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紡ぐ夢 綴る夢

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タロット占い師ASのブログです。

<   2007年 05月 ( 25 )   > この月の画像一覧

登場人物 

  妖精国ヴァルヌス

ジュード・ラーク    ・・・・28歳  ”イースの三剣士”
ブラウン・ローゼズ  ・・・・21歳  召喚師
ティック・ミルス    ・・・・17歳   魔法使い
ヒル・ダルトン     ・・・・15歳   魔法使い
カッシリーナ・ザレッカ・・・・16歳   魔法使い
ゴルベール       ・・・58歳   イース・キャラバン「月の道」の長
マリー          ・・・22歳    女盗賊



第 9 話 「 幸運の中身 」


ジュードは箱を届けるという、本当に単純な依頼を、何故遂行できなかったのか、考えていた。おのれの弱さか、相手がうわてだったのか・・・いや、それだけではなかったのだ。
幸運・・・・・その魔法が自分にも起こったのだと、信じたのだ。馬を走らせながら、思い出したのは父の言葉だった。

「・・・お前の剣に迷いがあれば、それは死をお前にもたらす。お前は剣を持つ者だ。お前に安らぐ時が来なくても、それはお前が選んだ道だ。よいな、迷うなよ!お前はそういう道を選んだのだから」父は剣士になる息子を褒めたりしなかった。俺の噂を聞いても、いつも「お前がどこで死のうとも、覚悟はできているよ」という父だった・・・・・・

俺は一体、何を観ていたんだろう・・・ぎりっと奥歯をかみ締めると、再び馬に鞭をいれた。

ブラウン達は女盗賊が来る前に、2000騎はいようかという盗賊団をちりぢりにしようと、魔法で応戦していた。「砂の巨人よ、あれ!盗賊を檻に閉じ込めよ!」「砂漠のサソリ、砂漠のヘビ、砂漠の毒を!砂漠の牙を!盗賊に叩き込め!」「砂漠の砂は あり地獄 砂地獄 盗賊を砂の地獄に引きずり込め!!!」砂の巨人が、無数のサソリとヘビが、そして大きなあり地獄が、驚く盗賊達の前に次々現れた。

「風神よ、魔法使いを守る風の盾となれ!風塵結界!!雷神招来!悪しき魂に怒りの鉄槌を!!!雷よ あれ!!!」ブラウンは力の限り、神々を召喚した。

盗賊達は、その数で勝るものの、否応も無く魔法に倒されていった。天空には雷神が、そして風神は巨大な鳥の姿で、盗賊共を恐怖に陥れた。そして砂の巨人は、水の神の力でかちこちに固まり、盗賊を砂の檻に捕まえていった。しかし3人の魔法使い達は、その気力、魔法力共に、若いがゆえに続かなかった。段々と、魔法の詠唱が出来なくなっていた。

ブラウンは皆に自分の周りに集まるように叫んだ。


その少し前・・・・

ジュードは女盗賊マリーに追いついた。そして・・・・・・馬に乗ったまま、その剣を閃かせると、マリーの手の中のたずなと鞍の皮ひもを切り落とした。「きゃああ!!!」マリーは突然バランスを崩して落馬した。そして・・・ジュードから逃げ出した。ジュードは馬に乗ったまま、もう一方の男の馬のケツを思いっきり蹴り飛ばした。馬はいななくと、たまらずに暴れて物凄い勢いで走り出した。「と、とまれええ!!!!!」男の悲鳴を遠くに聞き流し、ジュードはマリーを追った。

マリーは息を切らせて、追いついたジュードに振り返ると、睨みつけた。
「・・・・・・・箱を、出せ。」ジュードはフードから顔を出さずに、一言いった。
マリーは、ジュードの姿を2倍くらいの大きさに感じ、一瞬ひるんだ。「・・・取引きしない?」
「・・・・・・・・・・・・・・」「わたいは、これを売る。その半分を、あんたにやるよ」
「・・・・・・・・・・・・・・」「・・・じゃあ、3、7でどう?それならあんたが家を持つくらい、わけないんじゃない?ねえ・・・」

「箱をだせと  言った」ジュードは剣をすらりと抜いて マリーの目線に剣先を向けた。剣の磨かれた表にジュードの目がタカのように光った。マリーはジュードという男を、初めて知ったように思った・・・・ああ、残念!わたいはもう終わりだ・・・だがその時、マリーは思いがけない行動に出た。箱を、剣に刺したのだ!

