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紡ぐ夢 綴る夢

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タロット占い師ASのブログです。

2009年 06月 03日 ( 1 )


   第 18 話      「 過去の 亡霊との決別 」


戦争は ヴァレンシア王崩御の訃報が津波のように伝わり、それと共に突然総てが終わった。

ヴァレンシア王妃は亡き王に代わり、ヴァレンシア王国の敗戦と即時に議会解散を国民及び
他国に対して宣告し、今後はシャトーグランデ王国並びにその同盟国の、どのような決定であろう
と受け入れるとし、事実上ヴァレンシア王国は、崩壊した。

グラハム王と同盟各国はすぐに同盟国会議にて協議に入るとした。


ゴードは協議に入る前に、と グラハム王に呼ばれて、王宮の門をくぐった。
王は、人払いをしてから ゴードの話を聞いた。

「・・・ヴァレンシア王の義弟ラザルフ将軍は、王妃である姉が王の怒りをかって殺されそうになった
のを 止めようとして剣を抜きーーー王は結果として将軍に殺されてしまいました。

私は、その直後に扉の外におりました。
・・・将軍が逃亡した後、私は、気づいて、王の手紙を・・・・・・・

今しか、王の手紙を渡す時は無い と思い、ヴァレンシア王の前で手紙を読みました。


ーーー読み終わった時、ヴァレンシア王は 

勝手なことを・・・・いつまでも 待っているが いいさ と・・・・・・・・」

王は、その言葉に、目を閉じた。

「-そう言った 後・・・・・・・王の手紙を握り締めて・・・・・・・・

・・・・・・・・私には、笑っているように見えました。

ヴァレンシア王は 王妃に  少し眠るだけだ、と 最後の言葉を・・・・・・」

ゴードはそこまで話すと、声が詰まった。

グラハム王はゆっくりと目を開けた。


「ゴード・エンタールⅢ世殿。

・・・・・・ありがとう・・・・・私は ヴァレンシア王にどうしても伝えて欲しかったのだ。

何としてでも生きて・・・もう一度、戦おうと・・・・。

この役目は・・・やはり 貴殿でなければ、出来なかったことだ」

グラハム王は、深い溜息をついた。

「・・・・・・・・・しかし もう  叶わぬ事だ・・・・・・

 ・・・・・・夢 だと・・・・奇麗事だと、ヴァレンシア王は、笑っているだろうーーー」


「---ですが、私は・・・・」ゴードは涙が一筋ほほに流れるのを感じながら、言った。

「王の手紙が、 ヴァレンシア王をやっと・・・・・・・・・過去の王達の亡霊から、
解き放ってくれたのではないかと、思います・・・・・」

そういいながら、ゴードは自分も解放されたのではないか、と気がついた。
自分を縛る見えない手が、消えてゆく・・・・・・・


グラハム王は、少しの間 自分の手を見つめた。そして、頷いた。

「・・・私は、退位する。  次期国王ルシウスはーールシウスならば・・・・・きっと
真の平和の意味を、その重要さを、皆に伝えられるであろう。

私は、旅に出るつもりだ。

・・・・・レーヴィエ卿、ご一緒にいかがかな?」

いつの間に着たのか、ゴードの後ろにいたレーヴィエ卿は、コホンと咳払いをして、答えた。
「おお!!それは!よいですな。 旅立ちには まことに良い季節です」


「---ゴード様!!!」今度は突然扉からアイーダが現れ、ゴードに抱きついた。
「アイーダ?!」「やれやれ・・・・・やーーーーーーーーーっっっと、アイーダのお守りから
解放されたよ!!ゴード、お前な、俺が どれだけ大変だったか、わかるか?!」
「ジェラール!王の面前であるぞ!!少しは礼節をもってーー」慌てた様にベルガーまで
その部屋にやってきた。

「よいのだ、ベルガー殿。我々は皆にどれだけ感謝してもし切れぬ恩がある。

直に、ルシウスもセシリアもマクファーレンも、ここに来るであろう」

   王は、やっとその笑顔を皆に向けた。

「頼みがあるのだ。

 ---皆の話を、ゆっくりと 聞かせて戴けないかな?」









(この お話は フィクションです)

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by f-as-hearts | 2009-06-03 11:47 | ミステリー・ファントム 2