


れぜんだが怒っている。

「わっがままな奴!!!!!ばっかじゃないの!!!

ほんとばっかじゃないの!!!!

どっちか、しかないんだよーーーーーーーだ!!!」


そのれぜんだの言葉に、エリックが首を振った。

「ううん、今、思いついた!!


僕は夢の中のクイーンをつくるよ。

夢の中のクイーンは、今まで通り夢の中にいられるんだ!!」

エリックが叫ぶと、クイーンの竜の姿が溶けて、そこに新しいクイーンが現れた。

それと共にニーソックスが突然、エリックの傍に現れた。

「あれ ・・・ クイーン は ?」

キングが笑った。

「クイーンの意識が、体の方へ飛んでいったよ。

・・・ありがとう、エリック。

まさか・・・夢の中でもエリックの能力が発動するなんて・・・」


研究所内は大騒ぎになった。

お化けが皆、クイーンから出て行き、クイーンが何か言おうとしていたのだ。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-07-25 17:04 | SFサウザンドアイランド
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国内最大級のハンドメイドインジャパンフェス(HandMade In Japan Fes' )に行って来ました。

7月23日と24日、二日間ですが、詳しくはこちらをクリックしてください。

ハンドメイドインジャパンフェス


今回、いつもスタットカフェでお世話になっています「みつみみうさぎ先生」と
「ポタリーペインティングのいいざさ先生」お2人がワークショップで参加されていました。

とても広い展示場内で、全部見て歩くのは大変でしたが、時間を忘れて歩いていました。
創作、制作、手作りの作品が、並ぶ様は壮観でした。

お時間があれば是非。
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# by f-as-hearts | 2016-07-24 02:14 | 祈り
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十七話 「  キングと博士 」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クイーンの病室・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「キング様、クイーンのご容態について、お話が・・・」

医者が一通りの検査を終えて、キングと別室で話をし始めた。

「・・・結果から申し上げますと、驚異的な回復力と言ってよろしいかと。
しかし少々今までの研究結果とは異なる数値がございまして。」

「どんなことだ?」
「はい、その・・・我々が認めた病例からはありえないのですが・・・」
「つまり、君達の見識とは違うというのだな。」
「そうですが、まだ2日しか経過しておりませんので、あと一週間は検査を続けませんと。」

キングはギシッと椅子を動かした。

「君達には、十分な時間を差し上げた筈だ。」

医者は慌てた。
「キング、我々の医学は先端医療ですから、これ以上の結果をお望みというのは
非常に困難ではないかと存じます。」

「・・・君達のことに不満があるのではない。
確かに私は、クイーンに最先端の医療をつぎ込んでいた。

ただ、他の研究者が必要になっただけでね。
ありがとう、君達には感謝している。

先程新しい研究施設にクイーンの搬送を頼んだ。
君達には今までの研究の成果への十分な報酬を用意した。
では、これで・・・」

キングが立ち上がると、医者は大きく首を振った。

「キング、それではクイーンの言語能力の回復は?あのままでいいのですか?」

キングは振り返らずに部屋を出て行った。


廊下に出ると、たった2日で、驚異の回復をしたというクイーンが、そこに立っていた。

「もう話をしても大丈夫な場所にいけるぞ。」
「そうか・・・ よかった・・・」
「よく言葉を発しないで耐えたな。」
「 むず かし かった な・・・」
「そうだな、おまえは笑い上戸だからな。」
「キング が わらわせようと する から だ」

看護士がやってきて、再びクイーンは口をつぐんだ。
クイーンの為に車椅子が用意されてきたが、それには座らず、スタスタと歩くクイーン。

「素晴らしいですね!もうお食事も一人で召し上がられますしね!
でも昨日の夜の、あの話はおかしかったですけど。」
「?何があった?」
「ごぞんじなかったですか?

