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サウザンド・アイランド    10

異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???
メラニー               ・・・33歳   科学者
長老                 ・・・??    ???
レゼンダ               ・・・??    ???
イムズ                ・・・??    ???


第十話 「 多分けちでもすけべでもない 」


サカマキ達4人は、無事に安全な場所で落ち合うことが出来た。

「まあな。別に不満じゃないが。俺はお前の為に全財産を注ぎ込んで
トレーラーを買った訳じゃない。サカマキさん、あんたに恩は感じて
いるが、カネさんには言わせてもらうからなっ!」

安全な場所、それはサカマキの友人のリクという工業機械製造業社長の
・・・・・・・巨大トレーラーの中、だった。

「よりにもよって、この俺のトレーラーを基地代わりとはよ!!!
カネ、お前の頭はどうかしてるぞ!!!!」

「そうだそうだ!!」「エリック!!!!こんにゃろう~~~!!!」
エリックの頬を両手で引っ張って、カネムラは反撃した。

「随分仲良くなったのね」「マーマレードさん声のトーンが低くないですか」
「え?サカマキさんこそ」「まあここは・・・リクさんに頼むしかないんで。
本当に、感謝してます。お礼はしますから。カネムラ君、君も頼んで」
「あ、はい・・・・・・・・すみません。無理を言って」
「言ってるよね。・・・・・・・まあ、そうは言っても、だ。


サカマキさんにはバレてるからな。


俺は、秘密基地を、大人になって実現させたんだ。
まあ、これが俺の、移動要塞ってやつ?」


それは、本当だった。
見回せば、そこにある機械が、全て情報収集、監視、追跡に優れた代物だと
すぐにわかった。そのレベルは、並ではなかったのである。

「俺って、凝り性なもんで。おまけに機械に強いってんで
機械なら俺に直せねえものはない。
漫画やゲームの世界だったもんが、今じゃ俺の手の中だ。
・・・この中でなら、俺は無敵だと思っている。」

リクは、丁寧に置かれた道具箱を指差して言った。
「いいか?あれにだけは触るなよ?俺の大事な道具だからな!」

リクはエリックの方を見ながら言った。
「子どもまで任務かよ?!サカマキさん、あんたのところの社長には
驚かされるな!!!」「ワインバーガー氏は、リクさんを知ってる。
あなたに役員になって欲しいそうだ」「トレーラー会談でもしたいってか?」
「ははは!!!そうかもしれないな!!!!」

トレーラーは静かに走り出した。
「・・・それじゃあ俺は、機械の操作の方に戻る。あとはよろしく。」
そういうと、リクは奥へと引っ込んだ。
4人は、顔を見合わせた。

「カネムラ君のメモで、おおよそのことはわかったよ」
「このメモ、時間まで詳細に書かれていて、驚いたわ!
これも、能力ね?」「・・・そうです。私はこれをタイムレコーダーって
名付けています」

3人は頷いたり驚いたりと、読みながら感心していた。
サカマキが質問した。
「・・・ところで・・・この2人の敵だが?
攻撃は、して来なかった、ということだけど、君達は敵だと認識したんだよね」
「そうです」「そうに決まってるよ!!!!あんな気味悪い奴、いないよ!!」
「姿を隠したまま、探る・・・それでもエリックにはわかったんだね?」
「わかるに決まってるよ!!!あんな変な感じ、僕は嫌だからねっっ!!!」
「いや・・・・・・・・・決まってはいないよ。それが君の特殊能力なんだし。

・・・エリックは、疲れただろう?もう寝てもいいぞ?」
「さっき、かなり十分睡眠をとりましたから、大丈夫だと思います」

「気になるのは・・・・・・」

マーマレード・リリアが言った。
「この、突然大きなカードが現れ、男をその場から逃がしたって記述。
これはとても不自然だわ。こんな、閉鎖空間に、穴を開けられるって
・・・どういう能力なのかしら?」

「カネムラ君は、どう思った?」「・・・・・・・・ゲーム・・・・」「え?」

「・・・・・まるで、カードゲームみたいだと思ったんですよ。
自分のターンになると、場を仕切れてしまう、みたいな・・・」
「ゲーム?!なにそれ、面白そうじゃん!!!!!」
「・・・・・・・・言うと思ったよ。だから言いたくなかったんだ!!」
「カネムラ~~~~~~~!!!!教えてよっっ!!!!
それ、どんなゲームなの??」
「カネムラさん!!!!!!」「カネムラのけちけちおやじ~~~!!!」
「こんの、くっそガキ~~~~!!!!!ぜってえ教えねえ!!!!!!」


「はいはい。

じゃあ、それについてはまた後で。
ちょっとおじさん達は、2人でお話があるから、ね」
「サカマキさん~~~!!!!知ってるんだ!!!じゃあ教えてよっ!!」
「カネムラ君が教えてくれるよ(笑)」「どうかしら」「マーマレードさんこっちで」
「サカマキさんのすけべ!!!!!」「・・・・うわあ、まあそれでいいや」
「いいのかよっっ!!!!!」

トレーラーの中はとても快適だった。
リリアはサカマキのことを信用し始めている自分に気がついた。




・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
by f-as-hearts | 2012-06-04 00:00 | SFサウザンドアイランド

タロット占い師ASのブログです。


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