女性の為の・・・・・・・・

占いデー・・・・・・・ですよね。

いつもお越し頂きましてありがとうございます。
では早速、バレンタイン・デーに向けて・・・・・・・・
今回は 「あの人に どんな風にアプローチしたらいいかしら?」
・・・・ということで、占わせて頂きました。

・・・・・・8枚ですが、全く、珍しいことに・・・悪い意味にとれるカードは
1つもありませんでした。はい。(ちなみに、そういうことは滅多にありません)
よかったよかった。

それから・・・
男性の方が、もしこの占いを見られる場合ですが、その場合は
気になる女性はどんなことを考えているのだろうということで
選ばれてもよいかもしれません。


では、1~8番までの中から、まず番号をお選び頂き、決まりましたら
moreをクリックして、ご覧下さい。携帯でご覧頂いている皆様は
この下にそのままありますので、次の画面に行く前に、お選び下さいませ。


では、よいバレンタインデーとなりますように、お祈り申し上げます。






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# by f-as-hearts | 2010-02-11 00:00 | 占いの話
 登場人物 

 ジェームズ・ビンセント博士   38歳    科学者 アンドロイド製作・研究 の第一人者
 
 執事                 80歳    ジェームズ博士の執事

 T・W                 ??    ザ・フー  博士の助手

 リョウ・ロバートソン        38歳    日系アメリカ人 探偵 

 トンボ                12歳    本名 アレックス・K・ロートレックス 天才少年
                            リョウの相棒

 リンダ                ??    元国際警察・犯罪捜査官

 アオイ                ??    ジェームズ博士のアンドロイド



  第 6 話  「 追跡者  」



ジェームズ博士はアオイの最終チェックをし、異常は無いか確認すると、皆にこれで大丈夫だと告げた。ただ、普通の生活には支障はないが、どんな状況にも対応出来るか?というトンボの質問には、首を振った。
「あくまでも、現状では大丈夫だとしか言えないが。だが、本人は何とも無いと言っているからね。アオイには身体の調節・管理機能がついている、それは完全に機能している」

アオイが薄いシルクシフォンのワンピース姿で現れた。アオイの瞳はエメラルドグリーンに煌く宝石のようで、その瞳を見た途端にリョウは昨夜の事を思い出し、しばらく目を閉じた。
「皆さん、ありがとうございました。もう大丈夫です。博士にKOして頂きました」「え?KOって??」
「ええ、ですから大丈夫だと・・・」「もしかして、OKってこと?なんで逆にいうの?あはははは!!!」
「おかしいですか?」「・・・・・・・こっちがKOされたよ。いや、おかしくないかもな、そっちの方がピンとくる」
リョウがわざと言ったのを受けて、博士は返してきた。「そうかね?私はリョウ、君の昨夜の行動にKOされそうだったがね?」「へえ?何かあったかな?ああ、あれか、俺がアオイをシャワー室に連れて行ったことに、何か問題でも?」アオイは不思議そうな顔をしている。まあ、どう突っ込んでいいやらわかる訳も無いか・・・

「でもその前の、キスが刺激になったと思います」

一瞬で、全員の刺激的な視線がリョウを刺した。
「・・・・・・あ、そういえば・・・・そうそう、眠り姫はキスで目覚めるんだっていう、そんなことも思い出したかもな」

「リョウ~~~~~~~~!!!!」トンボが物凄く不満そうに噛み付いてきた。「そんなことして、いいと思ってるの???アオイに悪いと思わないの?!」
「大丈夫です。OKでした」「アオイ~~~~!!そんなこといっちゃダメだよ!!絶対ダメだ!」トンボはやけにむきになって反論していた。「ダメだからね!!!絶対!!!!!」

皆が笑った。リョウはほっとしていた。・・・・大丈夫だ、いつもの、アオイだ・・・・

「そろそろ行くぞ。アオイ、トンボ、急げ。博士、じゃあな。6日後、約束の地で」
3人が出て行った後、博士はフーと山藤所長に話しかけた。
「アオイの研究は、まだ終わっていないんだ。彼女は私達研究者が生み出したが、彼女に与えた自由に学んでゆく人工頭脳は、どう発展していくのか、計り知れないものでね」「1つ教えて欲しいのですが、博士が人格として与えた、あの2つ目の脳は確か情報を縮小して限りなく知識を詰め込むものでしたよね?でもあの任務を遂行したから、今は空になっているんですよね?」「それについては、ノーであり、イエスでもある。あの時のデータは確かに消えてなくなったが、空ではないんだ・・・」博士はその後の言葉を飲み込んだ。
・・・・もうリョウ達は郊外へ出た頃だろう・・・また、私は、言うべき言葉を言えなかったな・・・・


・・・・・と、突然、警報が鳴り出した。「来たかね?リンダ?」「監視カメラが動いてるわ。これはゲート前の映像ね。さて・・・私の出番かしら?」

ゲート前には黒い一団が何台かの車で駆けつけていた。「ここか・・・・」「調査によると、このマーケットは閉店してからずっと工事中の覆いで隠されたままで、時々工事の音が響くのに、新しく開店する様子もなかったそうです。何台かの不審な車がこの数日出入りしていたそうです」「そうか、わかった。いいか、すぐに他の出口も封鎖しろ!」

その言葉が終わるか終わらないうちに、反対のゲートから猛スピードでシルバーグレーの車が飛び出していった。運転席には長い髪の女がいた。「おい!!あの車を追え!!!」2台が急いで追った。そしてそのゲートの前に他の車が横付けしようとした、その間隙を縫うように、もう1台黒い車が走り抜けていった。それは男が運転しているのが見えた。「あいつも追え!!!いいか、残りはこの中を捜索するぞ!!急げ!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)


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アイヌ神話から 思い出した冬のお話



木彫りの狼 木彫りの狼よ

我の代わりに 

我が妻を 守れ 我が子を守れ

我は 遠い地へ赴かねばならぬ



ある冬の夜 飢えた熊が 山を降りて

その怖ろしい唸り声が里に響く時

2度 3度 と追い返す 狼の遠吠え

吹雪の神と共に 吹き荒れて
 


家の主が 戻った朝

扉の前には 2つに割れた 狼の木彫り

今は 昔の 物語・・・・・・・・・




・・・・・・・日本には和人の昔話の他にも
アイヌなどの民族が神話を残していますね

そんなお話も 探してみると面白いかもしれません。


# by f-as-hearts | 2010-02-09 01:20 | 祈り

 登場人物 

 ジェームズ・ビンセント博士   38歳    科学者 アンドロイド製作・研究 の第一人者
 
 執事                 80歳    ジェームズ博士の執事

 T・W                 ??    ザ・フー  博士の助手

 リョウ・ロバートソン        38歳    日系アメリカ人 探偵 

 トンボ                12歳    本名 アレックス・K・ロートレックス 天才少年
                            リョウの相棒

 リンダ                ??    元国際警察・犯罪捜査官

 アオイ                ??    ジェームズ博士のアンドロイド



  第 5 話  「 ここに戻って欲しいから・・・ 」


皆がアオイに呼びかけたり、アオイのデータに間違いが無いか確認して騒いでいた。
トンボは、必死になって博士の作業の状況を訊き、フーと言われた男が代わって説明していた。だが、作業に何の手違いも無かった。「考えられるのは・・・」博士が重い口を開いた。
「あの、セキュリティーサービスのビルに囚われた時、いちどきに電圧が上がり、アオイの人工頭脳に過重な電流が流れたとしたら・・・それがアオイの頭脳を麻痺させた可能性がある。機械といっても、かなりデリケートな部分なのでね」「博士、それって・・・自然には元に戻らないってことですか??」「・・・・・・わからないんだよ。なにしろ、そんな研究データは無いんだ。だから、人工頭脳を元から作るしかない・・・」「でも、それじゃあ・・・・」「・・・・・時間が足りない。アオイは戻せない・・・私は、政府の機関に行かねばならないから」

皆が肩を落としていた。「博士・・・・・私は、まだあきらめたくないです」「フー・・・すまないね。しばらくひとりにしてくれないか?」「僕も・・・・・僕もあきらめられません!!博士、僕にもアオイの人工頭脳の設計図見せて下さい!!」トンボは必死に食い下がった。「・・・トンボ君・・・わかった。そこの、PCにその部分を出しておこう・・・」

それぞれに皆が動いていた。リョウはその様子を見ながら、自分もまだあきらめていないことに気がつき、そのことに驚いた。(何故だ?・・・・・アオイはもう、あれだけ大変な目に遭ったんだ。起きたくないに決まってる・・・俺だったら、もう2度と目覚めたくないだろう・・・だが確かにPCのデータのアオイには、そんな恐ろしい記憶は、無い筈だ)リョウは悩んでいた。もう一度アオイの顔を見たら、答えがわかるかもしれない・・・

リョウは誰もいない診療台に眠るアオイを見ようと、ふらっと部屋に入った。
静か過ぎる部屋は、天井から小さなライトが点いていなければまるで霊安室のようだ・・・そこに、アオイのマリア様のような横顔が浮かんで見えた。

「アオイ・・・お前、もしかしたら、この体の記憶が辛いのか?博士には笑われるだろうが・・・そんな、信じられないような話・・・・」
そうだ・・・誰に言っても、取り合わないに決まっている。アンドロイドは機械と一緒だ。だが俺は、本物の女性だと思った時が、あった。アオイは・・・アオイにどれだけ驚かされたか・・・・・・

「・・・お前を、本物の人間の女だと思った・・・・俺は あの夜から、 お前に嘘ばかりついていたんだ・・・
・・・どうすれば、許してくれるんだ?」

どうしてこんなことを話しているのか・・・リョウはアオイが聴いている、そんな気がしていた。
今にも開きそうなまぶた、それに・・・・唇・・・・・それまで思いもしなかったような感情が、いきなり沸き起こってリョウはアオイにキスをしていた。

氷のように冷たく、それなのに柔らかい唇が、リョウの頭を痺れさせた。
心の境界が壊れて・・・まるで自分までが死んでゆくように感じた。
「アオイ・・・・・・・・戻ってきてくれ・・・・・冗談は、もうやめてくれ・・・・・・・・どうすればいいんだ・・・・・・」

リョウは自分の頭を抱えて、アオイの側から動けなくなっていた。












「・・・・・・・・・・・・・リ ョ ・・・・・ウ ・・・・」      アオイのまぶたが 少し揺れ、小さな声がそののどを通って風のように耳に聴こえてきた。
あまりに小さな声で、リョウは自分の名前を呼ばれたと気がつかなかった。しかし、何かが動く気配ではっとしてアオイを見た。


「・・・・・・・・アオイ?!・・・アオイ?」
「・・・・リョウ・・・・・・」


リョウは思わず大きな声を出した。
「・・・・・博士!!トンボ!!!アオイが、目覚めたぞ!!!」「・・・・・・・リョウ・・ね?」
「ああ、そうだよ・・・・見えるか?アオイ?」「・・・・・・・・・リョウ・・・・・・見える・・・でも・・・体が 動かない・・・・
体・・・・・・・・どうしてかわかる・・・・オイル・・・体のオイルが循環していない・・・・・」「オイル??」「体を温めるのに、お湯・・・シャワーがいるの・・・・」「わかったよ」

「アオイが目覚めたって?」博士達が驚くのを尻目に、アオイを抱えてリョウはシャワー室へ駆け込んだ。
アオイを覆っていた布を取ると、アオイの白い身体は彫像のようで・・・リョウには正視出来なかった。

「お湯・・・・は・・・39度で・・・・・・・心臓のあたりから末端へ・・・・・・」徐々にアオイの体が柔らかくなり、そのうちに体温を一定に保つ機能も作動し始めたらしい。くたりと身体が床に沈み、リョウの手はアオイを支えた。

「・・・・・リョウ・・・・・ありがとう・・・・・・何度も助けてもらって。でも私は・・・・・・」アオイの瞳は降りそそぐシャワーの中で翳り、リョウの顔を見上げた。その先を、リョウは聞きたくなかった。

「アンドロイドでもいいんだ・・・・アオイは、他の誰でもない。だからもう、それ以上何も言わなくていい・・・・・・」

ジェームズ博士が、扉の外で立っていた。「・・・・・・アオイは、もう大丈夫だ。後、頼む」
リョウは濡れた洋服のまま、黙って個室へタオルを取りに行った。トンボもリンダもアオイが復活して喜んでいる。・・・・よかった。・・・・・・・・ただ、今はそう・・・一緒に喜べるような気持ちにはなれなかった。
・・・・・・アオイが、自分で自分をアンドロイドだから、なんていうのを・・・・・認めたくないと、リョウは思っていた。何故だか、それはアオイじゃないと思うのだ・・・理由もなく、そう思うのだった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(この お話は フィクションです)


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 登場人物 

 ジェームズ・ビンセント博士   38歳    科学者 アンドロイド製作・研究 の第一人者
 
 執事                 80歳

 T・W                 ??