クイーンはお見舞いで来られた官僚のお子さんの後をついて、いつのまにか
病室を出て行かれたそうです。
こどもさんは驚いて、逃げ回っていたそうですよ!」

「ははあ・・・」

クイーンはその話になると、顔を背けた。

「クイーン、いや、ニーソックス。

そのうち君の会いたい人にもあえるだろう。
今はまだ無理だが。」

空港の出口には大きな車が停まっていた。
キングがクイーンを乗せると、車は静かに走り出した。


空港から2時間は車で走った山の中に、その研究所は立っていた。
研究所の中では、ディラルド・ジェイントン博士がリリアと共に準備を整えていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・新しい博士の研究室・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キングがクイーンを伴ってその部屋に入ると、博士は目を見開いて言った。

「ヒナ鳥の主、は、本物の美少女だな!!

初めまして、キング。
ディラルド・ジェイントンです。

早速、クイーンをこちらの病室に。」 

キングはクイーンをリリアに引き合わせると、言った。

「ここで君に会うとは。

今までのことをどうか許して欲しい。

リリア、私は必ずエリックを助ける。」

博士はPCを開くと、キングに中の様子を見せた。
PCの中では、エリックとれぜんだ、そしてキングが、竜に変化したクイーンと
クイーンの召喚獣らと戦っていた。

「キング、貴方がリドル帝国次期総帥だというのは、リリアから聞きました。

私がサウザンドアイランドで帝国から遺伝子研究を任されていた時とは

全く状況が違うというのも、理解しているつもりです。

・・・息子は、キングとクイーンを助けたいといいましたが、私は息子が

助かる為には、まずはクイーンを助けなければならないと思っています。

キング、ご協力をお願いします。」

「勿論です。」

クイーンはリリアと隣の病室に移った。
キングは研究室を見回した。
病理関連の細菌研究所にあるような、大きな冷蔵室や、
ブースごとに個室になっている検査室、箱のまま置かれている使い捨ての備品など
ずっとここが医学の研究室として使われてきたことが見て取れた。
そして、隣の病室に入るには、エアーシャワーや専用の着替えなども用意されていた。

キングは再び博士のPCを観た。
あの中にも、自分がいる・・・

「博士が、あの島で研究していたことを、私は知りませんでした。

歴史から消されていたのですよ、酷い話ですが。


サウザンドアイランドは、クイーンにとっての楽園でした。


・・・最後の、楽園だと言っていました。

エリックをゲームに巻き込んだことは、必然だったのです。

そのことは、今でも間違っていないと思っています。


仮想空間の創造は、実は現実の模写でしかないとしても

元々あった筈の、失われた楽園の創造なら・・・

真実、価値があると・・・ 」

にっ、と博士は笑った。

「エリックは、お化けのニーソックスが一番のお気に入りらしいです。

・・・キングが創ったキャラだそうですね。

さて、そのニーソックスにもう一仕事してもらいましょう。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・サウザンドアイランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

クイーンはいよいよ竜の本領発揮とばかりに、炎の連続攻撃をしていた。
れぜんだは、ろぼっちから降りると、クイーンに向かって大声で叫んでいた。

「クイーンのばーか!!竜なんて、こわくないんだからねっ!!!」

「れぜんだ、クイーンはおまえの創造主なのに、おまえは本当に変わっているな。」

「キング、あたしはあたしだから!!クイーンが騒いだって、攻撃してきたって

こわくないもん!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・レゼンダの部屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それを聞いて、レゼンダは目を丸くした。

「・・・クイーンはどうしてれぜんだなんか創ったのかしら?」
「そうですね、七不思議のひとつです。」
「なな、不思議??ですって?執事、ななつの不思議って何?」
「レゼンダ様、ほらエリックの攻撃ですよ。」
「七つも不思議があったかしら??」
「七つ以上不思議があるように思いますが。」
「それはそうね。

