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紡ぐ夢 綴る夢

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タロット占い師ASのブログです。

カテゴリ:SFサウザンドアイランド( 133 )

異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百三十話 「 不思議空間?  」


エリックとリリア、それにカネムラは、ワインバーガーの研究室に通いながら
アンドロイド・グランドクロスらと交流をするようにワインバーガーに言われた。
ほぼ、それは命令に近く、特にリリアにはリフが常に張り付いていた。
メラニーはそのことに不安を感じているとワインバーガーには伝えたが、リリアや
エリックには、不安自体がないと思って、何も言わなかった。

戦闘があってから数日後。
リフとリリアが訓練と称してカードゲームを始めた時、エリックはカネムラと
ゲームをしたいと言った。

「え?リリア達とゲームすれば?」
「ぼくは、カネムラとゲームしたいんだ~~~!」
リリアは笑いながら言った。
「リフはゲームの初心者だから、よ。
カネムラさん、お願いね。」

エリックがゲームを始めると、いきなりPCから声が響いてきた。

「わ~~~~~~!!ずるいずるいっ!!
エリックううう~~~~!!あたしとゲームするって約束だよおお~~~!!」
顔文字がぐるぐる動いている。
「いいよ、カネムラの方についたらさ、ぼくと戦えるよ~~~!」

ひょこっ!!
れぜんだちゃんがPCから飛び出してきた。
カネムラが驚きながらも聞いた。
「前から思ってたんだけど、れぜんだちゃんってどうしてゲームの外へ
出てこれるようになった?」
「ええええっ??
何いまさらあ??
だって、あのゲームでみいんなげんじつに出てこれるようになったじゃん!!」
「いやいやそれは、ゲームが終わったら終わり、じゃないの??」
「ええええええ~~~~~??

こいつ、あたしのことデスってるのおおおお???
やだやだっ!!
あたし、ここにいるじゃん!!」
「いるんだよなあ・・・だから悩んでいるんだけど」
「いいからさあ、ゲームしようよっ!れぜんだちゃん、空中戦、負けないからねっ!」
「はっは~~~ん!!にせろぼっちなんかに負けるわけないじゃん!!

こい、ろぼっち!!!」
ろぼっちのカードがエリックの陣営に攻撃を始めた。
エリックはそれに対抗するように同じくろぼっちのカードを出した。

リフはカードの意味とゲームの方法に戸惑いながらも、すぐにカードの組み立てを
始めた。
リリアもカネムラと同じことを考えていたと言った。
「そうなのよね、だってキングが関わったゲームから、こんなおかしなことが
起こるようになったわけだから。」
「だってキングはゲームを創ったんだもん、当たり前でしょ!
いっけえ~~~~~!!ろぼっちあたっく~~~~!!」

エリックはむずむずしながら言った。
「ぼく、あのサウザンドアイランドでまたゲームがしたいな!」

その言葉にカネムラはぎょっとした。
「ま、まて。
そういうことを口にだしたら・・・」
「だってさ、本物の恐竜とかでてきたんだよ!
凄かったんだ、みんなもみたよね?」
「そーーーーだ!!
エリック、ここにアイランド出したらいいよお!!」

その言葉に今度はリリアが反応した。
「れぜんだ、それはできないのよ!」
「どーーーーーーしてえ?」
「だってこの敷地は・・・」


ズドドドドドドドドドーーーーーーーーーーーーーーーーン!!

ギャアアアアアアーーーーーーーーース!!!

「あれは、翼竜ですね。」
リフはカードを出しながら言った。
「恐竜って、10万年前くらいでしたっけ、この星にいたのは。」


全員が、真っ青な顔で、窓へと駆け寄った。
「えっ

エリック??????

やめろよ、何の冗談だよっ!!」

「あれえええ??

そっか、ぼくゲームで恐竜を出そうと思ったんだった。」

リリアが困ったわと言った。
ワインバーガーから電話が入った。

「はい、そうです。
エリックがゲームしていて、恐竜のことを考えてました。
・・・すみません、では恐竜をハンティングします。」
ピッ・・・

「さあ、現実の恐竜をハンティングできるわよ。
リフ、データを仲間に送ってね。
さ、みんな、行きましょう。」
「あ、あのう・・・俺は?」
「カネムラ~~~~~!!ろぼっちに乗ろうよ~~~~!!」
「嫌だ、俺は行かないぞ!!」
カネムラは椅子にしがみついた。
「なあんだああああ~~~~~!!案外怖がりなのね~~~~~~!!」
「れぜんだあ~~~~!怖いもの知らずの君にだけは!言われたくないぞっ!」

リリアはリフに言った。
「ハンティングは、現実の戦闘モードでね。
今回の翼竜、力は、最上級クラスに設定ね。」
「OK、リリア。」

「ろぼっち~~~~~~!!さあ、恐竜と戦うよ~~~~~!!」
「そっちのろぼっちは、二番目なんだからっ!
そっちはろぼっちつーってことで!!」
「じゃあ、ツーだけでいいや。
ツー、いくぞ~~~~!!」

ひゅーーーーーーーん!!!

ギャーーーーーーーーーー!!

翼竜はエリックを待っていた。
そして、エリックの前で背中を見せて、れぜんだやリリアに対して
威嚇するように大きく鳴いた。

「ええっ??何よ~~~~?エリックのカードだからってことおおお??」
「あ、そうか!!」
エリックは嬉しそうに笑った。
「じゃあさあ、エリックと恐竜を倒せばいいんだね~~~~!!

よおしっ!!ろぼっち、攻撃開始~~~~~~!!」

「じゃ、リフ、こっちは研究所の屋上から狙撃しましょう!」

リリアとリフは外の階段から屋上へと駆け上がって攻撃を始めた。

ワインバーガーとメラニーはその不思議な光景を観ながら、記録を取る様に
研究員にてきぱきと指示を出していた。
「リアル・恐竜ハンティングですね。」
「まあ、エリックの能力ということで、国の上層部には伝えておく。
それにしても、はでな映画用パフォーマンスにしか見えないな。
それもゲームそのもの、のだ。」
「ええ。
一般の方々には3D映像ですと流してもらいましょう。」
「ここの広大な敷地が初めて役に立ったな。」
「そうですね。」


・・・・・・・・・キングの研究施設・・・・・・・・・・

キングはイムズに今度はゲームの中に将軍として参戦して欲しいと言った。
「さっきは仲間達がいたので言えなかったが、実際の戦闘能力の高さや
特殊能力である異次元移動は、今度私が構築するゲーム空間で必要不可欠
なんだ。
イムズ将軍、それにマドックス。
2人をゲームマスターとして招待したいが、いかがだろうか?」

イムズはゲームのことはわからないが、キングが新ゲームを創ると聞いて
興味を示した。
「もしかして・・・アンドロイドが活躍する世界のゲームですか?」
「・・・それについては、後ほど話すが。」
「わかりました。
私は参加させていただきます。」
「私も喜んで!」


・・・・・・・・再びワインバーガーの研究所敷地・・・・・・・・

「うわあっ!!みんな強いなあ!!
翼竜、頑張れ~~~~~~!!」

「エリック~~~~~!!
ろぼっちの操縦へぼへぼ~~~~~~!!
いえ~~~~~いっ!!ぱんちぱんちぱんちいいいい~~~~!!」
「へぼじゃないやっ!!えいっ!!」

「リフ、機関銃は出せる?」
「はい、今コピーします。」
「わああああ!!翼竜逃げて~~~~!!」


メラニーはカメラで何枚もの写真を写しながら言った。
「ワインバーガー氏。





その機関銃は、何ですか?」
「え?


特に、意味はないが。」
「それじゃあそのヘルメットもおとり下さい。」
「もしかしてあの翼竜がこちらに来るかもしれないからね。」
「きません。」
「ゲームじゃないんだから。」
「いよいよとなったら、ゲームを止めさせてください。」
「大事なデータが取れなくなる。」
「真面目な顔でおっしゃらないでください。」
メラニーの怖い顔にワインバーガーは渋々機関銃を置いた。
「お願いしますよ。」


・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・
(このお話は フィクションです。)



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by f-as-hearts | 2017-02-12 01:57 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百二十九話 「 ゲームマスター達の会議  」


レゼンダ、そしてイムズ、マドックス、ナイトらが、孤島でのゲーム以来久しぶりに
キングの元へと専用機で集結した。
皆は案内されるまま、キングの塔から車で15分程のところにある研究施設の地下へと
導かれていった。

その施設の地下は、仮想空間を生み出すことができるだけの広さを備えていた。
キングは今回、そこにゲームの中世の城の中のように重厚な空間を創り出していた。

テーブルに座ったキングは、まずクイーンの救出の為に皆が尽力してくれたことに感謝を述べた。
現在のクイーンの状況と、エリックの父がクイーンの意識を覚ましてくれるだろうと言う
研究経過を見せた。

イムズはキングが何を考えているのか、テレパシーがブロックされていてわからないと
マドックスに頭の中で話した。
(確かに。何故私達とまで情報を共有しないんでしょう?)
(そうだな、そこに興味がある。)

キングはそれらの声が聴こえないふりをしながら、本題に入ると言った。

「エリックをゲームのマスターに加えるという試みは、見事に成功した。
この件については、エリックの能力を確かめた君達には、今更言うまでも無いこと
だと思う。
それを指示した私も、実はクイーンを探すという目的から始まったことであり
その為にイムズ将軍と兵士マドックスにも動いてもらっていた。

