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紡ぐ夢 綴る夢

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タロット占い師ASのブログです。

<   2013年 12月 ( 8 )   > この月の画像一覧

第 3 話 「  5本の 杖  」


ブラックウィザード・ラウムグルーズは、自分への要望を聞いて
目を細めた。
片方の、羽根になっている手でカザードを指差すと、言った。

「 その魔法については、お前達に話した覚えなど無いが。

・・・・どうやって、知った?
私の、弟子どももまだ知らぬ事だ。


・・・・はは~ん?

その顔は、本当に驚いているな、演技じゃなく?
呼吸困難なフナに似ている。

・・・・そう、か。

じゃあ本気で創らねばならない、か。
どのみち、神々と遊べなくなるのなら、こんな世の中に
興味など無い。

神々の威光、結構じゃないか。
神の力だと信じて、神々への信仰心が戻るなら
・・・・まあ、古い手ではあるが。」

ラウムグルーズは腕を広げてそれを巻きつけるような仕草を
した。
ひゅうっと小さな竜巻が巻き起こり、散らばっていた羽根が
魔法使いの身体へと集まった。

姿が巨大な真っ黒の鳥になると、カザードに向かって、言った。

「 何が必要か を 後々 知らせる。

それまで、待っているがよい。」

バサバサバサ!!!!

大神官カザードは、飛んでゆくラウムグルーズの姿を、ずっと
目で追っていた。
そして、何も訊けなかった事を、後悔していた。
魔法使いは、何でも知っていそうだった・・・・だったら、もっと
あれこれ訊けば良かった・・・・・・
だが、あの顔を見たら、何も言えない。
あんなに若く見えるなんて!!

「どうしてそんなに、長生きなんだ?!
8代目って・・・・・・・一体あなたは何歳なんですか???
・・・・今度は、絶対に訊こう。」

大神殿に戻ったカザードは、中庭から聞こえてくる歌声に引き寄せられ
人々の輪の中に入った。

ミーリアが何人かの演奏者の前で歌っていた。


♪ 可愛い私の猫は お気に入りの木の枝で寝ている

時々寝ぼけて転がりそうで 私はいつもうろうろ

ポットのお茶は飲み頃で パンはかまどでふっくら

もういかなきゃいけないのに

猫 猫 私の可愛い猫 降りておいで

おかみさんにどやされる もうお茶に遅れちゃう

私は何度も呼びかける

猫 猫 私の可愛い猫よ

笑ってないで 降りてきて おかみさんが鬼になっちゃうよ ♪



わはははっ!!!面白い歌詞に皆が笑っていた。 

カザードは微笑んで娘を見つめていた。
大神官に気がついた男が、歌詞について話し始めた。

「なんでも、街中で流行っているらしいです。あ、ざれ歌ですよ。」
「そうらしいな。娘と一緒に演奏しているのは?」
「街の通りで演奏している者達です。音楽家の卵ですねえ。
みんな器用に歌に合わせて音を鳴らしていますね。」
「ほお・・・・・・」

♪ ぽんぽんぽん

あの娘はいつも 跳ねる様に 歩く

おしとやかになさい と 言われても 

静かになさい と 言われても

ぽんぽんぽん

兎も 子馬も 

ぽんぽんぽん

バッタも カエルも

ぽんぽんぽん

言われないでしょ

まだまだこどもさ

ぽんぽんぽん

だって楽しい

ぽんぽんぽん

跳ねて 飛んで ゆかいにね

まだまだこどもさ

大人だってぽんぽんぽん

ほら 跳ねて踊って そんな日は

みんなでぽんぽんぽん ♪

「これはこども達の歌ですね~!ほらこども達が一緒に跳ねて歌いだした。」

カザードはミーリアの楽しそうな歌声を聴きながら、神殿の執務室へ戻った。
さっきまでの出来事が、嘘のようだ・・・・・
私が会っていた人物のことを、ミーリアはどう思うだろう・・・・・