あの帽子がまずひとつ目、それにあの性格でしょ。

ゲームキャラとしてはザコなのに私の名前!・・・でしょ。

キングもクイーンも、あのれぜんだをいまだにゲームの中で活かしているところ!も、ね!」

「4つ、でございますね。」
「・・・そういえば、私の名前をつけた意味が一番気になるのに、今まで
クイーンに答えを訊けてなかったわ!」
「5つ、でございますね。」

レゼンダはクイーンに呼びかけた。

「クイーン!!ちょっと訊きたいんだけど!れぜんだの名前のことだけどーーー」

竜になったクイーンは、れぜんだに向けていっそう激しく炎の攻撃を始めた。
れぜんだはひーひー言いながら逃げ惑っている。

「・・・しまったわ。

なんだか、火に油を注いだ感が満載だわ。」

「クイーン様万歳。」

「執事。

すっ   ごく複雑な気分なので、紅茶にテキーラを入れてくださるかしら。」

「かしこまりました。」

後ろを向いた執事は、笑みを浮かべた。
執事はなかなか気分がよいようであった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-07-21 00:29 | SFサウザンドアイランド
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もう少し色をつけてみました。
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# by f-as-hearts | 2016-07-16 02:14 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十六話 「  ニーソックスの大仕事 」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・こちらはレゼンダの部屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガタンッ!!!

「PC~~~~~~~???

PCをゲームの夢の中に出してるの??どういうこと??」
「さすがエリックです。」
「さすが、とか、そーゆうレベル??」
「エリックの能力を、あなどっていましたね。」
「あなどっていたけども!確かに侮っていましたけれどもね?
あれって、反則技じゃない??」

キングの声がレゼンダ達だけに聴こえるように響いてきた。

「それを言うなら、クイーンの夢のゲームが続いていることの方が
反則だろうな。」

「キング、エリックの父親がPCでエリックと話しているんですよ??
夢と現実を飛び越えて!!」

キングが笑った。

「そうだな。
レゼンダ、君にも出来る筈だが。

それより、私は君に感謝しているよ。」

執事が首を軽くひねった。

「キング様、それはどのような意味で、ございましょうか?」
「ありがとうございます!キングのお言葉、励みになりますわ!」
「キング様、それはどのような・・・」
「執事、キングには私達には思いも寄らない深いお考えがあるのよ!」


キングはひとりつぶやいた。

「思いも寄らない、か・・・

確かに、思いも寄らなかったよ、あの・・・

れぜんだちゃんの存在が・・・」

夢の中でそばにいるクイーンは、笑った。

「そうでしょう?」

「れぜんだちゃんがいたおかげで、エリックはゲームを楽しむことができた。

あの新種のキャラ達は、クイーンの夢そのものだったね。」

クイーンを見つめるキングの瞳は、優しかった。

「そうよ・・・楽しいでしょ?」

「クイーン・・・でもこれからは、辛いことも・・・」

「いいの・・・頑張るから・・・」


・・・・・・・・・・・・・クイーンの眠る病室・・・・・・・・・・・・・・・・・

キングは今、クイーンのベッドのそばにいた。

「君の見た夢・・・

・・・今は、彼らの発想に頼るしかないが・・・」

クイーンにつけられたコード、そして管・・・機械は24時間休み無く動き続けている。
キングは夢の中のクイーンの笑顔を思った。

キングが、医者を呼んだ。

「私はここでしばらく休んでいくので、監視モニターをオフにしてくれないか?」

医者は頷くと、別室に控えていますから何かあったらすぐに呼んで下さい
と言って部屋を出て行った。

しばらく機械音だけが部屋に流れた。

真っ白い壁から丸い眼が現れると、キングに呼びかけた。

「 ここ クイーン の へや か・・・ キング ねている の か ・・・」

キングは椅子に腰掛けたまま、静かに眼を開いた。

「 きたか・・・ ニーソックス。」

「 はかせ の じっけん  クイーン に おれ ひつよう 」

「そうだろうな。」

「キング おどろかないのか・・・ やっぱ へんだな へん すぎる

やっぱ おれって ふこう・・・

はかせ いったんだ  ・・・ からだ が うごく こと ひつよう」

ニーソックスの仲間が次々と壁から現れた。

「 キング・・・ おれ これからすること おこらないか ・・・」

「怒らないよ。」

「そうか ・・・  みんな がんばろう  」

ニーソックスはクイーンの体の中に入った。
仲間達も次々と、クイーンの中へ入っていく。

クイーンは薄目を開けた。
そして少しずつ体を動かし始めた。

まず指先、足先、口、今まで寝ていた体を起こすべく、お化け達が操っているのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・サウザンド・アイランド・・・・・・・・・・・・・・・・