クイーンが何故エリックに固執していたのかは、エリックの父親が、クイーンの
いたサウザンドアイランドで、遺伝子研究をしていたことと関係していた。
我々の国、リドル帝国の過去の研究施設であり、今は禁断の地となったサウザンドアイランド
には、クイーンが精神を移していた大鷲がいた。
クイーンのゲームの舞台となったのが、そのサウザンドアイランドだとわかり、イムズ達には
その大鷲の捕獲を頼んだのだ。

レゼンダ、そしてナイトには、ゲームの中のエリックを、外に出さないように興味を
繋げる為の努力をしてもらった。
それによって、エリックはサウザンドアイランドというのが、実際にあった島だということまで
理解できた。

・・・クイーンは遺伝子レベルの治療によって、根治することになるだろう。
クイーンの予知夢の能力が、そう告げている。

それらを踏まえた上で、我々の計画の話に移るが、ここまでで何か質問はあるかな?」


ナイトは目を閉じて腕組みしている。
イムズもマドックスも特にないというように返事をしなかった。
レゼンダが手をあげると、言った。

「キング、クイーンのゲームは終了していますよね?
何故、れぜんだやおばけ達、ゲームキャラが、現実世界で行動しているのですか?
おかしいじゃないですか、ゲームから外へと出てしまうなんて!理解できません!」

キングは頷いた。
「そうだな。
それが、エリックの特殊能力なんだろうと思う。

クイーンは、最後のゲームで、エリックの側についた。
それが何故だかわかるか?
クイーンは、エリックを勝たせたかったんだ。」

これにはナイトが椅子を蹴って立ち上がった。
「その話ですが、私もそれは納得できませんでした!
クイーンもキングと共に、エリックを倒すことであいつを従えることが出来たのでは?」

キングはあくまでも冷静だった。
「そう思うか?
クイーンは、あのサウザンドアイランドを自由にできる権利を、エリックに
与えたかったんだよ。」

レゼンダは驚いて、自分のカードを見つめた。
「それってつまり・・・

あの島ごと、エリックにコピーさせたかったっていう事ですか??」

キングの瞳は灰色の海のように見えた。

「・・・私も、途中から気がついた。

我々が勝っても、エリックは我々と動くことはしないだろう。

フール・・・愚者のカードは
世界のカードに勝って初めて、自分の望みは何かを考えるだろう。

そうして、それが・・・」

キングは椅子から立ち上がると、目の前に立体映像を浮かび上がらせた。

「・・・アンドロイド・グランドクロスに繋がるんだ。」


イムズはその意味を理解しようとしたが、どうしてもグランドクロスがただのロボットにしか
思えず、首を振って、言った。

「キング、あの5原則もですが、あれほどガチガチに規則ずくめのロボットと、エリックが
結びつくとは、どうしても思えませんが。」
「それについて、君達との連携が必要になるのだ。

クイーンは今は治療中で予知夢は期待できない。

リリアとエリック、そしてアンドロイドグランドクロスを結ぶものを、見つけて欲しい。
あのアンドロイドが、脅威となるかどうかは、君達の調査ではっきりすることだろう。」

イムズとマドックスはテレパスで話し合った。
(つまり、アンドロイドはエリックを攻略すれば仲間になるって意味ですか?)
(まさか、な??だがエリックはキングやクイーンが創り出したゲームに夢中だ。
だからあのキャラクターどもが、どんどん世界に広がったわけだしな。)
(確かに。ははあ、キングがテレパスをシャットアウトしたのも、俺達が感じたことに
口出ししないっていうことなのかも?)
(それはあるな。だがな、あのエリックを通じてアンドロイドを仲間にするなんてのは・・・)
(やっぱ、アレですかね。)
(はあ??アレってなんだよ?はっきり頭ン中で言えよ!!)
(いやあ、間違ってたら恥ずかしいじゃないですか~~~!!)

(それよりな、レゼンダがかなり怒ってるんだが。)
(・・・ほんとですね、ははあ、よっぽどれぜんだちゃんが気に食わないんですね!)

「あの~~~~!!キングお願いがあります。

あのれぜんだちゃんとかいうふざけたキャラ、消していただけないでしょうか!!!」

キングは答えなかった。

「だって、あんなの、もう出番はないでしょう?
私が出て行けばいいんですから!キング、創始者の貴方にお願い致します!!
ろぼっちもおばけも、どうしても私には理解できないんですけど!!」

イムズが、レゼンダの傍に立って、肩を叩きながら言った。

「あのなあ。

おまえ、創始者ってのは俺らにはわからない次元の物語を視ているんだよ。
れぜんだちゃんも、キングの役に立ってただろうが。
そろそろわかってもいい頃だと思うがな。」
「いやよ。
わかりたくないわ!
でもそうね・・・エリックとゲームでアンドロイドを賭けて闘ってもいいわよ!
勝った方が、アンドロイドを自由にできる権利を持つのよ。
それなら私の主義にあうから。
いいでしょう、キング?」

ナイトが唸った。
「それはつまり・・・エリックにアンドロイドをコピーさせて・・・
という戦法か?出来るのか?」
「やってみなければわからないわ!」

キングはうなずいた。
「今回は、君達の自由を尊重しよう。
では詳しい計画を後で送ってくれ。

イムズとマドックスはこのまま残って欲しい。
それでは、2人は後ほどゲームで逢おう。」



レゼンダはナイトと話し合いながら研究室を出て行った。
イムズはキングがとても疲れているのが気になった。

部屋のテーブルのキャンドルスタンドの火が静かに燃えている。
2人は急に静かになったことで、緊張が高まるのを感じていた。

キングは2人にあのアンドロイド達の性能や戦略のことなどを聞いた。
そして、キングは自分の考えを述べた。

「あのアンドロイド・グランドクロスの意味を考えていた。
それについて、君達の意見を聞きたい。」


・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)


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by f-as-hearts | 2017-02-06 00:53 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百二十八話 「 超・理論?  」



キングはイムズと合った後、エリックの父であり今はクイーンの専属の医者兼
研究者であるディラルド博士と電話で話をした。

「アンドロイド・グランドクロスのことはわからないのですが・・・

クイーンに変化はまだみられません。

キング、リリアがグランドクロスと関係があるというのは、本当ですか?」

「私の調査では。」

「どういうことなんでしょう・・・」

「ひとつはっきりしているのは、エリックとリリアは、偶然一緒にいる訳ではない

ということですね。

エリックの能力とリリアの頭脳・・・それがグランドクロスに必要だったらしい。」


ディラルド博士の思考をキングはテレパスで読み解きながら、それを更に深く
追求しようとしていた。

(成程、博士はある程度はその事実に気がついていたのか。

エリックが能力を発動させやすくなったのも、リリアがいたからだ、そして

ワインバーガーがリリアというアンドロイドとエリックの相性を観ていたという

ことも予測できるんだな。だが、グランドクロスにエリックの能力は生かせる訳が

ない・・・人間の能力として・・・)

キングはそこで気がついた。

(コピーなら、すでに機械にできる能力だ。だが現実問題としてリリアがいなければ

というのは、そうか!)

キングがとうとうその事に気がついた。

「博士、ようやくこのアンドロイドの意図が見えてきました。

またクイーンの報告をお願い致します。」



・・・・・・・・・・・エリック達のいる研究所・・・・・・・・・・・・・


次の日、エリックはリフに頼まれて、ろぼっちを動かすことになった。

リリアが呆れたようにリフに言った。

「ろぼっちで来たっていうのも、とんでもないのに、リフ、何故

あなたがこれに興味を持つの?」

眠い目をこすりながら、カネムラもうなずいた。

「そうだぞ、こんな朝早くから。」

「はい、ろぼっちというのがどうして動くのか興味があるんです。」

「そうね。

動力もエンジンも、あげくは可動部分も、いーかげんな作りだものね。」

エリックがぷーーーーっとふくれて、文句を言った。

「あーーーーーっ!!ろぼっちは、ぼくを乗せて飛んできたんだぞっ!!

いいかげんな作りなんかじゃないもん!!」


エリックはそう言うと、ろぼっちに乗り込んで、エンジンをかけた。

リフが中を観たいと言ったので、エリックが渋々リフを乗せた。

リフは、こんなの観たことも聞いた事もないと言って、その座席で固まった。

ほとんどが手描きの絵のような、パネルが貼られたものだったのだ。


リフはろぼっちが飛ぶのを、じっと中で見つめていた。

「観ても、理屈があわない。」

空を飛んで戻ってきたリフが、真顔で言った。

「まるで異空間でした。」


カネムラは激しく同意していた。

「そうそう!まったくその通り!異空間だからなんでも出来るんだよ!」

「そうね、飛行する物体ではないわよね。」

「え~~~~~~~~??どうして??」


ろぼっちの中のパネルから、れぜんだの声が響いた。

「しっつれいしちゃうわったら、まったくまったくしつれいだわっ!!

ろぼっち、こぴってもいいって言ったけど、けなすんだったらかーーさないっ!!