「・・・・!!!!」その箱は、魔法で封印されていて、どんなものでも切られる事がなかった・・・筈であった。しかし・・・・「あああ!!!ひ、紐が切れてる!!!」マリーは捨て鉢になってこの箱を壊したい衝動から、剣に刺したが、まさか本当に切れる事があるとは思わなかった。
「魔法の!!!!中身は何?なんなの??」マリーは好奇心でいっぱいになって叫んだ。


・・・・・・・・・けっして、箱を 箱の中身を見てはいけません・・・・・・・・

ジュードは、はっとして気が付いた。しかし、一瞬箱の中に光る影を左目の端で見てしまった。
「ぎゃあああああああ!!!目、目が!!目が!!!!!焼ける!!!!」

ジュードの左目の端も、焼け付くように痛んだ。マリーはそれを見てしまったのだ。マリーの両目は焼けただれ、見るも無残だった。箱の中のものは、ジュードを一瞥すると、バサッと羽音を残して、飛び去っていった・・・・・・・・西の方角へ。

ジュードは唖然としたが、もう遅かった。マリーは目を押さえて闇雲に逃げ出した。ジュードはもう、マリーを追う気も失せ、馬に乗ると西の方へ向かった。その後、左目が弱視になってしまった。それが、またジュードの欠点となったのは、ずっと先の話である。

そのものは・・・なんだったのか?ジュードは兎に角、飛び去ったであろう方角を目指した。
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by f-as-hearts | 2007-05-31 01:34 | ファンタジー小説Ⅳ | Comments(2)
登場人物 

  砂漠の国 イース

ジュード・ラーク    ・・・・28歳  ”イースの三剣士”
ブラウン・ローゼズ  ・・・・21歳  召喚師
ティック・ミルス    ・・・・17歳   魔法使い
ヒル・ダルトン     ・・・・15歳   魔法使い
カッシリーナ・ザレッカ・・・・16歳   魔法使い
ゴルベール       ・・・58歳   イース・キャラバン「月の道」の長
マリー          ・・・22歳   オアシスの生き残りの娘


第 8 話 「 ライアー ライアー! 」


オアシスを出て、マリーは最初沈んでいるように見えた。ジュードはもともとぶっきらぼうで、愛想がない男だったが、それでも気遣っているのがわかるので、周りはそんな微笑ましい(?)2人に笑いかけるのだった。(いや、かなり皆、注目していたようだったが・・・)

旅は、順調にいっていた。魔法使い達は<監視者の目>の魔法で、砂漠の上空より交代で見張りを引き受けた。そして、次のオアシスへは無事にたどり着くことができた。ジュードはあと数日で妖精国ヴァルヌスだと思うと、やっと箱を持っている緊張から解放されると、マリーに打ち明けた。

オアシスでマリーと二人で過ごすのは、とても気持ちよかった。マリーは22歳の割には、考え方がしっかりしていて、ジュードも舌を巻くほどだった。それで、ジュードはマリーの話をよく聞いているのだった。そして・・・ジュードは生涯ただ1度の失敗をした。


「ジュード!!マリーがいないぞ?!」

それはブラウンの大声だった。ジュードは仕事を遂行中は、深い眠りにつくことはなかった。しかし・・・昨夜はマリーといて・・・酒を呑んで、その後は・・・その後は??
「・・・・・・・睡眠薬・・・か・・・・!」まさか、そんな・・・・・・そう、そのまさかだった。そして箱は、マリーと一緒に消えていた。がんがんする頭に、マリーの顔が浮かんだ。

マリーはどこへいったんだ??


マリーはそのオアシスで待っていた男の用意した馬を駆って、2人で妖精国へ向かっていた。
「へっへっへ!!全くおめでたい奴らだったなあ!役者マリーの本領発揮ってとこかい?」
「なんとでもいいな!女盗賊マリー様が、ちょいと本気を出したら、こんなもんさ!ほらね!」
その手には、箱があった。

「すげえなあ!!それを、売ったらいくらになるんだよ?」「あの坊主が言ってたヤツになら・・・きっと一生贅沢ができるくらいは、金貨を出すよ!!それともさあ・・・」「なんだよ?」「それとも、わたい・・・他の国の王様にこれもってって、わたいと結婚してもらおうかな~~~!!」
「はっ!!!ばっかじゃねえ???女盗賊が、王妃様だって??お前もそうとう、イカレてらあ~~~!!」
「なにいってんのさ?!わたい達には運が向いてきたんだよ!あっはっは!!!」

