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紡ぐ夢 綴る夢

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タロット占い師ASのブログです。

2009年 06月 24日 ( 1 )

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第 1 話  「 PROJECT・E (プロジェクト・イーグル) 」


 ー 西暦2XXX年   日本 某大都市-

その都市に起こった大地震は、規模と広がり方で過去の震災の比ではなかった。地盤は流動化し、
何層にも重なった地下鉄や環状線、また道路は寸断され、空洞化した地下へ崩れて落ちていった。
海面は一挙に膨れ上がり、その都心のビルをなぎ倒し浸水し、それらは数十万人の死傷者を
飲み込んだ・・・世界中がその怖ろしい惨状に恐怖した。


それから1年後ーーーー

その大都市は、日本中でそのずっと前から震災をシュミレーションし研究していた科学者と都市構造
物耐震建築を地層や地盤から新しく構築するグループと合同で作成した都市再生計画案を基に、
新しい都市として急ピッチで復興し始めていた。
そして、災害に対する研究は、より一層発展していった。


鷹島尋 達真 (タカトウジン タツマ) 16歳。

国立八神原高校 1年。 

タツマは震災孤児で弟の晃太(コウタ)と共に震災孤児施設で暮らしている。
タツマはロボット工学が専門で、学校での授業が終わると大企業の機械工学科研究室で、実験や
制作を繰り返していた。今は主にロボットの医療用の小さなアームに取り掛かっているところだった。

機械工学、科学、化学ー又物理学等は、20世紀には考えられなかったスピードで進化している。
そして、日本は災害や環境保全、公害、自然科学等が特に進んでいるとされ、他国からそれらの
研究の発表や計画案を熱望される国となっていた。

ある日、タツマは研究所の山藤所長から呼ばれると、色々と質問された。
ーどうやら何かのテストかな?-とタツマが思っていると、所長が最後に一言訊いてきた。
「タツマ君、鷹は見たこと在るかね?」
「・・・いいえ、図鑑では見たことあったと思いますが」
「--うん、それじゃあこれから勉強だな・・・・・とりあえず、一緒に来なさい」

所長は運転手に行き先を告げた。そこは研究所から1時間は走った所にあり、ガラスの壁が
光る建物だった。
「山奥だが・・・ここが最新の科学研究施設だ」
表には何の看板もない。「?」「-うん、つまりここは目立っては困るんだ。--色々とね」

所長が入ってゆくと何重にもセキュリティーが張り巡らされていて、どの部屋にも分厚いドアが
侵入者を拒んでいた。カード・キーに指紋、そして中からモニターで確認の上、2人は1番広い
巨大モニターのある部屋に通された。
そこにはすでに白衣やスーツ姿の研究者、博士らしき人々が50数名着席していた。

「大変お待たせ致しました。この研究所所長の山藤です。もう一つの機械研究所も兼任して
おります。どうぞよろしく。
それでは、早速今までの研究の報告を、高ノ宮博士にお願いします」

その日系の博士はまだ30代らしく、やたらと頭を掻きつつ、スクリーンの説明を始めた。

「プロジェクト・イーグルとは、震災や天災、事件事故、あらゆる場面で被害者を早期発見する
為に創られるイーグル・・・その鷹型の監視ロボットを創造する為に始められたプロジェクトです。

今までにも飛行機やヘリ、そして管制塔から操縦タイプの小型飛行機型監視ロボットは創られて
きました。そして、宇宙からの監視衛星もまた、それらの限界といわれる精度まで上げられ、これも
非常に役に立ってきました。

しかし、そのどれもが一長一短、何より電波の届く距離、範囲に限りがあったり、監視衛星はまた
打ち上げるまでにかなりの経費・・・ゴホン・・・それに、災害時に初動捜査としてより詳細な情報を
得るということにおいて、飛行型ロボットは、どのタイプも決定的にスピードが遅かったわけです。

このイーグルは見てもらうとわかるようにーー」

そういうとスクリーンにその姿が3Dで現れ、その内部が2段階で見えるようになっていた。

「---スピードは最速で音速まで出せます。つまりこの高性能ジェットエンジンがそれを可能に
しています。そして電波の届く範囲も上空の監視衛星を経由して地球の約半分をカバーしています。
もう一つ、このイーグルの優れた所は、人工頭脳を搭載し、地形ナビは勿論、空中での障害物ー
飛行物体、飛行機、鳥等を認識して操縦者にその映像をリアルタイムで見せる事も可能、衝突や
不意の事故にも対応し、退避行動がとれるようになっていることです。
そして、この小ささから、以前は困難を極めた倒壊寸前の建物の内部も探索できるようになりました。
勿論、操縦者が命令することによってロボットでは予測出来ない事態にも、対応もできます」

そこまで、一挙に博士が説明したが、助手の女性が付け加えた。

「--理論上では、ね。博士、問題点をお願いいたします」
博士は、コップの水をぐっと飲み込んだ。

「---えーーー・・・つまり・・・全てが高性能だから・・・ここまでのハイクオリティを実現すると、
ですね・・・・・・」
助手がちらっと博士を見た。
「・・・・つまり、主に操縦する方の人間がついていけなくなるというーー
非常に重大な問題が起きる訳です」

「それで・・・・君なんだよ」ここで、山藤所長がタツマに言った。
全員が、一斉にタツマを観た。


「--俺?!」



         ・・・・・・・続く・・・・・・・・・・








(この お話は フィクションです)

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by f-as-hearts | 2009-06-24 23:59 | SF イーグル・ゼロ