そんな想像がふっと浮かんで消えた。

その頃 ブラックウィザード・ラウムグルーズは、巨大な黒い鳥の姿で
弟子達が修行しているフロル火山へと舞い降りた。

そこは黒煙をあげ溶岩が流れる活火山で、真冬でも火山の熱で地表近くは
50℃以上だった。2000メートル級の火山だったが、魔法使い達の修行場
としては、これほど環境が複雑且つ変化に富んでいる場所は無かった。
自然のエネルギーに神々の力・・・・魔法の、そのエネルギーそのものを会得
するには、特殊な常人を超えた修行が必要だとラウムグルーズは弟子に
言っていた。弟子達の中には、環境に適応できず辞めてゆく者も多数いた。
師が戻ってきたのを見て、5人の魔法使い達が出迎えた。

それぞれが個性的だ。・・・・ラウムグルーズは思っていた。
だがひとつ足りないものがある・・・・

5人はそれぞれに師が降り立つのを待っている。

「 ソーソラー 、 ツエラツェトス 、 カーグラー 、 エークメリア 、 レトス。
皆、かわりはないようだな。」

1番弟子の”銀の爪”ソーソラーがお辞儀をしてから答えた。
「 始祖様も麗しく。 何か良い兆しでもございましたか。」
「 夢見でも良かったのか?ソーソラー?」
「 いえ、まったく逆でございまして。

どうやら、我々に別離の時が、迫っているようにございます。」

”緑の手”のレトスが驚いて訊いた。
「 にいさま、それは本当ですか?いよいよ私達は、始祖様に独立を認められる
ということですか?」杖を握る手を振り回して、何故か喜んでいる。

「 レトス。おまえだけはどうやっても一人前にはなれないだろうと、私は断言
できる。」そう言ったのは、”黒い賢者”と異名をとるツエラツェトスだった。

”紅炎の魔女”エークメリアはラウムグールズをじっと見つめている。
”十音の幻”カーグラーは地面に杖で紋章を描いていた。

ラウムグルーズにとって弟子達は、自身の子供のようでもあり、魔法の杖の
ようなものでもあった。彼らにはそれぞれの魔法使いとしての大きな潮流が
あると常に話していた。

「 別離、その通りだよ。

今度こそ、お前達との永遠の別れだな。
・・・・なに、私はいつも先のことを話し過ぎると言われるが。ソーソラー。
他の者達は、どんな夢見があった?」

「・・・・神々が円卓においでのようでした。」ツエラツェトスが言った。
「しばらくこの地を離れるとか・・・・中には、反対する神もいらっしゃいましたが。」
「違うよ、反対してないよ。ただもう少し待ったらどうよ~~って言ってたんだよ?」
レトスが続けて言った。「なんかさあ、ケンカしてるって感じだったけどね??」

エークメリアはラウムグルーズに言った。
「ブラックウィザードの称号は、是非ともわたくしに。始祖様のお考えを
一番理解出来る自信があります。」
「エークメリア。
そなたの願いは叶わないだろう。そろそろ、わかっても良い頃だと・・・・」
「そんなこと、わからないわ!!!」カーグラーの言葉に、切れたようにエークメリアは
叫んだ。「わたくしが、ラウムグルーズ様と離れて生きていけると思うの?!」
「始祖様のご質問に答えるように。

私は大きな黒い結界が、この世を覆うように広がる夢を見ました。
ですから、別離とは、その魔法のせいか、と思いましたが。」
ソーソラーの言葉に皆が驚いたように始祖を見つめた。

ツエラツェトスがゆっくりと言った。
「はたして・・・・これらの夢の順はどのようになっているのでしょうか?」

ラウムグルーズはじっと目を閉じた。
そして弟子達に話していなかった魔法のことを話し始めた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2013-12-31 00:09 | ブラックウィザード
第 2 話 「 ブラックウィザード  」