ジュードもオアシスで馬を手に入れると、マリーを追っていた。ブラウンは他の魔法使いと共に、先に妖精国へ入ろうとしていた。そこで、とんでもない数の盗賊団を見つけた。
「これは!?あの教団の似顔絵描きがいっていたのは・・・本当だったのか!!」


あの雨の中、ぽつぽつと話し出した男・・・
「・・・教団の内部に、反乱があったんでさあ~~~~!それは、教団の幹部で坊さんのトップで・・・宗祖と呼ばれる方のすぐ下の、大幹部で・・・そいつが、その箱を盗賊どもに狙わせたんでさあ」「・・・何故、自分のものにしないんだ?」「いいや、その箱が無くなりゃあ、宗祖になんのありがたみもねえ・・・だから、その無くした責任を問えば、すぐに失墜するってえ寸法で・・・だから、盗賊を差し向けたんでさ。自分は高見の見物で・・・」

教団と盗賊と・・・そして、この箱をめぐる争いはどうなるのだろう・・・ブラウンはこのことはキャラバンの者達には言わないように魔法使い達に言い渡した。キャラバンの中には、その教団の信奉者もいたのだ。・・・こんなところで、言わずにいたことが悔やまれる結果になろうとは!

ジュードはひたすら自分の失敗を償う方法を考えていた。ひたすら、それだけを考えるようにしていた。朝日は高く背中を斜め上方から照らし、人馬の影をヴァルヌスの国の方角へ指し示していた。



(*・・・・・・これは[君の夢で世界が溢れるまで]の年より19年前の物語です)
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by f-as-hearts | 2007-05-30 01:05 | ファンタジー小説Ⅳ | Comments(0)
登場人物 

  砂漠の国 イース

ジュード・ラーク    ・・・・28歳  ”イースの三剣士”
ブラウン・ローゼズ  ・・・・21歳  召喚師
ティック・ミルス    ・・・・17歳   魔法使い
ヒル・ダルトン     ・・・・15歳   魔法使い
カッシリーナ・ザレッカ・・・・16歳   魔法使い
ゴルベール       ・・・58歳   イース・キャラバン「月の道」の長



第 7 話 「 オアシスの惨事 」


「・・・これも、幸運ってやつなのか?」ジュードは荷造りしながらブラウンに訊いた。「魔法使いが助けてくれる旅か・・・」「・・・いいえ、そうではないと思いますよ・・・私はこの印に従っただけです」ブラウンの手には赤い不思議な印が浮かび上がっていた。「炎の神が、何か私に伝えたいことがあったようです。今は何も語りませんが」ジュードは昨日からめまいのような感覚に囚われていた。「・・・悪いが、どうもオレはそういう話は苦手だ」

ゴルベールは鼻歌まじりにキャラバンの皆に号令をかけていた。「今日この先のオアシスに着けば、丁度半分の道のりまで歩いたことになる。皆、頑張ってくれ!」

オアシスが夕暮れの砂漠の美しいシルエットとなって現れた時、ジュードは本当に、こんな美しい世界はない、いつもそう思うのだった。今日もまた、椰子の木の葉が水の上に揺れる影を見られるのだ、緑のハーブの爽やかな匂いが、鼻孔の奥に甦ってくるのを感じた。冷たい水・・・新鮮な野菜・・・


ところが、そんな期待は、一瞬で砕け散った。「酷い!!!なんということを!!!!」オアシスは壊滅状態だった・・・人々は砂漠へ逃げた後だった。その村に火を放った者がいたせいだった。    全てが焼け焦げた匂い・・・・・

「・・・・助けてください・・・・・助けて・・・・・・」オアシスの家から、一人の女性が出てきて倒れた。
ジュードは駆け寄ると、急いで女性を助け起こした。「どうしたんだ、何があった?」「盗賊です、盗賊が・・・私の村を・・・・」女性は咳き込んだ。「私は、地下に隠れていたんです」

ジュード達は、女性を自分達のテントへ運ぶと、他に人がいないかオアシスをくまなく探した。しかし、すでに何処にも人はいなかった。「娘さん、残念だが・・・村には 今はもう誰もいない」ゴルベールが気の毒そうに女性に告げると、女性は気絶してしまった。