返してっ!!エリック!!」

「やだあ~~~~~!!もっとろぼっちで遊ぶんだっ!!」

エリックはひとりでろぼっちを操縦して、空を飛ぶのだった。



ワインバーガーはその様子を研究所から見上げていた。

メラニーが真面目な顔で言った。

「あの、ロボットの飛行許可はどうします?」

「いや、いい。

あれを観て、ロボットで戦闘機能があると誰が思うんだね?」

「間違って誰かが打ち落とそうとしたらどうします?」

「打ち落とされてから考えよう。」

「あのう、アンドロイドがリフと知識の共有をした為、驚いて

連絡をいれてきましたが」

「聞きたいことは、リリアに聞いてくれと伝えればいい。」

「ワインバーガー氏、大丈夫ですか?」

「全く大丈夫だ。」



・・・・・・・・・・・レゼンダの部屋・・・・・・・・・・・


しゃかしゃかしゃか・・・

レゼンダは歯磨きをしながら、ろぼっちが研究所の上空を飛んで映している

映像を眺めていた。

それでエリックとリフ、リリア、れぜんだの会話を聞いて、思わず噴出しそうになった。

慌てて洗面所に駆け込むレゼンダ。


「一体何をしているのかしら??」

執事がフェイスタオルを渡しながら言った。

「レゼンダ様こそ。」

「こそって何?私は、れぜんだが馬鹿なことをしでかさないか、見張っているのよ!」

「そうでしょうか。」

「そうでしょうよ。」

「ろぼっち飛んでました。」

「飛んだわよ?悪い?」

(開き直りました。)

「キング様はろぼっちが来たタイミングで逃げることができたのよっ!

これは快挙じゃないかしら!そうよ、れぜんだのおかげだと言っても過言ではないわ!」

「れぜんだちゃんを褒め称えましょう。」

レゼンダの顔が鬼のように見えた。

「ち・が・う・わ!れぜんだは私の分身!だから私が褒められるべきよ!」

(超・理論展開中。)


久しぶりにレゼンダが出かけようとした時、電話にメールが届いた。

「あら、イムズじゃない・・・えっ?


キングが召集をかけたって・・・ええっゲームの中じゃないの?

・・・わかったわ、行きます。

執事、申し訳ないけど、れぜんだを見張っていてね。」

「かしこまりました。」


バタン・・・

執事はドアに向かって、ガッツポーズをした。

いきなりドアが開いて、レゼンダが忘れ物をしたと言いながら

執事の横を通り過ぎたが、執事は振り上げた手をすすすっと降ろして

何気ない顔で見送った。

「いってらっしゃいませ。」




・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)


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by f-as-hearts | 2017-01-21 17:48 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百二十七話 「 5原則の謎  」


リリアとリフがワインバーガーの研究所に着くと、キングが消えた状況について
アンドロイド達がその場の皆に説明していた。
ワインバーガーとクラウン博士は、説明に理解を示していたが、司令官は
納得できずに繰り返し質問をした。

「全員が、キングから目を離した、というのか?」
「はい。」
「それをどう説明するんだ?」
「アンドロイドグランドクロス全体に、0.1秒間爆発音に対する情報共有があり
音を聴いてすぐ意識がキングから逸れました。」
「全員、か?」
「全員です。」
「おかしいじゃないか?普通ならー」

クラウン博士が、そこに割って入った。
「情報共有は、このアンドロイド特有のシステムです。
半径500m圏内であれば、互いの得た情報の共有が電波によって可能なのです。」
司令官は首を振って言った。
「私は、キングが逃げたことの責任は、このアンドロイド達にあると言ってるんだ!」

それを聞いて、リリアが司令官の前に進み出た。
「キングが能力者の手引きで瞬間移動したということは、まぎれもない事実です。
それは、同じ能力者でなければ、捕まえられないのですから、彼らにも打つ手が
なかったと思います。」

司令官が苦々しげにリリアとリフを睨んだ。
「君らには、事の重大さがわかっていない!
もとよりアンドロイドの意見など、求めてはいないがな!

ワインバーガー、キングが強硬手段に出ないことを祈るんだな!
私はこの事を最高指令に報告する。」

軍隊はほどなく引き上げていった。
軍の兵士達は研究所の傍に降り立ったろぼっちを、珍しげに観ながら
トラックの中で話していた。
「ありゃあ、一体なんなんだ?」
「飛んでたのを観なかったのか?」
「うそだろ?動画撮らなかったのかよ?」
「あほか!!作戦行動中だっての!!」
「アンドロイドも凄かったが、キングも凄かったぞ!」
「ちきしょーーー!!俺も研究所に入りたかったぜ!!」

メラニーは破壊されたプラントを、数名のアンドロイドと共に確認にいった。
会議室にはワインバーガーとクラウン博士、そしてリリア、リフ、エリック、そして
頭を抱えたカネムラがいた。

クラウン博士がワインバーガーに代わって、アンドロイドの性能と今回の反省を
述べた。
その上で、カネムラに意見を求めた。
「キングを逃がしたのは能力者だったのだね?」
「はい、イムズ将軍に間違いありません。」
「君も同じ能力を持っているそうだが、どうすればイムズ将軍に勝てるかな?」
「・・・・・・・」
「将軍に勝てなければ、今後の見通しは大変暗いものになるだろう。」
カネムラはなんとも言い難い顔でワインバーガーに助けを求めた。
「そうなんですけど、それが出来れば苦労がないというか」
エリックがそこに割って入ってきた。
「ぼく、イムズ将軍と異次元で戦ったよ!
ぼく、カネムラと一緒なら将軍に勝てると思う!」
リリアがエリックの手を握った。
「イムズ将軍は、エリックを警戒してると思うから、それは難しいわね。」

カネムラはリリアの話にうなずいて、ワインバーガーに質問した。
「キングは、どうしてアンドロイド・グランドクロスを否定したんですか?」
今度はワインバーガーが難しい顔で答える番だった。
「アンドロイド5原則だよ。
我々が考えた5原則は、キングにとって邪魔でしかなかったのだろうね。」

カネムラはわからないと首を捻った。
「どういう事ですか?ひとつも矛盾はないと思いますが?」
クラウン博士が、私が説明しようと言った。
「キングはグランドクロスを、大量生産しようと考えていただろう。
だが、それで彼らが他国に圧力をかけることは出来ないんだ。」
「と、言うのはどういう意味ですか?」
「キングがしようとすることが、戦争だったら、それがキングに不利益を
もたらすとグランドクロスは思考する。
戦争を否定することが許されているのが、5原則なんだよ。」
「戦争が、不利益になるって・・・確かにそう考える人間ばかりじゃない・・・」

ワインバーガーが結論を述べた。
「戦争は表向きは反対されるが、利益を生むと考えている人間がほとんどだ。
だが実際は、対敵国への対応や兵士として優秀な人材が大量に戦地へ集められ
その間、政治的にも教育的にも著しく発展が遅れる事態に陥る。
それを指揮するものを、アンドロイドにすればよいと、考えたとしても
もしそれがどの国のアンドロイドにも適用されたら・・・
兵士がアンドロイドなら戦争は長期化し、より国力は疲弊する。

我々が戦争を国の最大の不利益とし、グランドクロスの5原則に契約者の
不利益を行わないとしたのは、彼にとっては想定外だったのだ。」

リリアがそうでしょうか?とワインバーガーに訊いた。
「キングが、私達と戦争になると考えていたとは思えません。」
ワインバーガーが答えた。
「リリア、君がグランドクロスの原型なんだ。
君がエリックと自由に接することを許していたのは、アンドロイドの可能性を
広げる為だった。
エリックにとっても、君が制御する立場だったからね。

キングのことは、早急に対策を立てる。
君達はグランドクロスに護衛してもらって、ここでしばらく過ごした方が
いいだろう。」

リフがクラウン博士に話しかけた。
「私はリリアの傍にいたいのですが、許可願います。」
「いいですよ。」

リリアとリフ、カネムラ、エリックは会議室から客室へと移動した。
そこには寝室が2つ用意されていた。
4人はそれぞれソファに腰掛けて、各自飲み物を飲みながらくつろいだ。

「ねえねえ、リフってかっこいいね!リフ、強いの?」
「強いわよ。」
「イムズ将軍とはハンデなしであれば腕力では勝てると思います。」
「・・・ハンデって、異次元だよな・・・
あそこじゃあ、将軍には誰も勝てない。」
「リリア、異次元でどんなことがあったの?」
「もう寝なさい。」
「やだ~~~~~~~!!もっと話して!!」

だが大人達はさすがに今日は疲れたと言って、それぞれのベッドへ
倒れこんですぐに寝てしまった。
「なんでさあ~~~~??
アンドロイドなんだから疲れたりしないでしょ!」
「・・・馬鹿ね、人工頭脳も使い過ぎると・・・オーバーヒート
・・・してしまうのよ。」


・・・・・・・・・・・・キングの部屋・・・・・・・・・・・・・

キングはイムズを塔の部屋に呼んでいた。
「アンドロイド5原則、ですか。」
「そうだよ。」
そう言って、先程のメモをイムズに見せた。
「へえ・・・考えましたね。
かなり、深読みできる。」
「そう・・・彼らはこれを、原則だと言うが、アンドロイドの発展の
為に我々は利用されているのだろう。」

イムズは驚きながら言った。
「つまり・・・アンドロイドが我々に服従しないってことですか?」
「難しい結論だ。
契約者の利益の為・・・ということだが。」

塔の外は眩しい日差しが雲を突き抜けて地上を照らしていた。

「・・・やはり、リリアが鍵のようだ。」
イムズはキングの声を聞いたように思った。
だがそれはテレパシーであったかもしれなかった。


・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)



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by f-as-hearts | 2017-01-05 23:24 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
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マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
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ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
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キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
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第百二十六話 「 飛べ ろぼっち! 」


キングはワインバーガーと対峙しながらもアンドロイド・グランドクロスを
観察していた。
キングはワインバーガーが何を考えているのかわかっていた。

「もう一度、会議を開きたいのですが、いかがですか?」
ワインバーガーはその場の人々にも聴こえるように、はっきりと言った。
「キング、そしてクラウン博士。
我々の研究員と、そして司令官、アンドロイド・グランドクロスも一緒に。」
キングは頷いた。