ミーリアの歌声は、大神官の娘で巫女だということを知らない者でも
素晴らしいと褒めるのだった。

日々・・・・戦争は世界中に広がりつつあった。
侵略戦争を起こしている国々の王達は、皆が復讐という言葉を口に
した。そして戦争を必要だと国民に信じさせる事を、重要な議題に挙げ
国益が戦争によって増す事を力説した。
そしてとうとう、神々の名を掲げ戦争の正当な理由とした。
自分達が神の正統なる代弁者だと言い始めたのである。
勿論これにはどこの神官達も反発した。しかし、復讐という人々にとって
一番理解しやすい最古の憎しみの形が、人々を動かした。
共有共感しやすい感情の大きなうねりが、理想や教育を覆していた。

そんな中、大神官は他国の神官と状況を報告しあっていた。
国王に仕える魔法使いもいれば、神官に信頼されている孤高の魔法使い達
もまた、存在したのである。彼らが魔法によって国々の情報を知り、神官同士
の通信にも協力するーーー
クリムナン王国にも、そんな魔法使いがいた。

大神官カザードは、代々神官と密接な関係にある魔法使いの一族を訪ねた。
魔法使いの一族は城よりも古い屋敷に住んでいた。石垣を積み上げた外壁は
砲弾によって削れていたり、いかにも崩れ落ちそうに見えたが、カザードはそれが
幻影だということを先代に教えられていた。

「よいか。カザードや。魔法使いのブレン一族は、優れた幻影術を使う。
そなたがいかに眼が良くても、彼らから見れば、何も見えていないのと同じ。
魔法使いに会うのであれば、目に映るものを全て信じないことだ。」

幻影を見破ることは出来なくても・・・と、先代の父である神官は言っていた。
「 私達は魔法使いに会いに来たと言うのだ。そうすれば、彼らは会ってくれる。
私達は、彼らと共にあると言うのだよ。」

・・・・私達は彼らと共にある・・・・

今も続くこの不思議な関係は、一体何故始まったのだろう?
大神官カザードは、先代の言う言葉の意味を図りかねていた。
神々を信じることが第一義だが、魔法使いと神官ではまるで立場が違う・・・・
だが神書の予言の時は、カザードを焦らせていた。
わかるものなら、この先、どうなるのかを魔法使いに訊いてみたいとさえ
考えていた。

石垣に触れて、カザードは奥に見える屋敷に向かって父から聞いていた
言霊を発した。

「我らは共に神々を崇める者也。」


バサッ・・・・・・・・・・!


真っ黒な影が上空の陽を遮って石垣に映ると、屋敷の前へとその影は
伸びてゆき・・・・
巨大な黒羽を持つ魔法使いが、目の前に立っていた。
カザードは日差しが急に無彩色になって気温が急激に下がったのを感じ、
マントの襟を手で合わせた。

「・・・・・・・大神官カザード、か・・・・・・・・・」

腕の片方が黒い羽の、その不思議な魔法使いは、名乗らない内から
カザードのことを知っているように見えた。

「 先代とは違って、堅物らしいな。 何の用だ?」

カザードは頭を垂れると魔法使いに言った。

「 神々の、声が 途絶えた・・・・・・・・

魔法使いよ、私は怖ろしいのだ・・・・・・
この世界に神々がいない夜が、来るのが・・・・・・・・

どうしたらいい・・・・・・

私達に 何ができるのだろう・・・・・・

どうか教えて欲しい・・・・・・・・・・・・」

頭を上げて、カザードは魔法使いをじっと見つめた。
黒い羽根のようなマント、その髪の毛の半分も、黒髪と羽根が混じっていた。
顔は不思議と若く、先代のことを知っているというのが、信じられなかった。
黒い瞳には、感情は無く、口も閉じられていた。

「 どうか教えて欲しいのだ・・・・・・・

ブラックウィザード・ランクルズ!」

名を呼ばれて、魔法使いはふっと息を吐いた。

「 ・・・・名を呼ぶのはいいが、間違えるな。

ラウムグルーズ、だ!!!」

ぶわあっと羽根を広げると、ブラックウィザードの廻りに、黒い羽根が吹雪のように
舞った。
「 お前達、大神官は、何故いつも名を間違えるのだ?!
そういう遺伝子でもあるというのか?!