テントにいる女性を、キャラバンの女性達がかわるがわる面倒をみていた。その夜のうちに、女性は少しだけ、食べ物を口にできるようになった。そして、キャラバンの人に礼を言うと、自分の家へ帰ろうとした。「まだ、休まれた方がいいですよ。オアシスは、私達魔法使いが、明日の朝には元通りに直しますから」カッシリーナは、その女性に話しかけた。「・・・ありがとうございます。でも・・・私は、自分の力で生きていきますから。優しい魔法使いさん、ありがとう」

・・・それを外で聞いていたジュードは、テントから出てきた女性に、横を向いたまま一言つぶやいた。「・・・1人で生きていく気か?」女性は、毅然とした態度で、背筋を伸ばした。「ありがとうございました、ジュードさん・・・大丈夫、私はイースの女だから」

ジュードはちらっとその女性の顔を見た。女性はジュードの方を見ていなかった。「あー・・・・その、なんだ・・・・・・今夜の月は、満月で よかったな」「・・・・・そうね、明るいわ」

「・・・・・・・・・・・・くそっ!ヤメだ、オレには似あわねえ!あんた、俺達と来ないか?俺はあんたが一人でここに残るって言うのは、反対だね。また盗賊が来ないともかぎらねえし・・・なにより・・・・・・なにより・・・・・」女性は、いつの間にか じっとジュードを見ていた。

「・・・・・綺麗な女は、危ないってことを、知るべきだ」ジュードはいいながら、女性の腕を引っ張った。「そんなにオレを見るな!」女性のフードを目の下まで引き下げ、ジュードはその女性を抱きしめた。「・・・あんた、名前は?」「マリ・・・」2人の声は、そこで途切れた。


ブラウンは、ティックと賭けをしていた。あの2人はどうなるか?である。「勿論、私は2人が結婚する方に銀貨3枚」ブラウンが言うと、ティックは「・・・・・・じゃあ、オレは別れる方に4枚」「・・・・・ははあ、お前もあの娘が気に入ったのか?」「ばっ!!!馬鹿いえ!!!!あのジュードだぞ?オレは、意外性の方に賭けるよ」「・・・・・・ほほう、成る程」

そんなこんなで、夜が明けて、オアシスを魔法使い達がなんとか修復した頃、ジュードはゴルベールにマリーを連れて行くという話を通していた。ゴルベールのにやにやにやけた面は、二度と見たくない、そう思いながら。



(*・・・・・・これは[君の夢で世界が溢れるまで]の年より19年前の物語です)
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by f-as-hearts | 2007-05-30 00:29 | ファンタジー小説Ⅳ | Comments(0)
登場人物 

  砂漠の国 イース

ジュード・ラーク    ・・・・28歳  ”イースの三剣士”
ブラウン・ローゼズ  ・・・・21歳  召喚師
ティック・ミルス    ・・・・17歳   魔法使い
ヒル・ダルトン     ・・・・15歳   魔法使い
カッシリーナ・ザレッカ・・・・16歳   魔法使い
男            ・・・???  箱をジュードに渡した男
女盗賊         ・・・???   
バゼル         ・・・36歳   紅い刺青の盗賊
ゴルベール       ・・・58歳   イース・キャラバン「月の道」の長


第 6 話 「 カーライルの幸運 」


キャラバンの長ゴルベールは上機嫌だった。三剣士のジュードに加え、魔法使いに召喚師まで、キャラバンの護衛をしてくれるというのだ。それも、タダで!!!酒の席で酔いも回っていい気分で話し出した。

「おいおい、ジュード、俺はこの歳になって初めて、魔法ってやつを見たが、なんだな!!凄いもんだな!まあ、皆さんが凄い方々なのは、すぐにわかったよ、俺は!」「長、ちょっと話を聞いてくれ」「なんだなんだ、ジュードも酒くらい呑んだらどうだよっ!おまえはだいたい辛気臭い顔して・・・」「長!!」ジュードはいきなり杯をダン!とテーブルに叩き付けた。

その場の皆が、一瞬にして固まった。「・・・長はなんか忘れてねえか?このひとらは、いきなり現れたんだぜ?それでいきなり盗賊を倒した。理由を聞こうか?」ゴルベールはごくりと唾を飲み込んだ。「・・・・・・・・ああ、そうだったな。わかったよ、ブラウンさんとやら、このジュードのヤツの話を聞いてやってくれないか。あんたらが来た訳を、まあ、よかったら教えてくれ」