 リョウ・ロバートソン        38歳    日系アメリカ人 探偵 

 トンボ                12歳    本名 アレックス・K・ロートレックス 天才少年
                            リョウの相棒


  第 4 話  「 研究所へ 」


博士は2人が戻るなり、今後の計画を話し出した。
「・・・今話した事は事実だ。私にはカナダに研究所を持つ友人がいる。だから今回、政府のプロジェクトが始まるのは1週間後だから、その日までそこにいるつもりでいる。1週間、敵を引き付けて逃げて欲しい。それで、君達には設計図を入れたデータのコピーを渡しておく。・・・これは、実はパスワードがあり、私がそのパスワードの鍵を持っている。そのパスワードを10秒以内に入力しないとそのコピーはエラーを発生し、そのPCにウイルスをばら撒くようになっている。・・・くれぐれも君達のPCには入れないように。わかったね?また、一応コピーとはいえデータは本物だから、敵が狙うだろう。・・・それから・・・」

話を止めて博士はPCを見た。「アオイはすぐに研究所へ連れてくる。君達も来てくれないかね?アオイは・・・君達と行動を共にしたいそうだ」リョウは、げっそりしたように言った。
「・・・・・・・・・アオイ~~~~?!お前、何考えてるんだ??」「ボディーガードオヤジと一緒にいたいのです」「ぼ、ボディーガードオジ?!!・・・・・・・」「あはははは!!!!!」トンボは身をよじって笑っている。

博士は続けた。
「・・・つまり、アンドロイドは人目を引く。かっこうの囮になるだろう?」「だが、今度はアオイを捕まえようとしたらどうする?」「敵に、捕まえられるかね?君が側にいて?」ジェームズ博士は、光る目で問いかけた。
「君が、そこまで無能な筈はないだろう」

「・・・・・・・・・・・わかったよ!!!くそったれ!!!ジェームズ、お前は昔っからいけすかない男だよ!!!
そこまで言うなら、守りきってやるよ!!!それで、任務が終わったら、お前はぶん殴る!!!」
「いいね、それぐらいの覚悟は必要だな。・・・・そうすることにしよう。いいアイディアが浮かんだよ。ありがとう、リョウ」「全く!!どういたしまして、だ!!!じゃあ、俺はあっちでリンダと連絡を取る」「早急に」「早急だとも!!!」ドカドカとリョウは出て行った。

トンボは唖然として博士に訊いた。「覚悟って・・・・どんなことですか?」
博士はちょっと笑いながら言った。「私が死んだら困る相手だからね。そういう覚悟だよ」博士は夕陽の平原を眺めた。「そろそろ、敵も気がつく頃だろう・・・」


「定時連絡・・・・異常発見。博士の行動がいつもと違います。この時刻、必ずPCでレポートを打ち始めるのですが、一向に動く気配がありません」「・・・それは間違いないか?急いで本人確認を」「了解」
「・・・・やはり、本人の身体特徴と映像確認した人物は異なります。偽者のようです」「では急いで博士の行方を捜索せよ。定時連絡、前の連絡は何時間前だ?」「1時間前です」「急いで逃亡先を探せ!全ての交通網の1時間圏内・・・自家用車を出した可能性は0だ、いいな!予測到達圏内にいるエージェントに博士の写真を送付、すぐに行動に移るように通達せよ。空港もだ」「了解」「偽者については?」「それも誰なのか確認しろ」「了解」


「リンダはすぐにアオイを連れてくるそうだ。・・・カナダの研究所について彼女は知っていた。もう一つの件も了解だそうだ。明日には、皆、研究所に着くだろう。・・・トンボ、博士にそう伝えてくれ。俺は少し、風にあたって来る」

リョウは列車から観える風景を、強い風に吹かれながら眺めていた。
何故だか、胸が苦しいような気がして、ひとり窓ガラスの中の自分に毒づいた。



研究所の博士の友人は、博士と2人を別々の車で迎えに来た。そして、敵の動きを傍受して車を2度も取り替えるという念の入れようだった。「・・・ここまでするんだ!!」トンボの言葉にリョウは頷いた。「いざとなったら戦車でもいいくらいだが」その言葉に運転手は頷いた。「皆様は指名手配中と同じですから」
やがて車は地下の駐車場へと入っていった。「え?あれ?」「はい。閉店した巨大マーケットの地下です。ここからまたちょっと大変ですが・・・」車が奥のゲートへと近づくと、動く筈が無いゲートが動いた。
「特別ご招待デーですね」「はは・・・・そりゃあいい」「ここからさらに地下へ降ります」「わあ!!凄いや!!」
車は、平面だと思っていた駐車スペースから車ごとエレベーターで地下2階へと降りていった。暗闇の中降りると、ライトの先に蛍光塗料が矢印で進行方向を示していた。車は静かに動いて止まった。「あ、あれ博士の車かな?」
2人が降りると、車は去って行った。

「リョウ!!トンボ!!久しぶりね!!!」扉の前で明るく振り向いたのは、見違えるように痩せたリンダだった。リンダは栗色の髪をショート・シャギーにカットし、ボーイッシュなスタイルにしていた。
「リンダ!!元気だったか?」「元気よ!!相変わらず、ね!!トンボ、ちょっと見ないうちに背伸びたんじゃない?」「そうなんだ!リンダ、綺麗になったね!」「まっ!ありがとっ!!さあ早く中に入りましょ!!」

地下の研究所はまるで病院のように明るく、TVやモニターが並んでいた。手前の部屋で博士ともうひとりが椅子に腰掛けて話をしていた。「博士、お2人も到着したようです」
博士は振り向くと、手招きした。「こちらへ。紹介しよう、彼は、友人の研究所所長だ」「山藤です。どうぞよろしく。専攻は博士とは違って、ロボット工学なのですが、私の父が博士と親交がありまして」「よろしく。私は探偵業をしているリョウ・ロバートソンです。こっちは、私の相棒のトンボです」「先程、博士からお2人の事は伺いました。それで早速ですが時間が無いということで、すぐに作業に入らせて頂きます。必要な機材は全て揃っております。アンドロイドはこちらです」「トンボ君、君のPCを・・・」「はい」

気密室のような部屋に通されると、その診療台の上にはアオイが横たわっていた。そして、手術のようにマスクをつけた男が、こちらを振り向いた。「彼は、フーという、私の助手だ。私は彼と一緒にアオイを創り上げた。一番優秀な助手だよ。・・・リンダ、よく探してくれたね」「私の情報網は、ちょっと自慢出来るかもしれないわね」
「君達、悪いがこれから、私達3人はアオイを元通りにする為に作業に入る。リンダ、君達は向こうの部屋で休んでいてくれないかね?」「わかりました、博士」

リンダはリョウとトンボにウインクをした。「眠り姫を起こすのも大変ね!トンボ!そんなに残念そうな顔しないで!」「博士!!!どうしても僕は入っちゃダメなの??」「そうだね、君は興味が強すぎるから・・・後で撮影した映像をあげよう」「さあ、トンボ!!いくぞ」「アオイ~~~~~!!!」

それから延々と時間が過ぎていった。トンボは何を言われても上の空で、リンダはあきらめたようにリョウに話しかけてきた。「それにしても驚きね!!トンボって本当に天才なのね!!」「ああ。だから俺は相棒だと思っている」「アオイはどうして創られたのかしら?」「・・・・・それは、俺にもわからない・・・」

ガチャッ・・・・・・ドアが開き、博士が困ったような顔をして出てきた。
「作業は終わった・・・しかし・・・・・・・」博士がそれ以上言わないので、トンボが大声を出した。
「まさか?!アオイが死んじゃったの??」「いや・・・・・・・そうではないんだ。・・・理由がわからない・・・

アオイが、目覚めないんだ」その場にいた皆にはその意味がわからなかった。一体何が起こったのだろうか。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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 登場人物 

 ジェームズ・ビンセント博士   38歳    科学者 アンドロイド製作・研究 の第一人者
 
 執事                 80歳

 T・W                 ??

 リョウ・ロバートソン        38歳    日系アメリカ人 探偵 

 トンボ                12歳    本名 アレックス・K・ロートレックス 天才少年
                            リョウの相棒


  第 3 話  「 再会 」


博士は執事と話をした。「彼は、どうかね?」「はい、今のところ何も問題は起こっておりません。それから、ボディーガードは、1人を残して皆解雇致しました。ご安心下さい」「ありがとう。引き続きよろしく」「はい」

「・・・追われているんだろ?電話、盗聴されてる可能性は?」「それは、ない。執事専用の電話だし、必ず盗聴されていないか確認はしている」「・・・当然、か・・・ジェームズ博士の研究は、トップレベルだからな・・・それから、さっきの話だが・・・替玉がいるのか」「そうだ。信用出来る人物だ」「?スペシャリストを雇ったのか?!」「庭師だ」
それを聞いて、トンボは大笑いした。「庭師~~~~?!あははは!!!さすが、博士!!!」
「・・・・・・・・・・・こ、こいつ!!・・・・・どこまで本気なのか、わけがわからん!!!!」リョウはどさっと荷物を床に置いた。「こんな奴に信用されて、庭師も困ってるだろうよ!!」「いや、仕事が休めるから、いいんじゃないかね」「・・・つまり、庭師に危険は無いと?」「みえみえの手だからね。引っかかる方がおかしいよ」

列車はスピードを緩めて、大きくカーブしてゆく。
「博士、アンドロイドの未来が危ないんですか?」「そうだね。あまりにアンドロイドに期待が大きくなっていてね。困っている」リョウが唸る様に言った。「・・・もう1度、訊くぞ。誰に追われているんだ?」

「あるグループだ。しかし、私はあえてその名前を出さない。固定観念が、一番邪魔になる。そいつらがどんな人物となって現れるか、私にもわからないからね。・・・一応、何を狙っているかというと、私の設計したアンドロイドの製作設計図と、私本人だと思う」

「それって、私の設計図?」トンボのバッグから、声が聞こえてきた。

2人は一斉にトンボを見た。「あ、これ?・・・え~と・・・PCだよ。おしゃべりなんだ!」「トンボ!持ってきたのか??」
「・・・・・・・うん」渋々トンボはPCを出した。「・・・・アオイ、だよ。博士、ずっと前に、研究していいって言ってくれたでしょ?だから僕、PCに彼女を移したんだ」「ジェームズ博士、お久しぶりです」
博士は目を瞬いた。「・・・・・・・・・まさか?!・・・・本当かね、アオイ?」「はい、トンボさんは私が任務を遂行する前に、私のコピーをここに・・・」「なんだって?それじゃ・・・アオイはオリジナルのままなのかね?!」

博士は口元を覆った。「・・・・・・・・・・まさか・・・こんなことが・・・・」
博士は頷くと、トンボに言った。「君の世代は、本当に凄い・・・・そうだな、本当に君達が大人になったら、私の悩みなど簡単に解決してくれるんだろうね・・・・アオイ、設計図は君のではないよ。また別のプログラムだ。だから、君は安心していい。アオイ・・・君は完全にオリジナルだ」

列車は西日が射す山間を走り続けていた。博士はしばらく考えて、それから言った。
「アオイを、元に戻す。・・・リョウ、リンダに連絡を取ってくれないかね。アオイを運ぶ手伝いをしていただこう」
「博士!!本当ですか?!やったあ!!!アオイ、聴こえたよね!!」「はい、とっても嬉しいですわ」

「しかし、それには・・・・・助手がいる。・・・仕方が無い・・・それもリンダに頼むとして・・・・・」
ぶつぶつとつぶやきながら、博士は2人を見た。「トンボ君、今夜は君のアオイを借りるが、いいかね?」
「ーちょっと、待て!!!どうしてそうなるんだ??アオイだって??まさか、あのアオイまで、俺達が面倒を見なけりゃならなくなるのか???いいか、良く聞け!俺は、俺はな、絶対反対だ!!」

2人はちらっとリョウを見たが、完全に無視して続けた。「博士、アオイはとっても良い状態で眠っています。リョウのベッドで」「それは良かった」「良くない!!!!お前ら、何のんきなこと言ってるんだ??アオイがどれだけ目立つか、お前ら忘れた訳じゃないだろう?!あんなの連れて、どこへ逃げるつもりなんだ!!!」
「まあ、色々と・・・・」「・・・今考えてる訳だな?そんな計画性のまるでない逃亡に、俺が手を貸すと思うか?」
「・・・・後、数分の内には、いいアイディアが浮かぶと思う。君達は、しばらく自分のコンパートメントへ戻ってくれないかね?」

博士は静かになったその座席で、アオイに話しかけた。質問し、その解答に満足した。
「・・・完璧だ。トンボ君は、君の事を本当に大事にしていたようだね。何も、変えられていない。・・・そして君にはあのビルまでの記憶のみで、その後の記憶は無い、ということだね。それも素晴らしい!」
「いくら訊いても、トンボさんもリョウも、何があったか教えてくれないんです」博士は、その事を言うべきではないと判断した2人に感謝した。「私が与えた任務を、君はやり遂げたよ。だから、それで十分だ」

「それでは、アオイが元に戻ったとして・・・出来ることは・・・」博士は新たに指令を与えた。「はい、わかりました」「これも、絶対に誰にも言わないように。いいね?」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(この お話は フィクションです)


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 登場人物 

 ジェームズ・ビンセント博士   38歳    科学者 アンドロイド製作・研究 の第一人者
 
 執事                 80歳

 T・W                 ??

