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紡ぐ夢 綴る夢

fashearts.exblog.jp

タロット占い師ASのブログです。

サウザンド・アイランド    2

異世界の島の物語。



サカマキ・ショウゴ         ・・・28歳   検査員
カネムラ・オクトー         ・・・19歳   研究員
エリック・ジェイントン       ・・・5歳    S級会員
マーマレード・リリア        ・・・20歳   保護委員
ワインバーガー           ・・・60歳   ???


第二話 「 会員はクラスが存在 」


「エーーーリック!!!エリック・ジェーーーイントーーン!!!」

間延びした呼び方は、嫌いだったが、この先生はもっと嫌いだと
エリックは思った。

「はい先生」
エリックはちょっと顔を上げると、砂場に突っ込んだ手を隠した。

「ミス・マーマレードがもうすぐ着くそうです。着替えなさい」
「はい」
エリックがぐずぐずしていると、先生は手をつかんだ。

「きゃ!!!!!!」

その手には、大きなカエルがいた。
「な、なななな!!!!!はやくそんなもの、捨ててきなさい!!」

エリックはにっこり笑うと、すばやくそのカエルを先生の首筋に投げた。

「ぎゃああああああ!!!!!は、はやく誰かっっ!!!カエルが
背中にい~~~~~!!!!!!」

他の子ども達は、げえっといって、顔を見合わせている。
エリックは大騒ぎを尻目に、さっさと外へ出て行った。



エリックは今年5歳になった。
海外勤務の多い父に連れられて、この国ーー
サウザンド・アイランド連邦国にやってきた。

そこで・・・この施設に入ることになったのだ。

エリックは父が言った言葉をよく覚えていた。
「エリック。おまえは賢い。きっとすぐに出られるからね」

短めの茶色っぽい髪の毛をぐしゃぐしゃに手でかきむしって、エリックは
怒った。

「お父さん!!!どこに行くの?!」
「仕事なんだ。・・・今度はーーーー」

なんて言ったのか、その後の言葉はジェット機の騒音で掻き消され、聞こえ
なかった。

マーマレード・リリアはエリックに言った。
「大丈夫よ。私達は上手くやれそうだわ」

その意味は、すぐにわかった。
「エリックは、普通のこどもです。ただとてもいたずらが好きですけど」

マーマレード・リリアは大人達にいつもそう、言っていた。
「お勉強は嫌いみたいです」

先生の背中にカエルを入れたことは、すぐに施設の先生達の話題になるだろう。
カエルが可哀想だったかな?・・・

マーマレードの車が、前にあった。

「おはよ。さあ、お仕事よ。
・・・元気、みたいね?う~~ん・・・手は、洗ってね。
・・・今日は、ちょっと頑張らないといけないから・・・

私が、なんだけど。
今日もよろしくね」


車に乗って、2人は海が見える小さな赤い屋根の家に入っていった。
明るいフロアのあるテーブル、そこに待っていたのは、2人の若い男性だった。
リリアはエリックを紹介すると、椅子に腰掛けた。

(サカマキ・ショウゴ   28歳   検査員
データの顔と一致・・・検査員か。
黒い長い髪、細い指、声は・・・思ったより通る声だわ。

カネムラ・オクトー    19歳   研究員
う~~~ん・・・彼は19歳には見えないけど。赤い短い髪・・・
体育会系??かしら。)

「失礼、カネムラさん、あなたは格闘技はお得意なの?
それから、眼はコンタクトかなにか?」

「格闘技ではありませんが、古武道を少々。
眼は何も・・・この色は遺伝です。もともとがヘイズ民族の出なので」

「そうなんですか!ヘイズ民族のことは知っています。
失礼をお許しくださいね」
「いえ・・・いつも訊かれますから」

サカマキはリリアに話し始めた。
「私達は、エリック君の学習計画を立てる為にやってきました。
マーマレード・リリアさんにはご協力とご理解を頂きたいのです」

「多分、お役には立てないと思いますわ」
「・・・そうだね」エリックはすかさず、答えた。

「僕は、勉強は嫌いなんだ」

サカマキはそれに応えて言った。
「勉強とは違いますよ。

学習というのは、楽しいものです。
そういう計画を立てる為に来たんですから」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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by f-as-hearts | 2012-05-04 02:50 | SFサウザンドアイランド