全員が研究所の一室に集まると、キングがワインバーガーに言った。
「グランドクロスの、本当の役割を、今度こそ話していただきたい。」
メラニーがワインバーガーの代わりに答えた。
「人類が行うには難しい任務を代行するのが、主な役割です。」
「そうだ、だがそれだけではないな。」
「それが最大にして最高の任務になります。」
「私は、貴方達が我々の国にグランドクロスが必要だという話とは別の事が
計画されていると考えているが?」

ワインバーガーが口を開いた。
「難しい任務というのは、つまりは人類の利益の共有ということです。」
「それが、言い古された言葉であるところの、表裏一体、か。」
「人間は不完全な生き物です。
今のところどんなに賢い者が考えようと無差別に人が殺される戦争のような、
最大に未来の利益が損なわれることは無くなりません。
その殺された人々の中に、どれほどの未来の可能性があったかを、説いている者も
多くは人類を救えるとは思っていないでしょう。
人の生み出すものや可能性、その未来資産、利益を守る為の
アンドロイド・グランドクロスです。」
「・・・このアンドロイドに戦争を無くす力を持たせられると思っているのか?」
「少なくとも、戦争というものが人類の可能性と人類の未来両方を奪うものだと
インプットされています。」

キングの椅子がギシリと音を立てて回った。
「だから我々にこのアンドロイドへの資金提供を依頼したということだが・・・
・・・まだ隠していることが」

その時廊下から大きな声が響いてきた。
「司令官!!見知らぬ国の飛行ロボットが飛来しました!すぐに指示をお願いします!!」

軍がそのロボットへ攻撃するべきかどうか指示を待って見上げているのを
エリックはカネムラと共に空から観ていた。

「ろぼっち、飛行モードだと速いね~~!
ここにリリアがいるの?おーーーーーーい、リリア~~~~~~!!」
「エリック!軍隊がいるんだから、すぐにワインバーガーに連絡しないと。」

ワインバーガーからカネムラに電話が入った。
「カネムラ君、何をしているんだ?」
「はい、エリックがリリアを迎えに行くといってきかなくて」

外に出てきたワインバーガーは軍隊に手を出さないように言った。
「この混乱した状況では、説明するのももどかしいが、今は早くエリックを
どこかへ連れていってくれ!」
「いやだ~~~~~!!リリアを迎えにきたんだ!」
ひゅ~~~~~~~~~ん・・・
「えりっく きたのか ・・・ろぼっちまで すごいな」
「うん!!おばけのみんなも、きてたんだねっ!!」
おばけ達は、大喜びでろぼっちの周りを飛び回った。

軍隊は研究所を飛び回るロボットを驚きの目で見上げていた。
「あれ、どうやって飛んでるんだ??」
「どうみても四角い箱だよな??」
「おもしれ~~~~~~!!」
「あんなにお化けもでてきてるぞ??」

キングはこの状況を利用した。
(イムズ、研究所にすぐに来てくれ。やって欲しいことがある、まず場所は・・・)

イムズは研究所の屋上に現れると、ろぼっちに向けてロケットランチャーを
ぶっぱなした。

キングはアンドロイド・グランドクロスの視線を外す為に、イムズに
一瞬だけエリックを襲わせたのだ。
アンドロイド達は爆発音の方を確認し、そちらに注意が向けられた。
それが功を奏して、キングはイムズの手引きで、研究所からキングの塔へと
逃れることができたのだった。

爆発音は、リリア達にも聴こえた。
「今のは何?あの空に飛んでいるのは?」
「どうやら大型のロボットのようですが・・・」
「えっ??ロボットですって?

まさか、ろぼっち??」

リリアとリフは頭を上げて腹ばいのまま少しずつ近づくと、現状を把握しようとした。
ロボットから声が聴こえてきた。

「おお~~~~~~~い!リリア~~~~~~!!
どこにいるの~~~~~~~!!
ぼくだよ~~~~~~~!!」
「エリック、今のは??今の爆弾大丈夫なのか??」
「大丈夫だよお~~~~!!
リリア~~~~~~~~~~!!」

リリアは立ち上がると、慌てるリフを笑いながら引っ張った。
「あの子、どこにだって来るんだから。
もう攻撃されてないってことは、大丈夫ね。」
「え??そうなんですか??」




・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・
(このお話は フィクションです。)

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by f-as-hearts | 2016-11-04 00:47 | SFサウザンドアイランド
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長老               ・・・??    ???
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第百二十五話 「 混乱と沈黙とお祭り騒ぎ  」


ニーソックス達はリリアとリフがその場から離れることが出来たのを確認すると
イムズと軍隊を取り巻いて、互いに意識しあうようにさせた。

「こいつは、さっき取り逃がした男だ!!」
「えーい、うるさいっ!!
リリア!リフ!!どこに隠れている?!
出て来いっ!!」

キングがその声に応えた。
(イムズ、今はそこから離れるんだ、いいな?)
イムズはキングの言葉に従い、プラントの壁の中に消えた。
それを見届けると、お化け達は一斉にちりじりになって空へと昇っていった。

ジャキン!!

キングの周りを、プラント内から解放されたアンドロイド・グランドクロス9体が
取り巻いていた。

「キング、貴方の部下がリフにした行為は、契約違反となります。
一度この計画に契約しても、貴方がそれを撤回するということですから、契約の破棄と
みなされ、グランドクロスは貴方を契約者とは認めないことになります。
つまりリセットされたことになります。
これにより、初期のクラウン博士の所持状態に戻り、博士に不利益をもたらす
貴方を攻撃してもよいということになります。」

アンドロイド達は、一斉に銃口をキングに向けた。
ワインバーガーはキングとの交渉は決裂したが、まだ打つ手はあると思っていた。

「貴方の部下にも、手を出さないように言ってください。」

キングはテレパシーでイムズに伝えた。
(・・・ということだ。
この状態からひっくり返すことができるかどうかだな。)
(う~~~~ん・・・グランドクロスは強いです。
1体だけならまだしも、9体もとなると、私の軍隊を連れてこないと)
(戦争する気はない。)
(わかりました。
もう少し考える時間をください。)

キングはワインバーガーに言った。
「手を出せる状況ではないと、部下には伝えた。
だが、私に手を出せないのは、そちらも同じだな。
なぜなら、私への対応ひとつで、戦争になるからだ。」
キングはそれ以上話さなかった。

カネムラの前にニーソックスが現れ、イムズが消えたと言った。
カネムラはぎょっとして、ニーソックスの顔を見た。

「ちょっと待て。
それって、やばいんじゃないか??」
「やばいな りりあ どこだ・・・おれ えりっくとやくそく したんだ」
「何を?」
「りりあをつれてかえるって」
「それどころじゃないよな、この状況。
俺もう吐きそう。

・・・いや、待てよ?
ニーソックス、おまえイムズ将軍が現れたら、ここのみんなに
教えてやれるよな?やれるよな?」

真剣そのものの表情でカネムラが言うので、ニーソックスは真っ青になった。

「おしえるのか おしえなきゃだめか・・・やっぱり おれってふこう・・・

おばけだけど おれ あのしょうぐん こわい・・・」
「たのむ!俺はちょっと行ってくる。」

カネムラはイムズのように壁に消えた。
ニーソックスは空に昇っているおばけたちにイムズを見かけたらすぐに
下にいる軍隊やワインバーガーたちに教えるように伝えた。

リリアとリフは、プラントから離れて、近くの林へと隠れていた。
リリアがリフに、2人がイムズやキングに見つからない理由を説明した。
「はっきりして良かったわ。
能力者でもアンドロイドの頭の中までは読めないって。
おかげで私達がどこに隠れたかまでは、わからないってことよ。」
「イムズという男はテレパシーが使えるといっていましたね。」
「そうよ、でも人間だけに限るらしいわ。」
「それをワインバーガー氏に伝えられたらいいんですが。」
「リフ、他のアンドロイドと信号の共有はできないの?」
「これだけ離れていては無理です。」
「どれぐらい近づけばいいの?」
「500メートル圏内です。」
「・・・そう。それじゃ、見つからないように近づくのは難しそうね。」
「99パーセントの確率で捕まります。」
「困ったわ。」

その頃、ワインバーガーとキングは無言のまま、睨み合っていた。


・・・・・・・・レゼンダの部屋・・・・・・・・

れぜんだちゃんがPCでエリックと話しているのを、唖然とした表情で
眺めていたレゼンダだったが、はっと気がついて話しかけた。

「れぜんだ、あなた一体何をしようとしてるの?」
れぜんだが振り向いた。
「え?な~~~~~んにも?」
帽子の顔文字が怪しい。
「まさか、そこから外に出ようなんて」
顔文字に汗。
「そんなこと、許されると思ってないわよね?」
顔文字口笛。
「ちょっ・・・!ろぼっちを出して何してるの??」
「え~~~~~~~??ろぼっち、へんがたしてるだけだけどお?」
「へんがた、じゃなくて!
それは変形!!変形して何をーーー」

執事、目を見開いて手を口に。
「なるほどなるほど。」
エリックはそれを完全にコピーして、エリックの部屋の中に出していた。

「ちょっとおおおおおお??そんなのアリ???」
「わたしのろぼっち、貸さないもん。
でもエリックが使いたいなら、こぴってもいいのさ~~~♪」
「こぴる????」

・・・・・・・・・エリックの部屋・・・・・・・・・・

サカマキが今度は唖然としていた。
「エリック!?せ、せまいせまいっ!!潰れるって!部屋~~~!!」

そこにいきなりカネムラが壁とろぼっちに押し潰されそうな形で
現れた。
「げっ????

