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紡ぐ夢 綴る夢

fashearts.exblog.jp

タロット占い師ASのブログです。

サウザンド・アイランド    15

異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第十五話 「 チェス 」



レゼンダはイムズの泊まる部屋に入ってきて、椅子に座ると大きく深呼吸を
して、イムズの方を見た。

「・・・その様子じゃあ、失敗か?」
「・・・・・・・・・・マーマレードが現れたわ。」「どこに?」「PCのゲームの中に」

イムズはカチャカチャとTVのチャンネルを変えていたのを止めると、言った。

「はっ!!無茶苦茶だな?!
アンドロイド・リリアの性能発揮ってところか!!」

「PCは、行動範囲ってことね。

あなただって、異次元を移動できるじゃない?」

「全く違うね!!!

どうやって肉体のない意識だけを、心のない機械の中に送り込むんだよ??
リリアがロボットだから出来る技だろう。

俺は、レゼンダ、ゲームマスターのおまえならPCの中でも戦えると思うが?」

レゼンダは眼をそむけて考えているようだった。

「・・・・・・・・・できなくはないけど。
コンピューターに勝つだけのチェスの能力が必要だわ。」
「どれくらい時間をかければ出来る?」

「・・・・・・・・・1週間・・・・・・・・・・・」「・・・まあ、妥当な線か。頑張れそうだな。
さて、と・・・・・俺もそろそろ、行くか。」

イムズはTVの電源を消すと、上着を着てドアを開けるように異次元へ消えた。

レゼンダはふぅとため息をついた。

(・・・カードを先に見せて、エリックの気をひいたところまでは上手くいっていた
のに・・・まさか、カネムラのカードがあそこまでよく出来ているなんて、思いも
しなかったわ。

・・・なんなの、全く!!!
レベル差20以上って・・・・・・・)

笑いかけてレゼンダは、はっとした。
「そうだわ・・・・・・・・・そういう手もある筈だわ。


・・・対戦の・・・そう、対戦表・・・」

レゼンダはPCに触らず、カードを空中から出すと、1万枚はあろうかという
カードを、並べ替え始めた。

細い指がカードを吟味するように見つめる。
時間がいくらあっても足りないとつぶやきながら。



・・・・・・・・・・とある国の上空・・・・・・・・・・・


長老はレゼンダ達と別れた後、自家用飛行機で帰国の途についていた。
PCに報告書が上がってきていた。

ーーーワインバーガー氏が送り込んだ2人の、正体がわかりました。

(正体?・・・S級能力者とその検査員のことかね?)

ーーーはい。

S級能力者カネモトは、今年になってから度々検査員サカマキとともに
諸外国の軍の戦力調査と武器兵器の検査の為に行動しています。
やはりワインバーガー氏の最終兵器と言われるだけあります。

(・・・アンドロイド・リリアのことは、調べはついたか?)

ーーーいいえ。アンドロイドとしては特別に性能が良い、ランクAAAとは
聞いています。

彼女とはワインバーガー氏がほとんど接触を持たず、今回エリック・ジェイントン
という能力者の保護・観察を任せている以外では、目立った行動は何もありません。
現在、4人はトレーラーで移動中です。リリアの行動については、今後も
引き続き報告致しますか?

(頼む。)


ーーー報告は以上です。失礼します。


長老は深々と椅子にもたれると、眼を閉じた。

・・・長い戦いになりそうだ・・・

ワインバーガーが何も行動を起さないのが気になるが・・・

長老にとって、ワインバーガーはどうやっても懐柔出来ない難物であった。
それは褒め言葉ではなく・・・

・・・だが今回だけは、彼も本気で来るだろう。

長老はそのまますっと睡眠状態になった。

飛行機は安定した気流に乗って静かに夜空を飛んでいた。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-07-05 00:00 | SFサウザンドアイランド