ブログトップ

紡ぐ夢 綴る夢

fashearts.exblog.jp

タロット占い師ASのブログです。

サウザンドアイランド 113

異世界の島の物語


サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
                             能力者
エリック・ジェイントン        ・・・5歳    S級会員
                             能力者
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
                            アンドロイド
ワインバーガー          ・・・60歳  サウザンド・アイランド連邦国
                       科学技術省総裁
メラニー             ・・・33歳   科学者
長老               ・・・??    ???
レゼンダ             ・・・29歳  オーズレーン国
                            カードマスター
                             能力者
イムズ              ・・・47歳   リドル帝国将軍
                             能力者

マドックス             ・・・26歳   リドル帝国空軍兵士 
                             能力者

ナイト               ・・・???  キングの配下のゲームマスター
                            オーディーンのナイト

キング               ・・・40歳   リドル帝国次期総帥
                             仮想無限城の王

クイーン              ・・・???  ゲームマスター
                             予知夢の能力者  
       
ディラルド・ジェイントン博士      ・・・???  超遺伝子科学者 エリックの父



第百十三話 「  博士見つかる 」



ニーソックスは夜の街を飛び回っていた。
その訳は、幽霊は日の光に弱いので、日が沈んでから日が昇るまでの世界を
動くしかなかったのだ。
ニーソックスは大勢の仲間と一緒にエリックの父親を探した。

だがエリックの機転で、ニーソックスが動いたことで起こる騒ぎに、れぜんだちゃんが
PCの中から噂を拾っていくことが出来た。


とある寂れた街角の、小さな酒場。
奥の席は、椅子の足が歪んでしまったせいでがたがたするが、その店の店主は
気にもしていない。

その男は顔を上げるとカウンターにいる店主に言った。

「おやじ・・・この椅子な・・・」
「なんだよ」
「椅子、がたがたするんだよ・・・」
「知ってるよ」
「一本だけ、なんだ・・・」
「そうだな」
「なあ・・・こんな椅子に我慢してる客なんて、俺だけだよな。」
「そうでもねえな」

男は無精ひげの中年だ。
酒を呑み過ぎているらしく、店主に絡んでいた。
だが急に静かになった。

「店主・・・この店にゃ 変なおばけがとり憑いてるのか?」
「?そんな話はきかねえな」
「あのなあ・・・悪いことは言わねえ。
店はもう閉めた方が・・・」

お化けは店主の後ろの棚のガラスの中で、店主の視界には入っていない。

「おーーーい おまえ えりっくの とうちゃんか ?」

「は・・・

なんだかしらねえが、お化けに話しかけられたぞ 」

ダダダダッ・・・ガタッ!!
店主が後ろに気がついた。
店主は悲鳴をあげながら店から飛び出した。
他の客達もお化けをみるなり、大騒ぎで飛び出ていった。

「ぎゃ~~~~~~~~!!」

お化けがひとり座っている男に聞いた。

「 おまえ えりっくの とうちゃん しってるのか 」

「 エリック  か  ・・・

エリック・ジェイントンなら、俺の息子だな・・・」

「 えりっくの とうちゃん みっけ !」

お化け達の間で、それはすぐに伝わった。

「みつけた みつけた えりっくの とうちゃん だ !」

「ふふん・・・ エリックの能力 か ・・・

とうとう俺を見つけたな!」

その男はグラスの酒を呑み干すと、お化けにグラスを差し出した。

「 なあ お化けよ、息子は元気なんだろう?

息子とお化けに 乾杯!」

お化けは笑いながら、酒を注いだ。

「 げんきだぞ えりっくが まってるぞ 

 やっぱり やっぱり まちがい ない 

 えりっく の ところへ つれて いこう 」




お化けの会話は すぐにエリックの耳に届いた。

「ほんと?!じゃあ お父さんをここに連れてこなきゃ!!」

「エリック~~~~~!!それ、むりだろ~~~~!!

