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紡ぐ夢 綴る夢

fashearts.exblog.jp

タロット占い師ASのブログです。

サウザンド・アイランド    11

異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第十一話 「 冷静にみえるというのは客観か主観か 」


サカマキは2人になると、マーマレードに話しかけた。

「あの2人にはまだ話せないと思うんですが・・・」
「・・・私の意見が聞きたいということでしょう?」

「そうなんです。
・・・私は、マーマレードさんが」「リリア、でいいです」
「あ、はい。

リリアさんが、エリックの能力を隠して、それをワインバーガー氏に
伝わらないようにしていた事実は、わかったつもりです。

・・・私も驚いていますから・・・
こんな能力は、見たことも聞いたこともない。
・・・大体、次元を移動できるカネモト君ですら、そこに隠れていた男の
存在を察知することは出来なかった」

リリアは頷いた。「・・・・・・・そうですね」

「まだ・・・何か隠しているんでしょう?リリアさん?」
「いいえ。・・・こんな能力を、理解しろだなんて、同じ能力者にしか
分かり得ないことですから、言わなかっただけです。

ワインバーガー氏に報告すれば、それがどういうことか、理解しようと
するでしょうけど、科学的な見地では未だ不可侵領域です。
科学は万能でしょうけど、科学的に解明されるには、もっと科学者が
この世界を知るしか術はないでしょう。

でも科学者は能力者ではないから、そこに科学を持ち込めない。
だからただ、恐怖しか感じない。
恐怖は、そこに歪んだ世界観や思想をもたらしますから。
・・・サカマキさんは、もうカネムラ君を怖がってはいないようですから
私も、ここまではお話できるんですけど」

「・・・ワインバーガー氏は、信用できませんか?」
「私はあなたと同じ見解です」「・・・・・・・・・・!」

2人の間に、沈黙が流れた。

サカマキは、リリアの眼を見た。

「う~~ん・・・リリアさんは、解説する時は別人だな。」
「そうです。それはアンドロイドの脳の製作者が、男性だからですね。
解説にはあまり女性言葉は向かないと判断したようです」
「・・・難しいんですね。でも、検査員としては、その方が確かに
助かります。

ひとつ、確認したいんですが。

エリックが最終的に安全に、安心して暮らせるとなったら、貴女は
その人を信用すると思っていいんですよね?」
「そうです。」

サカマキは笑った。
「リリアさん。

お願いがあるんですが・・・その・・・
貴方の顔に、触れてもいいですか?」

リリアは頷いた。

サカマキは手を伸ばすと、真っ直ぐこちらを見つめるリリアの眼を
見ながら、彼女の頬に触れた。

「・・・・・すみません。・・・女性の顔に、触れることは
本当なら許されることじゃないんですけど。

あなたがアンドロイドだと聞いても、どうしても女性としてしか
見れないんです。

今まで、エリックを護ってきたあなたに、そんな弱い女性的な部分は
ないだろうと思ってきました。

だからどうして・・・上の・・・司令官でもあるワインバーガー氏に
服従しないのかが、わからなかった。

・・・でもやっとあなたの肩書きの意味がわかりました。」

「・・・保護委員・・・」

サカマキはとても愛しそうに彼女の頬を触り、そして手をゆっくりと
戻した。

「その肩書きは自分で?」「はい。」

「・・・女性的な人が弱いという考えを、改めます。
貴女が保護委員として、最強の女性だと思うことを、許してください。」
「最強の女性と言われるのは、初めてです。」

ガタン・・・・・

サカマキは椅子から降りると、リリアを抱きしめた。
「私は、リリア・・・・・・・君が好きだ・・・・・・

エリックに、嫉妬するくらいね」
「それは勘違いかもしれないわ」

「・・・だとしたら・・・

人間は、みんな、勘違いの中で生きていたいんじゃないかな」
「ふふ・・・・・・」

キスをしようとしたサカマキの唇をリリアの手が押えた。
「勘違いだったら困るのは、私の方なの。
あせらないで。

まだ冷静でいたいでしょ?」

「・・・・・・・ううーん・・・・どうかな・・・そうでもない・・・」
「うふふ・・・・・・・面白い人・・・・

まだ会ってから1日も経っていないのに」



・・・・・・ガラッ・・・・・・・

「リリア~~~~!!!僕、もう眠いよ~~~~!!!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・僕も眠いんだけどね。
リリア、それじゃ、また明日」
「エリック、今行くから、いい子でいてね。

・・・あ、サカマキさん。


ありがとう。


・・・私も、そうでもないみたいよ。
おやすみなさい」

「!・・・・・・・・おやすみ、リリア」








・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-06-12 00:00 | SFサウザンドアイランド