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紡ぐ夢 綴る夢

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タロット占い師ASのブログです。

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異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第九話 「 一億分の一の確率 」


ワインバーガーはその日の会議を終えると長老と2人、個室で
雑談をしていた。

「アンドロイド、グランドクロスだったか・・・
命名が、仰々しいが、どのような意味があるのかね?」
長老の質問に、ワインバーガーは答えた。

「気になりますか?」「そうだね、それなりに」
「太陽ソロンと惑星群が、グランドクロスー宇宙の十字架のように
クロスした年・・・・・・・
その年に、このアンドロイドの第一号が生まれたんですよ。
それだけの意味です」「それだけとはね、誰も思っていないよ」

ワインバーガーは軽く笑った。
「他言無用ではありませんでしたか?」
「真実を知りたいのは、謎解きのように単純な好奇心でね。
好奇心を失ったら、私は私ではなくなるだろう」
「・・・確かに。好奇心が人間を人間たらしめる、そういうことでしょうね」

長老はじっと目を閉じて、長考しているようだった。
「君はいつも手の内を見せないので有名だが。
だから、簡単に君から答を聞きだそうとは思わないよ。

正反対の、男なら知っているがね。」


「ふぁっくしょ~~~~い!!!」
イムズはくしゃみをした。
「なんだあ??ちきしょ~~!!!いっつも俺はここに来ると
くしゃみがでやがるんだが??」
「・・・アレルギーなんじゃないの?」
「俺が??何の???」「さあ?」
レゼンダは笑った。
「本人にも自覚がないアレルギーだったりしてね」
おもわせぶりな発言だが、イムズは一向に解さない。
だから楽だ、とレゼンダは思った。

「長老がお待ちだわ。急ぎましょう」




長老は2人が待つ部屋へとやってきた。
「ああ、挨拶はいいから、すぐに報告をしなさい」

レゼンダが話し始めた。
「はい。

今回の任務はエリックとマーマレードの調査でしたが
まず問題が起こりました。
イムズがエリックの能力を見誤り、エリックとカネムラに
その姿を見られてしまいました。

ですが、その失敗もあえて調査に役立てることは出来ました。
つまりエリックの能力が判明しました。
次元移動能力と時空圧縮能力です。」

「2つの能力を持つ、ということかね?それは稀有なことではないか?」
「はい。今回は特に異例なことづくしです。

まず、カネムラ研究員は、次元移動能力者です。そうなると勿論
S級です。そしてエリックも、S級です。

それだけでも・・・2人が出会うことは、すでに1億分の1の確率です。
イムズが2人を確認できたことも確率でいえばーー」
「確率、はこの際、あまり問題にしなくてもよいが。
2つの能力・・・・・か。

ふむ・・・・・・・これは調査を引き続きお願いするしかなさそうだ。
レゼンダ君。

君に2人の調査を。イムズ君にはマーマレードを監視してもらいたい。」

「!イムズには無理ではないかと思われます」「どうしてそう思うのかね?」
「エリックは常にマーマレードのそばにいますし・・・」

「できれば、あまりトリッキーなことはしたくないんだがね。
レゼンダ君は、エリックの気を惹くことはできるだろう?」

「!!・・・・・・・・わかりました。」



2人はビルを後にした。
「イムズ・・・・・長老はワインバーガーのことを信用していないようね。
これで、はっきりしたわ。
・・・エリックを、どちらが手にいれるのか・・・」

「・・・どっちだとしても、俺達には関係ねえだろう?」

「・・・・・・・・・・ふふふ・・・そうかもしれない。
イムズ、私は観察することばかりが仕事だったけど。
動くしかない時が、きたみたいね」
「いいんじゃねえか?たまには現場ってのも、よ・・・・・・」
イムズはいつの間にか車の中で寝ている。
疲れたのね・・・レゼンダはつぶやいた。

外の光は、高速で流れていた。
すぐに朝になる・・・・・・・・・レゼンダは隠れ家へと急いだ。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-27 00:00 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第八話 「 能力差はどうして生まれるのかは未だ謎 」


エリックは著しく体力を消耗していた。
カネムラは、自分が能力を発現させた時のことを思い出していた。


リンゴーン・・・リンゴーン・・・・・・・

「億斗!!!しっかりして!!!!眼を開けて!!!!!」
「奥さん、億斗君は意識がまだ戻らないだけですから。
大丈夫ですよ、だからーーー」
「大丈夫??だって、溺れた時、呼吸が!!!」
「プールで、すぐに人工呼吸を行いました。ですから・・・・・・」