「イースの三剣士どの、私達はカーライル王国であなたが預かった箱の、正体を知りました。・・・正確には、正体と言われている噂ですが。その箱は、人びとの噂で、幸運の箱と言われています。とある教団で守られていたのですが、ある男があなたにそれを託した。しかし、その箱はある大魔法使いの封印によって決して開ける事ができないのです。その大魔法使いはそれを海に沈めた・・・そして、その魔法使いは実は、悪魔のような魔法使いだということなのです」

ジュードは、黙って聞いていた。そして、箱を預けた男の話を、まざまざと思い出していた。「・・・なんで、海に沈めたんだ?」「それだけど・・・・・」髭のティックが続けた。「その魔法使いは、その箱の中身を恐れたんじゃないかと、思う・・・」

「でも、それは海から浮かび上がって、人の手によって祀られた。その教団には次々と信者が集まり、しまいにはその力に引き寄せられて、魔法使い達まで集まる国になった・・・それが、50年前の話で、カーライル王国が魔法使いの集まる国になった理由だったそうだ・・・教団のやつが全部話してくれたよ」ティックは一気にまくし立てた。

その不思議な話は、それから皆が魔法使い達を質問攻めにして、より真実に近づいたように思えた。ジュードは、そっとその場を離れて砂漠の星空の下にいた。
「ジュードどの・・・この話、どう思いますか?」ブラウンは少し離れた場所から話しかけた。
「どうって・・・いや、オレは魔法ってやつがどうにも苦手で・・・こんな箱に幸運を願う気には なれないもんでね」寒さに、フードを体に巻きつけて、ジュードは首を振った。「あんたらには悪いが」

「・・・そうですよ。それが、当たり前だと思います。だから、その箱をあなたに預けたんだろうな。その男は・・・・・ところで」真剣な面持ちで、ブラウンは続けた。「妖精国には、可愛い女性が多いです。いやあ、じつにそれが楽しみで!」「・・・・・・・・・・・!おいおい、とんがり耳の女性か??オレの好みじゃないな」「中には、猫のような娘もいますよ!」「・・・・・・・・お前、守備範囲広いんだな、案外・・・」「・・・・・・・おお寒い!そろそろ、我々も呑みませんか?」「ああ、いいぜ!砂漠の酒は強烈だぞ、お前、本当に呑めんのか?」「おや?私は召喚師ですよ?」「関係ねえだろ、それ!!」2人はわいわいいいながら、テントの中に入っていった。


(*・・・・・・これは[君の夢で世界が溢れるまで]の年より19年前の物語です)
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by f-as-hearts | 2007-05-29 21:56 | ファンタジー小説Ⅳ | Comments(0)
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         雲は 重なりあい 内に 輝きを閉じ込める

         幾重にも 幾重にも 重く重なるような 

         しかし 人は そこから光が 溢れるを

         期待して 見上げるだろう

         光が 溢れ出すのを 

         今か 今か と 待ちわびるだろう

         
         
         
         


・・・空、写真に撮りますと、いつもノイズが出てしまいます。やはり・・・下手だなあとがっかりする瞬間でもあります。


「病院のベッドで頑張るこども達へ」更新致しました。           
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by f-as-hearts | 2007-05-29 19:35 | 詩 ・ 散文 | Comments(2)

登場人物 

  カーライル王国 
  砂漠の国 イース

ジュード・ラーク    ・・・・28歳  ”イースの三剣士”
ブラウン・ローゼズ  ・・・・21歳  召喚師
ティック・ミルス    ・・・・17歳   魔法使い
ヒル・ダルトン     ・・・・15歳   魔法使い
カッシリーナ・ザレッカ・・・・16歳   魔法使い
男            ・・・???  箱をジュードに渡した男
女盗賊         ・・・???   
バゼル         ・・・36歳   紅い刺青の盗賊

第 5 話 「 嵐 」

<カーライル王国の街外れで・・・>

ブラウン達はカーライル王国で似顔絵を売っていた男を見つけ出した。そしてその男が似顔絵を売った相手の名前を聞き出そうとした。「勘弁してくださいよ~~~!お若い方、ワシはただの小遣い稼ぎでさあ・・・・」「・・・そうかい?おかしいな?教団の人間をどうして描いたのかな?犯罪者の指名手配じゃあるまいし・・・」「勘弁してくださいよ~~~~!!そんなのはいのち・・・・あ、うう・・・お願いですから~~~」

