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紡ぐ夢 綴る夢

fashearts.exblog.jp

タロット占い師ASのブログです。

サウザンドアイランド 117

異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十七話 「  キングと博士 」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クイーンの病室・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「キング様、クイーンのご容態について、お話が・・・」

医者が一通りの検査を終えて、キングと別室で話をし始めた。

「・・・結果から申し上げますと、驚異的な回復力と言ってよろしいかと。
しかし少々今までの研究結果とは異なる数値がございまして。」

「どんなことだ?」
「はい、その・・・我々が認めた病例からはありえないのですが・・・」
「つまり、君達の見識とは違うというのだな。」
「そうですが、まだ2日しか経過しておりませんので、あと一週間は検査を続けませんと。」

キングはギシッと椅子を動かした。

「君達には、十分な時間を差し上げた筈だ。」

医者は慌てた。
「キング、我々の医学は先端医療ですから、これ以上の結果をお望みというのは
非常に困難ではないかと存じます。」

「・・・君達のことに不満があるのではない。
確かに私は、クイーンに最先端の医療をつぎ込んでいた。

ただ、他の研究者が必要になっただけでね。
ありがとう、君達には感謝している。

先程新しい研究施設にクイーンの搬送を頼んだ。
君達には今までの研究の成果への十分な報酬を用意した。
では、これで・・・」

キングが立ち上がると、医者は大きく首を振った。

「キング、それではクイーンの言語能力の回復は?あのままでいいのですか?」

キングは振り返らずに部屋を出て行った。


廊下に出ると、たった2日で、驚異の回復をしたというクイーンが、そこに立っていた。

「もう話をしても大丈夫な場所にいけるぞ。」
「そうか・・・ よかった・・・」
「よく言葉を発しないで耐えたな。」
「 むず かし かった な・・・」
「そうだな、おまえは笑い上戸だからな。」
「キング が わらわせようと する から だ」

看護士がやってきて、再びクイーンは口をつぐんだ。
クイーンの為に車椅子が用意されてきたが、それには座らず、スタスタと歩くクイーン。

「素晴らしいですね!もうお食事も一人で召し上がられますしね!
でも昨日の夜の、あの話はおかしかったですけど。」
「?何があった?」
「ごぞんじなかったですか?

クイーンはお見舞いで来られた官僚のお子さんの後をついて、いつのまにか
病室を出て行かれたそうです。
こどもさんは驚いて、逃げ回っていたそうですよ!」

「ははあ・・・」

クイーンはその話になると、顔を背けた。

「クイーン、いや、ニーソックス。

そのうち君の会いたい人にもあえるだろう。
今はまだ無理だが。」

空港の出口には大きな車が停まっていた。
キングがクイーンを乗せると、車は静かに走り出した。


空港から2時間は車で走った山の中に、その研究所は立っていた。
研究所の中では、ディラルド・ジェイントン博士がリリアと共に準備を整えていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・新しい博士の研究室・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キングがクイーンを伴ってその部屋に入ると、博士は目を見開いて言った。

「ヒナ鳥の主、は、本物の美少女だな!!

初めまして、キング。
ディラルド・ジェイントンです。

早速、クイーンをこちらの病室に。」 

キングはクイーンをリリアに引き合わせると、言った。

「ここで君に会うとは。

今までのことをどうか許して欲しい。

リリア、私は必ずエリックを助ける。」

博士はPCを開くと、キングに中の様子を見せた。
PCの中では、エリックとれぜんだ、そしてキングが、竜に変化したクイーンと
クイーンの召喚獣らと戦っていた。

「キング、貴方がリドル帝国次期総帥だというのは、リリアから聞きました。

私がサウザンドアイランドで帝国から遺伝子研究を任されていた時とは

全く状況が違うというのも、理解しているつもりです。

・・・息子は、キングとクイーンを助けたいといいましたが、私は息子が

助かる為には、まずはクイーンを助けなければならないと思っています。

キング、ご協力をお願いします。」

「勿論です。」

クイーンはリリアと隣の病室に移った。
キングは研究室を見回した。
病理関連の細菌研究所にあるような、大きな冷蔵室や、
ブースごとに個室になっている検査室、箱のまま置かれている使い捨ての備品など
ずっとここが医学の研究室として使われてきたことが見て取れた。
そして、隣の病室に入るには、エアーシャワーや専用の着替えなども用意されていた。

キングは再び博士のPCを観た。
あの中にも、自分がいる・・・

「博士が、あの島で研究していたことを、私は知りませんでした。

歴史から消されていたのですよ、酷い話ですが。


サウザンドアイランドは、クイーンにとっての楽園でした。


・・・最後の、楽園だと言っていました。

エリックをゲームに巻き込んだことは、必然だったのです。

そのことは、今でも間違っていないと思っています。


仮想空間の創造は、実は現実の模写でしかないとしても

元々あった筈の、失われた楽園の創造なら・・・

真実、価値があると・・・ 」

にっ、と博士は笑った。

「エリックは、お化けのニーソックスが一番のお気に入りらしいです。

・・・キングが創ったキャラだそうですね。

さて、そのニーソックスにもう一仕事してもらいましょう。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・サウザンドアイランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

クイーンはいよいよ竜の本領発揮とばかりに、炎の連続攻撃をしていた。
れぜんだは、ろぼっちから降りると、クイーンに向かって大声で叫んでいた。

「クイーンのばーか!!竜なんて、こわくないんだからねっ!!!」

「れぜんだ、クイーンはおまえの創造主なのに、おまえは本当に変わっているな。」

「キング、あたしはあたしだから!!クイーンが騒いだって、攻撃してきたって

こわくないもん!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・レゼンダの部屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それを聞いて、レゼンダは目を丸くした。

「・・・クイーンはどうしてれぜんだなんか創ったのかしら?」
「そうですね、七不思議のひとつです。」
「なな、不思議??ですって?執事、ななつの不思議って何?」
「レゼンダ様、ほらエリックの攻撃ですよ。」
「七つも不思議があったかしら??」
「七つ以上不思議があるように思いますが。」
「それはそうね。

あの帽子がまずひとつ目、それにあの性格でしょ。

ゲームキャラとしてはザコなのに私の名前!・・・でしょ。

キングもクイーンも、あのれぜんだをいまだにゲームの中で活かしているところ!も、ね!」

「4つ、でございますね。」
「・・・そういえば、私の名前をつけた意味が一番気になるのに、今まで
クイーンに答えを訊けてなかったわ!」
「5つ、でございますね。」

レゼンダはクイーンに呼びかけた。

「クイーン!!ちょっと訊きたいんだけど!れぜんだの名前のことだけどーーー」

竜になったクイーンは、れぜんだに向けていっそう激しく炎の攻撃を始めた。
れぜんだはひーひー言いながら逃げ惑っている。

「・・・しまったわ。

なんだか、火に油を注いだ感が満載だわ。」

「クイーン様万歳。」

「執事。

すっ   ごく複雑な気分なので、紅茶にテキーラを入れてくださるかしら。」

「かしこまりました。」

後ろを向いた執事は、笑みを浮かべた。
執事はなかなか気分がよいようであった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
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by f-as-hearts | 2016-07-21 00:29 | SFサウザンドアイランド