 リョウ・ロバートソン        38歳    日系アメリカ人 探偵 

 トンボ                12歳    本名 アレックス・K・ロートレックス 天才少年
                            リョウの相棒


  第 2 話  「 逃亡 」


フーは、亡命した先の国で、ジェームズ博士のニュースを見た。
博士達の名前は巧妙に変えられ、それとわかる事は無かったが、ニュースの中にあった”アンドロイド”という言葉が、フーには突き刺さるように響いた。

「アメリカ政府の新プロジェクトは、宇宙開発と同時に行われるアンドロイドの製作という発表が、宇宙開発事業団よりありました。
宇宙開発事業団代表でもあり、M大名誉教授のドーラー博士と新プロジェクト代表ジェフ博士は、共同でアンドロイドの未来における必要性と可能性を発表、人類が宇宙へ移住する希望や夢に、また1歩近づいた、としました。
   ・・・次のニュースです」

フーは博士の事を思った。やはり、政府には、博士の考えは伝わらないのか・・・

ジェームズ博士は、連日報道陣に追われる日々に嫌気がさし、事業団に何とかしてくれと助けを求めた。

しかし、有効な手立ては、事業団には何も無い・・・連絡する度に、ボディーガードが増えるばかりだった。

「・・・庭師が、苦情を申しまして・・・」夕食の後片付け中に執事は咳払いしてから、言った。
「隠れていた男のそでを高枝バサミで切ってしまったそうで・・・庭師は、あんなところに人がいる理由がわからない、ボディーガードとして、あんなに役に立たない奴でも雇うのか、と言っていましたが?」

「確かに。・・・庭師の仕事を邪魔する男、か。・・・かえって庭師に居てもらった方がよほど安全だな」

とはいえ・・・この状況は何とかしなければならないところまできていた。
博士は頭の中で想定出来る限りの対応策を検討してみた。

・・・・一番優秀な助手とボディーガードは、2人をのぞいていなかった。
博士は またしても憂鬱になった。
PCに向かうと、メールを打った。

「お元気でしょうか?晩秋のメイプルリーフが、季節の移り変わりの早さを気づかせます。
明日はお天気も良いといいのですが」


トンボはPCにメールが入るや、すぐに相棒に声をかけた。
「リョウ、博士からのメールだよ、また暗号・・・」リョウは数日前の博士のニュースから、すぐに何かあったと思った。
「晩秋のメイプルリーフ?・・・カナダだな。でもまだ季節は初夏だが・・・」
「何?教えてよ」「トンボ、紅葉って何色だ?」「赤」「そーだ、レッド・ゾーンなんだよ。急いで会いたいって事だな・・・明日」「え?」
「・・・天気が良くないと出かける気にならないだろ?くだらないメールでごまかしやがって」

そうはいっても、リョウはアンドロイドの開発の事が気になっていた。最初から、アンドロイドを・・・いやアオイを、政府の為とか人類の為とか、そんな事の為に博士が創った訳が無い・・・

ー俺を騙そうったって、そうはいくか・・・・・・・

「トンボ、返信!   時間は?  だけでいい」


メールはすぐに届いた。

「・・・・・15:30、Mステーション5   だって」「明日はカナダへ旅行だ」「了解」


次の日の15:25、その駅にはカナダ行き特急が到着していた。
リョウとトンボはハイキングにでも行くような格好でそのホームに立っていた。博士は未だ現れない。
そこに、いかにも旅行者の身なりの男がやってきた。リョウはじっとその男の顔を見た後 視線を外し、よそを見ながら言った。
「・・・随分まあ・・・見違えたよ」「お蔭様でね。それよりもう発車時刻だから」「じゃ、後で」

トンボはあっけにとられていた。
「えええ?あれ、博士??」「・・・本当は若いからな。いつもはあの口ひげで騙される・・・・ふん、だからってあの皮ジャンにサングラスはどう考えたって変だろ?!それに、あのジーンズ、ビンテージだぞ??」
「変装に切れてどうすんのさ?」「いや、ちょっと、だから・・・・・・くそっ!!いいだろ、それぐらい文句言っても!!これからどんな危険が待ち受けているかわからないんだぞ!」「まあね。でも依頼金はもう使っちゃったから」「ああ、ああ!!!わかってるって!それを言うな!!!ちくしょー!!博士のくせになんであんな変装・・・」列車の中でもまだリョウの文句は止まらなかったが、博士と個室で直接話をし始めると、それは頂点に達した。

「なんだって???俺達にずっと、お前を護衛しろだと???」
「だから、あんなに高額な依頼料だったんですね」トンボはさらっと言った。「博士、それで何日間護衛が必要なんですか?」「待て、ちょっと待てーーー」「ええ、そうですね、1週間くらいでしょうか」

「待て!!!!いいか?トンボ、俺はいっっっつも言っているから、わかっていると思うんだが?!
このジェームズは、順番に人にわかるように話すなんて、殊勝な考えは、一切もっちゃいない!!!何度俺が死にそうな目にあったか、お前だって知っているだろう!!!いいか?いいな?!ここは、俺が、こいつと本音で話す!!口をはさむなよ!!!!」

「それで・・・・」コホン、と咳払いをしてからジェームズ博士は聞き返した。
「何が、訊きたいかね?」「全部だ、全部!!!!まず、何故1週間も逃亡生活しなけりゃならないんだ??それから、どういう奴らから追われている??その理由は?それからここが一番大事だ、何故俺達を巻き込むんだよ、いつも!!!!」

博士は缶コーヒーを一口飲むと、答えた。「それらの答えは1つ。危ない奴らに追われているからです」
トンボは即返事をした。「それは大変ですね」「大変???大変ね、で、済むレベルじゃないだろう?!」
「ええ、仰る通りです。だからまた、君達にお願いするしかないのです」

博士は静かな声で続けた。「アンドロイドの未来の為です。私は、今は逃げるしかないが・・・その理由は追々御話致します。・・・とりあえず、執事に電話をしてもよろしいかな?」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(この お話は フィクションです)


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サリー 布の色3


ジャイネパールにて


友人のセティマヤさんはご自身がサリー好きなので
今はお店でもサリーを販売しています。
刺繍のサリーはとても素敵です。
# by f-as-hearts | 2010-02-04 20:25 | 祈り

サリー 布の色2


ジャイネパールにて


これはベールですね。
とても淡い色です。
# by f-as-hearts | 2010-02-04 20:15 | 祈り

サリー 布の色


ジャイネパールにて



青い宇宙に 浮かんだ 
星の 輝き
# by f-as-hearts | 2010-02-04 18:04 | 祈り
 2199年 マンハッタン リバーサイド

 登場人物 

 ジェームズ・ビンセント博士   38歳
 
 執事                 80歳

 T・W                ??



第  1  話   「  ザ・フー  」




     ・・・・博士の屋敷にて


「サー・ジェームズ、先刻よりお電話が鳴っているようですが?」
「ああ、わかっている。 だが今は出ることが出来ない」

博士はずっとPCに向かったままで、微動だにしなかった。不満げな執事の目にも、何か大変な事が起こったのだと映っていた。

・・・確か数日前、ドカドカと無礼な一団・・・黒づくめの男達が来てから、博士の様子がおかしくなった・・・執事はそれが原因であろうと思っていた。そして、博士のアンドロイド「アオイ」がいなくなった事も、また関係があるだろうとは、思っていた。しかし、博士の研究については、執事は一切触れようとはしなかった。有能な執事とは、そういうものであるという、確固たる信念があったのである。

博士は、自分の創ったアンドロイド達の未来について、レポートを書いているところだった。
それは、現時点で予測出来る人類の行く末と、アンドロイドの可能性と、価値(または付加価値)についての詳細な研究レポートであった。

しかし、それをどんなに完璧に書こうとも、それを否定する自分がいることも、博士は気がついていた。

PCに メールが1通 届いた。

「博士 煮詰まっているんじゃないですか? たまには電話に出てくださいよー」
                       T・W

電話が 鳴った。
「よかった、やっと通じましたね」「・・・フー、心配かけたかな?」「いえ、いつもより落ち込んでいるんじゃないかって、勝手な想像でして・・・」
「・・・いや、その推理は当たっているよ。 君にはアオイのことでも、随分お世話になったね」
「私は博士の助手のつもりですから、そんなのは当たり前ですが・・・博士、これから会えませんか?」

ジェームズ博士は、久々に ”ザ・フー”に会う為に運転手に行き先を告げた。

”ザ・フー”とその集団は、博士のアンドロイド制作プロジェクトチームだった。
世の中には、一つの事に特化する才能を持つ者達がいる。ジェームズ博士はこの集団が世の中に大きな影響を与えかねなかったので、政府に働きかけて、このメンバーの本業を全て一時期休業にさせ、その上、秘密裏に動けるだけの保障と絶対的な博士への信頼を勝ち得るという離れ業をやってのけた。

その期間は3年。”ザ・フー”は、その集団の中心で、それが彼の心情だったのか、自分に ”フー?(誰?)”というコードネームをつけた。

博士は、この男について、一切を知らない。しかし、それはメンバー全員が同じであった。
お互いにあるのは、その個々の仕事への尊敬と信頼、それだけだったのである。

「博士、わざわざ来て頂いて・・・・」空港ロビーの喫茶店。背の低い観葉植物が差し込む光を吸収して、綺麗に整列していた。
「フー、どうしたのかね?いつもなら出かけることなど考えない君が」
フーは、鼻の頭を掻くと、その指先を見つめながら話し出した。
「博士、博士は政府の、これからのアンドロイドの計画を聞いたことはおありですか?」

博士は、その質問の意味を知っていた。”ザ・フー”の集団とは、別の次元の計画がある・・・それを全て知っていた。しかし、博士にはその計画の責任者としての重責もあった。

「・・・私には立場上、言える事と言えない事がある」 「・・・・やっぱり・・・ね」
フーは溜息をついた。「奴等は俺達の集団としての力は 必要だったんでしょうね・・・」
・・・・・・・・個々の力ではなく・・・・・・・その仕事を誇りに思えても、誰にも自分の仕事だとは言えなかったのだ。それはもし、そうと知れたら、すぐに彼らを狙う者達からの脅威に晒されるからだ。
「・・・博士は、すでに有名人で、本当に大変な立場で・・・俺は博士が心配なんです」
「・・・大丈夫だよ。ムービースターではないからね」「はは・・・」
「・・・君のことだが・・・」博士は、普段は滅多に口にしないようなことを切り出した。
「私は、どこかへ亡命した方が良いかもしれないと思っている」

フーは 押し黙った。ややしばらくして、彼は口を開いた。「・・・ご存知でしたか」

「・・・まあ、そんなことでもないと、君が私に会いに来ることもないだろうという、推理だったが」
博士は冷めたコーヒーを口元へ運んだ。
「博士、俺はただの外科医で、博士の為に何も・・・何も出来ない自分が悔しいんです」
フーは下を向いた。「・・・アオイ・・・・・・は、どうなりましたか・・・・・・」
「彼女は役目を終えた・・・今は眠っている」
博士は 穏やかな眼差しを手のひらの上に落とした。
「私は、出来れば全てを忘れてくれることを望んでいる」

フーはその言葉を受け止めた。そして、目を上げると、彼はやっと博士と目を合わせた。
「博士、俺は、博士と一緒に仕事が出来たことを誇りに思っています。これからも・・・俺は、一生忘れません」

フーは、そのまま空港の雑踏の中に消えていった。

・・・・・・・君は本当に有能だ、私には君の才能がこれからも必要だ・・・・・・・・

また、本心とは裏腹な結論を、私は・・・・・博士は自分の心理を分析していた。
ーつまり私は常に自分を裏切る答えの方が正義だというトラウマから逃れられない男だ。
事実、それは博士の中で常に真実を隠すという行為になって現れていた。しかし、それが、彼を今まで生かしてきたことも動かしがたい事実だった。

その夜、博士の元に政府のプロジェクト推進部からメールが届いた。

「”ザ・フー”に再度召集をかけたが、フーからの返答が未だない。博士、3日後にはこちらの指示に従って下さい」

博士は果たしてあのメンバーは何人集まるか?と推測した。99%の確率で 0。
博士はトンボの事を考えていた。・・・彼なら・・・あの子供達が大人になったら、私のこの悩みの大半は消えてゆくかも知れない。