やたら哀れっぽい声で、絵筆の入った筆箱を胸に抱えて、その男は雨の中逃げようとした。「ああ、そうか!頼まれたんだな!」ヒルが突拍子もない声をあげた。「いのちがないぞ、とかって脅かされたんだ!」

ブラウンはその男が結構よいみなりなのに気が付いた。「・・・・・・お前、もしかして教団内部の人間か?!」その男はいきなり掴む手を振り切って、走り出した。「・・・・・雷神招来!」

ピカッ!!!!男の走りぬけようとした露地裏の道の出口に、雷が落ちた。・・・それだけだったが、男は腰が抜けた。そして、鼻水涙でぐしょぐしょになった顔で、本当のことを話しだした。

「・・・・なんだって?!それはどういう意味だ?もしそれが本当なら・・・封印した魔法使いというのは・・・」その場の魔法使い達の間に、緊張が走った。雨足が早くなり遠くから大きな黒雲が押し寄せてきていた。


<砂漠のイース・キャラバン月の道>

その日は、いきなり風がピタッと止まった。砂漠で、そういう日は不吉とされている。天上の太陽は砂漠の生物を全て焼き殺す程の熱で、輝きだした。

「・・・・・これは、来るぞ!皆、四方を見張りながら、進め!」ゴルベールの一声で、何が起ころうとしているのか、皆はすぐにわかった。「見ろ!!砂嵐だ!!!でかいぞ!!!!」

その行く手には、竜巻とそこに巻き起こる砂嵐が、ぼうっと周り中を砂煙にして明らかにこちら目指してやって来ていた。「皆、ラクダに掴まれ!!隊列は近づいて組むんだ!!」

砂嵐がひとたび起これば、人などなす術もなかった。兎に角、竜巻が少しでも外れてくれることを祈るのみだった。人のスピードなど、それも砂漠では、逃れようと走った所で、たかが知れていたのだ。皆は重心を低くしてラクダに必死の思いで掴まって耐えた。

そして、無事やり過ごせたと思ったのもつかの間、今度は盗賊が、キャラバン目掛けて駆けてきたのだ。キャラバンの男達は、長めのナイフや剣を構えた。しかし、砂嵐で体力を使い果たした者達にとって、この盗賊の強さは、半端ではなかった。仲間は次々と倒されていった。

そんな中、ジュードは、鬼神のごとく盗賊とやりあった。キャラバンの女達の周りを守りつつ、ジュードはこの盗賊の狙いが、自分にあるということに、気づいたのだ。

「・・・お前ら、ただの盗賊じゃねえな!言え!何が狙いだ!」
「おまえ、剣士か?おまえ、箱出せばいい!」紅い刺青のバゼルが大刀を振り回して、ジュードを追ってきた。「箱?ここには積荷は売るほどあるぜ!」

ジュードの剣が風を切ってバゼルの大刀を横から弾いた。「ねぼけたこと、言ってんじゃねえ!」

バゼルは顏をまっ赤に怒りをあらわにすると、「やっぱりおまえ殺す、殺して箱盗る!!!」大刀を握り直すと、両手で刀をつき出してきた。ジュードは風で受け流したがごとく、その大刀の側面すれすれに剣先を流して、相手の腕の腱をすっぱりと切った。「ぎゃああああ!!!!」

バゼルの叫び声と共に、他の盗賊共からも声が上がった。「な、なんだ?!怪物か?よ、よるな!!ばけものめ!!!!!」そこには、砂の巨人が立ち上がって、盗賊どもを捕まえ、押しつぶそうとしていた。「????一体こりゃあ・・・・????」

砂の巨人はそこに残った盗賊共をその大きな手でことごとく捕まえると、崩れ落ちた。後には、綱で縛られ、身動きできぬようになった盗賊達がいた。そして・・・砂煙が落ち着くと、4人の人影が現れた。

ジュードは、剣を盗賊に向けると、その人影はゆっくりと歩いてきた。「キャラバンの長はどなたですか?私は召喚師ブラウン。そして、この者達は魔法使いです。あなた達の護衛に参上いたしました」






 (*・・・・・・これは[君の夢で世界が溢れるまで]の年より19年前の物語です)
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by f-as-hearts | 2007-05-29 12:38 | ファンタジー小説Ⅳ | Comments(0)

登場人物 

  カーライル王国 

ジュード・ラーク    ・・・・28歳  ”イースの三剣士”
ブラウン・ローゼズ  ・・・・21歳  召喚師
ティック・ミルス    ・・・・17歳   魔法使い
ヒル・ダルトン     ・・・・15歳   魔法使い
カッシリーナ・ザレッカ・・・・16歳   魔法使い
 