だってここはーーー」

れぜんだが言った。

「ここって、クイーンの夢の中じゃん!!」

チチチチ・・・・・

「そっかあ・・・ 僕、夢の中だって忘れてた。

じゃあ、僕起きなきゃならないんだね。」

ぴいぴいぴい・・・

「・・・でもどうやって起きればいいんだろう?」



そのことを、お化けは父親に伝えた。

「エリックが、夢の中・・・だって??





・・・まさか・・・



・・・まさ か クイーンの夢、か?!」

父親は、ふらふらしながら立ち上がると、お化けをかまわずに外へと出た。
お化けは父親の背中に近づきながら話しかけた。

「 クイーン の ゆめ しってる のか ?」

「さいあく だ ・・・  そんな 馬鹿な ・・・ 」

お化けはぶつぶつ言う父親の後を追った。

「えりっく は おとうさんなら わかるかも って いったぞ 」

「わかってる よ!  わかってるから 俺は ・・・

俺は・・・ 


そうだ・・・ ノート を ・・・ ノートは どうしたんだ・・・

・・・くそっ  ・・・ エリックは ノートを みていないのか ・・・」



父親は街灯に倒れ掛かると、背中に柱をあてるようにして崩れた。

「 たいへんだ えりっくの とうちゃん しっかりしろ

 みんな で えりっく の とうちゃん はこべるようにしよう 」

ニーソックスが大急ぎで父親のところに飛んで来た。

「 いま おれ リリアの ところにいってきた

 リリア が ここに くる・・・

  リリア すぐ つれていって くれるぞ ・・・」



リリアはニーソックスが現れて、エリックの父親がかなり遠い国にいたと
知って、どうしたら迎えにいけるかを、サカマキに相談した。

「ワインバーガー氏に言えば、彼の専用機を使わせてもらえるだろう。

それでも空港までは・・・

あ、そうだ!

カネムラ!!君なら、エリックの父親を連れて来れるんじゃないか!」

カネムラはなる程と頷いた。

「場所は、ニーソックスがわかっているな。

よし、それじゃあ、行こう!」

カネムラは、ニーソックスに詳しい場所を伝えるように言った。
近くに駅があったので、それもなんとかなったのだった。

リリアとカネムラは、空間移動の能力で、エリックの父親を連れて来ることに
成功した。
酔いつぶれた父は、すぐには目が覚めなかったが、それでも自分の横に
寝ているエリックを見て、これが夢ではないと理解したのだった。

「・・・つまり・・・

つまり、クイーンとキングの仮想空間でのゲームで、エリックは

夢の中から出てこられなくなったんだな?」

コップの水とみんなの説明を飲み干しながら、父ディラルドは言った。

「それにしても、異次元空間移動能力者とは、驚いたね。

そして君は、エリックの保護アンドロイドだって??」

リリアはエリックの父はエリックによく似ていると思った。
ただ、髪の色は白く、灰色の瞳ではあったが。

「それじゃあ、あの島にもすぐに行けるんじゃないか?」

カネムラは首を振った。

「それが・・・サウザンドアイランドの座標は、世界地図から消されているんです。

最低でも座標がわからないと・・・」

「そうか・・・ 誰もあの島に踏み入れないようにしていたからね。

俺は、あの島で研究していたが、そこにある日、小さなヒナが現れたんだ。

そのヒナは大鷲のヒナだった。 巣から落ちてきたんだと思ったんだ。

だが、それはクイーンが乗り移ったヒナだった。

・・・それからは、さっきリリアが言った通りだよ。

クイーンは、自分の病気を治すのは、俺しかいないと言った。

・・・でも、いきなり研究も島も、全て閉じられたんだ。」

父親はエリックを見つめた。

「あのノートを、エリックが読んでいたら・・・」

リリアが言った。

「博士、私はノートを全て読みました。

博士のお役にたてると思います。」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです。)
[PR]
by f-as-hearts | 2016-06-27 14:07 | SFサウザンドアイランド