非常に不愉快だが!!!!」

しかしその顔は笑っていた。

「 おまえの祖父もそのまた祖父も同じだった!!!!
お前達は間違いまで遺伝するのか?!

答えてみろ!!!」

「は、はい・・・・・・・あのその・・・・発音が難しく・・・・・・・・」
「まったく同じ言い訳を、何百年と聞いてきたが????
どういうことか、そろそろ知りたいものだが?!

・・・・・まったく・・・・驚いた顔までそっくりとは、笑わせるじゃないか!!!
大神官というのは、お笑いでも極めようと言うのか??


・・・・まあよい。
これでそなたで8代目か。

同じ悩みを、また聞いてやる。
それにしても懲りない者達だな。

もうそろそろ、大神官の職を降りる者が出てきてもよさそうだが?」

カザードは銀の杖を地面に突き刺すと、言った。

「 神なき世が来るのであれば、その通りになるでしょう。
ですがそれを、あなたも望んでいるとは、思えません。

大魔法使いブラックウィザード・ラウムグルーズ殿。

どうか、神々の威光を皆に知らしめるような魔法を!!
人間の愚かなる戦争を、止めることの出来る魔法を!!
その為でしたら、私にできることはなんでも致します!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2013-12-28 02:26 | ブラックウィザード
・・・・神々が突然消えた世界の物語・・・・


その大魔法使いは、誰よりも深い闇の色を纏っていた。
そして、彼は自分を、ブラックウィザードだと名乗った。


第 1 章 「 神々が消えた夜 」


第 1 話 「 巫女 ミーリア 」


「あらゆる神話神書の曰く。・・・・ああ、そこじゃない。211ページ目だ。
この世は大いなる神々の規律・戒律・法律という三原律の教義に護られている。
いにしえより、神々の声を聴く事が出来る神官が教義をこの神書に記した。
より神々の意志に近づく道は、この神書より始まる・・・・・・」

大神殿の中で教えを受けている次期神官達は、大神官カザードの授業をあくびを噛み殺し
ながら紙に書き写していた。

6大陸の東に位置するコラスタ大陸のクリムナン王国は、東に海を臨む絶壁、西は
3000メートル級の山脈に囲まれた、他国には侵略されづらい地形だった。
産業も農業や養蚕などが主であり、その為に戦争とは無縁ののどかな王国であった。
しかしそんなクリムナン王国にも他国の戦争の惨状は伝わっていた。
戦火で逃亡を余儀なくされた人々が、助けを求めて神殿へと避難してきていたのである。

次期神官達の多くは、クリムナン王国に多数存在する神殿の、守護神官になる為の
修行を受けに来ていた。大神官のいるこの大神殿に宿泊していたが、今はそんな避難民の
生活のお世話をすることも仕事の一つになっていた。
段々と、戦争が激しくなる中、大神官カザードは神々の声が聴こえなくなったことに
気づいて、愕然としていた。

それは、神書に書かれた未来の章の、不可思議な文と一致していたのである。


大神官カザードには、16歳になる一人娘のミーリアがいた。
彼女がいずれ神官となる者と婚姻し、この大神殿を護る立場になることを、誰も疑わなかった。
ある日、カザードは娘に大神殿で話したいことがあると言って、普段は大神官以外入れない
奥の殿へ招いた。