次回のプロジェクトで政府はアオイの様なアンドロイドではなく、人の脳を移植する為の器として開発に入るだろう・・・・・・それは、アオイを創った”ザ・フー”のメンバーの考えとは全く異なる方向性だった。博士だけが知っている事実だったが、フーは、博士の悩みの正体を察し、計画の深部で何が起こっているか気づいたのだ。

そして、このまま計画が進めば、自分達の記憶が消される・・・そう判断したのだ。
博士はアンドロイドに人格を与えた。それは、政府の人間には理解できない領域・・・いわゆる無駄な必要のないものだったのだ。

博士はPCのメールに返信した。

「”ザ・フー”は今後私のプロジェクトには参加しない。新たなメンバーでプロジェクトを始める事を進言する。”ザ・フー”は、以上のことを了承している。
                       

                        ジェームズ・ビンセント


博士は少し前に閉鎖した宝石店地下のアンドロイドを政府の元に送る事を考えていた。あの数体は、全く人格等のない、まっさらなアンドロイドだったのだ。


・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)





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雪で 創られた 花が

中空 で は ら り は ら り こぼれて は 散る
 
気流は 雪の花びらを ちぎれた雲の 舞台にのせ

そっとここまで 運んできた 

小さな花びらは 初舞台を 白く染め

次から次から 私に ふってくる

はらはら と 舞を見つめて 動けなくなる

はらはら と ほほは濡れて 動けなくなる


いつだって 雪は 冷たく 手招きする




その 雪は 花のように・・・・・







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# by f-as-hearts | 2010-02-03 01:48 | 祈り
鷹島尋   達真  (タカトウジン タツマ)  ・・・16歳  高校1年

山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  国際ロボット開発部 常任理事

高ノ宮(タカノミヤ)博士              ・・・37歳  ロボット工学博士 研究所所長

時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

サー・ヴァイズ                   ・・・47歳  サーの称号をもつ科学者
                                    テロリストの首謀者

ヤン老主                       ・・・78歳  アジアの超能力者(予言者)

リ・スウフォン                    ・・・14歳  ヤン老主の1番弟子

リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔


     ・・・・・・・・最終話・・・・・・・・・・



イーグルは数日、その津波の被災地を飛び廻り、土砂の中や瓦礫の下で助けを
求めている人達を探したり、救助物資が届かない地域はないかとか、救助隊の
補佐的活動をしていた。時には、離れ離れになった家族の捜索を、その目に映した
映像を捜査本部に送るなどして、ひと時も休まずに活動を続けていた。

「タツマ君、少し休まないといけないよ。君が倒れてしまう」高ノ宮所長の心配する
声も聞こえないくらい、タツマは没頭していた。
「平気です。それより、この映像を、救助隊本部へ送ってください。医師団にこの
村へ行ってもらわないと・・・」「わかった。そうするから、タツマ君、私が代わるよ」
「いえ、大丈夫です」「・・・・タツマ君!!代わりなさい!君は2日以上寝ていない
だろう!それに、イーグルの燃料も限界だ。わかったね?君達は休むんだ」

タツマは、はっとした。
「あ・・・・・・・・すみません・・・・・俺・・・・・・・」「いいんだよ、君はかなり気が張って
いたようだから・・・・こんな、大災害は誰だって気持ちが塞ぐ。動かずには、
いられなくなる。・・・・・・今は、君も疲れている筈なんだ。我々も、同じ気持ちだ。
・・・・補給が終わったら、また起こすから、それまで眠ってくるといい」
「・・・・・はい・・・・・」


タツマはベッドの上に倒れこんでいた。

タツマは暗く冷たい壁に押し潰されそうになる夢を見た。
でもそれは・・・何度も見たような壁だった。何かが肩に触っている。
それはカレンダーで、動けなくなった体の上に乗っかっていた。
・・・・これは、いつもの夢だ・・・・と、タツマは思った。
それから・・・・・壁は取り除かれ、自分は助けられる。
奇跡的に、自分と弟は助かったんだ・・・・・・

でも 母は・・・ 父は・・・瓦礫の中で・・・
恐怖が何度も襲い、タツマは倒れた・・・・

夢だ・・・・夢だ・・・・・
これは夢だ・・・・・・・・
何度も何度も 俺は死ぬ夢を見てきた
親達が・・・友達が・・・
やめてくれ・・・お願いだ・・・・

嫌だ 嫌だ 嫌だ!!!!


こんな夢は見たくない・・・・
こんな夢は忘れたい・・・・・



・・・・夢の中で タツマは叫んでいた

誰か 助けてくれ!!!!!
夢を 忘れたいんだ!!!!!


・・・・・・タツマは夢を忘れる理由に、やっと辿り着いた。
タツマはびっしょりと汗をかいていた。
「・・・・・・・そうか・・・・俺は・・・悪夢を忘れたかったんだ・・・・・・」

呆然として・・・目を覚ました。
・・・この災害の現場が、夢を呼び起こした。いや、夢を忘れる理由を、思い出させた
・・・・どれ位自分は傷ついていたのか、その傷は、またぱっかりと開いてしまった。
怖い・・・・・・・また、あの災害の様子を映さねばならないのか・・・・・・
自分の鼓動がどくんどくんと体中の血管を押し広げて、体が2倍以上になったようだ
・・・この恐怖を、どうしたらいいんだ?!



コンコン・・・ドアを叩く音がして、声が聞こえた。

「アニキ・・・・・・・・いいかな?」
「・・・・・・・・・・コウタか・・・何?」「・・・俺さ・・・・俺・・・・・ちょっと話たいんだけど」

「・・・・入れば?」

ガチャ・・・・・
コウタは兄のベッドの端に座った。
「俺さ・・・・・・すげえ怖いんだ。・・・・・・こんな酷い・・・俺・・・・
思い出すんだよ・・・・前のこと・・・・・・・俺アニキに助けられたから良かったけど・・・」

ぽつぽつとコウタは話し出した。「だけどさ・・・・俺、行かなけりゃ・・・探しに行かないと・・・
そう思うんだ・・・・・・・なんでなんだろう・・・俺、死ぬほど怖いのに・・・・・」



「・・・・それは・・・・・きっと・・・・・・・・・」タツマは下を向いたまま言った。

「俺もそうなんだ・・・イーグルを・・・・・・見上げる人の目が・・・・嬉しそうに 見えるんだ・・・・

みんな  声も 出ないくらい 大変なのに・・・ ありがとうって・・・・・・・・」

「・・・マウスが来ると、びっくりするけどね・・・・俺が話すと、もっと驚いてる・・・・・
あ・・・そうだ・・・・・・あの、おばあちゃん・・・・大丈夫だったかな・・・・・

ねずみちゃん、ねずみちゃんって呼んでくれたんだ・・・・・」




「・・・・いくか、コウタ!」「・・・うん、頑張ろうぜ!アニキ!」




・・・それから数日後・・・・

高ノ宮所長は、この災害の報告を政府に送っていた。
リエ子助手はずっと高ノ宮のサポートをしていた。所長という大任を背負ってこの大災害に
冷静に対処出来たのも、リエ子助手の的確なフォローがあればこそ、であった。
レイリー博士からも、連絡が入っていた。今回自分の出番は無かったが、ドルフィンが稼動
した事を聞いて、また新しいロボットの活躍が聞けて嬉しいと言う話だった。
またヤン老主の研究については、新しい壁にぶち当たったというだけだった。


「・・・リエ子・・・タツマ君とコウタ君は、なんだかまた成長した気がしないか?」
「・・・そうですね・・・たくましくなったかもね」コーヒーカップとクッキーを並べて、2人は
深夜の静かな時間の中にいた。「ま~だ生意気だけど♪」

「・・・・・・時々・・・・・・・」高ノ宮所長は言った。

「今までの事が、全て 夢で・・・起きたら、私は廃墟の中にいる・・・そんなことを
想像してしまうんだ。・・・これ以上怖い夢は、ないよ・・・・

リエ子・・・・・・

・・・君がいてくれて・・・それを、ただの夢だと笑ってくれる。
それが、嬉しいんだ・・・・・・・・」

リエ子は微笑んで、高ノ宮を見た。

「・・・・・私も、嬉しい。だって・・・・・・これから、だから・・・・」
「うん・・・・・そうだね・・・・・ありがとう リエ子」









「アニキ~~~~~!!俺、身長また伸びたんだぜっっ!!!」
「はあ?関係ないし」「俺、アニキ追い越すもんね~~~~!!!」「うるせ~~~~!!
ほらっ急げ!!!緊急出動要請だぞ!!」「ラジャー!!!!」


「飛べ!!!ゼロ1!!」






・・・・・・・・・・・・・・・・・・E N D・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)




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昨夜の 満月 は 車の中で 観た

東に低く かかるオレンジ色の月 

中空にかかる 白く輝く月

湖面に 映る 冬の月は 

どれ程美しいのだろう

見上げる月の 面が

滲んだ様に ぼやけて

白い息が空に吸い込まれる

意識が浮き上がるのと反対に

重力は私を離さずに引き戻す


夢の 彼方の 空 遠く

夢 現 幻の とは ゆかぬ身を


ただただ 月は 引き寄せる








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鷹島尋   達真  (タカトウジン タツマ)  ・・・16歳  高校1年

山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  国際ロボット開発部 常任理事

高ノ宮(タカノミヤ)博士              ・・・37歳  ロボット工学博士 研究所所長

時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

サー・ヴァイズ                   ・・・47歳  サーの称号をもつ科学者
                                    テロリストの首謀者

ヤン老主                       ・・・78歳  アジアの超能力者(予言者)

リ・スウフォン                    ・・・14歳  ヤン老主の1番弟子

リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔



第  18 話  「 スウフォンの能力  」


「ヤン老主様・・・・・・・・」スウフォンが朝、早いお茶を待つヤン老主のそばに、
ノートを持ってやってきた。

「・・・おお、また見たのかね。・・・どんな言葉だったね?」
「・・・はい。・・・・・コウタからです。



初めて会った頃のスウフォンへ

君の能力を知って驚いたよ。
俺の想像を遥かに超えていたんだ。まさか、昔の俺やスウフォンの
知っている誰かに、今のスウフォンが時を越えて言葉を届けられるなんて。
一応研究をしているレイリー博士には内緒っていうのも、面白いね。
大丈夫だよ、今まで全然レイリー博士は気付いていないから。

不思議なんだけど・・・だからレイリー博士には言えないんだな。
俺は過去であのチップに触らなかった。機械同士の会話、あれは本当は
俺が、この未来で色々な言語を人間の言葉だけに限らず研究している
内に見つけた発明品だったんだね。
君が、教えてくれた・・・それを言葉で現代に持ってゆくと、それを
組み立ててくれる科学者がいるって・・・・だから、過去の君はわざわざ
危険を冒してまで、国際科学会議に同行したんだね。

俺は、兄がイーグルを失った時、本当にどうかなってしまうんじゃないか
って思っていた。その時の衝撃は、言葉にできなかった。
下手な絵を描いてみたけど・・・そう、レイリー博士の発明だと思っていた
チップが、本当に凄いと思ってたんだ。

ありがとう。スウフォン、君に会えたから、奇跡は起きたんだ。
俺は、この秘密を一生守ってゆくよ。君との指きりは、守られた。
俺達は、ずっと友達だからね。スウフォン。








「・・・よかったですね、スウフォン。自動書記は、かなり疲れるでしょう?」
「大丈夫です、老主様。老主様が、私の能力に気付いてくださったお陰です」
「・・・いえいえ。またコウタ君から、未来の伝言が届いたら、教えてくださいね」
「はい」「レイリー博士に気付かれてないようで、それもよかったですねえ。まあ
博士は、私の研究がお忙しいでしょうから」「はい」

ヤン老主は微笑みながらスウフォンの手をとった。
「コウタ君とは未来でもきっと、よく話をしているのでしょうねえ。
スウフォンは、自分が手にとって読んだものしか、過去に送れませんし、ね・・・
・・・それでも、凄いことですよ。もしも、未来に大変な事があれば、私達に
知らせることが出来る・・・

でも、スウフォン・・・その力は、あまり大きな力に向けてはいけませんよ。
君の精神が壊れてしまいますからね。今日は一日、ゆっくりしていなさい」
「はい・・・老主様・・・ありがとうございます、老主様」


スウフォンが部屋から出て行ったのを見て、ヤン老主は静かに目をつぶった。

・・・・おや、これはサー・ヴァイズの隠れ家らしい・・・・・
ノーティはいないな・・・また場所を変えたらしい・・・
女が大きな声で、当り散らしている。ああ、男が謝っているところをみると
女はどうやら機嫌が悪いね。・・・ふむ・・・この男がサーを特別扱いだったから
だろうが。・・・・・・これはまた、とんでもないところを見てしまったものだ・・・・