それと共に、夢の中のクイーンが悲鳴をあげた。
その声は、同じ夢の中のエリックとれぜんだにも聴こえた。
その声に反応したようにPCからも父の声がした。

「エリック!お化けがクイーンの体と頭に入ったんだ。

クイーンの夢が暴れ始めるぞ!」

「うん、わかった!!」

夢の中では、キングがしっかりとクイーンを抱きかかえていた。

「クイーン!!しっかりするんだ!!」

「・・・・・・・・頭の中が・・・あああああああ!!!!

やめろやめろやめろ!!!!でていけでていけ!!!!!!

このおばけが~~~~~~~~~!!!」

キングはクイーンがこうなるとわかっていたと言っても、その力までは想像がつかなかった。

ドン!!!!

掴んでいた手が振り払われると、クイーンの姿は怖ろしい化け物に変化した。

「エリックおまえがやっているんだな!!

オマエヲ コロセバ イインダ!!!!!」


れぜんだが頬を膨らませて、怒りながら言った。

「クイーン!!!!ばっかじゃないの!!!

なにさ、そんなおばけに化けたって、あたしはこわくないかんね!!!!!

エリック!!!こいつラスボスじゃね??

こいつやっつけて、あたしとあそぶんだぞっ!!!!」

エリックは頷いた。

「わかった!!お父さんゲームしていいんだよね?」

「ああ、がんばれ!」

「エリック、先手必勝だよっ!!

サーベルタイガー召喚~~~~~!!
ろぼっちも召喚~~~~~~!!

ろぼっち、飛行タイプに変形~~~~~!!」

がっしゃんがっしゃん!!

クイーンだった化け物は、竜と恐竜の合わさったような姿に変化して
ろぼっちを攻撃し始めた。

「クイーン、待ってよ!僕が今戦うからー」

夢の中のキングがエリックのそばに現れた。

「キング!!」

「エリック、今のクイーンには何も聴こえない。

体をニーソックスに乗っ取られたから。

クイーンはこうなることを知っていた、予知夢で。

エリック、博士と話した方がいい。

私がクイーンを止めておくから。」

キングはクイーンの羽ばたきで起こった風にむかって言った。

「バハムート召喚。

オーディーン召喚。

クイーンの暴走を止めるんだ。」


クイーンが叫ぶと、その足元から巨大な蛇が2頭、大地を割って現れた。

大地の蛇ウロボロスはクイーンを守護しながらキングの召喚した神と戦い始めた。


エリックはキングに言われた通りに、父と話し始めた。

「お父さん、クイーンはどうして化け物に変化したの?」

PCの中で父は考えをまとめながら言った。

「俺はクイーンと昔、その島であったんだが、意識だけをヒナ鳥に移して会話できていた。

体は眠ったまま、つまり精神が肉体に留まれなかったんだろうと思う。

クイーンは予知夢の大きすぎる能力を使うことで、エネルギーを消耗してしまったんだ。

今は体に戻る為の試練の時なんだよ。

それが思うように出来ないから、心が暴走しているんだ。


・・・肉体には、ね、エリック。

心をつながなければならない理由があるんだ。

難しい話だから、これが終わったらゆっくり話をしような。」


夢の中でエリックは、父親が現実の世界で待っていることが嬉しかった。
また、その父が博士でクイーンと昔出会っていたこと、自分達を助けに来てくれた
ことを、心から誇らしく思うのだった。