大神官カザードは、白絹の光るマントに銀の杖を持って、神殿の火の前で神書を開きながら
娘に話しかけた。

「・・・・ミーリア。
どうやら・・・・・・・・・予言の通り、神々は我々に試練を与えようとしている。
いや・・・・・試練、ではない。宿命、というものかもしれない。
怖ろしいことだ・・・・・・」

ミーリアは黙って聞いている。背が伸びた・・・だが、まだ16歳・・・・母親譲りの銀色の髪。
白い肌・・・・母親がもしも居たのなら、ミーリアを連れて逃げるように言えたものを・・・・

「人間の戦争が、神々の怒りをかっているのだ・・・・」
「全ての人間が、悪いわけではないのに・・・・」
「それはいつの時代であろうとも、そうなのだ。大昔に書かれた、この神書が、何故
未だに未完なのか・・・・何度も同じ歴史を繰り返しているからだよ。

・・・・私は、怖ろしい。
今に、神々の怒りがどんなものか、わかる時が来る・・・・」

ミーリアには父カザードの不安はわからなかった。彼女にはそういう、精神的脆さが
欠落していたのだ。ミーリアは父の両腕に抱きしめられて、少しでも父の気持ちが
わかればいいのにと、心の中で思っていた。

「お父様、きっと大丈夫です。神々は私達をお許し下さいますわ。」

父は、ミーリアの明るさが救いであり、また悩みを深くもしていることを、どう話して
聞かせればよいか、わからなかった。

「・・・・ミーリア・・・・大神殿の巫女であるおまえに、心配をかけてしまったね。

・・・・私も、できるだけのことをしなければならないようだ・・・・」


ミーリアは自分が巫女であっても、そう自覚したことがないままだった。
大神官である父が、何故こんなに不安になっているのか・・・・
神の怒り?それは一体なんなのだろう?

だがミーリアはすぐにそのことを考えなくなった。
大神殿でお世話しなければならない人々が、大勢ミーリアを待っているのだ。
人々が口々にこの国は幸せだと言った。戦争で家族を殺されて、皆が毎日眠れない
夜を過ごしていた。

「きっと皆様が、故郷に帰れますように。みんなで祈りましょう。」
ミーリアの子守唄が夜の神殿に静かに響いていた。




・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2013-12-27 22:11 | ブラックウィザード
・・・・・・・・小説の関係の色々・・・・・・・・・・





以前から書いていたものがボツったので、そのアイディアのみ活かして書いていこうと
思う。

まあ、いつものことだ。

高校時代から続くことだ。いつかは活かされるであろうと思うので、なんでも反省材料だ。
しかたない。

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by f-as-hearts | 2013-12-27 21:39 | 徒然
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ                ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス              ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト                ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング                ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クィーン               ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者         


第六十話 「 絶海の楽園 」


れぜんだちゃん・・・・この謎キャラの出現は、同様にキングにも伝わっていた。

(クィーン・・・・何を考えている?今は、どうやらエリックを攻略する為、らしいが。
レゼンダの怒る顔が、目に浮かぶようだ。)

イムズがキングに話しかけた。
「何か、混線してるようです。レゼンダに連絡取っておきます。
・・・・それにしても、キングがレゼンダのゲーム世界でもキングだった事は
正直、驚いています。
キングが創造する世界を覗いてみたい気もしますが・・・・。
・・・・クィーンの事で何かわかったら、すぐに連絡します。
では・・・・・・・・・・」

イムズが壁に消えた後、医師が部屋に入ってきた。
「 今の方はイムズ将軍ですか。
あの壁に消える能力も、調べさせて頂きたいですね。」
「・・・・到底無理な話だが。
君が、人間では無いなら、可能かもしれないな。
あのイムズでも、クィーンの意識を呼び戻せないようだ。
・・・・・・君が今極秘に写したイムズの映像は、削除させていただく。

何度も言うようで悪いが、彼も私の部下なのでね。
君だろうが、容赦はしないよ。」

医師の一人が、隣の部屋で喚いている。
「 ・・・・私は諦めませんから。」
「どうぞ ご勝手に。フィルムは光をあてただけだ。機械は壊れていない。
安心したまえ。」
「・・・・・失礼します。」

