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紡ぐ夢 綴る夢

fashearts.exblog.jp

タロット占い師ASのブログです。

サウザンド・アイランド    5

異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???


第五話 「 カネムラとエリックの相似性についての考察 」


サカマキは海に着くと出来るだけ樹や草が生えていて、隠れて
いられる所に腰掛けた。

「折角、海辺の快適な家を見つけたっていうのに・・・
これじゃあ、エリックに悪かったね」
「仕方ないわ。S級が2人ですもの。
むしろ、被害があれだけだったのは幸いね」

リリアは砂の上に座るのをためらいながら、サカマキに言った。
「あの家は、私邸なのでしょ?」「ええ」「わざわざ喫茶店風に
カモフラージュまでしてたのに。・・・どうやっても見つけるのね」

「そうですね。むしろ・・・あの場で詳しい計画を立てなくてよかった
のかもしれません。

あのヘリが単発で襲ってきたところをみると・・・
我々が警戒して動かなくなると、あちらも困るということでしょう。

・・・こうなったら急がないと・・・

リリアさん。

私は貴女の情報を、ワインバーガー氏から頂いています。
ですから、私も貴女に私の情報をお教えします。
私は公平性が身上ですので。
貴女の端末は?」

リリアは黙って、腕時計を差し出した。
「・・・すみません。

貴女がアンドロイドだと知っていましたが、エリックは知らないんですよね」

リリアはじっとサカマキを見つめた。

「その内、気がつくことですから。

何年も一緒にいれば、私が変わらないことに。
・・・サカマキ、情報はインストール出来ました。
カネムラさんとエリックを呼んで下さい」

サカマキは眼を閉じると、ヒュッヒュッと口笛を吹いた。
リリアはその音を黙って聴いていた。

目の前の何も無い空間が陽炎のように歪み、2人がふわっと降りてきた。
「やるじゃん!!カネムラ~~~!!!」
「カネムラさん。」

2人は何事も無かったかのように会話しながら現れた。

「エリックは初めてだったらしいけど、全然普通でした」
カネムラがリリアに言った。「・・・大抵のことには驚かないのよ、エリックは」
「むしろ、周りが驚かされているから」

「異次元はどうでした?」サカマキがエリックに訊いた。
「時間が、変な感じだった」「ふうん?どんな風に?」「時間が、遊んでる感じ。
ここに居たいって思えば時間が勝手に延びていくみたいだし、もういいやって
思えば、ぴゅんって・・・」「!凄いね!それは!」

カネムラが頷いていた。「正しいでしょう?」「時空科学者に教えてあげたいね」

リリアはエリックを抱きしめた。「良かったわ、無事で」「どうして?」
「エリックがずっとあっちに居たいって思わなくて良かったっていう意味よ!」

エリックはびっくりして言った。
「うん・・・こっちに戻るのが、当たり前だって思ったよ!
だって、リリアがいるし・・・・・・・

リリア、心配してくれた?」
「当たり前じゃない!!!」大きな声に驚いて、エリックは目を丸くした。

「当たり前、かあ・・・・

ふふん!!!
カネムラ~~~!!リリアに大丈夫だって説明して!!!」
「あ、なんかその、ドヤ顔??むかつくんですけど!」
「カネムラだって、さっき僕にそんな顔してたじゃん!!!」
「カ・ネ・ム・ラ・さん!!!!!!」
「べ~~~~~~っだ!!!!!」


サカマキは呆れ顔で言った。
「似てるとは聞いていたんだ・・・ここまで2人が似てるとは思わなかったが」
「超わがまま級ってところ?」「・・・苦労がまさか二倍になるとは・・・」
「同じく」
リリアとサカマキは顔を見合わせて、笑った。

「2人とも、安全な場所に移動するぞ!少しは危機感を持ってくれ!!」
波は静かに寄せては引いていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話はフィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-11 00:00 | SFサウザンドアイランド