・・・・・・だが、私はその日から3日間、目覚めなかった。
小学2年生の夏。

夏休みはリハビリ、そして・・・・・・・・・

・・・あの日、に聴いた鐘の音が、私の人生を変えた。
幻聴だと片付けられた、あの音。

あの時の私より、小さいんだな・・・エリックは。

カネムラの背中でエリックは眠っている。
少し、ここで休ませよう・・・・・・・・・

カネムラはエリックの力に驚いたが、こどもなのだと思い返した。
マーマレード・リリアの顔が浮かんでは消えた。
リリアに、真っ先に教えなければ・・・・・・・・・

時間はここでは自由だ。・・・ここで1時間寝ていても、外に出れば
一分もたってはいない・・・

カネムラはエリックをふわふわした地面に寝せて、自分も少し横に
なった。

・・・こんな風に、誰かと、この異次元で過ごすなんてことが
できるなんて、想像もしていなかった。
これも、能力のお陰だな・・・・・・・・・・・

エリックは時々顔をしかめ、そしてニヤニヤと笑っているように見えた。
きっと夢をみているんだろう。その無邪気な寝顔からはエリックの現実
は想像もつかなかった。

カネムラは、今のうちに、さっきの男のことをサカマキに言わなければと
思い、サカマキの名を呼んだ。


「サカマキさん、事件が起こりました。能力者がひとり、私達を追いかけて
多次元に現れました。エリックが撃退しましたが、その男の仲間が、不思議な
能力で男を助けたんです」

(!?それじゃあ、2人、能力者がいたっていうことだな?)

「そうです。エリックの能力が少しだけわかりましたが、今休ませています。
詳しいことは、メモにして持っていきます。」

(わかった。エリックを頼むよ。そっちではどれくらい時間が経っている?)

「・・・30分くらいでしょうか」

(こっちは君と別れてからまだ1分も経っていない。オートバイの背中じゃ
なかったら、返事も出来ないところだったな!)

「それじゃあ、後ほど」



カネムラはすやすやと寝ているエリックの頬を、つついてみた。
へらへらと笑う顔を見て、思わず吹き出した。
「変な奴!!」



・・・・・・その頃、レゼンダとイムズは車に乗って、事件のまとめの真っ最中
だった。

「空間の圧縮?」
「そうだ。異次元の中で、エリックはまず、俺の腕を潰そうとした。
サイコキネシスだ。同じように、今度は俺のいる空間も捻って消そうとした」
「・・・圧縮する力ね。重力操作・・・それが可能だったとは、驚きだわ」

レゼンダは空間からカードを出すと、ザラララ・・・・とまるで空中に貼り付けるように
並べた。

「侵入、脱出、レコーダー、スピーカー、バリアー・・・・・・

・・・・・・・無理だわ。私の能力には、攻撃性は持たせられない。」

「そうだろうな。まあ、水と油っていうもんだろうな」
「油さんとしては、どうやって彼を・・・」「考えてねえ!」

レゼンダはカードをさっとしまった。
「マーマレードは、よくあんな危険分子を野放しにしていたわね」
「・・・・・・・・・・・逆だろ?


あいつは、エリックをよく知っているんだよ!
だから、能力を見せまいとしていたんだ。
俺は、あの女の方が、怖ええな!!!!」

レゼンダは淡々と話を続けた。
「随分、彼女をかっているのね?」
「どうかな~?どうもあいつは怪しい。レゼンダ、おまえ、マーマレードを
マークしてくれないか?」

「OK」

レゼンダはイムズの勘には従うことにしていた。
それは特に能力ではなかったが、不思議と的を得ている時が多い。

「俄然、面白くなりそうじゃねえか?」
「いいえ?」
「テンション低~~~~~~!!!レゼンダ、おまえアレか」
バシッ!!!!!!!