キングはイムズが他人に見られるリスクの中で壁抜けをしたのは、多分
クィーンの事でショックを受けたからだろうと分析していた。省みると自分
以外の能力者の存在には、しばしば冷静さを失う事があった。
イムズがもし、そういう興奮状態にあるとしたら、注意が必要だ。

(イムズ。今レゼンダとの接触はまずい。それと・・・・クィーンのことは
極秘事項だ。絶対に他に漏れることのないよう、細心の注意を払うように
頼む)
(!了解しました。)


イムズはマドックスと連絡を取り合って、さっきクィーンから送られてきた
テレパシー映像を、どこの風景なのか特定しようとしていた。
そして、それはかなり絞り込まれていった。二人は空軍の情報網を駆使して
いたのである。
互いに信頼できる人脈から、そこがサウザンドアイランドの東、2000年前に
滅亡した文明が眠る地だろうということまでは把握できたのだった。
機械文明もあり、科学者が現代に繋がるあらゆる発明をしたとされる文明。
しかしその地域は、地殻変動によって火山が噴火を続け、地上は人々が
住める状態ではなくなっていたのだ。高濃度の毒を含む土は、生物が生きる
場所を奪った。そこから、数百キロ離れた場所に、不思議な場所が存在して
いた。まるでそこだけ、最後の楽園のように、様々な生命が移り住んでいた
のだ。そこだけ・・・・

そんな場所があるということを、空軍の一人がマドックスに言った。
「そこはさ、俺らにとっては燃料の問題でさ。空母でも一緒に行かなけりゃ
絶海の孤島って感じだからさ、片道で燃料切れだあな。
え?タンクの容量が小さいってか?馬鹿にすんなよ!俺のは、最大20人
は乗れる空軍一の輸送機だぞ!!それでも無理だな。地球の裏側みたいな
もんだからな。」
マドックスはそこの風景を写真に撮っていないかと尋ねた。
「ああ、何枚か撮ったな、そういえば。PCにあるからそっちに送るわ。」

マドックスは期待して待っていたが、その映像は動物ばかり撮っていて
肝心の風景はまるで写っていなかった。
マドックスはイムズにその話をした。イムズも興味深く聞いていたが、その
土地にまつわる情報は知っていると言った。
「多分、国際条例でその地域は立ち入り禁止とされている。そこに
希少な生物の痕跡だか絶滅種の存在だかが確認されたからだそうだが。
よくそいつ、写真なんか撮っていたな?」
「環境保護、とかの政府の広報活動だったらしいです。」
「なるほどな。そういうことを実地調査の時は、条例とは別枠で行うって訳だ。」
「だから生物の写真ばかり・・・・」「立ち入りは原則禁止だしな。場所が特定
出来ない写真のみ、持ち帰りを許されたってとこか。」

二人はその場所の座標を調べようとした。
だが、詳しい地図を作れなかった。つまり、情報が少なすぎたのだ。
「上陸出来ない毒の島から数百キロ離れているってだけじゃな。どこの島なのか
いくら俺でも、無数に存在する孤島を、ひとつひとつ調べられやしない。」
マドックスは衛星による島々の映像を解析しようとしたが、全てロックされて
いた。
「そこまでして・・・・・・!!」
イムズがそんなことからもクイーンの意識がそこにあるだろうという確信を得たのは
当然といえば当然で、それはマドックスにもすぐに伝わった。
「まいったな。・・・・・これ以上、軍則を破る訳にはいかんのだがな~~~!!」
「キングにご相談されては?」「おまえな~~~~~!!!俺を無能な男だと
言いたいのか??」「まさか。」「だよな。」


キングはしばらくしてクイーンの眠る病室から出た。
空港は離陸を待つ旅客機が整然と並び、賑やかな声に溢れていた。
キングは秘書と共に専用機の中に消えた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2013-12-19 15:31 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ                ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス              ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト                ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング                ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クィーン               ・・・???  ゲームマスター
                                      


第五十九話 「  そっちか  」



「 新しいダンジョンってさ~~~!!
もう出来てるのかな~~~?」
「どうかな?さっきの話だと、凄いダンジョンだったんだろ?
そんなに簡単に次々出来るものかな??」
「カネムラ~~~~~!!!!

