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紡ぐ夢 綴る夢

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タロット占い師ASのブログです。

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異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第十三話 「 エリックの冒険(笑)2 」


エリックは対戦に必要なデッキを揃えていた。
だが、それはほとんど初期の、あまり強いカードが無いものだった。

「これならね、そこそこ このゲームに出てくるカードマスター達と
やりあえるわよ?」
「・・・それ、モンスターだよね?」「そうよ。でも見せない。どうする?」

エリックは頷いた。「じゃあさ、勝ったら絶対、もらうからねっっ!!!」

女性は名乗った。「私は魔法使い。レゼンダよ。君の名前は?」
「へえ?職業が魔法使い?そんなのあるんだ?魔法使いか~!!


僕?



うん、僕の名前は、カネムラ。オクトーって呼んでよ」

「オクトーね。・・・それじゃあ、ステージを作るわね」


レゼンダは魔女の姿に変身して杓杖を握ると、大声で言った。

「魔女レゼンダが命ずる。

いでよ!!!レゼンダとオクトーのカードバトルステージ!!!!」



それまでの町外れの静かな風景が、一変し、巨大な古い城壁に囲まれた
競技場の、その中心にいるようなステージになった。

「説明は短めだから安心して(笑)

ここは競技場で、対決はカードバトラーの2人の、ライフポイントが0になるか
・・・相手が負けを認めて、降りた時に、決着するのよ。

先攻か後攻か、は、普通コインで決めたりするけど、今回はバトルステージを
私が決めたから、オクトーが先攻でいいわ。

ステージ上では、自分を守るカードと敵を攻撃するカード、それに・・・」
「バトルの流れを変えるカードもあるよね!!!」「そうよ、わかってるようね。
それじゃあ、先攻でどうぞ。」



オクトー(エリック)は、PCとの戦いとは違うものを感じていた。
魔法使いだから??でも違う・・・・・・・
進むうちに、その気持ちはどんどん強くなっていった。

「その攻撃に対してカード発動。底なし沼、ワンターン敵の足止め。
僕のターン・・・・・・・」

敵の怪物が実体化して、襲ってきたところで、底なし沼に落ちて、動かなくなった。
それを見ながら、オクトー(エリック)は言った。

「・・・・あのさ、レゼンダ~!!

君のカードって、特殊だよね?だって魔法使いじゃん!!」
「いいえ、特殊じゃないわ。」
「そうかなあ~~~!!!僕が、魔法使いだったら、絶対魔法のデッキに
するもん。

例えばさ~~~、底なし沼に落っこちるでしょ、そうしたら・・・
羽根が生えるんだ!!」

怪物の、背中に、大きな羽根が生え、ばさばさとそこから抜け出した。




「・・・・・・・・・・・!!

・・・魔法カードが発動する条件が、何故わかったの??」

「だって、魔法使いでしょ?
僕なら、そうやって、脱出するよ。そうして攻撃してくる。」

その通りの攻撃が始まった。
巨大な怪物は、羽根のカードで底なし沼から脱出し、そのターン攻撃に
なったのだ。

「ずっる~~~~~いよね!!!!!
めっちゃくちゃ、レゼンダ、レベル高いじゃん!!!!

僕は、超初心者だぞ!!!!!!!」
オクトー(エリック)は怒って言った。




「強敵が攻撃してきた時に発動・・・・・・・・・

・・・・っていうか、召喚!!!!!!


召喚条件対戦相手とのレベル差20以上。
召喚できたら・・・
・・・つまり、そんだけ酷い相手ってことだよね?」



・・・召喚に、なった。

「召喚獣、バハムート、敵を攻撃!!!!」

竜王バハムートが、敵の怪物を撃破した。

レゼンダのライフが2つ、減った。

「何????

そんなカード、いつの間に????」


「うん。実は、カネムラが持ってたんだ~~~!!!