な、な、なんだあああ??これぶふ!」
「あ、カネムラ~~~~~~!!ろぼっちだよ~~~~~~!!
すごいでしょ~~~~~~!!

ねえ、ろぼっちも一緒に異次元いきたいって!!」

サカマキもカネムラもレゼンダも執事も、一斉に首を振った。

「いってない、いってない!!」

・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)



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by f-as-hearts | 2016-09-29 01:55 | SFサウザンドアイランド
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メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
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第百二十四話 「  反撃開始 」


・・・・・・・・・・異次元・・・・・・・・・・・

イムズとリフが睨み合う中、リリアはアンドロイド5原則について知らなかった
ことを認めた。
「リフ、銃を降ろして。
イムズ将軍、わかりました。
クラウン博士の元に案内します。
だから、リフに今は何もしないと約束して下さい。」

3人はすぐにクラウン博士の家の門の前に着いた。

・・・・・・・・エリックの部屋・・・・・・・・・

現実の世界に戻ったことで、PCはリリアの居場所を特定できた。
ーーーリリアはクラウン博士の家にいます。

それを聞いて、PCの中のれぜんだは、おばけのニーソックスに言った。
「おおいっ!!場所わかったよ!!
ほらここっ!!地図みて、行ってきて!!」
「みんな いくぞ そらをとんでいけば すぐだ」
にゅんひゅんひゅん!!
エリックも焦って追いかけようとした。
「僕も行くっ!!」
サカマキが言った。
「エリック、飛行機でもなけりゃ無理だって!」
「えりっく まってろ りりあ たすけてくるから・・・」
ひゅーーーーーーーーーん!

エリックはおばけの顔をみて、全てを思い出していた。
「れぜんだちゃん、ろぼっち貸してよ!」
「べ~~~~~~っだ!!やーーーーだよーーーーだ!!」
「はやくリリアを助けてゲームに戻るからさ!」
れぜんだは首をひねって考えていた。
「ええええっ??それってずるくない~~~~??」
サカマキも首をひねった。
「いやあそれは・・・いやいや、あのろぼっちかい??
いやいやいや、あれはダメだろ!」
「なんで??」
「いやいやいや、いやいやいや!
あれが現実に出てきていいわけがないだろ!」

・・・・・・・・・クラウン博士の家の前・・・・・・・・・

その頃・・・イムズはイライラしながらリリアに怒鳴っていた。

「何故博士がいない?!
リリア、嘘をついたのか?」
「いいえ、異次元に入る前はこの家にいたのよ。」
「どういうことだ、異次元に入ったことが博士にわかったっていうことか?」
「その間に何が起こったかは、私にもわからないわ!」
イムズは唸った。
「まさか、ワインバーガーが・・・」

リフがイムズに銃を構えた。
「そういうことだ。
あんたの計画は失敗したんだよ!」

ひゅんひゅんひゅん!!!!
家の壁という壁から、お化けの大群がイムズに向けて飛んで来た。
イムズとリフは何が起こったのかわからず、お化けを追い払おうと
躍起になっていた。
「なんだ??こいつらは??」
「銃が効かない?!」

「りりあ みっけ」
リリアはお化けを見た瞬間に、エリックが全て思い出したのだと
気がついて、微笑んだ。
「ニーソックス!エリックと一緒なの?」
「ちがう・・・りりあをさがしてくると やくそくした」

暗闇に浮かぶ無数の透明なお化けが、イムズとリフを翻弄し
リリアとニーソックスから遠ざけていた。

「りりあ もうかえろう」
「そうしたいけど、イムズ将軍が帰ってくれないのよ。」


・・・・・・・・・ワインバーガーの研究所・・・・・・・・・・

ワインバーガーはキングとの話し合いが決裂した場合までは
想定していなかった。

「キング、アンドロイド5原則は今後のアンドロイド事業には
必要不可欠です。
どういう理由であろうとも、5原則には則っていただきませんと。
どこにミスがあると言うのですか?」

キングは5原則をプリントした紙を広げて見せた。
その場の全員が内容をすぐに黙読した。

「アンドロイド5原則

ロボット3原則に加え、人工頭脳を有するアンドロイド・グランドクロスにとって
来るべき新たなステージを生きる為の指標となるよう、3原則の上位に5原則を
設定するものとする。

1.契約者との原則

アンドロイドはいかなる状況であろうとも初期契約は破棄できない。
初期契約とはアンドロイド・グランドクロス開発設定時契約のことを指す。

2.契約者から他への譲渡が行われる場合の原則

アンドロイドは契約者が他への譲渡を行う場合でも初期契約内容の
変更は認められない。
譲渡において契約者の不利益及び事件事故など不測の事態が生じる場合
該当するアンドロイドは、それを拒否拒絶する権利を行使できる。

3.研究開発の原則

既存のアンドロイド・グランドクロスを研究開発増産する目的での購入は
いかなる理由があろうとも初期契約を遵守することを原則とする。

4.初期契約について

アンドロイドはロボット3原則に則り人類を含む生命を保護し安全に
行動することを第一に、主たる契約者の行動指示や目標達成に尽力する
こととする。

5.契約者の死去または契約破棄などによる契約の無効について

アンドロイドは長命である為、契約者が他への譲渡を行わずに死去、または
契約破棄を実行した場合、初期契約が無効となってしまう為、この条件でのみ
初期契約のリセットを可能とする。」

5原則を読み、皆が目を上げると、キングが言った。

「これを契約者の絶対条件とするならば、我々の求める可能性、
つまり契約者が求めるアンドロイドの発展性を著しく阻害していると
言わざるを得ない。
・・・よって、この5原則の改定、もしくはリセットを要求する。」

キングの背後のドアに、誰かが歩いてくる物音がして、皆がドアを見た。
ドアからいきなり現れたのは、カネムラとクラウン博士だった。
カネムラはその能力を使って、一瞬早くクラウン博士を迎えに行っていたのだ。

クラウン博士が話し始めた。
「キング、その通りです。

人類の発展は、全てにおいて安全では無く、開発計画は危険と隣り合わせで
いつもリスクがあったのです。
ですから、それをアンドロイドが契約者に代わって、行うことを目的と
しています。
契約者の不利益となることを行わないというのは、今までには無い発想です。
どうか5原則をお認めください。」

ワインバーガーはキングの洞察力の深さに舌を巻いていた。
だが、人工知能及び人工頭脳を設計したクラウン博士ならば、説得できると
考えたのだ。

キングはクラウン博士に、丁寧な解説を感謝しつつ、反論を述べた。

「私が述べているのは
今現在考えうる契約者の利益を守る番人としてのアンドロイドが、
果たしてグランドクロスという意味なのか?
ということですよ。

ワインバーガー氏。
やはりあなたとは、相容れない思想がありそうだ。
これ以上、この5原則を押し通すというのであれば、この場かぎりで
我々リドル帝国はこの計画そのものの撤回を要求します。」

ざわざわざわ・・・
ガガガガガーーーーーーーーーーーーン!!

大きな爆発音と共に、プラントの方から爆風が起こって炎が見えた。
「キング!!貴方まさか、プラントを破壊したんですか?!」
「いや、これはーーー」

(イムズ!!プラントを攻撃したのか?!)
(いいえ、違います!リリアとアンドロイドが逃げる為にプラントの
手前で、くそっ!!)

「ワインバーガー、ここは一旦軍隊をプラント内のアンドロイド保護に
まわし給え。
そちらのアンドロイド達が、引き起こした騒ぎのようだ。」

ひゅんひゅんひゅんーーーーーーー!!
軍隊の前をおばけ達が飛び回り、軍隊はそれによって統率を乱されていた。
司令官は急いでプラントの方へと走った。

「ううわっ!!司令官こいつら映像かなんかですか??
それとも ほ、本物の敵ですか??」
「やめろおおおおお!!!うわああああ!!」
ババッババババッババッババ!!
「馬鹿者、銃を撃つな!!」
「ひいいいいっすり抜ける、弾が効かない??」
「くるなあああああ!!!ひいいいいいいいいい!!」

イムズはクラウン博士がキングのところに現れたと知って、異次元から
プラントの方へと出てきたところで、リリアにくっついて着たおばけ達まで
異次元を通してしまったのだった。

リフとリリアは、プラントの前で騒ぎを起こすことで、軍隊の気をひき
イムズから逃げることに成功していた。


・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
「そんなこと、わかってるよ!僕、リリアのとこへ行きたいい~~~!!」
「だがなあ、ろぼっちじゃなあ・・・」
「ぜえったい、ダメ~~~~~!!」

・・・・・・・・・・・・という事で 続く・・・・・・・・・・・・・

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by f-as-hearts | 2016-09-22 17:59 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百二十三話 「  リリア危機一髪 」


ワインバーガーは司令官から説明を求められていた。
「・・・つまり、あのアンドロイドは、リドル帝国との共同開発だった訳ですね?
しかし、あの行動といいアンドロイドを奪う手際といい、どうみても
リドル側が一方的にアンドロイドの開発阻止に動いているとしか思えませんが?」
ワインバーガーはうなずいた。
「まさしく、我々もそういう見解です。」
「リドル帝国は残りのアンドロイドを破壊しに来ますか?」
「その件について、直接次期総帥に連絡を取ります。」
「では早急に報告を。
そこの警備員、ここの地図を兵士全員に持たせるので、PCのデータを
開いてくれ。」
「イエッサー!」
マドックスはPCを開くとすぐに地図を司令官の小型PCに送った。