じゃあさ~~~~!!次のダンジョンに行く前に、ゲーム、ゲーム!!!
僕、退屈なんだよ~~~~~!!!!」
「うわっ!!!やめろって!!!!今カードなんかもってねえよ!!!」


「・・・・でも、確かにそんなに簡単に出来るものでしょうか?」
「キングとクィーンが城を創った二人なら、情報は完璧にブロックされて
いるでしょうね。今もPCが探索中なんだけど・・・・・

何かわかった?」

ーーーいいや?どれも古い情報ばかりだーーー
「ヒットしないのね?」
ーーーまあ、そんなに急がなくてもーーー
「あなたがそんなこと言うなんてね!」
ーーーたまには時間一杯探させてくれよーーー
「ちょっと別人みたいで面白いわ!」
ーーーサンクスーーー

「今はきっとお城の情報を集めているのね・・・・画面にお城の写真ばかり
・・・・・あ、そうだわ!絵画!!

PC、城を描いた絵画も探ってくれる?」
ーーー(・o・)ゞ了解!ーーー
「やっぱり・・・・・これ、きっとエリックの影響ね!!」
「はは、顔文字か~~!」
「PCの冗談って、不思議だわ!」
「いやあ・・・・そういうリリアの方が、不思議だけどな!!」
「え?そう?」「うん、そう。」
「アンドロイドのイメージが、真面目っていうことなのかしら?」
「私はリリアがアンドロイドだっていうのが不思議でね~~!!」
ーーーまったくその通りですねーーー
「PC、聞いてるの?もう、真面目に調べてよ!」

ーーーああ、ひとつ、気になる事項が出てきたーーー

「何?」「へえ?これ??」

ーーーめちゃくちゃ可愛い、で検索してヒットーーー

「ん~~~~~????」
「えええっと?????これは、キャラクターですよね???」
「んんん~~~~~~!!!

これは・・・・・・・確かに、まずいわね・・・・・・・

見た事無い・・・・・・・・・・・ってことは・・・・・・・・・・・・・

エリック、ちょっとこっちに来て。」

エリックはPCの前まで来て、PCの中のキャラクターを一目見るなり
叫んだ。

「ああああっっ!!!僕、これ欲しい~~~~~~~!!!!
絶対ゲームのキャラだよねっ?!

名前は????教えてよ、PC!!!!!」






PCは一瞬起動してないのかと思う程、止まった。



ーーーれぜんだちゃんーーー




「へっくちっ!」

「鼻水がおたれですよ。どうぞ」
「ありがとう・・・・・・・・・・・何かしら????



物凄い悪寒が・・・・・・・・・・」

レゼンダはテッシュボックスを抱えて キッ!と 空を見上げた。
「きっとあいつねっ!!」




「・・・・・・・・うおっ????な、なんだ?????
レゼンダが俺に文句言ってやがる????」
イムズは驚いて背中側を観た。
(どうしたんでしょうね?)
「いや?????よくわからないが????
すげえ殺気を感じる・・・・・・・・・・????」




「・・・・・・・・・・・・・・そっちか・・・・・・・・・・・・・・・・・」



「は?キング、何かわかったんですか?!」

「・・・・・・・・・・・・・いや・・・・・・・・・・・・・」

「レゼンダ~~~~~~!!!おまえ逆恨みじゃねえのか???
俺は、なんにもしてねえぞ?!」
(テレパシストって、辛いですよね。おまけに相手は通じないし・・・・)
「あいつ~~~~~!!!殺気なんてこっちに向けるんじゃねえ!!」