・・・勿論、PCの中でだけど。

あ、だから僕、カネムラになったんだよ~~~!!!
そうすれば、カネムラのデッキ、使えるもんね!!!!!」

レゼンダは唸った。

「ごめん。だって、レゼンダ、魔法使いだっていうから。
僕、負けたくないんだ。

ゲームって面白いね!!!!」






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-06-24 00:00 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第十二話 「 エリックの冒険(笑) 」


・・・・・・・・翌日・・・・・・・・・

カネムラはエリックにねだられて、根負けした。
実物は手元に無かった為カードゲームのことを、PCで教えた。
対戦型のカードゲームは、それ自体が良く出来たフィールド戦略
を人に想起させる。

・・・勿論、遊びの中でだが。

「これを覚えると、結構頭を使うから、対戦レベルとかも上がるよ」
「でもPCの中だけど~~~!!!
あのでかいカード・・・あんなの、ほんとに出して遊んでみたいな!!」
「あれは遊びじゃないし」「カネムラ~~~~!!!これ、何??
これ、火山とかってさー」「カネムラさんってたまに呼んでくれたら
教えてやるよ!」「カネムラ~~~~~~~~!!!早く、相手のさ
これ、何、何????」「・・・・・・・・・・・・」「いいよーーーだっ!!!」


カネムラは自分の方の報告書をまとめる時間になり、エリックに言って
少し離れた場所で自分のPCで仕事を始めた。

敵・・・敵・・・カネムラは何かがひっかかって、あの男のことを考えていた。
兵士なのか?それにしては余裕があった。何か・・・能力者ではあっても
自分とは違う世界の男だと思った。

・・・どこの国のどこの軍なのか?
わからないことを、箇条書きにして、それは他のファイルに保存した。
書いてみてあらためてその量に驚いた。

わからないことがこんなにある??
自分達が無事にここにいることが、不思議なくらいだと分析してみる。
研究の対象は、いつでも謎から始まっていた。

かれこれ一時間は経っただろうか。エリックが静かに遊んでいるので
カネムラは安心していた。

しばらくそのまま研究用ファイルを作成していたが、そのうちあまりに
静かなので、エリックの様子を見た。


「エリック、PCでの対戦はどうだ?勝てるようになった?」

エリックはじっとしていて、声にも振り返らない。
「?どうした?そんなに面白い・・・・・・・・・


エリック?!



なんだ??この画面は?!
エリック!!!!

おい!!!!!聴こえるか?!

まずい!!!!意識がない????
サカマキさん!!!!リリアさん!!!!!」

大声で叫ぶ声に、2人が慌ててやってきた。

「どうしたの?エリック??」リリアはすぐに脈を測り、その眼を覗き込んだ。
「・・・・・・・!PCの画面を、ずっと観ていたの?」
「そうです、この・・・・・・・カードゲームの」

「カードゲーム??これ・・・・・・変じゃないか??
まるで風景のように見えるけど、これがゲーム??」
「変なんですよ!!!さっきまで普通の画面でカードが並んでいたのに」

「まさか・・・・・・

ゲームの世界に行ってしまったのかしら?」「えええ???」

「・・・・・・・・・ええ、ごめんなさい。

言ってなかったから、わかる訳ないですね。

・・・私がエリックと遊ぶ時は、注意するんですけど、彼は
ゲームの世界を体現できるので、あまりにリアルなものは
遠ざけていました。

・・・PCでは、シュミレーションで時々入り込んでしまうんです。
・・・カネムラさん、ゲームはおかしなところはなかったんですね?
対戦型ですか?」「はい・・・・・・その・・・・コンピューターとの初期対戦で」
「そうですか。

・・・しばらく遊んでいて、気がつかないかもしれません。
私はここで待っています。」

カネムラとサカマキは、唖然としてリリアを見た。
「・・・・・・・・・遊んでいるんですか??PCの中で???」
「はい」


その通りだった。

エリックは、カードの世界で遊んでいた。

「あ~~~!!!カード売りのお店だ~~~~!!!
ええ???これが金貨10枚??高いよ~~~~!!!」
「こっちのカードとなら、トレードしてもいいよ?」

にっと笑いながら、お店の女性が言った。
「それとも、私と対戦してみる?
勝ったら、このカード、あげる」




・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-06-21 00:00 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第十二話 「 未確認と非公開と否定は常にある 」


・・・・・・・・翌日・・・・・・・・・

エリックとカネムラは、あのカードの謎を解こうと真面目に考え始めた。
それは、初めて感じた脅威だったからだ。

「だってさ~~~~!!そんなの、ずるくない??
カードが出たら、終了しちゃうんでしょ?」「まあ・・・・それだけ凄い力が
あるカードなんだろうけど・・・・・・」「能力ならさ、それを真似したりできるけど」

カネムラは、驚いてエリックを見た。「?!真似できるって???」
「まねっていうかさ、出来ることかどうかわかるってことだけど」
「・・・次元移動も、できるって思ったんだ??」「うん。」

カネムラは口元を手で覆った。

(そんな馬鹿な???エリックは・・・じゃあ、出来ると思えばなんでもって
ことになるじゃないか!!!!)