メラニーがワインバーガーに言った。
「キングが電話にでるとは思えません。」
「だが、出ないとも言い切れない。


・・・繋がったぞ・・・

キング、ワインバーガーです。
貴方の部下がアンドロイド・グランドクロスを奪って逃走しましたが
ご存知でしょうな。
すぐにご返答いただきたい。」

キングの声がはっきりと響いてきた。

「ワインバーガー総裁。
私が何故部下にそのような命令をしたのか、おわかりでしょうね?」
「いいえ。」
「グランドクロスの重大な設計ミスを発見しましてね。
事前に渡された人工頭脳の資料を精査して、やっと見つけました。」

会議室の外の廊下が騒がしくなった。
ドアが開くと、そこにはキングが立っていた。
キングは持っていた電話を切ると、そのまま自然に会話を続けた。

「あまりに堂々と記されていて、こちらがその問題点に気づくのが
遅かった・・・

アンドロイド5原則。

今すぐ、この5原則を消すか、改定してください。」


・・・・・・・・・・・・異次元のイムズ達・・・・・・・・・・・・・・


「リフをどうするつもりか、話して。」
リリアはイムズが人工頭脳のリセットをすると聞いて、様々な予測を立てていた。

「それはあんたが知らなくてもいいことだ。」
「それは私が予測した未来が、当たっているからでしょうね。」
「非常に残念だが、俺はアンドロイドの頭ん中までは読めないんでね。
当たっていようが当たっていなかろうが、俺が焦ることはない。」

リリアはうなずいた。
「そう。
それは残念だわ。」

リリアは捕まれた腕を信じられない方向にねじると、イムズの手を振り払った。
「リフ!!今よ!!」

リフはリリアの声に瞬時に反応して、イムズを撃った。
イムズはその瞬間、姿を消した。
「ここをどこだと思ってる?異次元で俺に敵うと思っているのか?」

弾丸は奇妙な光跡を描いてどこかへ飛んで行った。
その後、イムズは再びリリアの背後に現れると、その首を掴んだ。
「アンドロイドのことはわからないが、自由に動けるというのと
空間を支配するというのは、別次元の話でね。
さて、このままあんたらをこの次元に置き去りにするということも
できる。

リリア、いくら予測を立てても、ここから出る方法は
俺との約束を守ることが大前提だ。
まさか、それくらいは理解してくれるだろうな?」

リリアは顔を上に向けると、イムズに目だけを向けた。
「イムズ将軍。

貴方にもひとつ、理解して欲しいことがあります。
それは、私しかクラウン博士の場所を知らないという事です。
私は、貴方のような異次元移動能力者から、この空間で移動する時の
方法を聞いています。

この多次元で、出発地点と目的地までの地図を描ける者。
それが異次元移動能力者だと。
貴方は、私を殺すこともここに置き去りにすることもできない筈です。」

「はっ!!ははははは!!」
イムズは笑った。

「いやあ、流石だな!!

本当に、リリア、あんたが人間だったら、俺は仲間にするよ。
間違いなく。

いいだろう、リリアの質問に答える。
その代わり、リリアにももう一度、約束してもらいたい。

リフは元々、リドル帝国に来る筈のアンドロイドだ。
だが、それにはとんでもない罠があったってわけだ。
アンドロイド・グランドクロス。

どうしてキングがこんなにもリリアやエリックに接触させるのか
俺はわからなかったが、その答えは・・・
リリアにはない、グランドクロスのみに作られたアンドロイド5原則にあったんだ。」

イムズはリリアの反応を観たが、一切表情の変化はなかった。

「やっぱり、な、知らないんだろう?
リリア、リフの人工頭脳に刻まれた5原則は、キングには邪魔なんだそうだ。
だからその5原則ごと、リセットするんだよ!」

リフは銃をもう一度構えた。
「そんなことはさせない。」
「そうだな。
それも、5原則の内か!
だが、ここではそんなものは役に立たないぞ?
銃を降ろせ。」


・・・・・・・・・・エリックの部屋・・・・・・・・・・・

エリックはカネムラとリリアが突然部屋から出て行ったっきり、戻らないと
サカマキに不満を言っていた。
サカマキは今の状態ではエリックに説明することさえ難しいと思い、言葉を
濁した。
「そのうち、帰ってくるよ。」
「サカマキさん、嘘言ってるよね。
だって目が泳いでいるもん。」
サカマキは慌てて目を閉じた。
「何かあったの?」
サカマキが何も言わないので、エリックはうなだれて部屋を出て行った。

カネムラの部屋に入ったエリックはすぐにPCを開くと話しかけた。

「PC~~~~!!
リリアはどうしてるの?答えてよ。」
ーーーリリアはでかけています。
「そうなんだ~~~!どこにいったのか教えて!」
ーーーわかりません。
「え?PC、それなんの冗談?」
ーーー本当に場所がわからないんです。
「だって、繋がってるって言ってたよね?」
ーーーはい、でも今は場所を特定できません。
「あ、そうか!カネムラと一緒に異次元にいるんだねっ!!
ずるいや、僕も行きたかったのに!
じゃあさ、カネムラの場所もわからないんだね?」
ーーーいいえ、カネムラさんは今ワインバーガー研究所にいます。
「え??どういうこと??」

ガタンッ!!
ダダダダダッ!

エリックはサカマキに言った。
「おかしいよ?!リリアがどこにもいないんだ!!
カネムラと一緒じゃないんだ!!」
エリックはPCの言ったことを話した。
「なんだって?!」

サカマキはすぐにワインバーガーに連絡を入れようとしたが、ワインバーガーは
電話には出なかった。

エリックは父親に相談した。
PCの中で父ディラルドは頭を掻いた。
「異次元移動能力??リリアだけが行方不明??」

ディラルド博士はクイーンの顔を覗き込んだが、反応はなかった。
「エリック、そこに誰かいるかい?
その人もそばに呼んでくれないか。」

サカマキはディラルド博士と話をした。
「サカマキさんはリリアがどうしていなくなったのか、わかりますか?」
「さっき、アンドロイド・グランドクロスが盗まれた件で、ワインバーガー氏から
リリアとカネムラ君に要請があったんです。
でも今はワインバーガー氏と連絡がとれないんです!」

サカマキはディラルド博士に詳しく説明した。
「PCに聞いてもわからないんだ!!
お父さん!!リリアを助けて!!」

PCの画面が揺らいだ。

「ばっかじゃないの!!

いつまでたっても戻ってこないとおもったら、こーんなことになってんのかあ~~~!!」

そこには大きな顔文字が浮かぶ帽子をかぶった女の子が映っていた。

「れぜんだちゃん!!」
サカマキが叫んだ。

「おおい、エリックううううう~~~~??
リリアさがしてんの??

なあんだあああ~~~~!!それじゃあすぐにさがしてやるよっ!!

ほら、おばけ~~~~~~~!!でてこいってばっ!!!」

ひゅううううううううう~~~~~~~ん!!

PCからおばけが飛び出してきた。

「えりっく どうした・・・りりあ いないのか・・・

またか ・・・おれってふこう・・・

さがしたら また いっしょに あそべるな・・・」

エリックはびっくりしてそのおばけの顔をじっと見つめた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・   

・・・・・・・・ニーソックス ??」

「ははは・・・

なんだ・・・えりっく おもいだしたんだな・・・

じゃ りりあを さがせば いいんだな・・・」

おばけ達が、PCから溢れ出した。

「さあ りりあ を さがして たすけるぞ ・・・」


・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)

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by f-as-hearts | 2016-09-13 17:00 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
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メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
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                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
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キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
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ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百二十二話 「  深夜の緊急事態 」


深夜、ワインバーガーは警報の鳴り響くプラントへ急いで向かっていた。
彼は近くのホテルでその時間も明日のプレゼンの準備をしていたのだった。
プラントや研究所の異常は、ワインバーガーの携帯に直接警戒音で知らせる
ようになっていた。
プラントの前で車から降りると警備員が大急ぎで駆け寄り、ワインバーガーに
現状報告をした。

「不審な侵入者が、研究員を人質にしてアンドロイドをー」
「なんだって??何故侵入されたんだ??」
ワインバーガーは走りながら、警備員の話を聞いた。
「わかりません、どこも鍵は壊されていないんです!」
「アンドロイドを開放したというのか?!」
「はい、アンドロイドを盗むつもりでしょうか?」
「それは出来ないだろう。
だが、何をするつもりだ??
その侵入者は」

警備員はイヤホンで状況を逐一確認していた。
「それが、侵入者は未だにプラントから出てこないんです。
現在の様子は警備室から監視モニターで見ることができます!
こちらです!」
ワインバーガーと警備の数名が、地下通路を靴音を響かせて通り抜けて行った。
ワインバーガーはアンドロイドのことを考えていた。

(アンドロイドには新ロボット3原則の他に、アンドロイド5原則がある。
間違っても契約者に対して反抗・反乱を起こすことは出来ない。
ただ・・・人質の問題は・・・)

プラント内の様子を見張っている警備員が、ワインバーガーに席を譲った。
「中の電源は?いきているか?照明は非常時の電源でも点く筈だ。
ここのスイッチを入れてくれ。
よし、点いた。」

アンドロイドのケースに照明が当たると、確かに一体のアンドロイドがいなかった。
ワインバーガーが警備員に訊いた。
「中には誰もいないぞ?
それと、人質にされた研究員は誰だった?」
「さっき、いえ、10分前には侵入者と研究員がいたんです!
私は確認しました。
ビデオも撮ってあります!それに、出口から出て行った者はいません!」
「人質は?」
「メラニー研究員です。」

ワインバーガーはバンッと机を叩いた。
それは一番怖れていた事態だった。

「メラニーは研究所に泊まっていたのか!」
「今、こちらのモニター画面で録画を再生してみます。」

ワインバーガーは頭の中で素早く状況を分析していた。
(中で何があったか、も、問題だが、もし侵入した者が能力者だったらー
人質を殺されるか、またはプラント内を破壊するかもしれない。
それか、他のアンドロイドも連れ出されてしまうかもしれない。
侵入者はアンドロイドと一緒にどこかに隠れているのだろう。
だが、そもそもここにどうやって入ったのだ?)