「・・・・・・・・すんませんでひた」
「そろそろ、ボスのところに着くわ。」
2人の車は、静かにビルの前で止まった。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-19 23:59 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第七話 「 Super Child 」


カネムラはサカマキに注意されて、軽く頷くと、安全な場所を探しに
多次元へまた飛んだ。

「多次元酔いしそうだな」サカマキの言葉に、リリアは驚いて訊いた。
「サカマキさん、多次元に入ったことあるんですか?」
「いいえ。ありません。でも時間がぐちゃぐちゃな世界って聞くと、なんだか
私には車酔いでもしそうなイメージなんです」

「そうかな~~?凄く面白かったけど?」エリックはニヤニヤしていた。
「連れてってあげるよ、今度!!」

リリアはサカマキに訊ねた。「それって・・・能力者じゃなくても可能ですか?」
「・・・・・・・・・・うう~~~~ん・・・・・・・どうかな??研究にはいいと思うけど」
「エリック、自分でも行けそう?」「うん。」

「・・・だとすると・・・

エリック君の能力は、カネムラ君と同じ、次元移動なのか」

リリアは黙っている。
リリアの顔をサカマキは見つめていたが、流石にじっと見つめているのは
失礼だと、顔を背けた。

「そろそろ、還ってこれるかな?」

・・・ふわり・・・

「安全な場所を見つけました。エリックと一緒に、先に行っています。
サカマキさん、ここです」
手には地図を持っていた。そこは、オートバイで3時間はかかりそうなところ
だった。

リリアとサカマキはバイクに乗って、すぐに出発した。
2人を見送った後、カネムラはエリックに手を差し出した。



エリックは手を出そうとして・・・止まった。

「ねえ・・・誰かいるよ?」「え?」

エリックの眼が、大きく見開かれた。

「邪魔だ。 僕を見るな!!!!!」
「何?」
「出てこいよ!!!僕にはわかるんだ!!!!」

エリックは怒っていた。
「カネムラ、後ろ!!!!!!」

カネムラは振り向き様、手だけを異次元に突っ込んだ。


「・・・・ヒュッ!!へへえ?どうやら勘はいいらしいな!!!」
カネムラには手を掴んだ感触があった。

「おい!!!!おまえは誰だ?!」

「さあな。誰だろうな?」姿を現さない敵は、のらりくらりと答えた。

「僕の周りを嗅ぎまわるな!!!!」エリックは消えているカネモトの
手の方へ飛び込んだ。

「おっと・・・・リトルボーイ!!!

ケンカ売るのは、相手を見てからにしたらどうだ?」

そこに居たのは、兵士の姿の、大男だった。
掴まれている手も、すぐに振り払えそうなのに何故かそのままでいる・・・

「僕は大人なんか嫌いだ!!!!」

そういうと、エリックは両手をぎゅっと固く握った。
「うおっ??」

大男の腕が、めきめきと音をたてた。
「おまえを捕まえてやる!!!!!!」

「・・・・・・サイコキネシスか。サイキッカーとしてはまあまあだな」
男は腕に力を入れると、エリックの力とカネモトの手を振り払った。

「次元移動とサイキック、おまえの能力はそれだけか?」
「知らないよ!!!!おまえなんか、消えちまえ!!!!!!」

突然、男の周りの次元が歪み始めた。

「おいおいおいおい????うそだろ????」

「消えろ!!!!!」

カネムラがその声を聞いて、急いで異次元へと入ってきた。

「!!!これは?!エリック!!!止めるんだ!!!」

「嫌だ!!!!こいつは敵だ!!!!!」

男を包み込んで、まるで異次元の中にまた別の次元を丸めるような
そんな力が、そこにあった。

「凄えな?!こいつは、いままで聞いたこともみたこともねえ!!」
「エリック!!!!異次元が、ねじれてる!!!!
俺達も逃げられなくなるぞ!!!!!」カネムラはエリックの腕を掴んだ。

「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!!!!こんな奴、消えればいいんだ!!!」
いよいよその次元が小さくくしゃくしゃになろうとした、その時---

声が響いてきた。

「リターンズ・カード!イムズ、脱出して!!」
「へっ!!ありがたいね、全く!!!!」
巨大なカードが空間に現れ、そして男がそのカードに触れると、まるで
回転ドアのようにカードと男が回り・・・・・・・・・消えた。

「はあっ・・はあっっはあっっ!!!!」
エリックは真っ赤な顔をして、息を切らしていた。
カネムラは、エリックを落ち着かせようと手を握った。
「・・・男はいなくなったよ。ここから、少し歩くけど、大丈夫かい?」

「・・・・・・・・・あいつ、なんか、凄く嫌な感じがした・・・・・・・
今度会ったら、絶対消してやる!!!」

カネムラは頷くと、言った。
「・・・そうだな。エリック、今度は協力するよ。約束する」




外に脱出したイムズは、腕組みしたレゼンダに睨まれていた。
「いいじゃねえか!!能力を測定したかったんだろ?」
「イムズ!」「はいはい。・・・悪かったよ、暴走するつもりはなかったんだ。
だが、わかったよ。