「お父さん、ニーソックスも頑張っているんだよね。

僕もここで頑張るから、お父さん、見ていてね!!」

「ああ、そうだな、観ているから。

エリック、頑張れ!!」

リリアは博士の横で、頷いていた。

「博士、それでは私は続きを・・・」

「そうだね、私の研究を引き継いでいてくれる人物がいるんだ。

その人に連絡してくれ。」

博士はメモをリリアに渡した。

「その研究所に、今回必要な培養細胞がある筈なんだ。

この一覧表のものを彼からもらってきてくれないだろうか。

勿論、俺の名前で。」

「わかりました。すぐに。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・再びクイーンの病室・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ニーソックス、クイーンの体はどんな様子だ?」

ニーソックスはクイーンをベッドの上に座らせることに成功した。

「キング  きんにくが やわやわ だ から  たいへん だ よ」

「そうだろうな。」

「こころ が まだ つうじて ない ぞ 」

「・・・・・・・・・・・・・・・わかっている。」

「えりっく しんぱい だけど ・・・くいーん も しんぱい だ」

「・・・ニーソックス・・・

クイーンのかわりに、そうしてしばらく生きてくれないか?

・・・おばけのお前にしか、できないんだよ。」

「・・・キング ほんとうに クイーン が すき なんだな・・・」

「体が、動くことで、細胞が活性化すると博士も言っていたんだよ。

ニーソックス、お前にこんなことまで頼むことになるなんて、思いもしなかったが。」

ニーソックスはじっとキングの顔を見た。

「1パーセントでも可能性があるのなら、頼みたいんだ。」

ニーソックスは頷いた。

「良かった・・・

医者には自分が誰だかわからないようだと言っておくよ。

何も話さなくていい。」 
  
キングの顔にやっと赤みがさしたように見えた。

ニーソックスはキングが自分にしかできないことだと言った言葉が
心の底から嬉しかった。

キングは医者を呼び、クイーンは記憶障害が起こっているが目覚めたと言った。

病室は途端にあわただしくなった。
キングは疲れた体を椅子に沈めると、クイーンの瞳を見つめるのだった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-07-11 22:19 | SFサウザンドアイランド
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小説の夢の世界を創作してみました。

人形を作るのは楽しいです。
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# by f-as-hearts | 2016-07-11 21:20 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十五話 「  脳力 と 能力  」


ディラルド博士はクイーンの病気を眠り病だとは思っていないと言った。

「あの予知夢の超能力が、脳に負荷を与えているのは、間違いないんだ。

クイーンの脳を直接診れなかったのが、悔やまれたが、その後息子の

エリックが同じく能力者だとわかったからね、その脳の働きから、能力を

発動した後強い眠気と脳波の乱れがあってね。

クイーンの能力も同じだとわかった。

だから、その結果をノートに書いておいたんだ。

・・・エリックがクイーンのように目覚めないと聞いて、研究が完成していれば

良かったのにと後悔したよ。」

リリアが博士の言葉に続けた。

「でも、あのノートには解決の糸口はあると書かれていました。」

「そうなんだよ・・・問題は、記憶野や脳内の体内神経を司る細胞を繋ぐシナプスという

接続コードなんだ。

PC、シナプスの画像を出せるかな?」

PCが脳の映像を映した。

リリアは博士の話に加えて、今までのエリックの超能力発揮後の体変化と脳の変化、
そして睡眠の深さについて話した。
それは博士にとってこの上ないデータになった。

「よし・・・これで理論上ではエリックとクイーンの睡眠の深さに相似点が認められた。

リリア、もっとデータを。

君がゲーム内に参加していたっていう時の、エリックの脳波も、頼む。」

博士は連続した仮想空間の中でのゲームに着目していた。

「こんなに様々な出来事があったのに、それを瞬時に・・・現実のように皆の前に

投影して見せたって??

出来る訳がない!!