再生されたモニターにはいきなり現れた黒い服の男がメラニーに命令して
アンドロイドのケースを開けているところだけが映っていた。
そして黒い影がカメラの前から消えて、その後はどのカメラにも映っていなかった。

「軍の出動を要請する。
君達は、ゲートと出入り口をかためてくれ。
軍が到着したら、中に踏み込む。」

警備員はモニターの監視員を残して、すぐに出入り口へ向かった。
ワインバーガーは軍に出動要請をしてから、通路に出、サカマキに電話した。

「アンドロイド・グランドクロスが1体盗まれた。
カネムラに電話を代わってくれないか。」

カネムラはワインバーガーの話を聞いて、驚いた。
「まさか、侵入者は能力者なんですか?」
「君の意見を聞きたい。
君は異次元移動能力があるが、同じような能力者がいたな?
リドル帝国に。」

「は・・・はい、まさかイムズ将軍が??」
「だが彼が動く理由がわからない。

あのアンドロイドはリドル帝国にいくのだというのに。
どうして盗む必要があるのか・・・」
「ワインバーガーさんにもわからないんですか?」
「明確な意図が見えないんだ。

もしもキングの命令だとしたら・・・」

カネムラは言った。
「間違いなくキングの命令です。
イムズという将軍はキングに忠誠を誓っていますから。」

外が急に騒がしくなった。
警備員らが軍を統率する司令官にワインバーガーからの指示を伝えていた。
「では、ゲートを開けます。」
「前列突入!」

ザザザッ!
プラントの中は明るかった。
一瞬、前列の兵士達はその照明の明るさに目を細めたが、次の瞬間
長い槍のような物で横に払われ、頑丈な盾ごとなぎ倒された。
ブーーーーン!!グオッ!!

ワインバーガーはモニターに映るその姿に叫んだ。
「リフ!!」

リフの後ろには、黒い防護服の男が、顔を隠すマスクをつけて立っていた。
男はメラニーの手をねじるように掴んでいた。
メラニーは無事だったが、あきらかに侵入者に捕まってしまっていた。

「リフ!!やめて!!」
メラニーの言葉を否定するように、男が言った。
「メラニー、貴女がリフの人工頭脳のリセットを行うと約束するなら、
貴女は解放しますよ。」
「それは無理だとさっきから言ってるじゃないですか!」
「リフ、聞いた通りだ。
君は私がその気になれば、メラニー共々消えることができるのは
わかっているな。

メラニーを見捨てるか、目の前の兵士達をなぎ倒してここから
私達を出すか。
二つに一つだ。」

ワインバーガーはその言葉に確信し、電話口のカネムラに言った。
「キングは、このグランドクロスの秘密を知っている!
カネムラ、君は今すぐ、リリアと一緒にここに来てくれ!
君の能力で!」

カネムラはすぐにリリアとワインバーガーのいる研究所に向かうと言って
電話を切った。

リフは侵入者を睨んだが、メラニーを人質にとられて言いなりになるしかなかった。
「リフッ!!私のことはいいから、この男を攻撃して!!」
「いいえ、それはできません。」
「その通りだ。
さてそれじゃ、軍隊にはお帰りいただこうか。
リフ、あの軍隊の銃をコピーして、威嚇射撃しろ。」

リフはその手に銃を出現させると、倒れた兵士の足元すれすれに弾を撃った。
前列の兵士達は、じりじりと後退するしかなかった。
司令官は兵士に下がるな、前に出ろと言ったが、リフは数歩ずつ前に進みながら
銃撃を続けた。

「司令官、そこをどけ。」

カネムラとリリアは、異次元瞬間移動能力を使ってワインバーガーの元に着くと
すぐに、そこからプラントの中へと移動した。

カネムラが男の背後から叫んだ。

「イムズ将軍!!」

カネムラの声が響いたのと同時に、カネムラと共に壁から現れたリリアが
隙をついてメラニーの手を掴んで男から引き離そうとした。
だが、その手はしっかりと掴まれたままだった。
「リリア、そして、カネムラ。
その手も想定内だ。」

リリアは男の顔をしっかりと見た。
「イムズ将軍!どうしてこんなことを?」
それには答えず、イムズはリフに言った。
「リフ、人質が増えたぞ。
いいか、お前もこちらに来るんだ。」

イムズは2人を掴んだまま、リフの袖口を引っ張った。

「逃がすかっ!!」
カネムラは壁に消えようとするリフの銃口を掴んで、一緒に異次元へと
引きずり込まれて行った。

兵士らは壁に消えた5人を気味悪そうな顔で追い掛けようとして、壁に
激突して倒れた。
そこへ、ワインバーガーが息せき切ってやってきた。
司令官はワインバーガーにどういう事が起こったのか説明してくれと言った。

「男はたった今人質と共に壁に消えました!
やつらは一体なんなんですか??
ワインバーガー科学技術省総裁殿!!」
「超能力者とただのアンドロイドだ。
無事でいてくれ、メラニー・・・」

司令官は引き続き軍隊を建物周辺に配備し、また先程の侵入者を追跡する方法を
ワインバーガーと共に協議することにした。

その一部始終を観ていたマドックスが、外からキングにテレパシーを送った。

(キング、グランドクロスとメラニーをイムズ将軍が連れ出すことは成功したんですが。
あのう・・・リリアとカネムラとかいう男もくっついて行っちゃいました。)
(そうか、ご苦労だった。引き続き、怪しまれないように状況を報告してくれ)
(了解っす!じゃない、かしこまりました!)


異次元の空間で、イムズはメラニーを掴んで放さなかったが、リリアもまたメラニーを
掴んでいた。

リフはイムズが未だに人質を放さないことと、そのイムズに隙がないことが見て取れた為
次の行動に移った。

「イムズ将軍、人質を解放する条件を言って下さい。」
「それはさっきも言った。
メラニーがリフの人工知能をリセットすることと、私達が安全にこの場所から逃れることだ。」
「それ以外の交換条件はないんですか?」
リフが食い下がった。
どうやら人命救助という使命による交渉術をプログラミングされている。

「ないな。」

メラニーに向けて銃を構えるイムズ。

リリアが言った。
「メラニーは研究員ですが、人工知能プログラミングのプロではありません。
ですから、それが出来る博士のところに、私が連れて行きます。
それではどうですか?」

イムズはじっとリリアを見た。
「アンドロイドは嘘をつかない・・・か!

その博士の名前は?」
「クラウン博士です。」
「その名前は知っている。
では、行き先は決まったな。
リフ、リリアの腕を捕まえろ。
いいか、おかしな真似をしたら、この全員を異次元に置き去りにする。
お前もだ、カネムラ。

・・・そういえば、エリックは元気か?」
「・・・・・・・・」
「沈黙、か。

カネムラ、メラニーを連れて還れ。
ほら、さっさと行け!!」

メラニーをドンッとカネムラに押し付けると、イムズはリリアの腕を片方掴んだ。
イムズが銃を向けると、カネムラはメラニーと共に異次元を脱出した。

「博士の居場所はどこだ。
案内するよな、リリア。」
にっと笑うイムズを睨みながらリリアは言った。
「その前にリフをどうするつもりか、話して。」

メラニーとカネムラは、プラントの壁から唐突に出てきた。
兵士がすぐに2人を保護すると、ワインバーガー達の会議室に連れて行った。

「メラニー!!無事だったか!!」
「すみません、私が油断したばっかりに・・・」
「リフは?」
「イムズ将軍が連れて行きました。」
「どこに??」

メラニーは、すっと目の前にある地図を指差した。

「クラウン博士のところです!」


・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)



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by f-as-hearts | 2016-08-31 12:16 | SFサウザンドアイランド
異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百二十一話 「  非公式披露会前夜 」


・・・・・・・・・・・ワインバーガーの研究所・・・・・・・・・・・・

メラニーはプラントの中でワインバーガーを迎えると、握手をした。
一段高い場所に、透明な強化プラスチックで出来た運送と本体の充電も兼ねたケースが
並んでいた。
「全部で10体になります。」
「間に合ったな。

キングとの公約も、だが・・・」

その場にいるのはメラニーとワインバーガー、そして秘書の3人だけだった。
メラニーはワインバーガーに報告した。

「新・ロボット3原則、そしてアンドロイド5原則、それらが起動するかどうかも
確認済みです。
ですから、安全に操作できます。」
「そうか・・・それから、起動後のソフト書き換えは出来ない様になっているね?」
「それらも確認済みです。」
「それでは・・・テスト・モードで私も確認しよう。」
「お願い致します。」

1体のアンドロイドが起動する音と共に、開いたケースから歩き出した。
その姿は若い男性、それも20代の最強兵士をモデルとしたタイプだった。
あらかじめ用意された柔軟に動くセパレート型の防御スーツを着ていた。