あいつは、Super Child だ。

モンスターだよ。」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-19 00:00 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第六話 「 会議では何も明らかにされない 」


ワインバーガーは要塞と揶揄される塔にいた。
そこでの会議は一切外部に漏れる事無く、塔に従事する者達は、一説に
よると、全てアンドロイドと囁かれていた。
しかし、それを確かめる術はなかった。何故なら、ワインバーガーと数名
のトップ以外は、この塔から出ることは出来なかったからだ。
そして塔内部にいて外部と連絡を取ることも一切が禁じられていたのだ。

「こういうシステムにしなければ、我々が会議をすることは出来ない相談だ」
ワインバーガーは5名のメンバーを見渡しながら言った。
「我々には残念ながら能力が無いからね」

皆が笑った。
「そうだな。それにここのシステムは、我々の為にはよく出来ている」
「だがどうやったのか、そろそろ教えてくれないか?能力者の力を遮断する
方法というのが、私にはまだ理解出来ないんだが?」

ワインバーガーは科学者であるメラニーの方を向いた。
「非科学的だと言われ続けてきた分野ですから。
これは結界というシールドです。
強力な電磁場をここに造ってあるのです」

「やっと出来上がった訳ですね」「ヒントはブラックホールです」「なるほど」

「塔の完成は、一つのエポックだが、いよいよ謎の会議と言われることだろう。
皆が他言無用の世界にいるからいいが・・・」
長老格の目つきの鋭い老人が言った。「それではサウザンド・アイランド連邦国
の科学技術省総裁ワインバーガー氏に、これからの計画を伺おうか」

ワインバーガーはコップの水を一口飲んでから、話し始めた。

「まずは敵対する勢力の分布と、それに相当する力の配置です。
現在はこのように・・・」

皆の前に球状の地図が浮かんだ。
「敵勢力は大きく、我々はまさにこの一点に集約されています。
この、コリエルティア塔から、すべてを始めましょう。

初めて発表することですが・・・
ここが、我々の兵器、アンドロイド・グランドクロスの製造工場です。

皆さんの努力はこれで結実したと断言できます。
・・・あとは、戦闘能力強化の為のシュミレーションと・・・」

メラニーはアンドロイド・グランドクロスの詳細の立体映像を映した。
そして、内心ではそのシュミレーションは上手く機能するかを心配していた。





・・・・・・・・・・同時刻。・・・・・・・・・・・・・

エリック達が見える、湾沿いの丘に、2人の人影があった。

「レゼンダ。あの2人のクラスは?」
「Sクラス。 ・・・小さい方は計測不能」
「・・・・・・・・・?!計測不能??


・・・生意気だな。」

「まだ能力が特定されないという意味」
「だが次元移動は行っていたぞ?」
「それは大人の方の能力。イムズ、あなたも測定して」
「面倒過ぎるから嫌だ。レゼンダ、引き続き監視頼む」

イムズはその場から消えた。
レゼンダは眼鏡でじっと2人を捉えていた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-18 23:59 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???


第五話 「 カネムラとエリックの相似性についての考察 」


サカマキは海に着くと出来るだけ樹や草が生えていて、隠れて
いられる所に腰掛けた。

「折角、海辺の快適な家を見つけたっていうのに・・・
これじゃあ、エリックに悪かったね」
「仕方ないわ。S級が2人ですもの。
むしろ、被害があれだけだったのは幸いね」

リリアは砂の上に座るのをためらいながら、サカマキに言った。
「あの家は、私邸なのでしょ?」「ええ」「わざわざ喫茶店風に
カモフラージュまでしてたのに。・・・どうやっても見つけるのね」

「そうですね。むしろ・・・あの場で詳しい計画を立てなくてよかった
のかもしれません。

あのヘリが単発で襲ってきたところをみると・・・
我々が警戒して動かなくなると、あちらも困るということでしょう。

・・・こうなったら急がないと・・・

リリアさん。

私は貴女の情報を、ワインバーガー氏から頂いています。
ですから、私も貴女に私の情報をお教えします。
私は公平性が身上ですので。
貴女の端末は?」

リリアは黙って、腕時計を差し出した。
「・・・すみません。

貴女がアンドロイドだと知っていましたが、エリックは知らないんですよね」

リリアはじっとサカマキを見つめた。

「その内、気がつくことですから。

何年も一緒にいれば、私が変わらないことに。
・・・サカマキ、情報はインストール出来ました。
カネムラさんとエリックを呼んで下さい」

サカマキは眼を閉じると、ヒュッヒュッと口笛を吹いた。
リリアはその音を黙って聴いていた。

目の前の何も無い空間が陽炎のように歪み、2人がふわっと降りてきた。
「やるじゃん!!カネムラ~~~!!!」
「カネムラさん。」

2人は何事も無かったかのように会話しながら現れた。

「エリックは初めてだったらしいけど、全然普通でした」
カネムラがリリアに言った。「・・・大抵のことには驚かないのよ、エリックは」
「むしろ、周りが驚かされているから」