第 4 話「 封印の謎 」


カーライル王国・・・まだ魔法王国となっていない(マレーネ女王はこの当時16歳)、そして、未だラインハルト国と200年戦争中のこの国には、北東の城に悪しき大魔法使いのガラティアも目を光らせていた。 そのことからもカーライル王は厳しい時代を生き抜いてきた王で、あまりに実直、豪胆な性格から、他国より世辞など一切きかぬ堅物として、けむたがられ、戦争でも敵に後ろを見せぬといわれていた。そして、この王は多くの魔法使いを庇護していたのだった。

この国を旅していた銀髪の若者は、たまたま入ったパブで、魔法使いらしい数人の 気になる会話を耳にした。
「おい、あの幸運の箱が、何者かに持ち出されたそうだぞ」「・・・確か、カーダ教とかいう宗派の御神体じゃなかったか?」「カーズ・・・じゃなかったかあ?!」「いいよ、んなもん、どうでも。で、なんだよ、その箱って・・・中身は?」「知るか!!兎に角そいつを持ってると、突然運が向いてきたりするそうだ。俺達魔法使いが力をあわせりゃあ、ここまで運ばせるのも、わけないさ!!」

魔法使い達は、いかにも若い、17、8歳頃だろうか・・・聞くとはなしに聞いているうちに、銀髪の召喚師ブラウンは、火の神の印がちりちりするのを感じた。(?・・・なんだ?何か関係があるんだろうか?)

それで、自分の杯を持つと、その魔法使い達が座る大きな樫のテーブルへ動いた。「失礼?君らは魔法使い?私も魔法を少しは使うんだけど・・・その話、よければ聞かせてくれないか?」

詳しい話はこうだった。その箱はカーズ教団の奥深く眠っていると言われていた秘宝で、50年以上前に、大魔法使いによってその箱の中に封印されたという。魔法使いはその箱を深海に沈めたといわれていたが、なぜかその箱は海から拾い上げられ、見つけたその漁師がカーズ教団を起こし、その箱を御神体としたそうだ。

「・・・そんないわくつきのお宝の箱だぜ?なあ、あんたは一体何が入ってると思うよ?」ひとりの青年の問いかけで、皆が一斉にブラウンを見た。「・・・・う~~ん・・・・幸運をもたらすもの・・・でも何故、その大魔法使いは自分の手元に置かなかったんだろう?」

そこで、皆は頭を抱えてしまった。「そうだよな~~~~~!!!なんでだ??オレなら絶対独り占めするね、幸運を!」ブラウンがその後を続けた。「・・・何か、ありそうだな?よし、これも何かの縁だ。君らが動くなら、私も一緒に探そう。私は、召喚師ブラウン、21歳だ」

「ありがたい!!!召喚師だって??俺ら、初めて会ったよな!オレはティック、ティック・ミルス。魔法使いだ」そう言ったのは、その中で一番年長17歳の背の高い青年だった。歳の割には髭が濃かったので、あとであだ名「髭のティック」と呼ぶようになった。「まだ何にも手がかりがない・・・あ、いや待った、あるある!最近密かにある男の似顔絵を売っていた男!そいつなら何か知ってる筈だ!」そう言ったのは、丸ぽちゃで甘いお菓子が大好きなヒル・ダルトン15歳。
そして最後におずおずと話したのが、カッシリーナ・ザレッカ16歳だった。「あのう・・・もしかして私もついていっていい?」ティックは笑顔で言った。「カッシリーナ、君の魔法がなきゃ、無理さ!」どうもティックの彼女らしい。何故か彼の言葉でうるうるしている。

こうして召喚師ブラウンは、その箱の謎に向き合うことになった。
「そうときまりゃあ!ブラウンさん、あなたが一番年長だから、リーダーを引き受けてくれますよね?俺達、まだまだ世界を知らないんですよ」ティックは、召喚師を少しは知っているらしい。
「・・・皆がよいなら、それでいいけど?じゃあ、箱の謎を解明するまで、ってことでいいかい?」

皆は、その後もわいわいと計画を練っていった。ブラウンは久しぶりに、召喚師という立場を忘れて青年達の話を楽しげに聞いていた。





(*・・・・・・これは[君の夢で世界が溢れるまで]の年より19年前の物語です)
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by f-as-hearts | 2007-05-28 08:15 | ファンタジー小説Ⅳ | Comments(0)
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                こんな空だった日・・・・・