サー・ヴァイズ・・・・・・君が私に、あの時、何を言おうとしたかは
わかっている。
君が、私に興味を持ち始めていて、研究対象となりうるということを・・・
レイリー博士といい、科学者というのは、皆、様々な現象を解明したい
という欲求が強いのだろう。

・・・しかし、今度会う時は・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ふふふ・・・・・・またどんな驚くような出来事があるのだろうねえ・・・

ヤン老主は、そのままソファーで寝てしまっていた。




・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)


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鷹島尋   達真  (タカトウジン タツマ)  ・・・16歳  高校1年

山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  科学研究所 所長

高ノ宮(タカノミヤ)博士              ・・・37歳  ロボット工学博士

時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

サー・ヴァイズ                   ・・・47歳  サーの称号をもつ科学者
                                    テロリストの首謀者

ヤン老主                       ・・・78歳  アジアの超能力者(予言者)

リ・スウフォン                    ・・・14歳  ヤン老主の小姓

リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔



第  17  話  「 続く未来へ  」


山藤所長は、その職を高ノ宮博士に引き継いでもらうと、高ノ宮博士にまた
あらためて話をするからと言って、研究所を後にした。
高ノ宮所長とリエ子助手は、車を見送った後、入り口にいた。

「・・・海外でほとんどを過ごすことになる、そうおっしゃっていたが・・・
いつでも連絡は出来ると、今まで通りの山藤所長・・・いや、山藤先生だった」
「そうですね・・・・・私、山藤所長のお人柄が好きで、随分難しい研究のお手伝い
させて頂きました」「・・・・・・うん・・・なんだか・・・私も山藤所長のような方が
いてくれたから、ここまでこれたけど。・・・・・いきなり、寂しくなるね」
「・・・・・・高ノ宮所長、今まで通りです。これから、まだまだ、大変ですから」
「・・・・うん・・・・そうだね、リエ子・・・・・・・・」

所内放送が流れた。
「高ノ宮所長、緊急連絡です。すぐにモニタールームへ来てください」
「なんだ?・・・・急ごう!!」「はい!」



「・・・緊急の出動依頼ですが、海外で、地震による津波が起こった地域です。
見てください、これは衛星画像ですが、1つの町が津波で完全に孤立しています。
救援部隊は、すでに動いていますが、海に流された人々が大勢・・・
それを、イーグルに探して欲しいと・・・・」
「タツマ君、聞いた通りだ。行けるか?」


「はい、位置確認しました。大丈夫です。飛べ!!ゼロ1!!」
「アニキ、津波だって・・・俺、初めてだ」「そうだな。いいか、音速で飛ばすからな!
しっかりつかまってろよ!!」「ラジャー!!」


その町はほとんど全壊していると思われた。津波は巨大な壁になり全てを押しつぶし
ていった。「・・・高ノ宮所長、これは・・・・・・・・」タツマは絶句していた。
「・・・・・・・タツマ君、いいかい、君の役目は兎に角この状況を、救助隊へ知らせること
なんだ。・・・辛いかもしれないけど、今は探査に専念してくれ」「・・・・はい」

ゼロ1の映した映像は、そのまま救助本部へ送られていた。
「海へ出ます」「頼む、流木や壊れて流された家に掴まっている人が、まだ生存
している筈なんだ」「了解」

イーグルはまた高速飛行で海を飛んだ。「あ、あれ・・・・・!!」「ああ、発見しました!」
家の半壊した屋根のようなところに、掴まっている女性が、イーグルを見て、驚いていた。

「発見しました。・・・でも、ちょっと様子が・・・」「アニキ、あの女性、洋服引っかかってて
動けないみたいじゃん?!」「そうだな・・・・・・・危ない!!」「どうした?」
「それが、あの屋根、女性のいる方に傾いてて・・・女性は洋服がどこかに引っかかってて
よじ登れないみたいです!・・・コウタ!!あの女性助けられるか?」「よっし!!任せて!」

驚く女性のいる屋根の反対側に、イーグルは降りると、コウタのマウスがすぐに女性の
引っかかっている場所を探した。「アニキ、釘が出てるんだよ!!釘、硬すぎる!!」
「じゃあ、その周りを削って、釘を抜くんだ!!」「ラジャー!!」
女性が首まで海に沈みそうだったのを、やっと助けて、コウタのマウスは屋根に上がった。
女性が、なんとか屋根に上がったのを見届けて、イーグルは上空から他の被災者がいな
いか、確かめていた。

「・・・・・・・うわっ!!あの雲は・・・」「アニキ!!!やべえ!!嵐かも!!!!」
「冗談じゃない!!この女性、かなり危ないのに!所長、どうしたら」
「・・・・うう~~~~ん・・・・まだ救助隊は町の方の人を助けるのに手が足りないんだ。
緊急の要請は、各国に入っているんだが」「・・・・所長?!救助に向かっているという
通信が入りました!でも、ヘリではないようなんですが??」

「なんだ??あれ・・・・・・・アニキ!!!」コウタは大声を出した。
「イルカ???」「え?」イーグルが海上を凄い勢いで泳いでくる物体を捉えた。
「高ノ宮所長!!!イルカです!!!」「・・・・・・・・まさか?!あれは・・・・・・・」

それは数頭のイルカが、信じられないスピードで泳いでくる姿だった。

「もう完成したのか!!!」「はい、お蔭様で」「君は?」
「ミックと言います。海上救助ロボットです。女性は、すぐに助けますから、イーグル、
君は、他に遭難している人を上空から探してくれ!私達はその位置を教えてもらえば
すぐに救助に向かうよ!!」「イーグル、了解!!じゃあ後はお願いします!!」
「M・ドルフィン、了解!私が一応リーダーなんだ。こちらは君の指示に従う」

ドルフィン達は次々と被災者を救助して陸へ移動させていた。
「よかった!嵐だとヘリが救助に来れなくなる・・・一刻を争う事態だったからね」
「所長~~~!!俺、イルカ見た時鳥肌が立ったよ。すげえかっこいいねっっ!!」
「そうだな・・・昨年の国際科学会議で初めて計画を聞いたんだが・・・
実物を見るまで信じられなかったよ」「うっそ~~~~!!そんな凄い会議だったの??」
「完成していて、実働していたのはイーグルのみだったからね・・・驚いたな!!」

高ノ宮所長は、ひとりつぶやくように言った。
「これから、もっと驚くようなことが起こるだろう・・・
もっと、ね・・・・・・・・・」





雪が降りしきる山の中、レイリー博士はヤン老主の話をまとめてレポートを
書いていた。カチャカチャというキーボードの音が、静かな部屋に響いていた。


ヤン老主語録

サー・ヴァイズとの最後の会話
「何か言い残すことはないですか?」「君にかね?それともリー大公にかな?」

まず、前の事実関係として、ヤン老主はリー大公が黒幕だという事実を、なんらか
の経緯で知っていた。それはヤン老主が我々の質問にサー・ヴァイズとリー大公が
繋がっている、その理由はご自身にあると言った、発言(前ページ参照)から
推測出来るが、ヤン老主とリー大公との関係をサー・ヴァイズが知っていて、リー大公
の側についていたということは、ヤン老主は、サー・ヴァイズに命を狙われるだろう事も
推測していたということになる。にもかかわらず、ヤン老主が、以前にサー・ヴァイズに
「世界を考える1人になる」という予言を与えていた。
これは、いつかリー大公と決別するだろうという未来があり、動かしがたい点だとすると
その間にはかなり多くの分岐点が存在していたのだ。
これは一体どういうことだろうか・・・・
今現在で考えると、結果論でしかないが、スウフォンに語った言葉も端的にそれを表し
ていた。スウフォンがあの委員の前で、もしリー大公の名前を出していたら大変な事態
になっていた・・・それは、きっとリー大公へすぐに連絡が入り、黒幕であるリー大公は
あの古城を脱出し、また委員はあらゆる手を使って、あの事件を揉み消した、そういう
未来だった。

あまりにも、分岐点や変移点が多すぎる・・・・自分がどう動く、人をどう動かす・・・
そしてそれらを総合した未来の姿は、一体どのように予知しているのだろう。

「・・・ああ、いけない。結論にはまだ早い。最後の2行は消しておかないと・・・」
レイリー博士は独り言をつぶやいた。



雪は 終わることなく降り続くように見えた。
レイリー博士は窓ガラスを拭いて、しばらくその風景を眺めていた。




・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(この お話は フィクションです)


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鷹島尋   達真  (タカトウジン タツマ)  ・・・16歳  高校1年

山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  科学研究所 所長

高ノ宮(タカノミヤ)博士              ・・・37歳  ロボット工学博士

時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

サー・ヴァイズ                   ・・・47歳  サーの称号をもつ科学者
                                    テロリストの首謀者

ヤン老主                       ・・・78歳  アジアの超能力者(予言者)

リ・スウフォン                    ・・・14歳  ヤン老主の小姓

リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔



第  16  話  「 冬来たりなば・・・  」



ヤン老主の住いは、いかにもヤン老主らしい人里離れた山奥にあった。
「レイリー博士、ようこそおいでくださいました。もうここは春まで不便極まりない
場所になりますが、どうぞゆっくり滞在していってくださいねえ」

「・・・雪が、凄いですね!突然押しかけまして、申し訳ございません。
いやあ、私は研究が中断するとダメなもので!・・・あ、これは日本の皆からの
プレゼントです。それとこれは私から・・・・・」

ヤン老主とレイリー博士が和やかに歓談している中、屋敷の世話係や子供達は
スウフォンを質問攻めにしていた。外国や日本はどうだったかとか、興味は尽きない
そんな感じだったが、スウフォンは言葉少なく頷くだけだった。

「スウフォンは、本当によくやってくれました。ヤン老主、何故彼が1番弟子だと
教えてくださらなかったのですか?」2人で烏龍茶を飲みながら、レイリー博士は
質問した。
「ええ、彼を守る為です」「なるほど」「私は、彼の才能が未知数なので、彼が人目に
つくことを極力避けてきましたが・・・ただ、今回だけは特別な意味がありました」
「・・・?それは、あの前国主夫人のこととか、でしょうか?」
「・・・まあまあ、ゆっくりお話を致しましょうねえ。・・・お茶のおかわりはいかがですか?」



「・・・・うわ・・・コウタ、お前何その飲み物??」タツマはぎょっとしたような顔で聞いた。
「え?」・・・・コウタは炭酸飲料をコップに入れていたが、そこには赤いものが先に
入っていた。「あれえ??」
「お前、俺がトマトジュース飲めよって入れて置いたのに、何炭酸で割ってんの??」
「・・・・・・きもちわり~~~~!!!」「飲めよな~~~!!」

「マジで大丈夫かよ?ちゃんと人の話、聴こえてるか?」「うん」「なんか、反応うすいな」
「・・・・アニキと違って俺、傷つきやすいから~~!!」「うええええ・・・きもい!!!」
「ふん・・・何とでも言えば~~~!!!!アニキには一生わからねえよ~~~!!!」
「分かる訳ねえし」

コウタは本当はアニキに感謝していた。いつもだったら、こっちから話しかけなきゃ
聞いてもくれないのに、このところ、タツマは良く話しかけてくれるのだった。
(でも、そんなの当たり前じゃんか!!アニキなんだからさっ!!)
自分でまたそう思って、コウタは可笑しくなった。

「これ、飲んだらわかるかもよ?」「どんな罰ゲームだよ?!お前が飲め!!!!」



所内放送が響いてきた。
「全所員、それからタツマ君、コウタ君、至急モニタールームに集まってくれ!」


そこには、山藤所長が書類とデータをPCで操作している姿があった。
高ノ宮博士が説明していた。
「皆さん、山藤所長がたった今戻られました。皆さんに至急報告したいということで・・・」

「皆様、今回も長期に渡り会議に出席して参りましたが、皆様に報告が何点かございます。
まずは、今回のクルーザー人質事件、関連するテロリストとの一件、全て政府に報告
致しました。その報告内容は、皆様のPCへ送付させて頂きましたので、後程ご確認
下さい。また、政府からと、中国政府からの返答も同ファイルに添付致しましたので、
併せてご覧頂ければと思います。

さて、本題ですが。
今回のような特例的扱いが、今後また起こると想定し、只今政府はその為の法的
措置、及び法令を変えることを検討中ということです。
現行の法令では、探査及び救助ロボットの他国における保障は、皆無に等しいのと
国際法に救助活動やその支援団体を保護する条例はありますが、ロボットを保護する
・・・大きな視点での活動を認める国際条例が必要となります。
それがないと、今後救助の為のロボットが侵略と間違われ攻撃を受けかねないという
ことで、我々の科学者会議で提案することとしました。
それが通りますとレイリー博士のミラーショットも我々のイーグルも、これからはその
国の了承を得ずに、活動出来ることになります。また、それらロボットの活動を妨げる
破壊活動や捕獲する等の活動は、国際法により裁判をかけることが出来るようになります。