「異次元はどうでした?」サカマキがエリックに訊いた。
「時間が、変な感じだった」「ふうん?どんな風に?」「時間が、遊んでる感じ。
ここに居たいって思えば時間が勝手に延びていくみたいだし、もういいやって
思えば、ぴゅんって・・・」「!凄いね!それは!」

カネムラが頷いていた。「正しいでしょう?」「時空科学者に教えてあげたいね」

リリアはエリックを抱きしめた。「良かったわ、無事で」「どうして?」
「エリックがずっとあっちに居たいって思わなくて良かったっていう意味よ!」

エリックはびっくりして言った。
「うん・・・こっちに戻るのが、当たり前だって思ったよ!
だって、リリアがいるし・・・・・・・

リリア、心配してくれた?」
「当たり前じゃない!!!」大きな声に驚いて、エリックは目を丸くした。

「当たり前、かあ・・・・

ふふん!!!
カネムラ~~~!!リリアに大丈夫だって説明して!!!」
「あ、なんかその、ドヤ顔??むかつくんですけど!」
「カネムラだって、さっき僕にそんな顔してたじゃん!!!」
「カ・ネ・ム・ラ・さん!!!!!!」
「べ~~~~~~っだ!!!!!」


サカマキは呆れ顔で言った。
「似てるとは聞いていたんだ・・・ここまで2人が似てるとは思わなかったが」
「超わがまま級ってところ?」「・・・苦労がまさか二倍になるとは・・・」
「同じく」
リリアとサカマキは顔を見合わせて、笑った。

「2人とも、安全な場所に移動するぞ!少しは危機感を持ってくれ!!」
波は静かに寄せては引いていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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by f-as-hearts | 2012-05-11 00:00 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???


第四話 「 突発的事件は波乱の幕開け 」


カネムラはエリックがじっと見つめるのを、軽く注意した。
「私の顔は、そんなに面白い?」
「ううん・・・

カネムラってさーー」
「カネムラさんと呼んでくれる?一応大人だし」
「うん・・・カネムラ、S級だからって仕事ばっかりしなきゃいけない
のは、不公平だろ?!そうだよね?!」
「カネムラさん。」
「・・・・・・・・・・まだおまえを認めてないもん」
「おまえ、じゃなくて」

「カネムラ~~~!!いいじゃん、僕だってエリックって呼び捨て
だよ!!!いっつも!!!」
「じゃあ、エリック君。

君が、普通の子だったら、そんな口、きけないって知ってるかい?」

ぶうっとふくれた頬は、見るからに子どもそのものだ。


「飛ばすなよ!!」
遠くから、サカマキが心配そうに声をかけた。
「カネムラ君、君が私の言うことを聞いてくれるまで、何日かかったっけ?」

今度は、カネムラがふくれる番だった。
「・・・・・・一週間・・・・・・・」

それを聞いて、エリックとリリアは大笑いした。

「一週間も?!どうして??」
サカマキは大真面目に答えた。
「出会ってから、一週間、一言も返事をしなかったんだ。
そうだったよね?」

カネムラはむっとしたように、言った。

「だって・・・・・・・・・サカマキさんは、ひげ面だったんだ!!!」
「私は理由もわからずに、ただじっと返事をしてくれるのを待っていた。

・・・ある日、ひげを剃って行ったら、やっと返事をしてくれたよ!!」

リリアとエリックはまだ笑っている。
「あはははは!!!!わかるわかる!!!!
サカマキさんが、ひげ面って・・・全然似合わないよね、それ!!!」
「そうなんだ!!!