「病院のベッドで頑張るこども達へ」更新致しました。           
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by f-as-hearts | 2007-05-27 02:22 | 写真 | Comments(2)
登場人物

  砂漠の国 イース

ジュード・ラーク    ・・・・28歳  ”イースの三剣士”
男            ・・・???  箱をジュードに渡した男
女盗賊         ・・・???   
バゼル         ・・・36歳   紅い刺青の盗賊

第 3 話 「追跡者」


砂漠は、昼夜の寒暖の差が40度以上あり、大抵初めての旅行者は、暑さの対策しかしない。だが、夜の冷え込みの為に沢山の毛布や敷物は常に用意されていた。女達の手際のよさは素晴らしく、それら寝具をあっという間に数人がかりで丸めると、次々とラクダへ運んだ。男達はそれをラクダの両脇に下げるように渡すと、テントを畳み、準備を万全に整えた。

砂漠は、方角が命だ。次のオアシスの場所がわからなかったら、それは死を意味する。その為に天文、星座の学問がとても重要だった。数日、砂漠を西へ旅する一行は平和そのもの、夜ともなれば皆が妖精の国への期待やら、向こうでの商売の話などに花を咲かせていた。

しかし、ジュードは不思議と今まで感じたことのない、不安を抱き始めていた。皆が、時々彼に向ける目に、箱の中身を知りたがっているような、そんな感覚を覚えたのだ。


・・・・・その頃。

箱をジュードに渡した男は、イースから南東のラインハルト国へ向かおうとしていた。
そこで、盗賊に襲われ、大勢の旅人と共に捕まってしまっていた。男は、それが男を追ってきた一団だとすぐに気が付いた。

「そうそう・・・この男だ。さあ、早くあの箱を出しな。わたい達のボスはあの箱が外へ出たってきいて、大喜びでさあ。今まで手出し出来なかったお宝だもんね!あんたが何者か、こっちは全部知ってるんだからね!」強盗団の女はフードの下の目をギラギラさせて、手に持った似顔絵をひらひらさせた。女の胸には今奪ったばかりの金や銀のネックレスがジャラジャラしていた。「ま、この似顔絵がこっちにあるってことが、どういうことか、あんたわかるよね?」

男は目をあげて女を見たが、その目からはなんの感情も読み取れなかった。「ここには箱はない。お前達にはあの箱は価値がない。私はいいが、ここの他の者達は関係が無いから、今すぐ解放してやってくれ」

「・・・言いたいことは、それだけかい?箱のことは知ってるんだ!!その箱を持つ者には幸運がやってくる、そして、中身を手に入れれば不老不死になれる!!!お前達の教団が、そいつを御神体にしてたっていうのを、わたい達のボスは、ぜーんぶお見通しさ!!」

どうだい、というような女盗賊の顔を、男は黙って見つめた。相変わらず、静かな目で。

「・・・世間の噂というのは、これだから怖い。お前達は、それを信じているのか。どうしても外へ持ち出さねばならない理由があったが、どんなに隠しても隠し切れぬとは・・・お前達は、不幸を求めているだけだ。あれは、人が持つべきものではないのだ」

周りで黙って聞いていた腕に紅い刺青のある大男が、ずいと近づくと 縛られて動けない男のむなぐらを掴んで、一言いった。「俺達ききたいのは、その箱今誰が持ってるかだけだ!」
女は、刺青の男に言った。「バゼル、手加減しな。死んじまったら聞けやしないんだからさ!」


そして、また箱の所在を探ろうとしている者達が他にもいた。
その箱はいまや 台風の目のように人びとの運命を巻き込み始めていたのだ。

ジュードはただ、言い様のない不安だけを その箱に感じていた。
砂漠に 三日月が煌煌とかかる夜だった。
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by f-as-hearts | 2007-05-25 20:03 | ファンタジー小説Ⅳ | Comments(0)

   いかだの会で毎年 小学校の環境学習の一環として、印旛沼を学ぶ
   事を いかだの会の理事でその小学校で長年PTA理事をされている方と
   学校とのつながりで、行なっておりますが、私達の人形劇グループも
   そこで、同授業の中で人形劇を公演させていただいています。

よろしければ、ご覧下さい。
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by f-as-hearts | 2007-05-25 12:52 | 人形劇 | Comments(0)