「・・・・・・マーマレードさんは、君に、適性テストしたよね?」「うん。」
「私も、やってみたいな。エリック、テストしてもいいかい?」
「やだよ~~~~~~だ!!!!!だって退屈なんだもん!!!!」
「ごめん。

そうだ、じゃあ、カードについて、もう少し教えるよ」「わーーい!!!!!」

眼をキラキラさせて、エリックはPCを見ている。
カードのゲームは、今では勿論PCの中にも沢山登場しているから、説明は
楽だ。

「ターンというのは、自分の番と相手の番が順にくるんだ・・・
これは、練習用のカードゲームだよ。シュミレーションの相手はコンピューターだ。
やってみるかい?」「うん!!!!」

エリックが楽しそうに始めたので、カネモトは少し離れて、自分のレポートを
まとめようと別のPCで書き始めた。

カネモトは集中して、一日の出来事・・・にしてはやたらと大変だった一日の事を
まとめていった。

カネモトはサカマキに報告しなかった事があった。
それは、彼はあの男をどこかで見たことがあった、ということだった。
だが、それはどこだったかもわからず、また、そんなにはっきりした印象では
なかったから、カネモトにとって重要なこととは思えなかったのだ。

だがPCでニュースのチェックをしていて、彼はとんでもない事実を知る事に
なった。

「この、男!!!!!!

エリック!!!!ちょっとこれを観てくれ!!!!!」

エリックはゲームを中断されて、不機嫌な顔でやってきた。
「何?今、勝てそうだったのに~~~~!!!!

あれ? こいつ、逃げた奴だよね?!」

「すぐに、サカマキさんに報告しないと!」



カネモトはすぐにリリアとサカマキを2人の部屋に呼び、ニュースを見せた。

「え?この男だったって?まさか!!」「いえ・・・そのまさかです。
エリックも間違いないと言ってます」

「・・・リドル帝国空軍大佐、イムズ???
先の戦争で、無血革命を成し遂げた英雄として、国から最高殊勲賞を授与された
???・・・・・・そんな英雄が、どうして??」サカマキは唸った。
「だが、まてよ?!確かに私達は、国籍不明のヘリに襲われた。
あれが・・・リドル帝国軍のものだったとしたら・・・・・・・・」

「それに・・・」リリアが続けた。
「無血革命っていうことは・・・敵方に攻撃の隙を与えなかったということですよね?」

「そう・・・か!!!!あの次元移動でー?!」
「それにさ、あのカードでその場から消えたら、あっという間だよね!!!!」

皆が互いの顔を見つめあった。「それなら、出来るってことか!!!!」
「ニュースになるくらい、有名な男が、私達の敵ですか?!」
「・・・・・・・・困るのは、軍隊が絡んでくることだな」

サカマキは頭の中であらゆる可能性と必然性を模索していた。
そして、リリアはどう考えているか知りたいとも思った。
能力を冷静に分析できる、その覚めている脳なら、きっともっと的確な判断が
できるだろう・・・

「リリアさん、我々だけではこの相手とやりあえないのではないかと思うのですが」
「戦力、ということですか?