あんな細くてさ、髪も長いだろ?それで顔もひげって・・・・
検査員って言われた時、うそだろ??って思ったんだよ。

今は見かけもクールだからいいけどね!!!」

カネムラは自分でも可笑しいのか、笑い出した。
だが、そんな雰囲気が次の瞬間、一変した。


バラバラバラバラ・・・・・・・・・・・

上空を飛ぶヘリの音に、カネムラは反応し、すぐにエリックの手を
掴んだ。

「わかるな?!飛ぶぞ!!!!」

リリアはバッグを掴むと身体を低くして窓から離れた。サカマキはカネムラに
合図した。

カネムラとエリックの姿はその場から消え、サカマキはリリアの方へ走ると
言った。
「外へ!!!!」

サカマキはリリアの後ろを護るようにダッシュしたが、ヘリの機銃掃射は
容赦なくその背中へ割れた窓ガラスを降らせた。

「車は無理だ、海の方へ!!!」

案の定、ヘリはリリア達の車を破壊し始めた。
リリアは外へと飛び出すと、バイクがあるのを見つけ、サカマキに合図した。
「緊急事態で生死に関わる事件として記録。バイクは保障される」
リリアは早口で唱えるように続けた。「サカマキ!!乗って!!!」

バイクを特殊キーで動かし、リリアはサカマキに後ろに乗るように言った。
リリアはスカートがめくれても気にせずに爆走した。
「ちょっとお願い!バッグの中にある銃で、ヘリを狙ってて!!!」
「OK!」

ヘリは容赦なく2人の行く手を塞ごうとした。サカマキは組み立て式のその
銃で、前方にいるヘリを狙った。
「それ、自動照準タイプだから、方向さえあってれば大丈夫!」「なる。」

ズダダダダダダダ!!!!!!敵の銃弾をS字走行で巧みにかわして
リリアはスピードを上げた。

ヒュン!!!

「あ、言い忘れてたけど、消音タイプだから」

ドッッッカーーーーーーーーーンン!!!!!!!!

「・・・お見事」「無駄撃ちは嫌いなんだ。なんでもだけど」

炎を上げて燃え上がるヘリの横を、2人は走り抜けた。
「このまま海までドライブで、お願いします」
「OKよ!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話はフィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-09 23:32 | SFサウザンドアイランド
・・・時空間演劇旅団は現在も過去も未来も、出演出来得る
空間に出没し(ズドドドドドド!!!!!!)戦闘を繰り広げ
(てはいないが)日夜その演技を研鑽し(ドッカーーーーーン)

・・・訂正致します。
日々、精進しなければならぬとキモに銘じ・・・・・・・・

・・・・・銘じねばならぬと気もそぞろ。



「今度、仮装大賞のアイディアを考えているのだが・・・
困ったことに、さやっちはアニメ撮りで・・・


おお、そうだ!!!!!」

ーーー電話中---


キイーーーカチャ。
コツコツコツ・・・

「こんばんは。・・・私に、御用ですって?」
「そうなんですよ、蛇魔女さん」「・・・それ、役名なのだけど?
私の名前は、ケリー。貴方は?」「ニックといいます。どうぞよろしく」
「それで?私に、どんな役をくださるの?」
「それでは、ですね~~~~♪」

ーーー説明中ーーー



キンコンカンコン・・・・・・・

「先生~~~僕、具合が悪くて・・・」

「あ、そう。

それじゃあ早くベッドに横になって。
・・・風邪かしら?

あーんして?



あーーーーって・・・・・・

・・・喉は腫れてないわね。

異常なし。

・・・もうすぐ5時限目だけど、どうするの?
寝ていく?

じゃあ・・・・・・・・・・・・・











これ、かぶって。

いい?そうしたらカーテンを引くから・・・・

ちゃんと寝てなきゃだめよ。




じゃないと、のびちゃうでしょ?













・・・しるそば」





カーテンの上から、しるそばがっっ!!!!!





・・・・・・・・・しるそばの滝が、カーテンを越えてきた!!!!!







「おお!!!!!!これでいこう!!!!!!」

「・・・・・・・・・・・あのう・・・・・・・・

私の白衣は、何の意味が?」

「いやあ、迫真の演技でした!!!!ありがとうございました!!!」





ガラッッ!!!!!!!!

「ニック~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」


ドッカーーーーーーーーーン!!!!!!!!!




・・・・・・・・・・・・・・これは一体なんだろうということで続かない・・・・・・・・・・・・・・・


(これは 時空間演劇旅団の創作です)
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by f-as-hearts | 2012-05-09 22:15 | SF時空間演劇旅団
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???