それから、これは新たな構想ですが・・・
国際科学者会議で、国際ロボット開発部が制定されることになりました。
私は日本の常任理事となります。それで、今後のことを考え・・・
高ノ宮博士に、ここの所長職に就任して頂く事になりました。
それでは、高ノ宮所長、就任のご挨拶お願い致します」


タツマもコウタも、いきなりの話で面食らっていた。リエ子助手がタツマ達のそばに来て
話しかけた。
「驚いた?私達も今さっき聞いたばっかりなのよ!」「ええ??マジですか??」
「・・・リエ子姫~~~!!なんか嬉しそうじゃん?」「どこが????」
「コウタ、ちょっと・・・」「だってさ~~~~!!所長だし~~~~!!!!」
「コウタ!」「姫は所長夫人・・・・」バコッ!!!
「姫~~~~~!!いてえんですけどっっ!!!」
「コウタ君、今日は5時間びっちり漢字書き取りねっっっ!!!!」「げえええええええ!!」
「まあ頑張れ」「・・・・・・・・・・・へ~~~~い・・・・・」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)


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朝の雲が 雨の匂いを 運んできた



春雨は やわい葉の おもてにすわれ

さきで 雫 を むすぶ


こんなふうに


ほんのひととき

で あって も 春は

顔を覗かせ

驚かせようとする



こんなに

暖かい 日に








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鷹島尋   達真  (タカトウジン タツマ)  ・・・16歳  高校1年

山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  科学研究所 所長

高ノ宮(タカノミヤ)博士              ・・・37歳  ロボット工学博士

時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

サー・ヴァイズ                   ・・・47歳  サーの称号をもつ科学者
                                    テロリストの首謀者

ヤン老主                       ・・・78歳  アジアの超能力者(予言者)

リ・スウフォン                    ・・・14歳  ヤン老主の小姓

リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔



第  15  話  「 空  」


サー・ヴァイズがまた消息を絶ってから、2週間・・・・・・・・
国際警察の捜査をあざ笑うかのように、古城の中に残された証拠物からは
何の手がかりも得られなかった。巧妙に作られた罠やフェイクに翻弄された。
偽装された物や偽の人物を用意する周到さで、いつでも逃げられる用意が
してあったことが、あきらかになっていった。

「・・・レイリー博士、サー・ヴァイズはリー大公のところからすぐに逃げるつもり
だったのでしょうか?」「・・・わからない。しかしリー大公の方は、それを知らなかった
だろうと思う」「そうですね、逃げられる訳が無いですよね」「・・・・・・・山藤所長は?」
「まだ会議が続くとかで・・・・・お戻りになられていません」「そうか・・・・・」

「・・・・・あの、サー・ヴァイズとヤン老主の最後の会話・・・不自然じゃなかったか?」
「?サー・ヴァイズが、ですか?」「・・・いや、ヤン老主は何故、言い残すことは?
と訊かれて、君にかね?それともリー大公にかね?といったんだろう・・・・」
「とっさに浮かばなかったとか?」「いや・・・・普通は誰に何か言い残すかという意味
にとらないか?」「そうですね」「そうだとすると・・・ヤン老主はどちらかがいなくなる未来
も見えていたことになる。だから、サー・ヴァイズは・・・これも、研究対象になりそうだな」

「・・・よく、意味がわからないんですけど?」
レイリー博士はレポートの手を止めて、高ノ宮博士を見た。

「生き残るのは、誰だ?と、ヤン老主は、サー・ヴァイズに訊いたんだよ。

・・・多分、サー・ヴァイズは、ヤン老主を殺すことを考えていただろう。
そして、携帯を持っていったら・・・リー大公はサー・ヴァイズをどうするか・・・
国際警察に引き渡すのも、彼を殺してからでいい。むしろ、口封じが全てだったとしたら
生かしておく方がおかしい。・・・マウス君のマイクが拾ったリー大公の声は、ヤン老主を
殺す、それだけが今回の最大の目的だったという証言のようなものだったろう?
・・・・・・だが、もしヤン老主を殺さなかったら?サー・ヴァイズはリー大公にすぐに
捕まっただろう。それで、サーはきっと今回のような手を考えたんじゃないか」

「まさか!!あんなことを、その一瞬の間で??」「サー・ヴァイズも凄いが・・・・
そんな未来を、たった1言で言い表わしたのが、ヤン老主なんだ・・・・・・・」
「未来を見るというのは・・・一体どんなことなのか、私には想像もつきません」
「・・・・・・・ヤン老主を、追いかけていくしかない。私は、明日中国に行こうと思う」



「スウフォン!!!もう帰っちゃうって??」コウタは慌ててスウフォンが荷造りしている
部屋に入った。「コウタ!・・・・いろいろとお世話になりました」
「・・・本当に、帰るんだ・・・・うそだろ・・・・」「コウタ、マジです」「マジかよ~~~~~!!」
「明日、レイリー博士と一緒に」「・・・・・・・・・・」「コウタ、沢山お話したね」

「・・・・・・まだ、なんにも知らないよ、俺、スウフォンのことさ・・・・
どこに住んでるのか、誰といつも遊んでるかとか・・・
なんで、ヤン老主の弟子になったとか・・・・さ・・・
スウフォンが・・・・・・・

俺さ、スウフォンのおかげでなんか自信が出てきたんだ・・・
スウフォン、日本にいてよ!!友達だろ?」

「・・・コウタ、約束 忘れないよ」
「・・・・・・・・・・・・・」
「コウタ、指きり」




コウタは部屋を飛び出した。
スウフォンを笑って見送れる自信がなかった。
自分の部屋に戻ったコウタは、マウスに話しかけた。



「・・・・マウス・・・俺、馬鹿だ・・・・スウフォンは・・・・
帰りたいんだ・・・・そんなのわかってる!!  けど・・・

だけどさ・・・・・・マウス、なんとかしてよ・・・・
なんかいってよ・・・・・・・・・


うあああ~~~~~!!!!」




スウフォンとレイリー博士は空港で出発を待っていた。
コウタは一緒に来ていた筈だったが、いつの間にか姿が見えなかった。タツマは
コウタの気持ちはわかったので、博士達に心配しなくて大丈夫だと伝えた。
「スウフォン、ごめんな。コウタはまだ、さよならが言いたくないんだよ」
「・・・・・・わかってます。皆さん、ありがとうございました」
「気をつけてね。いつでも日本に来てね!!」「リエ子さんも中国に来てください」
「ありがと♪ 絶対行くわ!!」

ゲートの中に2人が消えても、コウタの姿はなかった。
タツマは、外の飛行機が発着するのが見えるエントランスに、コウタがいるのを
見つけた。
「コウタ・・・・・・・・・」





「スウフォン!!!」後ろからコウタの声が聞こえた。「コウタ?」

タラップの下で、マウスがスウフォンを見上げていた。
「コウタ!!」スウフォンは大急ぎで降りながら叫んだ。「コウタ!!!」
「・・・・・・・俺さ、俺さ・・・・・スウフォンの顔、見れないよ・・・・
だって・・・・・・・・・」スウフォンがマウスを手の中にすくい上げた。

コウタは、それ以上言えなかった。


「コウタ・・・・・・・また会える」スウフォンの涙がマウスの目を濡らした。
「会えるって約束・・・・指きり・・・・・」

「指きり げんまん、うそついたら だめよ・・・ゆびきった!」

「またね、コウタ!!!」「またね、スウフォン!!!!」




コウタのマウスはいつまでも 空を見上げていた。
飛行機雲が 遠い空へ続いていた。




・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(この お話はフィクションです)
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山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  科学研究所 所長

高ノ宮(タカノミヤ)博士              ・・・37歳  ロボット工学博士

時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

サー・ヴァイズ                   ・・・47歳  サーの称号をもつ科学者
                                    テロリストの首謀者

ヤン老主                       ・・・78歳  アジアの超能力者(予言者)

リ・スウフォン                    ・・・14歳  ヤン老主の小姓

リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔



第  14  話  「 約束  」


「アニキ~~!レイリー博士さ~~~~!病院に入院したらしいよ」
「え?どうして?」「うん、あれで」「あれ?」「そうそう、三班がなんちゃらって」
「さんぱん??あー三半規管だろ?耳の中の・・・耳鼻科に入院したのか?」
「?入院したのは、内科だって言ってた」「はあ???意味わかんねえし」
「なんか、当分退院したくないって」「・・・・・・・・・・・・・・」「あれかな?やっぱ・・・」
もぐもぐ・・・・・
「・・・もったいぶってないで早く言えよ!」「ヤン老主にフラレたから」

ぶーーーーーーーーーっっ!!「アニキ~~~~!!!またしても最低だなっっ!!」

「お前は~~~~!!!どうしたらそんなことを考えつくんだ??」
「だってさ~!!レイリー博士、最近ずっと研究が・・・研究が・・・って、ぶつぶつ言ってたんだ。
スウフォンもだけどさ、全然元気ないし~~つまんねえし~~~!!!」
「・・・・・・・・・・・・学校に、行けば?」「へ~~~~~~~い」


高ノ宮博士は山藤所長に、今回の事件のレポートを送っていた。すぐに、電話が鳴った。
「高ノ宮博士、今読ませて頂いたが・・・大変だったろうね。レイリー博士のご様子は?」
「はい・・・かなりめまいに悩まされたとのことですが・・・一過性のものという診断ですので、
あと数日すれば退院出来そうだということです。なにしろ、かなり無理をされていたので」
「・・・そうか、私はまだこちらの会議が終わらないと帰れそうも無いのだ。
所の皆に、申し訳ないと伝えてくれないかね。・・・それから・・・
まあ、蛇足だが、政府は我々に感謝しているそうだよ。・・・我々はただ当たり前の人道主義
を貫いただけだと返答しておいたが、ヤン老主からの言付けがあったようだ。
リー大公は、馬脚を現してしまったというのが報道各社の見解のようだ。しかし膨大な保釈金
が支払われるようだから、それはそれで国の為にはなったのじゃないかね」

そんな考え方もできるのか・・・高ノ宮博士は妙に納得していた。
「サー・ヴァイズは?何か情報は入っていないでしょうか?」「・・・・・・う~~ん・・・・・」
山藤所長は、珍しく考え込んでいるようだった。
「・・・・その件に関しては、ノーコメントだ。不安材料ではない、とだけ言っておこうか」





「スウフォン、何して遊ぶ?」コウタは学校から帰ると、すぐにスウフォンを誘った。
「・・・コウタ、学校は楽しいですか?」「・・・・・うっ・・・・すげーー質問だなっ!」
「私は普通の学校に行けなかったから・・・コウタの習ってること、知りたいです」
「・・・・・・・・・そうかあ・・・・・・・・なんだ、じゃあさ、俺、教えてやるよ!!」
「ほんとですか?」「じゃあさ、じゃあさ・・・・ええっと、数学?」「はい!」

コウタはスウフォンがこんなに明るくなるとは思ってもいなかった。
だからつい、どんどん先まで進んで・・・時間を忘れて2人で勉強していた。

「・・・・でもさ、こんなの・・・本当に楽しいの?」
「はい!教科書、こんなに沢山・・・本当に凄いです!マジです!」「・・・・・・・・・・・・・」
「コウタ、疲れましたか?」「ううん・・・・」


「・・・あのさ、俺・・・この翻訳機があって、本当に良かったって、思うんだ。
だって・・・スウフォンの言う言葉が、そのままわかるんだぜ・・・・・科学ってさ、発明って
すげえよ・・・・・・俺、やっぱり、科学者になりたい」
「はい!」


「えっ?・・・・笑わないんだ?」「笑わない!コウタは友達!」

「変だな・・・・なんかさ、なんか・・・・・あははは!!!
みんな笑ったのに・・・・






スウフォン・・・
じゃあさ~~~~!!俺の、本当の夢、聞いてくれる?

・・・誰にも言わない?