「兵士の姿は模写していますが、顔も体もオリジナルにしました。
同一人物がでてくることは100パーセントありません。」
「名前は?」
「リフ、です。」

ワインバーガーがリフを呼んだ。

「リフ、ここに来て、挨拶をしてくれないか。」

リフはスムーズに歩いてワインバーガーの前で止まった。

「初めまして、私はアンドロイド・リフと言います。
アンドロイド・グランドクロス計画を遂行する任務についています。」

「リフ、君の能力について説明したまえ。」

リフはうなずくと、話し始めた。

「最強の兵士と同じ身体能力に加え、あらゆる火器銃器、兵器の扱い、
そして全ての乗り物の操縦が出来ます。
加えて、Sクラス能力者のコピー機能もありますので、手にした兵器のコピーも
可能です。
ロボット・アンドロイドの原則に法り、この能力は人間を護ることに使用し
人々の危険回避の為に全力を注ぎます。」

ワインバーガーはうなずいた。
「よろしい。
明日は君達の初披露の日だ。
どの国に行こうとも、君達の活躍に期待している。」

リフは敬礼の姿勢をとると、次の指令を待った。

「では、戻って明日に備えてくれたまえ。」
「はい。」

リフがケースに戻ったのを確認して、メラニーはケースを閉じた。
ワインバーガーはリフの他のアンドロイドも見て回った。
それぞれ、体つきも顔も人種も違う、20代男女のアンドロイドだった。
メラニーが説明した。

「それぞれのアンドロイドには固有の性格がありますが、能力については
全て同じように設定されています。
性差や性格で能力に差があるということはございません。」
「そうか。
最後まで調整は大変だったろうね。
それでは、研究室で今後の活動計画資料を見せていただこうか。」
「はい。」

3人がプラントを出ると、警備室のランプが点滅し、プラント前のカメラが
警備する2人と出てきた3人を映した。
マドックスはその様子をじっと監視していた。

「先輩~~~!この女の人かわいいっすね~~!」
「マドックス、ところがこのメラニー女子は研究所で鬼軍曹と呼ばれている。」
モニターを指差しながら、先輩警備員は言った。
「彼女の眼力は、俺達を石にできるほどだっ!間違っても声はかけるなっ!」
「へ・・・んなあほな!・・・そんじゃあ、こっちの秘書さんは?」
「秘書っていっても、アンドロイドだからなっ!」

マドックスは先輩の鼻息が荒いのを、笑いをこらえながら見ていた。

「あんどろいどっすか!さっすが、世界一の研究所っす!!」
「アンドロイドの秘書なんて、どこを探してもいないぞ!
あっちはIQ 300だからな!
ま、おまえもこの素晴らしい研究所の警備ができるんだ。
誇りに思っていいぞっ!!」
「ですねっ!!」
「それじゃあ、警備交代の時間だからなっ!モニターに異常発見したら
このボタンを押せよ。」

先輩はどうやら自分の部下が出来たことで、大いに発奮していた。
扉の前の警備交代は一人ずつだ。
今数分だけはマドックスは警備室でひとりなので、すぐに多分割モニター画面を
チェックし始めた。

マドックスは他の警備員の内なる声、つまり心の声を聞いて、グランドクロスが
明日要人の前で披露されるということを知っていた。
イムズ将軍には、休憩時間を利用して建物の外からテレパシーで伝えていたのだ。

マドックスはモニターの上部にある半円型のカメラを見上げた。

(まあ、声さえ出さなければ、俺が何を考えているかはわからないからな。
おっ、交代の人が戻ってきた・・・)

マドックスはモニター画面を見つめながら、あくびをすると、戻った警備員に
うなずいてみせた。

「お疲れさまっす。」
「お疲れ。
私は隣の部屋で仮眠する。
2時間したら起こしてくれ。」
「了解っす。」

その男が隣の部屋で寝息をたてて寝ているのを確認して、マドックスは
煙草がないな~と言いながら警備員室を出た。

ささっとプラントの裏口から外に出ると、マドックスはイムズにテレパシーを
送った。

(テレパシーは防御されていますが、超能力者が入ることはできます。
シールドやバリアはありません。
明日、要人が午後集まって来ます。
その時にアンドロイドグランドクロスの披露があります。)
(ずい分早いな!警備状況と監視カメラの位置を教えてくれ)
(はい、今観てきた映像を送ります)

マドックスは記憶にある映像を、そのままダイレクトにテレパシーで送った。

(なるほどな、おおよそ普通の警備だな。)

イムズは脳内シミュレーションで隠れる場所まで確認した。

(でもここ、普通の警備じゃないですよ。指紋・声紋・瞳の虹彩・顔認証
X線透視システムと、何重にもセキュリティーがありますから。
イムズ将軍には関係ないんですけど。)
(カメラについてはそっちで調節できるだろう?頼むぞ。)
(まかせてください。)

・・・・・・・・・・エリックのいる部屋・・・・・・・・・・

エリックの健康診断は異常なしだった。
エリックは喜んでまたゲームをしていた。
「カネムラ~~~!お父さんもゲーム好きかなあ?」
「どうだろうな?聞いてみれば?」
「明日、聞いてみるよ。」

エリックはカードを並べながら笑った。
「カネムラ、その伏せカードってトラップカードだよね?
やっぱり~~~~!カネムラって顔でわかるね!」
「カネムラさん、な!!ふんふん、それはどうかな?攻撃してみれば?」
「あっはっは!!やーだよーだ!!」

リリアはその様子を眺めながら、PCからの情報をまとめていた。

ーーーリリア、明日アンドロイド・グランドクロスの非公式披露会が
午後1時から行われます。
(クラウン博士も呼ばれているのね。私の名前は?)
ーーーいいえ、あなたの名前はありません。
(アンドロイドの性能について何かPCに書き込みはない?)
ーーーありません。書かれているのは計画の推進委員会のトップの2名の名前と
研究室代表科学者メラニー、リドル帝国次期総帥キング、それからクラウン博士
他1名です。
(他1名?誰かわからない?)
ーーーわかりません。
(ワインバーガー氏が作成した名簿?)
ーーーそうです。

リリアはサカマキに相談した。
「明日、ワインバーガー氏はアンドロイド・グランドクロスの非公式披露会を
行うそうです。
サカマキさん、ワインバーガー氏から何か連絡を受けていませんか?」
「いいえ、何も。
おかしいな、そんな重大な発表があるなら、私達にも連絡があると思いますが。」
「キングもグランドクロスのあるプラントに行くらしいんです。」
「もしかして、完成披露宴の前の打ち合わせのようなものでしょうか。
ワインバーガー氏に聞いてみます。」

ワインバーガーはサカマキの電話に出ると、手短に説明した。
「確かに完成したが、キングにそれを一度見てもらう必要があってね。
プレ・イベントのようなものだ。
何にでも調整というものは必要なんだよ。
完成披露会は1週間後だ。
それには君達も参加してもらうよ、スーツの準備だけはしておいてくれ。」
ワインバーガーは忙しいからと電話を切った。

「・・・そう、調整が必要っていうことなのね。」
「グランドクロスというアンドロイドについて、リリアは何か聞いている?」
「いいえ。
一般の情報と同じよ、人類が生存できないような場所、主に宇宙での活動や
危険と隣り合わせの任務に従事することも出来るアンドロイドということと
全ての人々との体験の共有を可能にする、今までにないプロジェクトだという
事は知っているわ。」
「そしてその最大の出資者がリドル帝国なのも・・・」
サカマキの言葉にリリアは考えながら言った。
「それじゃ、キングが私達に近づいたのも何か意味があるということかしら。」

サカマキは頭を振った。
「私は何かがいつも頭の隅に引っかかっていました。
キングがエリックとリリアに近づいたのも、ワインバーガー氏は知っていた。
でも何一つ言ってこなかったんですよ。
今考えると、それはおかしなことです。
リリアが保護者としてついていても、エリックをキングが狙っているのは
あきらかだったでしょう?
私達が護衛のようについていたとはいえ、あれだけのゲームにエリックが
関わっても、最終局面でやっとワインバーガー氏が言ったのは、リリアの
メンテナンスの事だけだった。
・・・まるで、ゲームの中でエリックが自由に能力を発揮できるように
していたとしか、思えない・・・

ワインバーガー氏は、一体何を考えているんでしょうね?」


・・・・・・・・・・・レゼンダの部屋・・・・・・・・・・・・

レゼンダはPCから消えたエリックと、それを待ちながらぶつぶつ言うれぜんだに
文句を言っていた。

「どういうことなのかしら?クイーンが戻られたのは良いことだけれど。
れぜんだは何故消えないのかしら?」
「やはりクイーン様のお気に入りだからではないかと。」
「ゲームは一時中断された筈だわ。」
「れぜんだちゃんはエリックのように自由に生きてもよいということではないかと。」
「執事。
あなたのれぜんだへの過保護っぷりも自由すぎだわ。

れぜんだ!!
恐竜を団子のように積み上げない!!
そんなことしたら恐竜に喰われてしまうわよ!!」

れぜんだはぷうっと頬を膨らませた。

「合体業をつくるんだからっ!!邪魔しないでよっ!!」
「そんなので合体するわけないでしょっ!!」
「わっかんないじゃない~~~~!!もし合体したらあ??」
「合体、しませんっ!!」
「いちいちうっさいな~~~~~!!
ろぼっち、もっと森の奥でやろ~~~!!
恐竜もおいで~~~!!」
「れ ぜ ん だ あ あああ!!」
「さんざんなアイランドですね。」
「し・執事いいいいいい~~~~~~~!!」


・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・
(このお話は フィクションです。)





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by f-as-hearts | 2016-08-12 00:30 | SFサウザンドアイランド