第三話 「 エリックはS級会員 」


リリアはにっこりと微笑んだ。
「ごめんなさい。

あなた達は、エリックの級をご存知なんでしょうか?」

サカマキは答えた。
「S級ですよね。知っています」
「その、意味も?」「勿論です」

リリアはゆっくりと言った。
「彼が、勉強は嫌いといったら、従うんです。
私は今までにも、大勢の研究員と検査員の方々に説明して
きましたが、どなたもわかっていなかった。

彼は大切な人ですが、普通のこどもなんです。
計画倒れになる前に、ご忠告させていただきます」

カネムラはサカマキの顔を見つめたが、リリアの方を見ると
言った。

「驚かれるかもしれないと、報告していませんでしたが
私もS級なんです。

エリックの辛さはわかっているつもりです。
それでは一緒に行動する理由にはなりませんか?」

リリアはテーブルに置いた手が震えるのがわかった。


「・・・まさか?!

S級が、2人???

そんな奇跡のようなことがおこる訳がーーー」


・・・・・・・・・・・・・・・・・しまった・・・・・!!!
だから、ワインバーガー氏が、秘密裏に動いていたのか!!!

「し・・・証明章は?」
カネムラ・オクトーは、上着の衿の裏を見せた。

紛れも無い、証明章・・・羽根のマークがそこにあった。

エリックは、初めてみる自分と同じマークを持つ人間に、興味を
もって訊ねた。
「へえ~~~~!!!!
おんなじなんだ?!

・・・マーマレード、僕はカネムラとあっちで話、したいんだ。
2人だけにしてよ」

「・・・・・わかったわ」
リリアの落胆ぶりは、目に見えてわかった。
サカマキはカネムラに頷いてみせると、言った。

「最初から、飛ばすなよ?」
「OK」

2人は並んでそのフロアの端にあるテーブルに向かって歩いていった。

「マーマレード・リリアさん。
そういうことですので、これから私達も打ち合わせをしたいんですが」

「リリア、でいいわ。

・・・つまり、貴方も、カネムラの守護者兼教育者だったってこと?」

「端的に言えば、そうなりますか」

リリアは諦めたように言った。
「何歳から、彼と?」「彼は10歳になっていました。年齢的には遅いくらい
でしたが、それまで、彼と相性の良い人間が誰もいなかったと聞いています」
「あなたは19歳・・・」「私が20歳になってすぐに配属となりましてね・・・」

お茶を飲みながら、サカマキはリリアに話をふった。
「リリアさん。

伺ったところによると、エリックは凄い潜在能力を持つそうですね?」

リリアは言葉を選んでいるようにゆっくりと言った。
「・・・普通の、こどもですわ。

皆、勘違いをしています。

まだ、能力は未知数ですから」

サカマキは首を横に振った。
「ワインバーガー氏はそう思われていないでしょう」
「そうかしら?
私は、正直な見解を報告させていただいたけど」
「貴女は優秀な女性だから・・・」



「サカマキさんは、何故彼が研究員になるというのを、
止めなかったんですか?」
「・・・・・・・・・彼の、意志です」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-08 02:09 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???


