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森の蒼い城  ブルーキャッスル 11

 登場人物


ラムズ・シュッツトガルド        16歳

イライザ・シュッツトガルド       34歳   ラムズの母

ディーオ                  16歳   ラムズの友人

魔女 イシュス             ???  世捨て魔女

魔女ザザーランディア        ???  北の魔女

南の魔法使い             ???  

サードニクス王             22歳   サードリア王国国王




第  11  話   「 サードニクス王 」



・・・時は少しだけ遡る。

ラムズ達の今いる森の北側には東西に弓なりに連なる山脈があり、その尚
北側はこの近隣では一番大きな国が領土を占めていた。肥沃な大地で、主に
農業、沢山の果樹園が広がって、その国はリュート王国といった。そして森と
ラムズ達の村のある国は、サードリア王国。

そのサードリア王国の魔法使いが南の魔法使いと西の魔女イシュスであり、
そしてリュート王国にいるのが北の魔女である。

サードリア王国を統治する王は先代の王が短命だったがゆえに、まだ22歳
という若さで戴冠したサードニクス王だった。

南の魔法使いが森に行く前日、蒼の城の伝承者らしき青年が現れたと伝えると
サードニクス王は魔法使いに王国にある歴史書・・・この国の古文書を見せて
欲しいと頼んだ。

「サードニクス王、これが・・・・」そう言うと、南の魔法使いは空中から何かを
取り出すような手つきをした。重そうな分厚い古文書がテーブルの上に出現
した。「・・・その、蒼の城と大魔法使いの記述がある書でございます」

「魔法使い、その部分を読んではくれまいか?」「御意」

「サードリア王国記 第7の章 蒼の城を築城せし魔法使い 王に忠誠を誓い
その森に大いなる・・・・

・・・この部分が消えております。

・・・隣国が攻めるも森は全てを滅した。
サードリア初代太陽の王 没する時 蒼の城と魔法使いは消滅した。

・・・・・とあります」

「消滅した?それでは伝承は嘘か?」「・・・いえ、これは2代目の王がそのように
書かせたものです。・・・なぜなら、大魔法使いの残した伝承の巻物が村にありま
したから。人々に信じさせるのに、このような重々しい古文書は必要でございまし
ょう」「・・・何度かおまえに聞いた覚えがある、あの2つに分かれた巻物だったか。

・・・魔法使い、その蒼の城に眠るものは、本当に我が国の秘宝なのか?」
「・・・・わたくしには わかりかねまするが・・・相応の宝には間違いないかと・・・」
「その伝承の青年が、本物ならば・・・・・魔法使い、必ず見つけて参れ」
「御意」




南の魔法使いは、朝日と共に森の中で目が覚めた。隣に北の魔女が寝ていたが
自分が森に入った時の事を全て忘れている事に、愕然とした。
・・・・・・一体、何が起こった???これも、森の魔法なのか?
魔法使いは魔女をゆすって起こしながら、言った。

「・・・起きろ!何か・・・・何か起こったらしい・・・・誰かに魔法をかけられた。何も
覚えてない・・・・・」

森は何も無かったかのように静かだった。






・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・

(この お話は フィクションです)
by f-as-hearts | 2010-04-12 23:59 | ファンタジー小説Ⅴ

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