・・・俺、ロボットとも人間とも動物とも、話が出来る様な、機械を作りたいんだ!!
マウスの目で見ていて思ったんだ・・・・俺、最初イーグルやマウスと話がしたいって
思った・・・イーグルってさ、なんか考えてるって、思わない?マウスなんか、俺
夢でいつも話してるんだ・・・・・

だから、話したいんだ。あの、レイリー博士が研究中のチップみたいなので・・・・・・・
・・・だってさ、すげえかっこよくない?俺、ロボットと一緒に外国で動物とも話が
出来たら・・・困ってる動物にどうしてもらいたいか聞いて、ロボットで助けるんだ!
きっとさ、動物っていろんな事、知ってそうだよねっ!!」


「・・・コウタなら、叶う、きっと!」
「スウフォン、じゃあ指きり」「指・・・切り?」「こうやるんだ~~!」


「指きりげんまん うそついたらだーめよ!指きった!!」「あはははは!!おまじないね」
「そうだよ~~~~!!絶対言わないでねっ!!」「はい!」

「お~~~い、2人とも、晩御飯だぞ~~~!!」

「しー!!」「何?」「なんでもないです!!」「なんでもないよーだ!あははは!!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  科学研究所 所長

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時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

サー・ヴァイズ                   ・・・47歳  サーの称号をもつ科学者
                                    テロリストの首謀者

ヤン老主                       ・・・78歳  アジアの超能力者(予言者)

リ・スウフォン                    ・・・14歳  ヤン老主の小姓

リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔



第  13  話  「 決着  」



「コウタ、ヤン老主は無事なんだろうな?」ゼロ1を音速で飛ばしながら、タツマは
聞いた。「だいじょーぶに決まってるじゃん!!ねっっ老主様~~~!!」
「・・・いやいや、戦闘機の手前に、ちょこんと座っているマウス君を見た時は、
心の臓が、止まるかと思いましたがねえ・・・」「あ、だってさ~~~!暗いから
俺、見えなかったらどうしようって思ったんだよねっっ!!」
「あははは!・・・・そうでしたか。今はどこに居られるのですか?」
「ええ、イーグルが来るのを外の森で待っております」「中は、どんな様子ですか?」
「かなり、騒がしいですねえ。私を、探していると思いますよ」

古城の中は、全ての人々がヤン老主を探して大騒ぎをしていた。

その時、国際警察は動いた。携帯の位置は特定され、その古城にヤン老主に
繋がる手がかりがあるとされ、1時間もしない内に捜査令状を持った警察が
屋敷を取り巻いた。
「リー大公。ヤン老主という方が、テロリストに拉致され、連れ去られたという事件が
起こったのですが、ご存知でしたか?」「・・・・・・・いいえ?どんな事件ですって?」
「これから、お宅を家宅捜索させて頂きます。これは正式な令状ですので、ご協力を
お願い致します」「失敬な!君は私が誰だかわかっているのかね?!」
「わかっていますが、それは今関係ありません。お宅にテロリストが出入りした痕跡が
あれば、あなたはそのテロリストとは無関係だという、潔白の証明を必要とするでしょう。
違いますか?」理詰めの問答に、リー大公は黙るしかなかった。

古城の、サー・ヴァイズがいた部屋は、証拠として全て撮影され、そこにあった証拠品
は全て押収された。しかし国際警察は、サー・ヴァイズを取り逃がしたことをまた報告
せねばならなかった。「やはり、サー・ヴァイズだ!!すぐに、また世界に指名手配書を!」

リー大公は、取調べを受ける為、古城を後にした。その後、すぐに森の中からヤン老主と
イーグル、そしてマウスが警察の前に現れると、皆から歓声と拍手が起こった。

「ヤン老主様!よくぞご無事で。テロリストからよく逃げられましたね!」
「はい、皆様のお陰です。流石、国際警察は迅速ですねえ」

警察官が言った。「お疲れでしょうが、またこれから調書を取らせて頂く様になります。
・・・・・これが、あの有名なロボット・イーグルですか!・・?このマウスは?」
「えっっ?!知らないの~~~~!!俺、ヤン老主の友達のスーパーマウス君です!」
「あのなあ・・・・コウタ、お前黙れ!」「あはは!コウタ最高です!」「でしょでしょ!!」

ヤン老主はイーグルの目をじっと見ると、言った。
「スウフォン、よく我慢したね。・・・お前には言っていなかったが、あの委員の中には、
リー大公の側近ともいうべき人物がいたのだよ。その者達がお前にどんな事を言うか、
私はわかっていたのだ。・・・お前が我慢してくれたお陰で、大奥様は来てくれた。
・・・あの場でリー大公の名前が出れば、それは大変な事態を引き起こしていた。

・・・まあ、しかし・・・あのリー大公は、こんなことでは、ねえ。

・・・それでも、大きな変化は起こるでしょう。日本の、研究所の皆さんのお陰です。
そして、レイリー博士。・・・・・・・ありがとう。あなたのミラーSは、無敵ですねえ。

皆様・・・・・・
私はこのままこちらにいることになりますが、しばらくスウフォンをお願い致します」

「ヤン老主様!!私もそちらに戻りたいです」「いや、スウフォン。・・・・・お前はもう少し、
今の時間を大切に過ごすのですよ。

よいですか?
時の花は 咲く時を待つのです」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)



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リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔



第  12  話  「 不確定要素  」


サー・ヴァイズは、リー大公の言葉が一瞬わからなかった。
「・・・・・なんですって?」

「聴こえなかったかね?ヤン老主はもう必要ないんだよ。
我々に必要なのは、不安定な未来の予知ではない。確固たる我々の勝利、それのみだ。
そうすれば、約束しよう。君の望む、力が手に入る世界を、ね」


・・・プツ・・・・・・

あたりを沈黙が支配した。



それから何分か後、携帯のシグナルが点いた。
「・・・・・・ノーティか?・・・もう着くんだな?わかった、屋敷の地下へ降りて来い。
こっちのボディガードが迎えにいく・・・クルーザーか?いいぞ、もう攻撃開始しても。
・・・・条件が変わった。・・・・・・・後で説明する」

携帯をきった後、サーは椅子に腰掛けたままボディガードの顔をチラッと見た。
「・・・・・・君に、頼みたい事があるんだが、いいか?」
「サー、なんでしょうか?」

「まず、地下に大佐ともうひとり、老人が到着する。
大佐には戦闘機に戻るように告げてくれ。私は老人に用がある。
・・・私が行くまで老人を、地下の倉庫に閉じ込めておいてくれ。
手錠は外すな。そして、そのまま、倉庫の前で見張っていてくれ」
「イエス・サー」

ボディガードが部屋を出て行ったのを確認し、サー・ヴァイズはノーティに携帯で
連絡した。「・・・いいか、これから言うことを誰にも言うな。いいな?返事もするな・・・・」


ボディーガードは言われた通りに倉庫の前で待っていた。
「ご苦労。今、大佐のところに寄って基地へ帰るように伝えた。・・・君は私が任務を
終えるまでここで待っていてくれ。・・・リー大公に渡して欲しいものがある」


ガチャッ・・・・・・・ギイイイイイイ・・・・・・・・・・

「・・・・ヤン老主。何か言い残す事は無いですか?」
「・・・・君に、かね?それともリー大公に、かな?」

「ふふ・・・・・・・・ふふふふ・・・・・・さあ?・・・・・・・・・
・・・・・・・・ヤン老主、ひとつだけ訊いておきたい事があります」
ヤン老主は黙って頷いた。

「・・・・なんだ・・・質問しなくてもいいんですか・・・・それが、答え・・・・」

ダーーーーーーーン・・・・・



ガチャ・・・・・・・・

「・・・・・この箱を、リー大公に渡してくれ。君は開けるな。いいな?
私は、ここの後始末をしてから戻る」


ボディーガードはその箱をリー大公の待つ部屋へと運んだ。そして、事の顛末を
説明した。「・・・・そうか、 わかった。ご苦労だったな。・・・・君にはまた面倒をかける
が、もう今日は休んでいいぞ」「御意」

しかし、ボディーガードは、その箱の中身が気になっていた。それで、ドアの外で耳を
当てて中の様子を伺っていた。

「・・・・・・・ヤン老主、とうとうこの日がやってきた。どれ程あなたには煮え湯を
飲まされたことか!・・・・・・やっと、これで終わりだ・・・・」

リー大公は机の上で箱を開いた。

「!!!!うっ?!!ぎゃああああ!!!」
その声に、ボディーガードは部屋に飛び込んだ。「どうされました??」
「ね、ねずみが!!!」


「ハロ~~~!!ええっと、これね~~ポチッとなっっ!!」


箱の中で携帯を開けてマウスは電源を入れた。そして、急いで飛び降りると開いている
ドアから走り去った。

2人は一体何が起こったのかわからずにいた。そして、今のがロボットだということも
気がつかず喚いた。
「なんだ?今のは??おい!!ヤン老主は??本当に死んだのか?!早く確認してこい!!」
「はい!!!!」気が動転したリー大公は、そこにあるのが携帯電話で、電源が入っている
意味もわからずに椅子にへたり込んでいた。


その頃・・・・・・・・・

イーグルと軍の戦闘機はクルーザーの周りの敵戦闘機と交戦中だった。
しかしその数で圧倒する軍は、敵が爆破しないようにミサイルは使わず、機銃掃射で追い
落としていった。イーグルはクルーザーの中の人質を救出すべく、ミラーショットと連携し
あっという間に敵を囲んで動けないようにした。
「スウフォン、タツマ君、よくやった。もう、ここはいいから、ヤン老主のところへ行って
あげてくれないか?」レイリー博士の言葉に、2人は頷いた。
「アニキ~~~~!!!俺、携帯の電源入れたんだぜ~~~~!!!」
「そうか、すげえじゃん!!スウフォン、さあ、ヤン老主のところへ急ごう!!」「はい!!」




「・・・・・サー、これでよかったのか?俺は、納得できねえな!!」
「・・・・そうだな。だが、リー大公という人物は、私を飼い犬だと思っていたらしい」
「はっっ!!!とんだ大馬鹿野郎だったってえことかよ?!サー・ヴァイズ様をなんだと
思っていやがる!!!」
2人は戦闘機の爆音の中で、大きな声で話していた。


「・・・・・・・ふふふ・・・いや突然、私は馬鹿なことを思いついたんだ。マウスを見ていてね。
もし、このまま逃げ続けられたとしたら、またヤン老主と・・・・・・」

「ええ?なんだって??」「なんでもないよ!!そんなことより、お前の隠れ家は安全なんだ
ろうな?」「ああ!!!この世のものとはおもえねえ、怖~~え女が、守ってるからな!!」
「それはいい」「後悔すんなよ~~~!!俺は絶対逃げるぜ!!!」「ははは!!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)

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・・・・・・徒然なお話です。

よろしければ ・・・・

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# by f-as-hearts | 2010-01-22 09:12 | 徒然
鷹島尋   達真  (タカトウジン タツマ)  ・・・16歳  高校1年

山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  科学研究所 所長

高ノ宮(タカノミヤ)博士              ・・・37歳  ロボット工学博士

時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

サー・ヴァイズ                   ・・・47歳  サーの称号をもつ科学者
                                    テロリストの首謀者

ヤン老主                       ・・・78歳  アジアの超能力者(予言者)

リ・スウフォン                    ・・・14歳  ヤン老主の小姓

リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔



第  11  話  「 銀の渦  」


スウフォンの必死の説得も、そこにいる委員の皆を納得させることは出来ずにいた。
「スウフォン、お前もヤン老主の1番弟子なら、この大事件がどうなるのか予知出来る
筈だろう?一体どうなるのかな?」
ニヤニヤと笑う顔に、スウフォンは、ぐっと唇をかんだ。
何を言われても、我慢しなければならない・・・・
「時の花は 咲く時を待つ」・・・ヤン老主は言われたではないか。

「恐らく・・・この事件の裏で糸を引いている人物を、私は掴んでおりますが、スウフォンは
知らないと思いますよ。
スウフォンのことは、ヤン老主より伺っております。この子の能力は、予知ではない。
全く違う能力です。それよりも、皆様にはご協力を願いたいが、何か問題でも?」

「問題は大ありだろう!!この映像の場所は、香港の基地じゃないか!!
こんな重要な場所が、テロに占拠された上に、その事実を今まで誰も知らず、おまけに
老主まで捕まったとなれば!!こんなことが起こった例がない!!我が国の軍の威信に
関わる大問題だ!!!これは絶対にこのヤン老主は偽者だ、これは起こり得ない!!」
皆が、この信じられない事件を口々にしゃべりだした。
「大体、何故ヤン老主はここに捕まったのかね?」「ヤン老主がどうして日本のクルーザー
を助ける為にここまでするのか、スウフォン、もっと正確に話しなさい」


「・・・・わかった!!もういい!!!」レイリー博士は研究室中に響き渡るような大声で
叫んだ。
「全ミラーショットで香港の港湾で拿捕された日本のクルーザーを探査する!香港のマップ
から港湾全てをマーク、全速で発見せよ!!!全機、 発進!!!」

「レイリー博士、すぐにこのモニターを分割して大スクリーンに映します。私も手伝います」
「高ノ宮、頼むぞ!この港湾全てを、バラバラに探さなければならない。こんな事は、始まって
以来だからな。

・・・スウフォン、ありがとう。お前は、良くやったよ。・・・私達は、まず人質がどこにいるか
探さねばならない・・・今も敵の司令塔で1人、人質の為に戦ってくれているヤン老主に
悪いからな」