第二話 「 会員はクラスが存在 」


「エーーーリック!!!エリック・ジェーーーイントーーン!!!」

間延びした呼び方は、嫌いだったが、この先生はもっと嫌いだと
エリックは思った。

「はい先生」
エリックはちょっと顔を上げると、砂場に突っ込んだ手を隠した。

「ミス・マーマレードがもうすぐ着くそうです。着替えなさい」
「はい」
エリックがぐずぐずしていると、先生は手をつかんだ。

「きゃ!!!!!!」

その手には、大きなカエルがいた。
「な、なななな!!!!!はやくそんなもの、捨ててきなさい!!」

エリックはにっこり笑うと、すばやくそのカエルを先生の首筋に投げた。

「ぎゃああああああ!!!!!は、はやく誰かっっ!!!カエルが
背中にい~~~~~!!!!!!」

他の子ども達は、げえっといって、顔を見合わせている。
エリックは大騒ぎを尻目に、さっさと外へ出て行った。



エリックは今年5歳になった。
海外勤務の多い父に連れられて、この国ーー
サウザンド・アイランド連邦国にやってきた。

そこで・・・この施設に入ることになったのだ。

エリックは父が言った言葉をよく覚えていた。
「エリック。おまえは賢い。きっとすぐに出られるからね」

短めの茶色っぽい髪の毛をぐしゃぐしゃに手でかきむしって、エリックは
怒った。

「お父さん!!!どこに行くの?!」
「仕事なんだ。・・・今度はーーーー」

なんて言ったのか、その後の言葉はジェット機の騒音で掻き消され、聞こえ
なかった。

マーマレード・リリアはエリックに言った。
「大丈夫よ。私達は上手くやれそうだわ」

その意味は、すぐにわかった。
「エリックは、普通のこどもです。ただとてもいたずらが好きですけど」

マーマレード・リリアは大人達にいつもそう、言っていた。
「お勉強は嫌いみたいです」

先生の背中にカエルを入れたことは、すぐに施設の先生達の話題になるだろう。
カエルが可哀想だったかな?・・・

マーマレードの車が、前にあった。

「おはよ。さあ、お仕事よ。
・・・元気、みたいね?う~~ん・・・手は、洗ってね。
・・・今日は、ちょっと頑張らないといけないから・・・

私が、なんだけど。
今日もよろしくね」


車に乗って、2人は海が見える小さな赤い屋根の家に入っていった。
明るいフロアのあるテーブル、そこに待っていたのは、2人の若い男性だった。
リリアはエリックを紹介すると、椅子に腰掛けた。

(サカマキ・ショウゴ   28歳   検査員
データの顔と一致・・・検査員か。
黒い長い髪、細い指、声は・・・思ったより通る声だわ。

カネムラ・オクトー    19歳   研究員
う~~~ん・・・彼は19歳には見えないけど。赤い短い髪・・・
体育会系??かしら。)

「失礼、カネムラさん、あなたは格闘技はお得意なの?
それから、眼はコンタクトかなにか?」

「格闘技ではありませんが、古武道を少々。
眼は何も・・・この色は遺伝です。もともとがヘイズ民族の出なので」

「そうなんですか!ヘイズ民族のことは知っています。
失礼をお許しくださいね」
「いえ・・・いつも訊かれますから」

サカマキはリリアに話し始めた。
「私達は、エリック君の学習計画を立てる為にやってきました。
マーマレード・リリアさんにはご協力とご理解を頂きたいのです」

「多分、お役には立てないと思いますわ」
「・・・そうだね」エリックはすかさず、答えた。

「僕は、勉強は嫌いなんだ」

サカマキはそれに応えて言った。
「勉強とは違いますよ。

学習というのは、楽しいものです。
そういう計画を立てる為に来たんですから」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-04 02:50 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???


第一話 「 研究は永遠に続く困難 」

「上記人物の検索結果について
サカマキ・ショウゴ・・・彼についての詳細な記録は無い。
カネムラ・オクトーについても同上。
記録の削除、変更、操作の形跡は無い。

調査及び探索については、2人には権限が与えられている。
ワインバーガー氏から直に配属、転属の指令が出されている。

・・・以上。」


「それでは納得がいかないわ。隠し事が好きなPCちゃん?
ワインバーガー氏の最近の動向を教えて頂戴」


「ワインバーガー氏は現在コリエルティア島に滞在中。」

「・・・そう。ありがと。それで十分よ。


ところでね。
コリエルティア、には、島は無かったわ?
変換ミスね」


(つまりコリエルティア塔にいるって話よね。成る程)

「ご指摘通りです」
「いつも感謝してるわ。ありがと」

マーマレード・リリアは椅子から立ち上がると、PCを見ずに
急いでドアを出て行った。

彼女は今度の2人には注意が必要だと思った。
何しろ、彼女のボスであるワインバーガー氏が送り込んで
くるのだ。

リリアは洗面所でそのぼさぼさになった髪をブラシで梳きながら
黒い髪の表面に青と水色のグラデーションが戻るのを確かめた。


「いつも通りとはいかないかな?・・・いいえ、大丈夫よ。
きっと大丈夫よ」


マーマレード・リリアは鏡の中の自分を見つめた。

「ワインバーガー氏、研究は順調ですから」

独り言?いや・・・彼女のボスは全てにおいて抜かりがなかった。
科学者でもあるワインバーガー氏を、彼女はよく知っていた。

外へと向かい、車に乗り込むと、彼女は行き先を告げた。
静かに走り出した車の中で、最新の音楽が流れた。
(・・・リインカーネーション・ドリーム・・・DDの曲ね・・・)

車はゆるいカーブを描き、スピードを上げていた。
地下から地上のチューブロードに出て、そのまま高速道路へと。

彼女の住む島にはほとんど住民がいなかった。
空をゆくカモメが、車の横に並んで飛ぶ。
首都への道は多数あったが、この道が一番好きだとリリアは
思っていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-03 17:42 | SFサウザンドアイランド