・・・いいえ。
この大佐が能力者でも、軍の指令で私達を狙ったとは思えません。
この大佐は、自分達だけで私達を捉えようとしたとみていいでしょう。
軍の出番があるとしたら、国の利益が損なわれる可能性がある場合でしょうし。
当然ですが・・・私達はサウザンド・アイランドの為にリドル帝国と戦う理由が
ありません」
「だが・・・もしも・・・

ワインバーガー氏の計画が、なんらかのーーー」
「その場合は、最初から、ワインバーガー氏が通達してくる筈です」
「では、ワインバーガー氏も、この事態は把握していないということになる?」
「その可能性が大きいですね」「・・・・・・・・・・では、ここでまず・・・
ワインバーガー氏との連絡を・・・」


マーマレードは止めた。
「待ってください。
私は、知らないということにしてください。

サカマキさんは、私に了承を得ずに、連絡し、その状況を聞く。
私には後でその内容を教えてください。お願いします」
「!わかりました。」
「それから・・・・・ここのオーナーに情報をもらえたら、助かります」
「ああ!!!!そうか!!!!その手があった!!!!」

サカマキはバタバタと奥へ走っていった。
しばらくして、サカマキがマイクで皆を呼んだ。

「・・・こっちで、会議をしよう。集まってくれ!!」

リクとサカマキは、なにやら難しい顔で話していた。

「今聞いたんだが、大佐っていったよな?

・・・ていうことは、だ。
普通は上の命令がなけりゃ、動けないのが、軍の規律だろう?
だが、どうやら・・・軍そのものが動いている気配はない。
まあ、俺の情報網だがな。」

「だが、その情報網は凄いんだ。サウザンド・アイランドの軍の中に
リークできるんだから」「それは言うなっていってんだろうがっっ!!!
昔の馴染みがいるんだよ。

・・・で、上の命令の件だが、あんた達を探っているってだけでも
敵だとわかるが、あんた達の情報を、どこから手に入れたかってことだ。
・・・漏れるとすりゃあ、ワインバーガー氏の周辺だろうな。

・・・それで、もっともワインバーガー氏と敵対するのはどういう関係か
調べてみた。」

リクは立体の世界地図を巨大なTVに映し出した。
最初、ワインバーガーの拠点を表す点と、無数の点が映っていた。
それから、小さな点をどんどん点を消していった。

「ワインバーガー氏の100年計画と言われている内で、国の相互の
利益供与と還元に深く関わっている国が、リドル帝国で間違いない。
特に、今まで経済的な繋がりが深くなかった為に、他の、経済大国から
非同盟国という理由もあるから、目をつけられることがなかったのが、幸い
だったようだな」

「でもそれじゃあ・・・リドル帝国は敵対しないですよね?」
カネモトが言うと、サカマキが続けた。
「・・・もしかしたら、誰かが、この国との関係を、壊そうとしている?」

皆が唸った。
「え??そんなことして、何か得になるの?」
「ワインバーガー氏の計画を潰すのが目的だったら、リドル帝国が
反旗をひるがえしたようにみせるってことも・・・・・・」
「確かに、それなら・・・スパイのようなあの2人の行動も理解できますね」
「疑わせるだけで、いい訳だし、勿論すぐに正体はばれた・・・ってことは・・・」

皆が考え込んでしまった。
「じゃあ、やっぱり・・・最初からの敵が、動いているってこと、か!!!!」

サカマキは頷くと、言った。

「・・・・それなら・・・ワインバーガー氏の指令の意味がわかる。

・・・もしかしたら、計画が漏れている。

だから、俺達を動かしたんだ。

・・・・・・・・・エリックの、護衛と・・・敵のあぶり出しの為にね!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-06-14 14:43 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第十一話 「 冷静にみえるというのは客観か主観か 」


サカマキは2人になると、マーマレードに話しかけた。

「あの2人にはまだ話せないと思うんですが・・・」
「・・・私の意見が聞きたいということでしょう?」

「そうなんです。
・・・私は、マーマレードさんが」「リリア、でいいです」
「あ、はい。

リリアさんが、エリックの能力を隠して、それをワインバーガー氏に
伝わらないようにしていた事実は、わかったつもりです。

・・・私も驚いていますから・・・
こんな能力は、見たことも聞いたこともない。
・・・大体、次元を移動できるカネモト君ですら、そこに隠れていた男の
存在を察知することは出来なかった」

リリアは頷いた。「・・・・・・・そうですね」

「まだ・・・何か隠しているんでしょう?リリアさん?」
「いいえ。・・・こんな能力を、理解しろだなんて、同じ能力者にしか
分かり得ないことですから、言わなかっただけです。

ワインバーガー氏に報告すれば、それがどういうことか、理解しようと
するでしょうけど、科学的な見地では未だ不可侵領域です。
科学は万能でしょうけど、科学的に解明されるには、もっと科学者が
この世界を知るしか術はないでしょう。