スウフォンの目から涙がこぼれた。
「皆様、科学者のレイリー博士が、ご自分のロボットでクルーザーを探して、人質と
ヤン老主様の為に戦ってくださるそうです。・・・皆様、お願いです、クルーザーを
捕まえたものも、ヤン老主様を捕まえたものも、わが国のものではありません。
どうかどうか、皆様・・・・・」

「よくわかりました」
その声は奥の扉から聞こえてきた。
「・・・・・・・・・!大奥様!!!」そこにいた皆は、一斉に立ち上がると、頭を垂れ挨拶をした。
その老婦人はゆっくりとイーグルのところまで来ると、その背を撫でた。
「わたくし達はその昔、ヤン大公に命を救って頂いたのです。その大恩をどうしたら返せる
ものかと思っておりました・・・本当に、長らく生きながらえてきて、よかった・・スウフォン、
わたくしから、皆様に頼んでみましょうね。クルーザーの人質とヤン大公を救ってくださいと」
「はい!」「・・・・・・・・わかりました、すぐに」

全員がまた老婦人に挨拶をして部屋を慌しく出て行った。館の主は、イーグルに頷いて
話しかけた。
「・・・この方は、前国家主席夫人、そして私の母です。博士、クルーザーを見つけるのは
時間がかかりそうかね?」
レイリー博士は即答した。
「30分。それ以上はかかりません」「わかりました。いいでしょう、すぐに私も軍用機で
そちらに行きましょう。イーグル、案内を頼むぞ」
「イーグル01、軍の戦闘機を率いて来てくれ!」「了解。スウフォン、また通訳して!」
スウフォンは真っ赤にはらした目をこすりながら、返事をした。「はい!!タツマさん」



「ノーティ、まだチームからの連絡はないか?基地を離れる準備はどうなっている?」
「サー、イーグルはまだ発見出来ないようだぜ。司令塔だが、こっちの俺の部下も
みんな引き上げる」「証拠隠滅は大丈夫だろうな?」
「特殊工作部隊に任せるから心配ない。・・・もうエレベーターで地上に着いた」
エレベーターの前には兵隊がいた。「大佐!戦闘機までお送りいたします」
兵隊はヤン老主の手錠のロープを掴むと、大佐の後ろを歩いた。

戦闘機がもう見えてきた時、突然ヤン老主が大声を出した。「・・・・・いたたた!!」
皆がどうしたのかと振り向くと、ヤン老主がお腹を抱えて座り込んでいた。
「なんだ?じじい、病気か?・・・おい、お前老人をおぶって歩け」「・・・・・いえいえ」
苦しそうに手をひらひらさせて老主は言った。「ご心配には及びません。・・・ちょっと
腹痛が出ただけですよ。もう、大丈夫です」少し息を整えると、老主は戦闘機の方を
じっと見た。それから、ゆっくりとふらふら歩き出した。
「・・・どうした?ノーティ?」「なんでもない。もう戦闘機で出発する」「わかった」


ノーティ達の戦闘機は古城に向けて発進した。
「緊急連絡!大佐、クルーザーの周りを銀色の小型未確認飛行物体が飛び回って
います!  ・・・うわっ!!どんどん数が増えています!!レーダーに・・・」

「なんだって??サー、未確認飛行物体が・・・」「な・・・・に?!」
ノーティの言葉に、サーはモニターをつけて衛星からの映像を拡大した。
「ノーティ!!そいつは、レイリーのミラーショットだ!!すぐに戦闘機で打ち落とせ!」
「緊急事態だ!すぐその飛行物体を破壊せよ!!全機戦闘態勢!!チームB、すぐに
クルーザーのところへ!!ロボット破壊命令だ!!」「了解」「Bチーム了解」

クルーザーと戦闘機を翻弄するように、銀色のミラーSは飛び回っていた。それは
あっという間に数百、数千の巨大な塊となって、クルーザーを取り巻いた。
クルーザーの中の兵隊は、最初レーダーの中で限りなく増えてゆくその星に、ミサイルか
と恐怖した。そして、今それは、クルーザーの周りを高速で回転し始めた。

「大佐!!飛行物体はクルーザーを取り巻いて飛び回っています!!これでは
戦闘機は攻撃出来ません!!クルーザーに当たってしまいます!!」
「こちら、クルーザー!!これは一体なんだ???機関銃がきかない?!全て、弾かれ
てしまう!!」
それは、銀色の渦、まるで海の中のいわしの群れのようにみえた。

「・・・これは凄い!!こんなシールドは見た事が無い!これは、宇宙空間でも役立ち
そうですね!」
「そうだな。だが、もう目が回って倒れそうだ。次回は絶対オートパイロットにするよ」
「レイリー博士!もうすぐイーグルも着きます。頑張ってください」
「ああ、頼む。・・・もう三半規管がイカレそうなんでね」


そのシールドは、唸りを上げて風を巻き起こし、中からも外からも完全にクルーザーを
守っていた。
「サー・ヴァイズ!!手が出せん!!もうこの人質は、皆殺しでいいな!!!」
「待て。・・・戦闘機は全機でクルーザーを包囲していろ!・・・・・

くそっっ!!!レイリーめ!!!」

予測不可能なミラーショットの防御シールド・・・サー・ヴァイズは、また自分が
レイリー博士に負けたのを感じていた。握り締めたこぶしが白くなっていた。

「こうなったら、ヤン老主だけでもリー大公に・・・・・・・」
リー大公の電話が通じた。


「・・・聞いたよ。・・・・基地からは逃げられたらしいね。良い判断だ。
イーグルは、もういい。   それから、ヤン老主だが・・・・

君が、殺すんだ。・・・・そうすれば、全てが上手くゆく。

私のところには、証拠となるものを届けてくれれば、それでよい」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(この お話は フィクションです)


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朝靄
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# by f-as-hearts | 2010-01-20 09:08 | 祈り
鷹島尋   達真  (タカトウジン タツマ)  ・・・16歳  高校1年

山藤(ヤマフジ)所長               ・・・59歳  科学研究所 所長

高ノ宮(タカノミヤ)博士              ・・・37歳  ロボット工学博士

時舟(トキフネ)リエ子               ・・・28歳  高ノ宮博士の助手

鷹島尋   晃太  (タカトウジン コウタ)  ・・・14歳  中学2年

レイリー・ミラー博士                ・・・39歳  科学者

サー・ヴァイズ                   ・・・47歳  サーの称号をもつ科学者
                                    テロリストの首謀者

ヤン老主                       ・・・78歳  アジアの超能力者(予言者)

リ・スウフォン                    ・・・14歳  ヤン老主の小姓

リー大公                       ・・・75歳  中国皇帝一族の末裔



第  10  話  「 イーグルの行方  」


「イーグルは、どこへ行った?」
サー・ヴァイズは復旧したPCの中からヤン老主を睨んだ。

「ヤン老主、我々はすぐにイーグルを捕獲する。ノーティー!いいか、すぐに
日本のクルーザーを他へ移動しろ!!イーグルは探査に優れたロボットだ。
もし、上空からクルーザーを探しているとしたら、クルーザーがエサになるだろう」

「了解!!おい!戦闘機ども!!2チームに分かれろ!クルーザーが見える
港湾の上空を囲むAチームと、イーグルが消えた方向へ探るBチームだ。
いいな!何か発見したらすぐに連絡しろ!!回線は開けておけ!!」
「チームA、了解。5機、発進します」「チームB、了解。チームB発進準備完了次第発進。
Bチームは5機でいきます」「わかった。それから、クルーザーを見張ってるチーム、いいか
今からすぐに港を出ろ。行き先はすぐに指示する!」「了解」

ノーティは首を回すとヤン老主を見た。
「サー、これが超能力ってやつか??一体どうやったんだ?ここの電源を触りもしないで
切るなんてことが、出来るのか?」「・・・いいや、そいつは・・・・」

サーは忌々しげに言った。
「ここに侵入したネズミが何をするか、知っていたんだ。・・・・ノーティ、今にその部屋に
ネズミが入ってくるだろう。ロボット・ネズミがな!!いいか、そいつが来る前に、その基地を
離れるんだ」「どこへ?」

サー・ヴァイズは腕組みをして考えていた。
「こうなったら先にヤン老主だけでも大公の所へ連行した方がいい。・・・ことは一刻を争う。
イーグルがどこへ行ったのかが読めない・・・・・てっきり・・・・」

そう、サー・ヴァイズはレイリー博士のミラーSとイーグルが、連携して攻撃してくるか、
または日本の政府、自衛隊に働きかけるかと思っていた・・・・ことを大きくして、それが
ヤン老主の存在を危うくするようなら、この国も動くだろう。それは混乱と破壊を招く。
・・・こちらは正規の軍である限り、クルーザーを拿捕する理由はない。また証拠も無い。
もしその、謎に迫れたとしても、この国でリー大公に刃向える者など、いない・・・・・・

「・・・ヤン老主、あなたがイーグルをこちらに引き渡さないというのなら、1時間ごとに1人
クルーザーの人質を殺すように指示します。・・・これは最終警告です。返答しなければ
全員が死亡という事態になる」


イーグルは大陸を横断し、もうその目的地に着こうとしていた。
「高ノ宮博士、先程の地図の大臣とまた連絡がとれました。イーグルに会うそうです」
「確か、その官邸で今会議が行われているんだったね?」「はい、そこに今、委員会の
方々が集まっているということです」「それじゃあ、失礼が無いように、挨拶を・・・・」

博士はスウフォンに手招きすると、ゴーグルを着けるように言った。
「スウフォン、君が官僚達と話をしてくれるかい?出来るかな?」「はい」

イーグルはその官邸の門に降り立った。それはすぐに監視カメラに映され、中から
屈強なSPが出てきた。「お前が、ロボット・イーグルか?」「はい」「よし、入れ!」
そのSPの腕につかまり、中へ通された。
その会議は定例のものだと官僚から聞いていたが、こちらにはその面々がどのような
委員会なのか、少しもわからなかった。ただ、その建物の豪華さから、とても地位の高い
官僚だと言うことがわかった。この館の主は、イーグルに隣の椅子の背にとまるように
指示すると、皆の視線に応える様に話し始めた。

「皆様、会議の途中でございますが、我々の大恩人が大変な事件に巻き込まれたそうです。
この鷲は、その、ヤン老主の使いです」
皆が一斉にざわざわと騒ぎ出した。「ヤン老主??まさか・・・あの方が事件になど遭う訳が
なかろう?」「そうだ、私は隠居されたと伺っていたが?」

イーグルの口ばしから、スウフォンの声が朗々と流れ始めた。
「委員会の諸先生様、初めまして。わたくしは、ヤン老主様の1番弟子、リ・スウフォンと
申します。今、このロボットイーグルの目を通して皆様にご挨拶申し上げます。皆様には
大変にお世話になっており感謝に耐えません。ここに今の状況を皆様にご報告申し上げます。

わたくしはヤン老主様と日本におりました。その間に日本の政府のクルーザーが
行方不明となり・・・それはヤン老主様が言われますには、老主様とこのイーグルを捕まえる
為の卑劣なる罠だそうでございます。今、クルーザーとヤン老主様は香港におります」

ざわざわ・・・・・「なんと?!そんなことが!!信じられん!!」
「残念ですが、本当の事のようです。今、国際手配中のテロリストの首謀者がヤン老主と
この鷲を先のクルーザーの人質と交換すると言ってきているそうです」
「テロリスト??だが何故、ヤン老主を??」「勿論それはヤン老主の力を利用しようと・・・」

スウフォンが、また話し出した。
「皆様、時間がございません。皆様のお力で、老主様を助けては頂けないでしょうか?」
「何故日本政府は動かない??自国の船だろう」「それは、まだ日本のクルーザーが拿捕
されたという情報がないからだそうで。船が海で遭難したという情報のみらしいですな」
「そもそも本当にヤン老主は捕まったのか?どこに証拠が?」

イーグルはそこにあったPCを指し示した。
「おおっ?!」官僚達が驚いていると、そのPCに画像が届けられた。
「これは、司令塔の中に閉じ込められたヤン老主様をイーグルが撮影したものです。
皆様、お願いいたします!!早く、ヤン老主様と人質を助けてください!」




・・・・・・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・

(このお話は フィクションです)
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# by f-as-hearts | 2010-01-19 00:18 | 祈り
いつも拙ブログにお越し下さいまして ありがとうございます。

今年になってから かなり何度も カードとの対話を
して参りました。

今年の幸運の鍵・・・まずは人とのお付き合いから占わせて
いただこうと思います。

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# by f-as-hearts | 2010-01-18 23:59 | 占いの話
1番目は 電話です。

では 1番~ 6番 の中からお選び頂き、
お手数ですがmoreをクリックして ご覧くださいませ。


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# by f-as-hearts | 2010-01-18 22:59 | 占いの話
2番目は メールです。

では、 1番~ 6番 迄 から番号をお選び頂きまして

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# by f-as-hearts | 2010-01-18 21:59 | 占いの話
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