・・・これは、人間ひとりが、一生で想像し創造できるだろう世界の全容量を、

エリックの能力は、この短時間に行ったことになる。


オーバーフローなんだよ、リリア。」

PCがそれを解説した。

ーーーつまり、オーバーフローとは、コンピュータが数値演算を行った結果が、
扱える数値の最大値を超えることを言う。

一つの数値を表現するために割り当てられた記憶容量は決まっているため、
扱える数値には上限がある。演算結果がこの上限を超えるのがオーバーフローという。

リリアが首を振った。

「博士、エリックにとってはオーバーフローではありませんでした。

観たままを、その目の前に出現させることが出来たんです。」


「だから、それがー」

博士は椅子に座り背もたれにのけぞるように眼を上げた。

「脳の許容量を超えていた、のだろうな。

ふう・・・・・・・・・・」

博士は島でヒナに乗り移ったクイーンと話していた時、感じた不安が的中したんだと
あらためて思った。

「エリックには制御する者が必要だった。」
「その役目が、私です。」
「その筈だったが・・・

どうして止めさせることができなかったんだ?」

そこにちょうど、サカマキが入ってきた。

「そういえば・・・ワインバーガー氏が言っていましたね。
リリアは保護者だからって。

それに、あの時もリリアはメンテナンスしないといけなくなったし・・・」

博士はそれらの話をリリアから詳しく聞いた。

「ずい分と複雑な関係だね。

・・・だが今はひとつの事実にだけ着目しよう。

リリアがゲームに参加して、過電流で倒れた、その後の事だが・・・」


・・・・・・・・・・・・・・サウザンド・アイランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「エリック~~~~~~~ううう!!

あんたの父ちゃん、すっごい博士なんだって??

ね、ね、なんのけんきゅうしてたの??」

「知らない~~~~!!」

「みつかってよかったな  えりっく も くいーん も

たすかるんだな・・・ 」

「うん!!そうみたいだねっ!!

じゃ、ゲームしようよ、れぜんだちゃん!!」

れぜんだは瞳を輝かせてエリックの頭をこつんっ!と叩いた。

「よおしっ!!今度はまっけないんだから~~~~~!!

けっちょんけっちょんのぐっちゃぐちゃに」


くるくるっ・・・ニーソックスがぱっと、2人の前に浮かんだ。


「えりっく とうちゃんが えりっくと はなしたい んだって・・・

ぴー しー を だせるかって ・・・」


ピピピピピ・・・・・・ピイピイピイ・・・・

「わかった、よし、PC~~~~!!ここに出てきて!!」

目の前に、エリックが部屋でよく使っていたPCが現れた。

ーーーはい、エリック、さすがですね。

それでは、今、あなたのお父さんと繋ぎます。

「エリック!!

エリック、か?!


おいおい・・・

本当に、凄いな?!

ほんとにそっちの夢の世界と繋げることができるなんて!!」

「わあああああ!!!お父さんだ~~~~~!!

お父さん、僕ね、僕、今クイーンの夢の中なんだよ。

お父さんはここのみんなに探してもらったんだよ!!


・・・え??何??」

「いいか、わかったから、話はお前が起きてからだ。

その前に、やって欲しいことがあるんだ。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-07-06 13:41 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十四話 「  クイーンと博士 」


イムズは、さっき現れた幽霊が、キングの知り合いだと笑った。
戦闘機の中で、マドックスは首をひねった。

「でも、変じゃないですか?あんなに沢山で・・・」
「それだがな、俺の知り合いのレゼンダから聞いたが・・・あれはキングのゲームの

・・・仮想空間のゲームの、キャラだそうだ。」

これには、マドックスも驚いた。

「ええっ??あんなに沢山ですか?
じゃあ、あれはキングが?」
「馬鹿言え、キングがあんなお化け、実体化するわけないだろ!」
「そうでした、それじゃ、誰が・・・」
「そんなことをするのは、この世界にたったひとりしかいないだろう!」


「エリックですか」「エリックだな」

はあ~~~~~~~~~~~!!