でも科学者は能力者ではないから、そこに科学を持ち込めない。
だからただ、恐怖しか感じない。
恐怖は、そこに歪んだ世界観や思想をもたらしますから。
・・・サカマキさんは、もうカネムラ君を怖がってはいないようですから
私も、ここまではお話できるんですけど」

「・・・ワインバーガー氏は、信用できませんか?」
「私はあなたと同じ見解です」「・・・・・・・・・・!」

2人の間に、沈黙が流れた。

サカマキは、リリアの眼を見た。

「う~~ん・・・リリアさんは、解説する時は別人だな。」
「そうです。それはアンドロイドの脳の製作者が、男性だからですね。
解説にはあまり女性言葉は向かないと判断したようです」
「・・・難しいんですね。でも、検査員としては、その方が確かに
助かります。

ひとつ、確認したいんですが。

エリックが最終的に安全に、安心して暮らせるとなったら、貴女は
その人を信用すると思っていいんですよね?」
「そうです。」

サカマキは笑った。
「リリアさん。

お願いがあるんですが・・・その・・・
貴方の顔に、触れてもいいですか?」

リリアは頷いた。

サカマキは手を伸ばすと、真っ直ぐこちらを見つめるリリアの眼を
見ながら、彼女の頬に触れた。

「・・・・・すみません。・・・女性の顔に、触れることは
本当なら許されることじゃないんですけど。

あなたがアンドロイドだと聞いても、どうしても女性としてしか
見れないんです。

今まで、エリックを護ってきたあなたに、そんな弱い女性的な部分は
ないだろうと思ってきました。

だからどうして・・・上の・・・司令官でもあるワインバーガー氏に
服従しないのかが、わからなかった。

・・・でもやっとあなたの肩書きの意味がわかりました。」

「・・・保護委員・・・」

サカマキはとても愛しそうに彼女の頬を触り、そして手をゆっくりと
戻した。

「その肩書きは自分で?」「はい。」

「・・・女性的な人が弱いという考えを、改めます。
貴女が保護委員として、最強の女性だと思うことを、許してください。」
「最強の女性と言われるのは、初めてです。」

ガタン・・・・・

サカマキは椅子から降りると、リリアを抱きしめた。
「私は、リリア・・・・・・・君が好きだ・・・・・・

エリックに、嫉妬するくらいね」
「それは勘違いかもしれないわ」

「・・・だとしたら・・・

人間は、みんな、勘違いの中で生きていたいんじゃないかな」
「ふふ・・・・・・」

キスをしようとしたサカマキの唇をリリアの手が押えた。
「勘違いだったら困るのは、私の方なの。
あせらないで。

まだ冷静でいたいでしょ?」

「・・・・・・・ううーん・・・・どうかな・・・そうでもない・・・」
「うふふ・・・・・・・面白い人・・・・

まだ会ってから1日も経っていないのに」



・・・・・・ガラッ・・・・・・・

「リリア~~~~!!!僕、もう眠いよ~~~~!!!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・僕も眠いんだけどね。
リリア、それじゃ、また明日」
「エリック、今行くから、いい子でいてね。

・・・あ、サカマキさん。


ありがとう。


・・・私も、そうでもないみたいよ。
おやすみなさい」

「!・・・・・・・・おやすみ、リリア」








・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-06-12 00:00 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第十話 「 多分けちでもすけべでもない 」


サカマキ達4人は、無事に安全な場所で落ち合うことが出来た。

「まあな。別に不満じゃないが。俺はお前の為に全財産を注ぎ込んで
トレーラーを買った訳じゃない。サカマキさん、あんたに恩は感じて
いるが、カネさんには言わせてもらうからなっ!」

安全な場所、それはサカマキの友人のリクという工業機械製造業社長の
・・・・・・・巨大トレーラーの中、だった。

「よりにもよって、この俺のトレーラーを基地代わりとはよ!!!
カネ、お前の頭はどうかしてるぞ!!!!」

「そうだそうだ!!」「エリック!!!!こんにゃろう~~~!!!」
エリックの頬を両手で引っ張って、カネムラは反撃した。

「随分仲良くなったのね」「マーマレードさん声のトーンが低くないですか」
「え?サカマキさんこそ」「まあここは・・・リクさんに頼むしかないんで。
本当に、感謝してます。お礼はしますから。カネムラ君、君も頼んで」
「あ、はい・・・・・・・・すみません。無理を言って」
「言ってるよね。・・・・・・・まあ、そうは言っても、だ。