エリックの陣営は大爆笑中だった。

「れぜんだちゃん???????」
「わっはははははははは!!!!!ひ~~~~~ひ~~~~~!!」
「これ、帽子の顔文字がくるくる変わる~~~~!!!!
あはははははっ!!!!!」
「可愛い~~~~~!!!!!あっはっはっはっ!!!」


「可愛いわね。」
サカマキは笑っていて返事ができない。

ーーーこうなる予想はついていたからちょっと考えたーーー

「 困ったわ。 きっと大変だわ・・・・・・

次の、ダンジョン・・・・・」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は   「ちょっと、一体何があったのか教えなさいってば!」

・・・・・・・・フィクションです。)
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by f-as-hearts | 2013-12-17 00:00 | SFサウザンドアイランド

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by f-as-hearts | 2013-12-07 02:06 | 祈り
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ                ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス              ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト                ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング                ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クィーン               ・・・???  ゲームマスター
                                      


第五十八話 「 眠り姫の行方 」


マドックスはテレパシーでイムズに訊いた。

「クイーンの、意識が、そこにありません。
どこにいったか、手がかりがあれば・・・・」

イムズはキングの方を見た。
キングは首を振るばかりだった。

(マドックス、無理でもいい。
二人で、クィーンの意識に呼びかけてみよう。

・・・・それじゃあ、いいか?



クィーン!!!

私達は、あなたに会いにきました。
ほんの少しだけでいい、声が聞きたいんです!)

(クィーン! テレパシストのマドックスとイムズです。

私達はキングに許可を頂いて、あなたとコンタクト
させてもらいにきました。

どうかここに戻ってきてください!)



返事は無かった。

その代わりに、二人にはイメージが・・・・
頭の中に、ある風景が浮かんで、消えた。

(今のは?)(わかりません、将軍は?)(俺も観た事が無いところだ)

イムズはキングに尋ねた。
「キング、クィーンがある風景を送ってきました。

でも、私達にはわからないんです。観た事がない風景で・・・・
キング、クィーンの居場所が特定出来るかも知れません。
なにか、心当たりはありませんか?

大体、こんな風景なんですが・・・・」

キングはイムズが話す風景を黙って聞いていた。
「・・・・そういう風景の場所は沢山ある。

具体的な映像を、どうにかして写し取れないか?」
イムズは首を振った。
「私達は、念写は出来ないんです。
・・・・確かに写真になれば、わかりやすいかもしれませんが・・・・
きっとクィーンのゆかりのある場所なんだと・・・・」

「そうとも限らない。

クィーンの意識は、自由自在なんだ。
だから予知夢なんていう能力を得られたんだろうが・・・・
空間移動なんてお手の物だ。
そこに人間がいれば、すぐに移っていける。
砂漠だろうが海底だろうが・・・・」

イムズはそんな能力は聞いた事が無いと言った。
「じゃあ、今観た風景は、クィーンが意識を移した人間が、見ている
風景ってことですか?」

キングはイムズの言葉に、何かを感じたのか、黙ってしまった。

(将軍、その能力は私も聞いた事がありません。生きている人間の
能力なんですか??)
(確かに、な。一番わかりやすいのは、臨死体験とかいう類か・・・・
テレパシーではなく、魂というものがあるのなら、それがどこまでも
死なずに飛んでいけているらしいとしか・・・・普通に、無理だろ!!
それに、予知まで出来るなんて、な??)(謎、ですね!!!)

「キング、もしも、それが予知夢の能力から導き出された風景なら
・・・・そうなら、これはキングへのメッセージになるのかもしれません。

わかり次第、報告致します。」

キングは頷いた。しかし、その眼は、じっと何かを模索し続けている眼だった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2013-12-01 00:00 | SFサウザンドアイランド