「でもどうするんですか??緊急指令入ってますよ??
お化けを退治しろって。」
「ほっとけ。」
「いやいやいや!そんなことしたら、除隊もんですよ!!」
「キングがほっといてるんだ、俺らには関係ないんだろうよ。」
「でもエリックがらみだとすると」
「まあな、そんな感じだな。

どっちにしろキングの命令待ちだな。」

「そういえば、もう緊急指令が聞こえなくなりましたね。」
「ちょっと聞いてみる。

こちらイムズ、司令塔応答せよ。
先程の緊急指令は解除でいいのか?」

「ーこちら司令塔。 解除の連絡が今入った。」
「解除の理由は?」
「ー未確認飛行物体は5分前に消滅した。
新たな情報が入ればすぐに緊急要請をする。以上だ。」
「了解。」

マドックスがイムズにテレパシーで言った。

「エリックは何やってるんですかね??」
「ゲームでもやってるんだろ?リアルに。」
「まさか!」
「まさかだといいけどな!」
「・・・リアル鬼ごっこで石つぶて思い出しました。

まさか、と言ってくださいよ~~~~!!」
「エリックにだけは、まさか、は通用しない。」
「将軍~~~~~~!!もう始末書は嫌ですってば!!」


・・・・・・・・・・・・・・・ワインバーガーの研究室・・・・・・・・・・・・・・・・

メラニーがワインバーガーに報告をしていた。

「エリックの父親を探していたのは、エリックが実体化したゲームキャラでした。」
「そのようだったな。

助かったよ、公的に私達が電波を使って探したら、必ず私達の事が公けになる。
それに比べると、エリックのやり方は、いたってシンプルで、人探しだけが目的だ。
エリックがお化けを実体化させるとは思いもしなかったが、ゲームのプロモーション
かなにかに思われるように、こちら側で広めることは可能だし、実際、実物の幽霊
だと信じる方が、少数派だろう。」

「あとは、見つかるかどうか、ですね。」
「そうだな・・・」
「外はかなり騒々しいことになってるようです。」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「そういえば、れぜんだちゃんがPCに現れましたが、PCの中で探しているようです。」
「メラニー、君の方は何か情報を掴んだかな?」
「エリックの父は、島から連れ出された後、リドル帝国の研究所に移送中に行方を
くらましたそうです。」


・・・・・・・・・・・・・・・・サカマキの部屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

リリアがノートを読んでいたということは、ディラルド・ジェイントン博士にとって
この上ない幸運だった。
博士はノートの何冊目の何ページ目の内容は?とリリアに尋ねるだけでよかった。

博士はリリアに研究論文の続きを口頭で伝え、リリアはそれを字に変換、記録を
とるという離れ業で対応していた。

その間にカネムラ達は、エリックを医者に診せて、点滴にて水分と栄養補給をする
方法をとることになった。

サカマキがリリアに報告した。
「医者はエリックには身体的な異常はなかったといってたよ。
脈拍、呼吸、心電図、脳波・・・全部異常なしの数値だそうだ。
脳波については、夢をみている脳波がでていたらしいよ。」

博士はクイーンのことを話した。

「島でクイーンと話をした時、クイーンも夢を見ている脳波形がでていたらしい。
その状態でいるのに、起きる気配がないままだったんだ。

予知夢を見た時に、それを伝える為に起きている人物や動物に意識を移していた。

・・・で、クイーンは、ヒナ鳥になって俺に会っている夢を見たんだな。

島が閉鎖された時、小さな箱にヒナ鳥をいれて、そこから脱出したが
リドル帝国研究所に着く前に、ヒナ鳥が箱から飛んで出てしまった。
もう羽は十分飛べるだけになっていたんだな。

俺も、もうあの国の研究所に行きたくなかったから、鳥を探しにそのまま脱走した
・・・と言う訳だ。」

リリアが研究内容を思考しながら、博士に質問をした。

「博士は、脳の可能性について研究されていますが、優性遺伝子が脳にも変化を
起こしているというのは、どこまで実証されていますか?」
「あの恐竜達や原始生物を再生復元しながらね、どの細胞部分に大きな進化、変化が
起こっているか、に、着目していて気がついたんだ。
逆から進化をみると、わかることもあるんだよ。
だから、超遺伝子研究と言われたんだがね。」

「ですが、クイーンもエリックも、身体的にも何も異常がないんですが。」

「いや・・・・2人とも、S級能力者だ。

今、エリックの体がここにあってよかったよ。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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# by f-as-hearts | 2016-07-01 14:05 | SFサウザンドアイランド