サカマキさんにはバレてるからな。


俺は、秘密基地を、大人になって実現させたんだ。
まあ、これが俺の、移動要塞ってやつ?」


それは、本当だった。
見回せば、そこにある機械が、全て情報収集、監視、追跡に優れた代物だと
すぐにわかった。そのレベルは、並ではなかったのである。

「俺って、凝り性なもんで。おまけに機械に強いってんで
機械なら俺に直せねえものはない。
漫画やゲームの世界だったもんが、今じゃ俺の手の中だ。
・・・この中でなら、俺は無敵だと思っている。」

リクは、丁寧に置かれた道具箱を指差して言った。
「いいか?あれにだけは触るなよ?俺の大事な道具だからな!」

リクはエリックの方を見ながら言った。
「子どもまで任務かよ?!サカマキさん、あんたのところの社長には
驚かされるな!!!」「ワインバーガー氏は、リクさんを知ってる。
あなたに役員になって欲しいそうだ」「トレーラー会談でもしたいってか?」
「ははは!!!そうかもしれないな!!!!」

トレーラーは静かに走り出した。
「・・・それじゃあ俺は、機械の操作の方に戻る。あとはよろしく。」
そういうと、リクは奥へと引っ込んだ。
4人は、顔を見合わせた。

「カネムラ君のメモで、おおよそのことはわかったよ」
「このメモ、時間まで詳細に書かれていて、驚いたわ!
これも、能力ね?」「・・・そうです。私はこれをタイムレコーダーって
名付けています」

3人は頷いたり驚いたりと、読みながら感心していた。
サカマキが質問した。
「・・・ところで・・・この2人の敵だが?
攻撃は、して来なかった、ということだけど、君達は敵だと認識したんだよね」
「そうです」「そうに決まってるよ!!!!あんな気味悪い奴、いないよ!!」
「姿を隠したまま、探る・・・それでもエリックにはわかったんだね?」
「わかるに決まってるよ!!!あんな変な感じ、僕は嫌だからねっっ!!!」
「いや・・・・・・・・・決まってはいないよ。それが君の特殊能力なんだし。

・・・エリックは、疲れただろう?もう寝てもいいぞ?」
「さっき、かなり十分睡眠をとりましたから、大丈夫だと思います」

「気になるのは・・・・・・」

マーマレード・リリアが言った。
「この、突然大きなカードが現れ、男をその場から逃がしたって記述。
これはとても不自然だわ。こんな、閉鎖空間に、穴を開けられるって
・・・どういう能力なのかしら?」

「カネムラ君は、どう思った?」「・・・・・・・・ゲーム・・・・」「え?」

「・・・・・まるで、カードゲームみたいだと思ったんですよ。
自分のターンになると、場を仕切れてしまう、みたいな・・・」
「ゲーム?!なにそれ、面白そうじゃん!!!!!」
「・・・・・・・・言うと思ったよ。だから言いたくなかったんだ!!」
「カネムラ~~~~~~~!!!!教えてよっっ!!!!
それ、どんなゲームなの??」
「カネムラさん!!!!!!」「カネムラのけちけちおやじ~~~!!!」
「こんの、くっそガキ~~~~!!!!!ぜってえ教えねえ!!!!!!」


「はいはい。

じゃあ、それについてはまた後で。
ちょっとおじさん達は、2人でお話があるから、ね」
「サカマキさん~~~!!!!知ってるんだ!!!じゃあ教えてよっ!!」
「カネムラ君が教えてくれるよ(笑)」「どうかしら」「マーマレードさんこっちで」
「サカマキさんのすけべ!!!!!」「・・・・うわあ、まあそれでいいや」
「いいのかよっっ!!!!!」

トレーラーの中はとても快適だった。
リリアはサカマキのことを信用し始めている自分に気がついた。




・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-06-04 00:00 | SFサウザンドアイランド